エントリーユーザー向けのDAWとして人気のMAGIX Music Maker MXがバージョンアップし、Music Maker MX2 Producer Editionとして12月19日より、AHSから14,800円で発売されることが発表されました。通常版のほかにも、結月ゆかりとセットになったボカロパック、教則DVDとガイドブックがセットとなった音楽を始めるパックガイドブック付き……、といくつかのバリエーションがあるのですが、そのガイドブックの監修をさせていただいた関係で発表前のベータ版の時点から使わせていただいていました。

その新しいMusic Maker MX2 Producer Edition、目玉機能はなんといっても、VOCALOIDとの連携機能です。そう、利用できるVSTインストゥルメント=ソフトシンセのラインナップのひとつとしてVOCALOIDが組み込まれているのです!それはいったいどういうことなのか、紹介してみたいと思います。


VOCALOIDとの連携機能を搭載したMusic Maker MX2 Producer Edition

今回登場したMusic Maker MX2 Producer Editionは、低価格なソフトながらオーディオのレコーディング~エディット、ループシーケンス機能、MIDIの打ち込み、ミックス、マスタリングまでの機能を備えたDAW。さまざまなオリジナルのソフトシンセを備えており、このソフトシンセを鳴らしているだけでも1日中遊べてしまうという、なかなか楽しいシステムです。


標準搭載のギター音源、Power Guiterはなかなか使える音源!

開発元であるドイツのMAGIXマスタリングの世界では著名なソフトSamplitude/SEQUOIAの開発元でもあるだけに、マスタリング機能が充実しているのも面白いところ。強力なコンプやEQを備えているから、手元にある古い音源をリマスターする、なんてときにも大きな威力を発揮してくれますよ。


強力なマスタリングエフェクトは手持ちの音源のリマスターなどにも利用できる 

豊富な機能を持つDAWであるだけに、その機能を説明していったらキリがないので、今回そこは割愛して、新機能であるVOCALOID部分だけに着目してみましょう。


画面下の一番右側に、Vと書かれたアイコンが!これを選択するとVOCALOID3 Editorが起動する 

このソフト画面下のインストゥルメントというタブを見ると、搭載されているソフトシンセがアイコン表示されるのですが、その一つにVと書かれたVOCALOIDのアイコンがあるのです。これを選択すると、トラックが作成されると同時に、VOCALOID3 Editorが起動してくるのです。そう、このVOCALOID機能を使うためには、あらかじめVOCALOID3 Editorをインストールしておく必要があるのですが、Music Makerから見ると、ほかのVSTインストゥルメントと同じように見えるんですよ。

ひとつ違うのは、データの入力はMusic Maker上で行うのではなく、VOCALOID3 Editor側で行うということ。もちろん、すでに作ったVSQ/VSQXファイルがあれば、それを読み込んで利用することができますよ。

ここでMusic Maker側を再生してみると、……、そう、これとピッタリと同期する形でVOCALOID側も動き出してくれます。そしてその音は、VOCALOID3 Editorから出るのではなく、Music Maker MX2 Producer Editionのトラックから出てくるんですね。


VOCALOID3 Editorのミキサーを見ると、なんとMasterトラックにMusic Makerのロゴが! 

どうなっているんだろう?とVOCALOIDのミキサー画面を見てみると、いつもとちょっと違いますよ!そう、Masterフェーダーの上に、Music Makerのアイコンが表示されており、このフェーダーで調整した結果が、Music Makerへと送られているんです。


VOCALOID3 Editorの音はそのままMusic Makerのミキサーチャンネルは入ってくる 

これによって、どんなメリットがあるのでしょうか?まずは、音楽制作をする上で、VOCALOIDとDAWの間を行ったり来たりする必要がなくなる、ということです。従来であればVOCALOIDで作った歌声をWAVファイルでエクスポートし、それをDAWのトラックに読み込んで、バッキングトラックと合わせ、何かおかしいところがあれば、再度VOCALOID側で修正し……という作業が必要でした。でも、これなら完全に連動してくれるから、VOCALOID側でもバッキングのトラック側でも、その場で修正し、音を確認することができるから、圧倒的に効率的ですよね。


VOCALOIDから送られてくる歌声に対し、エフェクトを設定することができる

さらに、VOCALOIDの歌声に対し、Music Makerが持つさまざまなエフェクトをリアルタイムにかけられるというのも大きなメリットです。初心者ユーザーの場合、どのエフェクトをどのように使うと効果的なのか、なかなか難しいと思いますが、Music Makerの場合、たとえばボーカル用ということで、さまざまなプリセットが用意されているので、トラックに対して設定するだけで、すぐにいい歌声に仕上げてくれます。

「でも、せっかくならVOCALOID側のトラックごとに別のエフェクトをかけて作り込んでいきたい」という人もいるでしょう。メインボーカルには強めにコンプをかけて、コーラスパートは軽いアンビエントボイスっぽくしたい……など、いろいろ要望はありそうですが、こうしたことも大丈夫!


VOCALOIDのミキサー側で個別に送りたいチャンネルにV3Syncを設定する

その場合は、VOCALOID3 Editor側でちょっぴり設定が必要になります。そう、VOCALOID3 Editorのミキサーの各トラックに、V3Syncというプラグインを組み込んでいくことで、トラックごとに送ることができるようになるんです。


Music Maker側で、どのチャンネルの信号を受け取るか設定する

Music Maker側では複数のVOCALOIDトラックを作れるのですが、接続先は同じVOCALOID3 Editorであり、各トラックごとに、どのチャンネルを読み込んでくるかの設定ができるようになっています。


現在の同期状況などもチェックすることができる 

VOCALOID3 Editor側をみても、そうした状況が確認できるし、現在の同期情報がリアルタイムに確認できるようになっています。

AHSサイトにV3 Syncの使い方のビデオが上がったので、以下に転載しておきます。これを見れば、具体的な操作の流れがよく分かると思いますよ。

 

今回紹介したこのVOCALOIDとの連携システムは、Music Maker MX2 Producer Edition用に作り込まれていて、難しい設定なく、すぐに使えるのが大きなポイントです。これからDTMをスタートしてみたい人、VOCALOIDで音楽を作ってみたいという人はもちろん、すでにDAWを活用している人でも、VOCALOIDとの連携のためにMusic Maker MX2 Producer Editionを使ってみるというのもありだと思いますよ。

【関連記事】



top_return