また、1音色のために新たなソフトシンセを買っていては予算的にも厳しいと思います。でも、多くのソフトシンセの場合、サンプリング音源を採用しているのだから、サンプル素材を入手してしまうのが近道だし、合理的。またサンプル素材を直接トラックに張り付けてしまうというのも簡単で効果的な手段です。そうしたサンプリング素材を探す上で、もっとも充実していると思われるサイト、SONICWIREについて紹介してみたいと思います。
SONICWIREは、あのクリプトン・フューチャー・メディアが運営しているサウンド素材・効果音・BGMのダウンロード販売サイト。「初音ミクの会社が、新規事業として、そんなことをしているのか……」なんて思う方もいるかもしれませんが、実はクリプトン・フューチャー・メディアって、もともとサンプリングCDなどの輸入販売を行ってきた会社であり、サンプリング素材のビジネスは、同社の中核的存在でもあるんですよ。
SONICWIREにある素材を使いAbleton Liveを利用してのトラックメイク手順を紹介する例
確かに、クリプトン・フューチャー・メディアから月に2、3回届くニュースレター「Media Pharge NL」を見ていると、毎回新しいサンプルパック(数多くのサンプリング素材をパックにした商品)が追加されているようでしたが、毎週40~50本ずつタイトルを増やしてきた結果、ついに5,000タイトルにもなっていたんですね。
改めてアクセスしてみると、その充実具合にはちょっと圧倒されるほど。まずSONICWIREのトップ画面からSamplePackを選ぶと最新のサンプル素材がいろいろと表示されるわけですが、画面左側にはジャンル、メーカー、フォーマットといったものが表示されています。たとえばジャンルを見ると、Electro House、Trance……Jazz、Rock、Ethnicといろいろ。またフォーマットとしてはWAV、AIFF、MIDI、SYLENTH1、MASSIVEなど。ほかにもREX2、HALion、BATTERY、SoundFont……といろいろなフォーマットが用意されていますよ。
とはいえ、もっとも肝心なのは、自分の欲しい音があるのか、という点。これについては、それぞれのタイトルをクリックすると、概要が表示されるのと同時に、そのサンプル素材でできたデモ曲を何曲か聴くことができるようになっているほか、購入するサンプルパックに入っているファイルがすべて表示されていて、確認できるというのも面白いところ。CD-ROMのジャケットだけを見てサンプル素材を”賭けで”買うのと比較して、確信を持って選択できますからね。
サンプルパック内にあるファイル構成・フォルダ構成がすべて確認できる
同じくSONICWIREを担当する江川大樹さんは「和楽器ライブラリであるKOTO NATIONというのもずっと売れていますよ。専用のGUIはないけれど、マルチサンプルのKONTAKT2フォーマットとなっています」とのこと。
KOTO NATIONのプロモーションビデオ
ところで、ちょっと気になるのが価格です。SONICWIREで扱われているサンプリング素材の大半は海外製品のようですが、マニュアルも不要な製品だけに、わざわざ国内代理店を通さずに現地から直接買ったほうが安いのでは…なんてちょっぴり思ったりします。この点について、田名部さんに単刀直入に伺ってみました。
【SONICWIREのクーポン】
※1,000円以上の商品を購入する際に有効となります。
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