※本記事には、ヤマハ株式会社のPRが含まれています。
ヤマハが開発した音楽共創アプリgigmii(ギグミー)。これはiPhone/iPadで使える無料のアプリで、誰かがアップロードした演奏や歌に、ほかのユーザーが自由に自分の演奏や歌を重ねて投稿していけるのが最大の特徴です。たとえば誰かがアコースティックギターの弾き語りを投稿すると、そこに別のユーザーがベースを重ね、さらに別のユーザーがドラムを重ね……といった具合に、次々と参加者が加わっていきます。誰かが最初に投稿した演奏や歌を起点に、ほかの人が音を重ねて参加していく音楽セッションの単位をgigmiiではgig(ギグ)と呼んでいて、フィードには毎日新しいgigが生まれています。
このgigmiiは8月から一部のSYNCROOMユーザーに限定して先行版が公開されていましたが、本日9月15日から対象が広がり、先行版を使えるFoundingメンバーの募集が一般向けに始まりました。同時に、PCで作った音源を投稿できるファイルアップロード機能も追加され、DTMユーザーもより参加しやすくなりました。同じヤマハのSYNCROOMがネット越しにリアルタイムで合奏するツールなのに対し、gigmiiは相手と時間を合わせる必要がまったくなく、スマホやタブレットだけで、自分の都合のいいときに音を重ねていけます。しかもJASRACやNexToneと契約済みなので、J-POPなどのカバーも個別の手続きなしで投稿可能。ヤマハがコンセプトに掲げるのは「音や声を重ねて、自分だけでは出会えなかった音楽が生まれる音の遊び場」。実際どんなアプリなのか、先行版を試してみたので紹介していきましょう。
- 集まらなくても同時じゃなくてもいい。ヤマハの音の遊び場gigmiiとは
- 正式リリースは冬の予定。先行版を使えるFoundingメンバーとは
- ボーカルが入る前に戻って歌える。ツリー状に枝分かれしていくgigの仕組み
- メトロノームとテイクリストを備えた、100秒のレコーディング画面
- ズレは10ミリ秒単位で直せる。楽器メーカーらしいオーディオ調整とエフェクト
- J-POPをそのまま歌っていいの?著作権の扱いと今できないこと
- 知らない人と重ねる心理的なハードルがずっと低い。Foundingメンバーのぴいさんにgigmiiの使い心地を聞いてみた
- SYNCROOMがあるのに、なぜ音楽共創アプリ?ヤマハが狙っていることを企画担当の品川有香さんに聞いてみた
- DTMステーションPlus! 第260回 gigmii特集
集まらなくても同時じゃなくてもいい。ヤマハの音の遊び場gigmiiとは
gigmiiは、ヤマハのミュージックコネクト事業推進部が開発したiOS/iPadOS向けのアプリ。この部署は2023年に発足したもので、ユーザーが音楽活動をより長く楽しみ続けられるように支援するメンバーシッププログラム「Yamaha Music Connect」のグローバル展開や、ヤマハミュージックレッスンオンライン、SYNCROOMやExtrackといったデジタルサービスの開発を進めています。
gigmiiの名前の由来は、気軽な音楽セッションを意味するgigと、私を意味するmeの組み合わせ。「わたしが参加することで生まれる音楽セッション」「一人ひとりの音が集まって広がるgig」という意味が込められているそうです。
ヤマハのネット越しのセッションツールといえば、DTMステーションでも以前「自宅に居ながらセッションできる夢のツール、SYNCROOMをヤマハが正式リリース。Windows/Mac版が登場すると同時にAndroidベータ版も誕生!」という記事で紹介したSYNCROOMです。こちらはレイテンシを極限まで削ってリアルタイムに合奏するためのツールで、メンバー全員が同じ時間にオンラインになっている必要がありました。
一方gigmiiはこの「同じ時間」という条件を取り払ったアプリで、誰かが投稿した音源を好きなときに再生でき、気に入ったらその場で自分のパートを重ねて投稿できます。相手がオンラインかどうかは関係なく、それぞれが好きな時間に参加すればいいわけです。
gigmiiが目指しているのは、クオリティの高い作品を仕上げることではなく、音を重ねることで生まれる人と人とのつながり。ヤマハ自身、gigmiiを「音や声を重ねてつながる音楽共創アプリ」と位置付けていて、いいねも個人ではなく、みんなで作った音源に対して付く仕組みになっています。1つのgigには最大10人まで参加でき、同じパートがダブってもOK。誰かが弾き始めたフレーズに周りが次々と乗っていくジャムセッションに近い感覚ですね。
