VOCALOID3の発売は10月21日、プラグインなど新情報も入手!

先日、発売が1月先に延びたという発表のあったVOCALOID3ですが、ようやく発売日や具体的に発売される製品、そしてその価格が発表されました。大きくリニューアルされたヤマハのVOCALOID.comの情報によると、第一弾が発売されるのは10月21日で、以下のラインナップです。
VOACLOID3 Editor(希望小売価格:9,800円)
VOCALOID3 Libraries VY1V3(希望小売価格:9,800円)
VOCALOID3 Libraries Mew(希望小売価格:12,800円)

このうちMewは坂本美雨さんがCVとなっている製品ですね。各社からリリースされるライブラリに関する情報はありませんでしたが、10月21日以降、続々と登場してくると思われます。
VY1やMewなどのライブラリに同梱されるTiny VOCALOID3 Editor



そんな中、ヤマハに無理やりお願いして、1時間ほどVOCALOID3のβ版を触らせてもらい、画面キャプチャなどもしてきました。使ったのはVY1V3VOCALOID3 Editorです。その結果、今まであまり発表されていなかった点、また気づいていなかった点などもいろいろ発見できたので、紹介してみましょう。

まず、これまでも報道されている通り、ライブラリ(ここではVY1V3のことですね)にはTiny VOCALOID3 Editor(以下Tiny Editor)というものがバンドルされており、そこに9,800円で別売されるVOCALOID3 Editorをインストールして使うわけですが、Tiny Editorに上書きされるのではなく、別アプリとなっていました。

Tiny EditorはJobプラグインが使えない、VSTプラグインが使えない(内蔵リバーブは搭載)、トラックは1つのみといった制限はありますが、ボーカルの入力ツールとしては一通りの機能を備えています。ただ、大きなネックとして17小節までしか使えないという制限があるため、実際曲を作っていくとなるとVOCALOID3 Editorが必須といっていいでしょう。

で、そのVOCALOID3 Editorは中にウィンドウが開くようになっており、大きくは
トラックエディタウィンドウ
ミュージカルエディタ
ミキサー

の3つから構成されます。トラックエディタウィンドウは以前も紹介したとおり、最大16のトラックとステレオとモノラルの2つのWAVトラックから構成されるのですが、VOCALOID2と大きく違うのは「パート」という概念ができたこと。これは1つのトラックの中にイントロ4小節分のパート、サビの8小節分のパート……というように構成することができ、それをコピーしたり、貼り付けたりできるので、効率のいい入力が可能になるのです。

新たにパートという概念が加わっている

そしてパートをダブルクリックすると、それがミュージカルエディタで展開されるという形になっています。ただし、ミュージカルエディタのウィンドウは1つだけの表示となっているので、パートを選択するごとに表示が切り替わるわけです。

基本的な入力方法はVOCALOID2と変わりませんが、実際歌わせると、明らかに違います。同じVY1同士で比較したのですが、歌い方が滑らかになっているという印象。これはVOCALOID3のライブラリには、発表会のときにも説明があった「長い音素のつながり」をサンプリングしていることが背景にあるのだとか。VOCALOID2にはなかった「母音-子音-母音」のように3音素のつながり(専門用語でトライフォン[Triphone]というそうです)がライブラリとして収められたことで実現しているのです。たとえば「あら(A-R-A)」、「あに(A-N-I)」、といった具合ですが、ライブラリによって収録されている内容は異なるそうです。

また以前、AV Watchの記事にも書いたとおりVELのパラメータがより効果的に効くようになっており、これをいじると特に「s」や「」の発音で顕著な変化が見られます。また口の開き具合を調整するOPEパラメータもより効果がハッキリでるようになるとともに、1音符につき1つのみのパラメータという形に仕様が変更されていました。

一方ミキサーはだいぶ機能拡張されています。画面を見てもわかるとおり、各トラックからの入力レベルを調整するGain、その下に2つのインサーションエフェクトsendパンフェーダーと繋がっています。send信号はマスタートラックにあるエフェクトへと送られ、returnでレベル調整する形になります。またそのマスタートラックのほか2つのWAVトラックにもインサーションエフェクトが入れられる形になっています。

インサーションエフェクト2つ、センドも使えるミキサー

これらエフェクトはVST対応しているので、自分の好きなエフェクトを入れられるわけですが、あらかじめリバーブとコンプの2種類が搭載されています。

リバーブとコンプの2種類のVSTエフェクトを装備

それからVOCALOID3の目玉機能であるJobプラグインですが、先日のYAMAHA&Steinberg EXPO11で見たときと比べると少し変更になり、6種類が搭載されていました。具体的には
Staccato(スタッカート)
InsertRest(休符を挿入)
ConnectNotes(次のノートまで音符を伸ばす)
Timing Randomaize(ノートの位置、長さをランダムに変更)
Adjust Gain(DYNの値を指定値分上下させる)
Vibrato Type Conversion(ビブラートタイプの変更)

のそれぞれです。いわゆるスクリプトとなっており、操作手順を自動化して実行できるようになっているのです。そしてそのスクリプトはユーザー自身が書くこともできるし、フリーウェアなどの形でVOCALOID Storeを通じて流通するとのことなので、今後その辺も楽しみなところです。

6種類のJobプラグインが標準搭載

ほかにも、ミュージカルエディタのピアノ鍵盤部分をクリックしても声がでない形に仕様変更されていたり、音符を上下にドラッグしても声が出ないようになったなど、細かな点ではいろいろ変わっているようでした。

もっとも、先ほどのプラグインなどの話も含め、まだβ版なので10月21日の発売までに仕様変更される可能性はあるので、その点はご了承を!今後また新しい情報などが入ったらお伝えしていきたいと思います。

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