昨年末にImage-Lineから「FL Studio Mobileの新バージョン3がリリースされ、大きく変わった」というメールやメッセージがいろいろ来ていたけど、忙しくて放置したままでいました。が、iOS版の無料アップデートだけはしていたので、ふと開いてみたら、まったく違う完成されたDAWに変わっていてビックリ。しかもこれ、iPadとiPhoneだけのアプリということではないんですね。
Androidも同じFL Studio Mobile 3.xへと進化して、iOS版とまったく同じ機能を装備していました。さらに、買ってはいないけど、Windows PCおよびWindowsモバイルで使えるバージョン、そしてなんとFL Studio 12上で動作するプラグインバージョンまであって、それぞれがまったく同じものとなっているんです。何が起こっているのか、これがどんな機能を持っていて、何ができるのかをちょっと試してみました。
iPad、iPhone、Android、Windows、そしてFL Studio 12のプラグインとしても動く、FL Studio Mobile 3
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以前にDTMステーションでもiOS版やAndroid版のFL Studio Mobile、FL Studio Mobile HDについて記事にしてきました。その当時は、まったく別の会社の別アプリでもあるMusic Studioとほぼ同じソフトで、明らかに外部で開発しているな……と思われるものでしたが、FL Studio Mobile 3.xとなり、おそらくImage-Line内部で開発している、まったく別のものへ進化していたのです。
どうですか?4つのプラットフォームでまったく同じように使えているのがわかりますよね。この中の一つ、FL Studioのプラグインというのも一つの注目ポイントです。最新のFL Studio 12.4からは、FL StudioのプラグインとしてFL Studio Mobileが入っちゃってるんです。ちょっと意味が分からなくなりそうですが、DAWの中にDAWが入っているんですよ!
DAWであるFL Studio 12の中でFL Studio Mobileが動く!?
「何のために、こんなことをしてるの?」と不思議に感じるところではありますが、iOSで作った楽曲データをAndroidにも持っていけるし、これをWindowsのスタンドアロン版にも持っていけるし、さらにはFL Studio 12上で動作するFL Studio Mobileにそのまま持っていけるというのが面白いところなんです。変換するんじゃなく、そのまま持っていくというのはちょっと新しい発想ですよね。
Windowsのスタンドアロン版は、Windowsストアから購入する
このようにImage-Line独自の世界を作っているわけですが、それによって敢えて切り捨てちゃった機能もあるんですよね。その代表ともいえるのが、iOSのInter-App Audioでしょう。CubasisやGarageBand、Auriaなどは、iOSが作り出した仕様であるInter-App Audioを利用して、機能拡張できるようにしているし、最近ではAudio Units対応のものも増えてきています。でも、4つのプラットフォームで同じように使えるようにするために、Inter-App Audioなどには対応せずに、FL Studio Mobileだけの世界に閉じているんですよね。
「FL Studio MobileはiOS、Android、WindowsそしてFL Studioのプラグインと、さまざまなプラットフォームに対応しているのに、なんでMacだけ対応してないんだろう……」というのがちょっぴり不思議に感じるところではありますが、FL Studio自体のMac版のリリースについても、Image-Lineが言及している段階なので、どちらも近いうちに登場してくるのではないでしょうか?
FL Studioユーザーであっても、なくても、またほかのDAWに慣れ親しんでいる人でも、FL Studio Mobileは一つ持っておいて損のないアプリだと思いますよ!