対応OSは先行版の現時点ではiOS/iPadOSのみで、Androidは正式リリース時に対応予定、PC版はありません。利用は無料で、将来的には有料機能の追加も予定されていますが、今ある無料機能を有料化する予定はないとのこと。利用できるのは現在のところ日本国内のみとなっています。
正式リリースは冬の予定。先行版を使えるFoundingメンバーとは
gigmiiの正式リリースは冬頃を予定しており、それに先立って先行版を使うのがFoundingメンバーです。音を重ねるアプリは元になる音がなければ参加したくてもできないので、いきなりアプリストアに並べるのではなく、まず立ち上げに関わってくれる人を募って音源を溜めておく、という段階を踏んだそうです。ヤマハは8月からSYNCROOMのユーザーフォーラムでこのFoundingメンバーを募っていて、フィードにはすでにさまざまなgigが並んでいます。
参加に必要なのは、iPhoneまたはiPadと、Yamaha Music Connectの会員登録です。Yamaha Music Connectは2026年6月30日に国内で始まったばかりのメンバーシッププログラムですが、会員登録は無料で、Foundingメンバーに参加申し込みする際に登録することもできます。申し込みが完了すると受付完了メールが届き、そこに記載された「はじめかたガイド」に沿って、Appleのテスト配布サービスTestFlight経由で先行版アプリをインストールする流れとなっています。インストール後は、Yamaha Music Connectの会員登録時に使用したメールアドレスとパスワードでログインすれば利用開始です。
申し込み期間は2026年9月15日13時から10月30日17時まで。先行版アプリのインストールも10月30日17時までなので、参加するなら早めに申し込んでおきましょう。Foundingメンバーには、正式リリース前から参加した証としてアプリ内で表示できるFoundingメンバーバッジが付与されるほか、先行参加期間中の活動状況に応じて、正式リリース後に公式おすすめユーザーとしてアプリ内で紹介される特典も用意されています。なお正式リリースまでに一部の仕様や機能が変わる可能性はありますが、不具合探しや動作確認を目的とした募集ではないので、普通に音を重ねて楽しめばOKですよ。
ボーカルが入る前に戻って歌える。ツリー状に枝分かれしていくgigの仕組み
さて、ここからは実際にgigmiiの使い方を順に見ていきましょう。アプリを起動してまず求められるのが、Yamaha Music IDでのログインです。Foundingメンバーの申し込み時に使ったメールアドレスとパスワードをそのまま入れる形です。ちなみにSYNCROOMを使っている人なら、同じYamaha Music IDでログインすることで、アプリ内で表示できるSYNCROOMユーザー限定バッジももらえますよ。
ログインが完了すると、好きな音楽ジャンルを3つまで選び、担当パートを1つ選ぶ画面になります。
パートはボーカル、コーラス、鍵盤楽器、ギター、ベース、ドラム、パーカッション、管楽器、弦楽器、DTM、トーク、その他の12種類で、後からマイページで追加・変更もできます。DTMというパートが独立して用意されているのが、いかにも今どきのラインナップですね。DTMを選ぶとユーザーアイコンには「PC」のバッジが付き、gigに参加したときもこの略号で表示されます。
ホーム画面は「おすすめ」のgigが縦に並ぶフィードになっていて、下にスクロールしていくと次々と別のgigが出てくる仕組み。1つのgigには曲名とアーティスト名、投稿からの経過時間、再生数といいね数、そして参加メンバーのアイコンが並び、アイコンの左下には「Vo」「Gt」「Kb」「Dr」「Ba」「Wd」といった担当パートの略号が付いています。メンバーのアイコンをタップすると、そのユーザーが投稿時に添えたコメントに切り替わり、ユーザー名をタップすればプロフィールも見られます。
カードの下側にはいいね、コメント、共有、ブックマークのボタンが並び、そして中央にあるのが「このgigに参加する」という大きなボタン。再生は画面下部のプレイヤーで行い、15秒の早送り・巻き戻しも付いているので、聴きどころを探すのも簡単ですよ。
