「フリーのプラグインもいくつか試してみたけれど、プリセットが少なくて使いづらいんですよ。シンセの勉強はしようと思っているけれど、自分でカッコいい音色を作るのって、まだあんまり現実的じゃなくて……」とのことで、「自分でもっと勉強しろよ」とも思ったわけですが、ここで1つ思い当たったのがArturia(アートリア)の゛全部入り音源”のAnalog Labです。だいぶ以前に前身のAnalog Factoryは使ったことがあったのですが、いまどんなソフトになっているのか自分でも気になったので、ちょっと調べてみました。
確か16,000円程度で販売されていたはず……、と大学生と話をしながらAnalog LabをWebで調べていたら、「単体では販売しておりません」との記述が……。自分が思っていたのはAnalog Laboratoryという製品だったのですが、こちらも販売が終了しています。おかしいなと思ってよく見てみたら、Analog Labに25鍵のUSB-MIDIキーボード(しかも16個のツマミや8つのパッドなどを搭載したもの)が付属したものがMINILABという製品名て13,000円程度で販売されているんですよ! Minimoog Vのときといい、このキーボードバンドルといいArturiaは時々メチャメチャなことをやってきますよね(笑)。
ちょっと混乱してしまう方もいるかもしれませんが、画面を見てみると雰囲気はわかると思います。そう、Analog Labの見た目はシンプルなもので、5,000以上あるという音色名を選択すれば、すぐに音を出るプリセット利用を基本とした音源です。
実売価格13,000円程度でソフト単体販売されているMinimoogをシミュレーションするMINI V
ただし、アナログシンセの面白さは、各パラメータを細かくいじって音作りをしていくこと。そのためには、やはり各ソフトシンセが必要になるというわけですが、シンセ初心者にとっては、たくさんのパラメータが出てきてしまうと、余計分からなくなってしまう……というのも事実。
ちなみに、Analog LabといっしょにたとえばMini Vなどの、Arturiaの単体ソフトシンセがインストールされている
場合、Analog Labから呼び出して、より詳細なエディットができるし、そのエディット結果をAnalog Labのプリセットとして保存することも可能になっています。
もっともシンセをそれなりに理解している人にとっても実は、Analog Labで結構事足りたりするのも事実。それよりもさまざまな音源を一括で利用できてしまうメリットのほうが大きいようにも感じました。
さらにMINILABというキーボード付き製品を使って、ものすごく便利だったのは、これらパラメータをツマミでコントロールできるという点です。画面を操作せずに、ツマミでコントロールできるというのはやはりいいですよ。
私はWindows8の環境で使ってみましたが、スタンドアロンで動かしてもVSTもバッチリ動作しました。また実は、最近ちょっと仕事の関係でProTools 11を使っているのですが、例の64bit AAX環境でもバッチリ使うことができましたよ。
この価格を考えれば、DAWユーザーなら1つ持っていて損はないソフトだと思いました。
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