最先端AI音声処理技術をふんだんに盛り込んだSteinberg SpectraLayers Pro 10がSOUND FORGE Pro 17 Suiteのオマケとして手に入る

DTM系のソフトをチェックしていると、ときどき不思議な現象に気づくのですが、今回がまさにそのケース。Steinbergの最新製品として41,800円で販売されているAI機能テンコ盛りの魔法のようなソフト、SpectraLayer Pro 10が、MAGIX開発で国内ではソースネクストが販売するSOUND FORGE Pro 17 Suiteにバンドルされているのです。

そのSOUND FORGE Pro 17 Suiteは通常59,800円ですが、3月11日~3月17日の期間キャンペーン中で40,000円引きとなっているので19,800円と本家で単体で買う半額以下。もちろんメイン商品はあくまで波形編集ソフトのSOUND FORGE Pro 17であるのですが、ここにはSpectraLayer Pro 10のほかにも実売価格9,900円のMelodyne 5 essential、実売価格8,200円のiZotopeOzone 11 Elementsさらには実売価格16,500円のiZotope RX 10 Elementsなどの入っているので、メインソフトを無視しても断然お得な状況。どうしてこんな価格設定になってしまったのか、よくわかりませんが、DTMユーザーにとってはまさにチャンス到来。SOUND FORGE Pro 17自体はWindowsのソフトではありますが、SpectraLayerもMelodyne、Ozone、RXもすべてWindows/Macのどちらでも使えるソフトです。そこで今回は完全にSpectraLayer Pro 10にフォーカスを絞って、これで何ができるのかをチェックしてみましょう。【PR】

SOUND FORGE Pro 17 SuiteにはSpectraLayers Pro 10がバンドルされている

SOUND FORGE Pro 17 Suiteのバンドル内容が変更に

Windows用の定番のオーディオ波形編集ソフトであるSOUND FORGE。私自身も長年愛用している非常に便利なソフトであり、その最新版であるSOUND FORGE Pro 17およびSOUND FORGE Pro 17 Suiteが発売されたのは約1年前。DTMステーションでも以前「音を視覚的に操作できるSteinbergの魔法のソフト、SpectraLayers Pro 9が同梱!波形編集ソフトの定番の新バージョンSOUND FORGE 17誕生」という記事で紹介したことがありました。

この記事にもあったとおり、SOUND FORGE 17は

SOUND FORGE Audio Studio 17
SOUND FORGE Pro 17
SOUND FORGE Pro 17 Suite

の3つのラインナップがあります。エントリー版で5,980円という低価格なSOUND FORGE Audio Studioでも384kHz/32bit Floatに対応しているので、波形編集ソフトとしてみればこれで十分すぎる性能を持っているわけですが、さらに多くの機能を持っているのがSOUND FORGE Pro 17です。

本体ソフトである波形編集ソフトの定番、SOUND FORGE Pro 17

が、今回注目するのは最上位版のSOUND FORGE Pro 17 Suiteです。このメインとなる波形編集ソフト、SOUND FORGE Pro 17本体はまったく同じものですが、そこにバンドルされる内容が異なるのです。

SOUND FORGE Pro 17のインストーラを見ると、いろいろなソフトがバンドルされているのが分かる

その点についても以前の記事で紹介していたのですが、つい先日、そこにバンドルされる内容が一つ変更になりました。それはSteinbergのSpectraLayer Pro 9が最新バージョンのSpectraLayer Pro 10になった、ということ。実はこのバージョンアップが、かなり強力なものとなっていたのです。

AIを駆使した魔法のオーディオ編集ソフトSpectraLayers Pro 10

SpectraLayerについては、DTMステーションで、これまでも何度も紹介してきましたが、かなりユニークなソフトです。DAWでもなければ波形編集ソフトでもない独自路線を行くソフトで、一言でいえばAIを駆使した魔法のオーディオ編集ソフト。

考え方的には、オーディオをスペクトル表示させるとともに、レイヤー化して処理していくというのが特徴的なところ。ちょうどPhotoShopのような感じで音を編集していく……というとイメージ的に近いと思います。

オーディオをフォトレタッチソフトのような感覚で編集できるSpectraLayers Pro 10

バージョン10という番号からもわかる通り、今回第10世代目のソフトになったわけですが、登場当初から魔法のような機能をいろいろ搭載し、たとえば事件現場の中継映像の中でサイレンの音を消し去るとか、クラシックコンサート会場の演奏録音の中で、くしゃみや咳を削除する…といったことを実現していました。

そうした基本コンセプトは、バージョンアップを重ねるとともに、SONY Creative Software、MAGIX、Steinbergと開発部門がM&Aによってメーカーが変わっても踏襲されてきました。そしてSteinbergになってからはAI化が加速しており、今回のSpectraLayers Pro 9からSpectraLayers Pro 10へのバージョンアップでは性能が飛躍的に向上しているのです。

2ミックスをボーカル、ドラム、ギター、ピアノ…と7つの音に分解

ではどんな機能、性能なのか、いくつかをピックアップしてみていきましょう。まずは楽曲の音源分離機能について。

昨今のAI技術の進化によって、普通の2ミックスされた音源からボーカルを抜き出したり、ドラムやベースを抜き出したり……といったことが可能になってきています。SpectraLayers Proも以前からUnmix Stemsという機能が以前から搭載されており、便利に使えましたが、今回その性能も大きく向上するとともに、名称も少し変わっています。