「このgigに参加する」を押すと、どのバージョンに重ねるかを選ぶ画面が出てきます。全員が揃った最新の状態に重ねることもできれば、「以前のバージョンに参加する」から履歴をさかのぼって、たとえばボーカルが入る前の状態を選び、自分がボーカルを乗せることもできます。つまりgigは1本の直線ではなく、誰かの投稿から始まった1つの曲が、参加のたびにツリー状に枝分かれしながら広がっていくわけです。参加した順番はそのまま残り、後から来た人が先にいる誰かを外して入れ替わることはできないルールになっています。
検索タブでは曲名やアーティスト名でgigを探せるほか、「新しいgig」として直近の投稿が並ぶ形です。マイページには自分の投稿、下書き、再生履歴、ブックマークがまとまり、ここにある「新規に投稿する」から、既存のgigに乗るのではなく自分が1人目になる投稿も始められます。タップするとアプリで録音するか音声ファイルをアップロードするかを選べるようになっていて、後者が本日追加されたファイルアップロード機能です。プロフィールには「マイ楽器・機材」という欄もあり、使っているDAWや楽器を書いておけますよ。
メトロノームとテイクリストを備えた、100秒のレコーディング画面
では、実際にgigに参加してみましょう。録音から投稿までは、①録音、②エフェクト、③アップロードの3ステップで進みます。録音画面は、元になる音源の波形が上に表示され、その下に大きな録音ボタンという構成。録音ボタンをタップすると音源が先頭から再生され、自分の音が波形として上に重なって描かれていくので、どこまで録れているかが一目で分かります。
マイクアイコンの横のスライダーが入力音量で、録音ボタンの周囲に赤い円が表示されたら音量が大きすぎるサインなので、ここで下げておくわけです。マイクアイコンをタップすればミュートのオン/オフを切り替えられるので、自分が演奏しない区間は切っておくこともできます。
録音は1回あたり最大100秒で、元の音源の長さを超えることはできません。gigmiiでは最初に投稿された音源の長さがそのgigの上限になるので、自分が1人目として新規投稿するときは、後から誰かが重ねることも考えて長さを決める必要があります。一方、既存のgigに参加するときは、曲の一部分だけを録音しても投稿の長さは元のまま変わりません。サビだけ歌う、間奏だけギターソロを弾く、といった参加もできるわけです。
画面右側の「録音メニュー」を開くと、テンポ設定、入力設定、テイクリスト、オーディオ調整の4つが並んでいます。
テンポ設定ではBPMとメトロノームの音量、メトロノームのオン/オフ、そして録音前カウントの拍数を決められます。メトロノームは最初の投稿時に設定されたテンポを引き継ぐ仕組みなので、1人目として投稿する人がメトロノームを有効にしておくと、後から重ねる人も同じテンポでカウントを聴きながら録音できるのです。
入力設定では入力デバイスを選び、録音される音量をメーターで見ながら調整できます。電子楽器やギターをオーディオインターフェイス経由でライン録音できるので、DTMステーション読者であれば手持ちの機材がそのまま使えますね。ただし標準では本体のマイクになっているので、オーディオインターフェイスを繋いだつもりでも入力先が切り替わっていない、ということが起こりがちです。ここは最初に確認しておきたいポイントですね。
録音は何度でもやり直すことができ、録ったテイクはテイクリストに溜まっていきます。最終的に投稿するテイクを選んで次へ進みます。なお録音を途中で閉じた場合は下書きとして保存されますが、下書きは1件まで。複数の曲を並行して録り溜めておく使い方はできないので、注意してくださいね。
また画面右上には「録音メモ」があり、書いた内容はそのgigに参加するユーザー全員に共有されます。キーや構成、テンポ感といった申し送りのほか、コードや歌詞を書いておけば、後から参加する人がそれを見ながら演奏したり歌ったりできるので、1人目として投稿するときは書いておくと親切ですね。
なお、重ね録りをするときは有線イヤホンの使用が推奨されています。イヤホンなしだとスピーカーから流れる元音源がマイクに回り込んで二重に録音されてしまい、Bluetoothイヤホンだと遅延で自分の音がズレて聴こえる場合があるからです。DTMでオーバーダビングをするときとまったく同じ話なので、読者のみなさんにはお馴染みの注意点ですね。
ズレは10ミリ秒単位で直せる。楽器メーカーらしいオーディオ調整とエフェクト
