SC-88Pro復刻版がVST/AUで登場だ!Sound Canvas VAがお披露目

今年1月に登場して大きな話題になったSound Canvas for iOS。往年の名機、SC-88Proそっくりのユーザーインターフェイスを持ち、SC-88ProSC-55SC-8820の音色マップをすべて網羅する形で誕生したこの音源は、国内はもちろん、海外でも大ヒットとなりました。そうした中、当初から「VSTやAudioUnitsに対応したプラグイン版が欲しい!」という声は多くありましたが、ついにそのプラグイン版「Sound Canvas VA」がRolandから登場することになりました。

その詳細は11月7日、8日に東京・渋谷で開催される楽器のイベント「Music Park 2015」に参考出品という形で登場して、明らかになりますが、一足早く、その情報を得ることができたので、速報版としてお伝えしましょう。

※2021.10.25追記

2020年にRoland Content Storeのサービスが終了したことに伴い、SOUND Canvas VAはRoland Cloudからの購入もしくは、サブスクリプションで利用する形に切り替わっています。


ついにVST/AU版のSound Canvas VAが誕生する



年末予定で登場するSound Canvas VAは、WindowsのVST環境およびMacのAudioUnits/VST環境(64bit/32bit)で動作するプラグイン型の音源(「VA」はVST・AudioUnitsの略だそうです)。ローランドは「SC-88Proの復刻版ではなく、Sound Canvasシリーズとして出す新たな音源です」としていますが、見れば分かる通り、ユーザーインターフェイスはSC-88Proそのもの。

Sound Canvas for iOSのエンジンがVST/AU版でも採用される

厳密にはSC-88Proと音色が完全に同じというわけではなく、当時の音色を元に、最新のシンセサイザエンジンを使って鳴らすので、より高品位なサウンドになるのが一つのポイント。そのサウンドエンジンはiPadやiPhoneで動くSound Canvas for iOSと同じものが採用されているとのことです。


Music ParkではAbility上で動作するSound Canvas VAが展示される

そのSound Canvas for iOSも、これを単独で使うだけでなく、MIDIを使ってPCと接続して鳴らす人も多かったと思いますが、やはり多くの方にとっての目的は、昔のMIDIデータを現在の環境で再生して、再現させるということ。その意味では、やはり本命はWindowsやMac上で鳴らすことだったわけですが、そのための環境がいよいよ整うわけです。


音色マップにはSC-88Proのほか、SC-8820、SC-88、SC-55など用意されている

ではSound Canvas VAとSound Canvas for iOSには、どんな違いがあるのでしょうか?まずはiOS版にあったMIDIファイルのプレイヤー機能が削除されるとともに、スタンドアロンで動作させることはできないため、DAWなどのVST/AUのホストが必要となります。


トーンエディタを用いることで、音色のエディットも手軽にできるようになる

一方、iOS版にはなかった各種トーンエディタが搭載されたのは大きなポイント。SC-88Proなどの実機でも同様に単体で音色エディットをする機能はありましたが、あくまでも本体搭載の小さく、荒い液晶画面で操作するしかなかったわけですが、Sound Canvas VAでは各パラメータがツマミやスイッチの形で操作できるため、圧倒的に使いやすくなっています。


CPUパワーがある限り、複数のSound Canvas VAを起動して使うことができる。Cubase上でも動作は安定 

また、プラグイン化したことによる大きなメリットとしては、Sound Canvas VAを複数起動させることができるが挙げられます。iOS版では、見た目はSC-88ProでありながらもMIDI16ch分しか使うことができず、仕様的にはSC-55mkIIなどと近いものでした。しかし、DAW上で2つのSound Canvas VAを起動させれば、32ch分使うことができ、SC-88Proと同等(以上)になるほか、必要あれば64chでも128chでも、マシンパワーが許す限り、いくらでも起動して使うことも可能です。


エフェクトに関する細かな設定もSound Canvas VA上で行える

あとはDAW側の機能によるところは大きいですが、別のプラグインエフェクトと組み合わせて使用することも簡単にできるし、再生した音をオーディオファイル化するのも、iOS上よりはるかに簡単に行うことができます。

ただし、DAWによっては、扱いにくいケースもあるようです。というのは、プラグインに対してMIDIシステム・エクスクルーシブ信号を送ることができないDAWがあるからです。昔のデータの場合、曲の頭に音色パラメータを一気に送り出し、音色設定してから再生をする…というものが数多くありましたが、その音色パラメータが無視されてしまうことが少なくないのです。

たとえばLogicやStudioOneなどがそれに当たるようですが、そうした問題を回避するために、Sound Canvas VA自体でMIDIシステム・エクスクルーシブメッセージ入りのMIDIファイルを読み込み、それを事前に設定してしまうという機能が用意されているようです。この辺のDAWとの互換性については、ローランドでも現在検証中とのことでした。

その他、詳細についてはMusic Park 2015のローランドブースにおいては参考出品の形でデモを行っているようななので、そこで確認してみてください。また詳細が分かりしだい、より突っ込んだ記事を書いてみたいと思っています。
【関連記事】
楽器フェアで参考出品!RolandがSound Canvasを復刻だ!
Sound Canvas for iOS登場に合わせてFMIDIが復活!?
Sound Canvas for iOS徹底活用術[基本編] ~ ついに発売!僕らのGS音源が帰ってきたぞ!
Sound Canvas for iOS徹底活用術[応用編] ~ 外部音源としてコントロール、レコポ・クローンも!?
Sound Canvas for iOS徹底活用術[発展編] ~ ついにIAA、Audiobus対応。オーディオ化の手順を完全解説
クラウド型のソフト音源サービス、Roland Cloudが大きく進化し、国内でも本格スタート。現行ハードウェア製品と音色互換を持つソフトシンセZENOLOGYもリリース
GM登場前の1991年3月にリリースされたRoland初のGS音源、Sound Canvas SC-55

【関連情報】
Music Park 2015情報
Roland SOUND Canvas VA製品情報

【ダウンロードサイト】 
Roland Cloud
SOUND Canvas for iOS(App Store)

モバイルバージョンを終了