テンションのあがるEDMドラムサウンドを簡単に作れるツール、UJAMのBeatmaker HYPE誕生

次々とユニークな新作プラグインをリリースしている、独UJAM(ユージャム)から8月20日、EDMやプログレッシブ・ハウスのドラムサウンドを簡単に作れる、Beatmaker HYPE(ビートメーカー・ハイプ)がリリースされました。最近日本にも浸透してきてる印象のUJAMの製品群。手軽にカッコいいフレーズを作れるので、使い始めている人も多いのではないでしょうか。

新作のBeatmaker HYPEは、以前「21世紀版の80年代ドラムサウンド(!?)を簡単に作れるツール、Beatmaker VICEがUJAMからリリース」という記事で紹介したことのあるプラグインと同じBeatmakerシリーズ。カッコいいフレーズのループと高品質なワンショットが1つのプラグインに集約されており、EDMやプログレッシブ・ハウス系のサウンドに特化しているのがポイント。実際これがどんな音源なのか試してみたので紹介してみましょう。

テンションのあがるEDMドラムサウンドを簡単に作れるツール Beatmaker HYPE


これまでもUJAMからはBeatmakerシリーズとして、ヒップホップ・ブームバック&ラップ系のDOPE、ドラップ・グライム&ダーティーサウス系のHUSTLE、EDM・ビッグルーム&レイブ系のEDEN、80年代のドラムサウンドのVICEがリリースされてきました。それぞれ、各ジャンルに特化したフレーズやドラムキットが用意されており、UJAMならではのユニークなパラメーターも装備されています。

今回登場したBeatmaker HYPEのユニークで特徴的なパラメータは、Riserというもの。ハイパスフィルターとリバーブの絶妙な組み合わせが操作でき、かなりインパクトのある音色を簡単に作ることができるというもの。内部でどんな処理をしているのか…、ユーザーからは確認できないのですが、とにかくグッとくるサウンドを1パラメータで実現しているのは間違いありません。UJAMのプラグインはシリーズ共通の操作性を保っているのですが、その共通性とは別に、こういった他社のプラグインにはないユニークな部分を持っているのもユニークな点を併せ持っています。

ハイパスフィルターとリバーブの絶妙な組み合わせで、できているRiserパラメータ

ちなみにUJAM製品は、Virtual DrummerVirtual GuitaristVirtual BassistFinisherそしてBeatmakerというシリーズに分かれており、それぞれが即戦力として使えるプラグインになっています。また各プラグインがセットになったバンドルも用意されていて、1個1個購入するよりもお得にUJAMのプラグインをゲットできます。今回Beatmaker HYPEが入ったバンドルもBeatmaker 2 Bundle(289€/$、国内税込価格30,558円)という名前で販売されています。

さて、そんなUJAMのプラグインに新しく仲間入りしたBeatmaker HYPEですが、実際どんな音が出るものなのか、少し鳴らしてみたので、聴いてみてください。

UJAMプラグインおなじみの、同じ鍵盤を押した状態で、プリセットを切り替えただけで、今すぐ使えそうなサウンドがどんどんプレイされているのが確認できると思います。またエフェクトや各パラメータの効きもよく、インパクトのあるサウンドが再生されます。Riserもいい感じですよね。

C3~B4には、さまざまなパターンが割り当てられており、これでフレーズをどんどん自分の楽曲に取り込むことが可能です。一方C1~D#2は、ワンショットが割り当てられていて、自分でフレーズを作る際に、ここのサウンドを使っていくことができます。ループとワンショットがひとまとめになっているので、スピーディーに楽曲制作することが可能です。

フレーズを使っていくことも、ワンショットを使っていくこともできる

鍵盤以外のパラメータは、厳選されたエフェクトやニュアンスを変化させるものが搭載されているので、Beatmaker HYPE上だけでも、さまざま演出ができます。また50個のプリセットを選ぶことによって、Beatmaker HYPEだけでも幅広い表現が可能です。パターンは460個も搭載されているのですが、これには驚きですよね。

プリセットやパターンが豊富に用意されている

では具体的に各機能を見ていきましょう。まずは、パターンですが、これは1つの鍵盤を押すだけで、ドラムフレーズを再生してくれて、鍵盤ごとにIntros、Fills、Endings、Buildups、Verses、Choruses、Specials、Stopと書かれているように、対応したフレーズをプレイしてくれます。