録音を終えたら、「次へ」を押す前に録音メニューの4つ目、オーディオ調整を開いてみましょう。バランス、トリミング、タイミングという3つのタブがあり、バランスでは、自分の音量、自分の左右位置、自分以外の音量という3つのスライダーを動かせます。自分のパートの音量とパンだけでなく、元音源全体との相対バランスも決められるので、簡易的なミックスがこの画面で完結してしまうのです。
トリミングでは、録音した自分の音の先頭と末尾を黄色いハンドルで切り詰められ、「自分の音だけ再生」をオンにすれば、元音源を消して自分のパートだけを確認できます。ノイズを軽減する機能はないので、冒頭や末尾に入った余計な音はここでカットするのが基本です。
ちなみにgigmiiは、各参加者の音をマルチトラックのまま保持しておき、再生するときにミックスする構造になっています。重ねるたびに2mixへ書き出す方式だと、世代を重ねるごとに音が劣化していくので、それを避けるためですね。重ね録りアプリの中身としては地味な話ですが、音質を左右する大事なところです。
タイミングのタブでは、自分の音の再生タイミングを−500ミリ秒から+500ミリ秒の範囲で前後にずらせます。ボタンで10ミリ秒刻み、スライダーで大きく動かします。Bluetoothイヤホンで録音して遅れが出たときや、自分のノリがわずかに後ろに寄ったときの補正用で、DAWでいうところのトラックディレイやリージョンのナッジに相当するものです。スマホのアプリにこれが入っているのは、さすが楽器メーカーが作ったアプリだと思います。
「次へ」で進む2ステップ目がエフェクトです。用意されているのは、なし、ひびき1、ひびき2、ゆらぎ、ひずみ、レトロの6種類で、ひびき1とひびき2は0〜100の強さも指定できます。リバーブ系が2つ、モジュレーション系、ディストーション系、ローファイ系という顔ぶれです。試しにひびき1をタップして再生してみると、自分の録音にだけ響きが加わった状態で元音源と一緒に流れてくるので、かかり具合は耳で決めればいいわけです。パラメータは強さ1つだけという割り切りで、DTMユーザーからすると物足りないかもしれませんが、スマホで歌を録る人にはこのくらいがちょうどいいのでしょう。
最後の3ステップ目がアップロードです。既存のgigに参加した場合、アーティスト名と曲名は元の投稿のものが入った状態で表示されます。自分が1人目として新規投稿するときはここで入力する形で、音楽情報データベースから候補が自動表示され、候補にない曲は直接入力すればOK。続いてパートを選び直し、聴きどころや感想などのコメントを添えて投稿します。このコメントや録音メモに歌詞を書き込んだ場合は、すぐ下にある「歌詞を書いた場合はチェックを付けてください」にチェックを入れておきます。著作権の利用状況を確認するためのもので、チェックを付けても費用は発生しません。
なお投稿すると編集用の録音データは自動で削除され、復元はできないので、投稿前の最終確認はしっかりしておきたいところです。投稿後の差し替えもできず、別のテイクや表現を試したいときは新しく投稿し直す形になりますが、同じgigには何度でも参加できるので、納得いくまで重ねてもいいわけですね。
J-POPをそのまま歌っていいの?著作権の扱いと今できないこと
カバー曲を扱うサービスで気になるのが著作権の扱いですが、gigmiiはJASRACやNexToneといった著作権管理団体と契約を交わしています。そのため、これらの団体が管理する楽曲については、ユーザーが個別に手続きをする必要はありません。J-WIDやNexToneの作品検索データベースで「配信」が○になっている楽曲であれば、そのまま投稿できます。
一方で、管理団体の対象外の楽曲や権利者が個別に管理している楽曲、原曲から大きくイメージを変える編曲や替え歌については、ユーザー自身で許諾を得る必要があります。なお歌詞やコード進行をコメントや録音メモに書き込むことも認められていますよ。
著作権といえば、投稿した音源そのものの権利がどうなるかも気になるところ。こちらは原則として投稿したユーザーに帰属し、複数人で作ったgigでは、それぞれが自分の投稿部分に権利を持ちます。ただしサービスの運営に必要な範囲でヤマハが利用できる権利は利用規約に基づいて許諾される形で、この点はほかの投稿型サービスと同様の考え方です。
権利まわりで実際の使い勝手に一番響くのが、gigmiiで作った音源は外部に持ち出せないという点です。録音データをファイルとして保存・エクスポートする機能はなく、ほかのユーザーが参加した音源をYouTubeやSNSにアップロードすることもできません。外部に共有したいときは、各投稿の共有ボタンから発行される専用URLを使います。URLを開くと、gigmiiがインストールされていればアプリが起動して再生できる仕組みです。
