超優秀な人工知能DTMアシスタントで自動作曲するプラグイン、Orb Producer SuiteがV3に

以前DTMステーションで紹介した、人工知能を用いて作曲を手助けしてくれるプラグインOrb Producer Suiteの新バージョン、Orb Producer Suite V3がリリースされています。最初にこのプラグインを紹介したのが2020年なので、約2年経つのですが、バージョンを重ねる毎にどんどん強力に進化しているのです。今回のバージョンでは、Orb Chordsのエンジンが強化され、コードの動き、拍子、小節、スケールなど、多くの機能の精度が上がったとのこと。またポリリズムが扱えるようになったり、メロディの動きをボーカルラインみたいにするボタンが配置されたり、コードのベースノートを最低音に固定する機能が追加されました。

さらにブロックをチェーンすることが可能になったので、自動生成したコード、メロディ、ベース、アルペジオを各テーマを通じて再生できるようになり、Orb Producer Suite V3上でA、B、サビといった展開のある楽曲の制作が可能になりました。またGUIも新しくなり、より直感的に使えるようになっています。もちろん日本語対応のUIであり、日本語マニュアルも付属する形で、通常は13,360円です。今回DTMステーション読者限定で10月10日まで、半額の6,680円という特別価格で入手できるクーポンを発行してもらったので、こちらの詳細も含め、Orb Producer Suite V3の進化点を確認してみましょう。

※2022.10.2追記
ダウンロード版のソフトではありますが、10月2日22時現在、在庫切れになってしまっています。beatcloud担当者によると、メーカー側と交渉中とのことで、数日中には販売再開できそうとのことでした。
※2022.10.3追記
在庫、無事補充されたようで、購入可能になっています。

Orb Producer Suite V3にバージョンアップ


Orb Producer Suiteは、「DTMを始めてみたけど、全然曲が作れない」「コード進行ってどうしていけばいいんだろう」「なかなかカッコいいフレーズが思いつかない」……など、オリジナル曲を作ろうと思ったときの悩みを解決してくれるツール。人工知能を用いて作曲を手助けしてくれる存在で、以下の4つのプラグインがセットになったのがOrb Producer Suiteです。
Orb Chords-コードバッキング
Orb Melody-メロディーライン
Orb Bass-ベースライン
Orb Arpeggios-アルペジオフレーズ

それぞれのプラグインが各パートを担当しており、これらを使って、フレーズを生成し楽曲を作っていく流れになります。もちろん生成したフレーズは、DAWにMIDIデータとして読み込み、編集していくことも可能。ちなみにWindowsでもMacでも使うことができて、VST3またはAUプラグインに対応しているので、ほぼすべてのDAWで利用することができます。音楽理論を知らない初心者でも使えるし、長年作曲をしてきている人にとっても新しいアイデアを思い付くきっかけになる、そんなツールとなっています。

人工知能DTMアシスタントOrb Producer Suite

Orb Producer Suiteでなにができるかなど基本的なところは、以前「コード進行やフレーズを生成するAIプラグインが発売開始。Orb Producer Suiteは、超優秀なDTMアシスタントだった」という記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。

また、V2にアップデートされた際の内容については、「超優秀な人工知能DTMアシスタントOrb Producer Suiteの新Verが登場!MIDIインポートやMIDIエディタ、ベロシティマップが追加され、さらに便利に」で紹介しています。

さて、V3になったOrb Producer Suiteの進化点について見ていきましょう。まずは、見た目がより洗練され、どこに何があるのか、といったことがさらに分かりやすくなりました。また、テーマカラーがより強調されたデザインになっています。今どれを開いているか確認が容易になりましたね。

Orb Chords(左上)、Orb Melody(右上)、Orb Bass(左下)、Orb Arpeggios(右下)