SpectraLayers Pro 10には「分離」というメニューがあり、その中の「楽曲」を選ぶと音源別に分解することができる

「分離」というメニューができ、その中の一番上にある「楽曲」というのがそれ。SpectraLayer Pro 9まではボーカル、ドラム、ピアノ、ベース、その他という形で分離されていましたが、今回はそれにギターが加わるとともに、「未分離」という処理できなかったものも追加され、計7つに分かれる形になりました。

最新のSpectraLayers Pro 10ではボーカル、ドラム、ギター、ピアノ、ベース、その他に分離することが可能

実際試してみたのが以下のビデオです。

いかがですか?かなりキレイに分離されているのが分かると思います。この機能を入手するために、SOUND FORGE Pro 17 Suiteを買っても損はないと思います。

SpectraLayer Pro 10でAI性能が飛躍的に向上

この「分離」というメニューにはほかにもいろいろな機能が加わっているので、軽くチェックしてみましょう。

先ほどの「楽曲」を選んで分離した場合、ドラムパートがまとめて分離できたわけですが、「ドラム」というのもあります。これを選ぶことで、キック、スネア、シンバルのそれぞれに分離することができるようになっています。

ドラム分離を行うと、キック、スネア、シンバルに分けることができる

さらに「ノイズを含む話し声」という項目も加わっております。これは見ての通りで、会議やインタビューなどの録音結果からノイズを除去することができ、聴きやすくすることができます。

「ノイズを含む話し声」を選ぶと、話し声とノイズを分けることができる

また「レベル」を使うことで、音量の大きい音源と小さい音源に分けることが可能です。たとえば水が流れる音をバックに楽器の演奏をした場合、その水の音と楽器の音を分けることができるのです。それぞれレイヤーとして扱われるので、あとで音量バランスを調整してミックスしなおす、といったことも可能です。

リバーブの除去や同じ雰囲気のリバーブの追加も

またリバーブ除去もSpectraLayer Pro 10で大きく性能向上したポイントです。残響音を消しさり原音だけにするというのは普通のオーディオ処理では非常に難しいのですが、AIを使うことで、それをスムーズに実現できるようになっています。具体的には「プロセス」メニューにある「リバーブリダクション」を選ぶだけ。これも従来からあった機能ですが、その性能が大きく向上しています。

「プロセス」メニューにある「リバーブリダクション」を選ぶと残響音成分を除去することができる

また「リーバーブの一致」というユニークな機能も搭載されています。たとえばボーカルにはリバーブがかかっているのに、ギターにはリバーブがかかってなかったり違う雰囲気のリバーブの場合、違和感が生じます。そこで、いったんギターのリバーブを「リバーブリダクション」で消し去ったうえで、ボーカルのリバーブと同じリバーブをギターにかけるといったことが可能なのです。

英語ではありますがここに挙げたような処理紹介したビデオがあるので、言語を気にせずとも見てみるとその威力がすぐにわかると思います。

iZotope Ozone 11 ElementsやRX 10 Elementsも付属

ほかにも数多くの魔法のような機能を備えたSpectraLayer Pro 10。これが単独で買うよりも安くSOUND FORGE Pro 17 Suiteに付属してくるのですからチャンスだと思います。なお、すでにSOUND FORGE Pro 17 Suiteなどを購入して、前バージョンのSpectraLayer Proを持っているよ、という方はSteinbergサイトから11,000円でバージョンアップできるので、そちらのほうが安く入手できますね。

このSOUND FORGE Pro 17 Suiteを19,800円で入手するには以下のクーポンをご利用ください。

SOUND FORGE Pro 17 Suite特別割引情報
クーポンコード: DTM0302
割引後価格:59,800円→19,800円 (50,000円以上の利用で適用)
有効期限 : 2024年3月11日(月)~3月17日(日)まで
利用方法 : 以下のページから商品をカートに入れた後に、クーポンコードを入力してください。「ご注文の確認に進む」を押したタイミングで割引が提供されます。
※コンビニ後払いを選択した場合は110円の手数料がかかります。
販売ページ : ソースネクスト SOUND FORGE Pro 17 Suite

もし、SpectraLayers Proなどは不要で単純にSOUND FORGE Pro 17本体を安く購入したいという場合は以下のクーポンの利用も可能となっています。

SOUND FORGE Pro 17特別割引情報
クーポンコード: DTM0301
割引後価格:39,800円→15,800円 (30,000円以上の利用で適用)
有効期限 : 2024年3月11日(月)~3月17日(日)まで
利用方法 : 以下のページから商品をカートに入れた後に、クーポンコードを入力してください。「ご注文の確認に進む」を押したタイミングで割引が提供されます。
※コンビニ後払いを選択した場合は110円の手数料がかかります。
販売ページ : ソースネクスト SOUND FORGE Pro 17

なお、2024年3月11日現在、ソースネクストのSOUND FORGE Pro 17の製品情報サイトを見ると、同梱されるのは「音のグラフィックソフトSpectraLayers Pro 9(単品価格33,000円)」という表記になっていますが、実際にはSpectraLayers Pro 10(41,800円)となっています。単にまだ表記変更ができていないだけなので、気にしなくて大丈夫です。

【関連情報】
SOUND FORGE Pro 17Suite製品情報
SOUND FORGE Pro 17製品情報
SpectraLayers Pro 10製品情報

【価格チェック&購入】
◎ソースネクスト ⇒ SOUND FORGE Pro 17 Suite
◎ソースネクスト ⇒ SOUND FORGE Pro 17

 

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