逆に外から持ち込むほうは、先ほど触れたファイルアップロード機能で一気に楽になりました。「新規に投稿する」で「音声ファイルをアップロード」を選ぶと専用の画面に切り替わり、クラウドストレージサービスに保存してある音声ファイルを選ぶだけで投稿画面に進めます。録音メニューやエフェクトのステップは通らないので、DAWで仕上げたオケをそのまま1人目の投稿にできるわけです。DTMパートで伴奏を投稿しておけば、そこにボーカルやギターが重なってくるかもしれない。これはgigmiiならではの楽しみだと思います。
そのほか現時点では、投稿の非公開・限定公開、動画の投稿、リアルタイムでのセッションには対応していません。そこはSYNCROOMの領分ですね。また投稿を見たり再生したり、ブックマークしたりしても相手に通知されることはなく、足あと機能もありません。通知が飛ぶのは重ね録り、コメント、いいねをしたときだけなので、気軽にいろいろなgigを聴いて回れますよ。
以上、本日からFoundingメンバーの一般募集が始まったヤマハのgigmiiについて紹介しました。誰かの演奏に自分の音を重ねる、というバンドの原体験をスマホ1台で味わえるのが最大の魅力です。歌ってみた・弾いてみたを投稿しているものの、一緒に演奏する相手がなかなかいないという方は、Foundingメンバーに申し込んで、正式リリース前のgigに参加してみてはいかがでしょうか?なお、この後には現在先行版に参加しているユーザーのぴいさんへのインタビューと、ヤマハがなぜ今このサービスを始めたのかを企画担当者に聞いたコラムを用意したので、そちらも参考にしてみてください。
知らない人と重ねる心理的なハードルがずっと低い。Foundingメンバーのぴいさんにgigmiiの使い心地を聞いてみた
先行版の公開当初からgigmiiに参加しているFoundingメンバーのぴいさんに、gigmiiを実際に使ってみた感想を伺いました。
ーーまずはぴいさんの音楽歴から伺わせてください。楽器はいつ頃から始められたのですか?
ぴい:3歳の時に、親戚にピアノの先生がいた縁で母が習わせてくれたのが最初です。中学生になるとバンドに憧れて、友達とバンドを組んだりドラムを叩いたりするようになりました。高校では一旦離れましたが、大学でまたバンドを組んで、その後は就職や結婚で音楽に触れられない時期が続いたんです。もう楽器を続けるのは難しいかなと思っていた頃に、友達が始めたゴスペルのクワイアに誘われて歌うようになりました。そこからオンラインで音楽を楽しめる時代になったこともあって、今はまた演奏する機会が増えている、という感じですね。
ーーオンラインで音楽を楽しむようになったのは、どんなきっかけだったのですか?
ぴい:だいぶ前に、ほかの音楽アプリを始めたのがきっかけです。そこで知り合った方から「SYNCROOMというものもあるよ」と教えてもらって、コロナ禍の頃に触ってみました。その場でリアルタイムに音を合わせられるのが魅力なので、知り合いとタイミングを合わせて、演奏を楽しむという使い方をしていました。「誰でもどうぞ」と書いてある部屋もあるのですが、そこへ自分から入っていくのは、私の場合はなかなか勇気がいりましたね。
ーーSYNCROOMでは、主に知り合いとオンラインでセッションするという使い方をしていたんですね。
ぴい:そうですね。その後、音楽友達から「こんな新しいものが始まるよ」と誘われたのがgigmiiを始めたきっかけです。今はいろいろ試している最中で、ボーカルを録ったり、キーボードをPC経由や直結で繋いでみたり、ドラムセットがないのでAerodrumsで叩いてみたりしています。この間は、自分のPCで打ち込んだ伴奏を投稿することにも挑戦してみました。
ーーちなみに今はどんな機材を使っているのですか?
ぴい:キーボードは大学生の時に買ったKORGの01/Wを今でも使っています。もう本体から音は出なくなってしまったので、MIDIキーボードとしてPCに繋いで、CubaseのHALionを鳴らしている形です(笑)。01/Wの小さな画面で打ち込みをしていた経験があったので、CubaseもDTMも同じ感覚で使っています。歌はSteinbergのUR22Cを通して録っていますね。
ーーほかの音楽コラボアプリを使っていたとのことですが、それらと比べて、gigmiiはどんなところが違うと感じますか?