C3~B4のキーにはさまざまなパターンが割り当てられている

Styleを変更することによって、C3~B4のフレーズがすべて切り替わるので、さまざまなパターンを試すことができます。

Styleでパターン全体を変更可能

また気に入ったパターンがあれば、DAWのドラック&ドロップで持っていけるので、MIDIパターン使っていくことも可能。DAWに持って行ったMIDIパターンをBeatmaker HYPEで鳴らす場合は、ワンショットの音色が適応されるので、次にそこを紹介しましょう。

DAWのトラックへドラッグ&ドロップするだけでMIDIのパターンを貼り付けられる

C1~D#2には、ワンショットが割り当てられていて、鍵盤を押すと一発だけ、ドラムのパーツが鳴ります。バスドラ、スネア、クラップ、ハイハット……と、以下の画像のように各鍵盤にそれぞれが対応しています。単純にワンショットが高クオリティで、いい音がするのもUJAMのプラグインの特徴ですね。

C1~D#2に割り当てられているワンショットサウンドはハイクオリティ

ドラムキット全体の切り替えは、Kitから行うことができます。全部で10個のドラムキットから選択可能で、たとえばスネア単体だけ変更するということもできます。

10種類のドラムキットから選択可能

試しにSN2のスネアの音色を変更してみます。1度SN2の鍵盤をクリックすると、Snare2と表示され、選択した状態になるので、ほかのドラムキットに採用されているスネアの音色を選べば、自分でオリジナルのドラムキットを制作していくこともできます。

単体での変更も可能

また左下のパラメータでは、選択したドラムパーツの音色をVolume、Decay、Pitch、Filterの4つのパラーメータで好みの音に仕立てていくことができます。さらにオートメーションで、リアルタイムにこのパラメータを変化させることで、ビルドアップ時にピッチを上げ下げしたり、フィルターを掛けたりして、よりインパクトのあるセクションを作っていくこともできます。

各サウンドのパラメータを調整可能

またOutputをパラ出力=個別出力することが可能で、C1~D#2の各パーツの音をそれぞれMasterに送るか個別=Individualにするかを設定できます。Individualに設定した場合は、MasterにあるSweep(フィルター)、Saturate(サチュレート)、Maximize(マキシマイザー)、Ambience(リバーブ)といったパラメータは効かなくなる代わりに、個別に好きなエフェクトを掛けることが可能になります。スネアとキックは個別でアウトして調整し、ほかのキットはMasterに送るといったフレキシブルな使い方もできます。

各ドラムパーツごとにMasterに送るか個別出力するかを設定可能

画面中央上側のRiser以外のパラメータは、Snare-Kickというキックとスネアのバランス感を変化させるもの、ミックスのテイストを変えるAmountとBeat intensityが用意されています。Mixから、12種類用意されているテイストを切り替えることで、独特なフィルターを掛けたり、独特なディレイを付加したり……と、雰囲気をガラッと変えることもできます。

ミックスサウンドのテイストも選択・調整できる

以上、新たに発売されたUJAMのBeatmaker HYPEを紹介しました。とりあえずデモ版では製品版のフル機能を30日間使うことが可能なので、まずは試してみるのがいいと思います。ちなみにUJAMの日本公式Twitterアカウント(@ujam_jp)では、日々UJAMの最新情報やユーザーの疑問について答えているので、フォローしておくといいと思いますよ。そのTwitterアカウントを運営する中の人と、お馴染みUJAMのジャネさんの二人によるBeatmaker HYPEの紹介動画がUPされているので、こちらもぜひご覧ください。

Beatmaker HYPEの販売価格は、通常価格69€/$のところ、リリース記念特価として8月20日~8月30日の間は49€/$(国内税込価格5,181円)で販売されているので、ゲットするならこのタイミングがよさそうです。しかも、SONICWIREで購入すると、同じUJAMのVirtual Guitarist AMBERという13,600円で販売しているアコギ音源がもらえるという値段逆転の特別キャンペーンも実施中なので、ぜひチェックしてみてください。

※2020.09.24追記
2020.09.01に放送した「DTMステーションPlus!」から、第158回「apollo solo / apollo solo USBでプロのサウンドをあなたのDTMに!」のプレトーク部分です。「テンションのあがるEDMドラムサウンドを簡単に作れるツール、UJAMのBeatmaker HYPE誕生」から再生されます。ぜひご覧ください!

【関連情報】
Beatmaker HYPE製品情報(SONICWIRE:日本語ページ)
Beatmaker HYPE製品情報(UJAM:英語ページ)
Beatmaker HYPE体験版ダウンロード
UJAM日本公式Twitter @ujam_jp 

【価格チェック&購入】
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