使いやすさの部分でいうと、前からなのですが、海外のプラグインでは珍しく、日本語で各パラメータの表示がされています。さらにどのバージョンからか定かではないのですが、アイコンやパラメータにマウスオーバーすると、その機能の説明が表示されるのです。こういった配慮が、直感的に使いやすいプラグインかどうかの分かれ目なのでしょうね。

機能が日本語表記になっていて、マウスオーバーで説明も表示される

機能の追加部分だと、まずポリリズムの切り替えが追加されています。2/4、3/4、4/4、5/4……という選択も可能。チェックボックスをクリックするとこのモードがオンになります。

ポリリズムの切り替えが追加された

またOrb Melodyには、リリカルなメロディーという機能が追加されました。説明には「リリカルメロディーは、小節にアナクロやピックアップノートを加えることで、プロフェッショナルなサウンドのボイスリードに新たなレイヤーを追加します」とあるのですが、一度どう変わるのか見た方が分かりやすいので、オンとオフの画面をご覧ください。

■リリカルなメロディーオフの状態

リリカルなメロディーオフだと、コードに沿った細かいフレーズが生成される傾向にある

■リリカルなメロディーオンの状態

リリカルなメロディーオンだと、長めの音が使われる傾向にある

いかがでしょうか?リリカルなメロディーをオンにすると、歌のメロディに近くなり、より長めの音が採用される傾向にありますね。好みでメロディの生成方法を切り替えられるようになったわけです。

Orb Chordsには、コードのベース音を保持というチェックボックスが追加されています。これはとてもシンプルな機能で、どんなに複雑なコードでも、コードのルート音が、最低音に設定されます。

コードのベース音を保持の切り替えが追加された

そして、最後にブロックのチェーンが可能になりました。それぞれのプラグインには、共通でテーマというブロックが存在しています。テーマ1=イントロ、テーマ2=Aメロ……のようにブロックを分けて、自動生成を使い分けることが可能なのですが、これまではそれぞれのテーマは一括して再生することができませんでした。

順番にテーマを再生することが可能になった

それがV3からは、テーマ1の次にテーマ2を流す、テーマ2の次にテーマ3を流す……といったように、連続して再生することが可能になりました。なおオンオフは、チェーンマークをクリックすると切り替えることができます。

チェーンマークをクリックすると切り替えることができる

これにより、Orb Producer Suiteのプラグイン上だけで、イントロ、A、B、サビ……といった曲の流れを制作することが可能になったのです。ただし作成できるテーマ数は5つまでとなっています。とりあえず尺を決めて、コード進行やメロディをざっくり生成し、ドラムを打ち込めば、仮で1コーラスが完成します。後はここから、ブラッシュアップしていけば、比較的簡単に1コーラスを完成させることが可能です。「なかなか1コーラスが完成しないんだよな…」と悩んでいる方であれば、こういった作曲方法もアリだと思いますよ。

Orb Producer Suiteのプラグイン上で、ワンコーラス作成することができる。画像はテーマの名前を変更している

以上、Orb Producer Suite V3の進化点について、その概要を紹介しました。後は、見た目では分からないですが、Orb Chordsのエンジンが強化されたそうです。おそらく、生成されるコード進行やフレーズが、よりクオリティの高いものになったのだと思います。

そして冒頭でもお伝えしたようにDTMステーション読者限定・期間限定のクーポンを発行しています。方法は簡単で、beatcloudからOrb Producer Suiteを購入する際に、

クーポンコード: DTM50PORB

を入力すれば、通常13,360円が50%オフの6,680円で購入することができます。ぜひ、この機会に試してみてはいかがでしょうか?

※Orb Producer Suiteの旧バージョン(Ver.1、Ver.2)のユーザーにはすでにbeatcloudからバージョンアップの優待販売の案内がメールで届いているはずです。ただ、その優待販売価格よりも、今回の50%オフのほうが安いので、まだ購入されていない方は、今回のクーポンコードで買うのが有利です。

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◎beatcloud ⇒ Orb Producer Suite

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