ミク・ミキサーに続くヤマハとクリプトンのコラボ企画第2弾がスタート

昨年、ヤマハクリプトン・フューチャー・メディアとのコラボ企画として打ち出した、AG03-MIKU。これは、ヤマハのUSB接続の小型高性能ミキサーAG03初音ミクをデザインした特別モデルであり、39日間利用可能な初音ミクの体験版などもバンドルされているというモノでした。

しかもAG03-MIKUは、標準版のAG03と同価格であったこともあり、大ヒット製品となったわけですが、そのヤマハとクリプトン・フューチャー・メディアでのコラボ企画の第2弾が発表され、7月23日からスタートすることになりました。具体的にはCubase Pro 8.5(通常版およびアカデミック版)を購入すると、SONICWIREで4,320円で発売されているサンプルデータ・パックを入手できる、というものなのですが、その内容について簡単に紹介してみましょう。

ヤマハとクリプトン・フューチャー・メディアのコラボ企画第2弾がスタートする



まずは、改めてミク・ミキサー=AG03-MIKUについて振り返ってみると、これは2015年3月9日、ミクの日に発表されたヤマハ&クリプトン・フューチャー・メディアのコラボ商品。DTMステーションでも「初音ミクモデルも誕生、小さなミキサーAG03/AG06が超高機能だった!」、「話題の初音ミク・ミキサー、AG03をさっそく使ってみた!」といった記事でも紹介してきましたが、このサイズ、このかわいいデザインからは信じられないほどの性能と機能を持つミキサーなんですよね。

そうAG03という名称や、端子数から見て3ch入力のミキサーかと勘違いするのですが、実質的にはマイク、ライン入力x2、外部入力x2、PCループバックx2と、計7chのミキサーとして機能しつつも、現在、税込みの実売価格が15,000円を切るという超お買い得製品なんですよね。個人的にも、いろいろなシーンで活用しています。

昨年発売されたUSB接続のミキサー、AG03-MIKU

そのヤマハ&クリプトン・フューチャー・メディアのコラボ企画第2弾を始める、という情報を聞いたのは、先日、東京ビックサイトで行われた先端コンテンツ技術展でのこと。ここに「一つの音声ファイルから、特定の音声を抜き出すサービス」APS=オーディオ・プロセッシング・サービスの展示を行っていたクリプトン・フューチャー・メディアの田名部茂さんから「7月23日から第2弾をスタートさせることになったんですよ」という話を聞いたのです。


弊社先端コンテンツ技術展でお話しを伺ったクリプトン・フューチャー・メディアの田名部茂さん

この日からCubase Pro 8.5のパッケージを購入すると、コラボ企画のシールが付いてきて、ここに書かれたコードをSONICWIREで入力すると「SAMPLEPHONICS SAMPLEPACK for CUBASE」というサンプル集がダウンロードできるとのこと。第2弾というから、また初音ミクネタなのかな…と思ったら、ちょっと違いましたね。

7月23日以降、Cubase Pro 8.5に貼り付けられるクーポンコードが記載されたシール 

 
まあ、初音ミクに関しては8月31日にVOCALOID4版の「初音ミクV4X」が発売されることがすでにアナウンスされているわけですが、これについても、またどこかのタイミングでレポートしてみたいと思ってます。

膨大なサンプル素材のダウンロード販売がされているSONICWIRE

でも、「SONICWIREって何?」という人も多いと思うので、これについても簡単に紹介しておきましょう。以前にも「5000タイトルが揃うサンプル素材の宝庫、SONICWIREを活用しよう」という記事で紹介したことがありましたが、これはクリプトン・フューチャー・メディアが運営するサンプル素材のダウンロード販売サイトであり、国内最大級のもの。クリプトンといえば、初音ミクなどのイメージが強い人が多いとは思いますが、もともとはサンプル素材集のCDなどを輸入販売で発展してきた会社であり、同社の事業の中核的存在なんですよね。

SONICWIREでは、Electro House、Trance……Jazz、Rock、Ethnic、琴や三味線のような日本音楽素材までありとあらゆるジャンルの素材集を扱っています。またフォーマットとしてもWAV、AIFF、MIDI、SYLENTH1、MASSIVE、さらにはREX2、HALion、BATTERY、SoundFont……といろいろなものが用意されています。

その数多くの製品を扱うSONICWIREの中でも、中心的な商品であり、膨大なライブラリとなっているのがSAMPLEPHONICSというレーベルのシリーズ製品です。ダブステップやアグレッシブなサウンドのエレクトロハウスなどを中心にリリースしており、ベースミュージック系では定番となったNI MASSIVEのサウンド・プリセット集などもあるのですが、この中から人気の高いサンプル素材をピックアップして集めたのが、今回の『SAMPLEPHONICS SAMPLEPACK for CUBASE』というわけなのです」と田名部さん。

http://sonicwire.com/cbuへアクセスすると、SAMPLEPHONICS SAMPLEPACK for CUBASEがカートに入る

実際、どんなものがもらえるのか、一足早く、そのコードを特別にもらって試してみました。まずは事前にSONICWIREのアカウントを作成しておく必要があります。その上で、ここに書かれているURL
http://sonicwire.com/cbu
へアクセスすると、ショッピングカートに「SAMPLEPHONICS SAMPLEPACK for CUBASE」が1つ入っている状態になります。

クーポンコードが有効となり、0円になることを確認する

ここでそのままレジに進んでしまうと4,320円を支払わなくてはならなくなるので、「クーポンコードをお持ちの方」というところをクリックして、入手したコードを入力し、これによって、税込み合計が0円になっていることを確認した上でレジに進んでください。


Sonic Installerを利用してインストールする

あとは、指示にしたがっていけば0円での購入が完了し、シリアル番号とダウンロードURLを指定するメールが届くはずです。このダウンロードもSonic Installerなるソフトをインストールした上でダウンロードがスタートする形にはなっていますが、購入しただけで放置しておくと、2週間でダウンロードできなくなるので、注意してくださいね。

無事インストールすると、Mutantでサンプル素材を管理できるようになる

無事インストールが完了すると、SONICWIREでダウロードしたサンプル素材を管理するソフトであるMutantが起動可能になります。このソフトは、サンプル素材を管理することがでいるソフトであり、ここでファイルを検索したりプレビューすることが可能になっています。

MutantからCubaseへドラッグ&ドロップでサンプル素材をトラックに貼り付けることができる

そしてここで気に入った素材を見つけたら、そのままCubase上へとドラッグ&ドロップすれば、トラックに貼り付けることができます。さらに、Cubase上で、その素材の右真ん中あたりをクリックし、右へとドラッグしていけば、ループを繰り返すことができ、同様にして音を重ねていけば、すぐに曲の構成をしていくことが可能ですよ。

貼り付けたサンプル素材を右にドラッグすることでループさせていくことが可能

初音ミクのような派手さのあるものではありませんし、これですべてを網羅しているものでもありません。でもCubaseで曲を作っていく上で、サンプル素材、ループ素材の活用法を身に着ける上ではとっても役立つものだと思いますよ。

田名部さんによれば、「ヤマハさんとのコラボ企画の第3弾、第4弾も考えていきたい」とのことですので、どんなものが登場してくるのか、期待したいところです。

【製品情報】
SONICWIRE
Cubase Pro 8.5製品情報

【価格チェック】
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