ぴい:まず印象に残ったのはシンプルさです。録音ボタンとストップボタンがあって、録った後に軽くエフェクトをかけたりズレを直したりして、コメントを書いて投稿するだけなので、説明がなくても感覚的に使えました。以前から使っているアプリのほうは、機能が増えて今はもっと長く録れますし、録った後に細かく調整することもできます。一方gigmiiは1回100秒で、エフェクトもリバーブが2種類とひずみといったシンプルなものだけなので、後から細かく直すことはできません。録る時点で自分の側できれいに整えておく必要はありますが、だからこそパッと録ってパッと投稿できるのがいいところだと思います。
100秒という制限は、最後まで弾き切る自信がなくてもワンコーラスなら、という気軽さにも繋がっていますね。ゆっくりした曲だとイントロを切ってテンポを少し上げないと収まらないので、できる曲とできない曲はありますけど。
ーー先ほど、知らない部屋に入っていくのは勇気がいるとおっしゃっていましたが、gigmiiで知らない方と音を重ねることに抵抗はありませんでしたか?
ぴい:最初は知っている方のgigに参加させてもらっていたのですが、気が付くと自分の伴奏にも知らない方が音を重ねてくださっていて、自分から部屋に入っていくのと比べると、心理的なハードルはずっと低いと感じました。「この人の伴奏が素敵だな」と思ったら重ねさせてもらう、というのが基本の流れなので、あまり気兼ねしなくて済むんですよね。今は自分から投稿するのと誰かに重ねるのが半々くらいで、始まったばかりなのでビートルズや松田聖子さんのような、みなさんが知っている曲をあえて選んでいます。
ーー逆に、気になっているところはありますか?
ぴい:誰かが重ねてくれたことが、お知らせを見に行かないと気づけないので、もう少しプッシュしてくれると嬉しいですね。それから知らない方と関わる時に、コメントを入れたほうがいいのか、音だけ重ねてもいいのか、といった作法がまだ手探りなところです。始まったばかりなので、これから参加者の中で自然にルールができていくのかなと思っています。
※インタビュー後のアップデートにより、2026年9月15日現在は、
ーー最後に、gigmiiを使っていて一番楽しいと感じるのはどんな瞬間ですか?
ぴい:やっぱり自分の伴奏に音を重ねてもらえた時が一番嬉しいです。DTMは1人で完結してしまうことが多くて、なかなか孤独な作業でもあるので、gigmiiでほかの楽器や歌の方と一緒に音を重ねて音楽を作っていけるのが楽しいところだと思います。
リアルでそういう場所に行って演奏できない環境にいる方でも気軽に楽しめるのはいいですね。正式リリースで人が増えたらどうなっていくのか楽しみですし、楽器を演奏する方やDTMをしている方がもっと参加してくれたらいいなと思っています。
ーー本日はありがとうございました。
SYNCROOMがあるのに、なぜ音楽共創アプリ?ヤマハが狙っていることを企画担当の品川有香さんに聞いてみた
gigmiiの企画を担当する、ヤマハ ミュージックコネクト事業推進部の品川有香さんに、楽器メーカーのヤマハがなぜこのサービスを始めたのかを伺いました。
ーーネット越しのセッションというと、ヤマハにはすでにSYNCROOMがあります。それなのに、あえて時間を合わせずに音を重ねていく音楽共創アプリを新たに作ったのは、どういう狙いがあってのことなのでしょう?
品川:SYNCROOMは、離れた場所にいる人同士が一緒に演奏できるという点で画期的なサービスです。ただ、「オンラインで誰かと音楽を楽しむ」と広く捉えたときには、時間を合わせる必要があるなど、まだ越えられるハードルがあると感じていました。
それとは別に、ヤマハには以前からの宿題もありました。楽器を上手に弾けるようになるためのサポートは手厚くやってきた一方で、楽器を作って売った後に、その人たちが楽しめる場を十分に用意できていなかったのです。SYNCROOMでそこに一歩踏み込めたものの、もっと間口を広げられれば、より多くの方に「オンラインで音楽を楽しむ」という価値を届けられるのではないかと考えたのがgigmiiの出発点です。
ーーその「楽しめる場」というのは、どんな場をイメージしているのですか?
品川:スキルやパフォーマンスを評価する場ではなく、音を出すプロセスそのものの楽しさや、そこで生まれた音楽を楽しむ場にしたいと思っています。ひとりで弾いていてもつまらない、漠然と誰かと一緒に演奏してみたい、という気持ちに応える場所ですね。時間が合わない、一緒に演奏する仲間が見つからないといった事情でリアルの場では活動しづらい方や、少しは弾けるけれど人前に出るほどの勇気は持てないという方にも、オンラインならではの手軽さでみんなと音を合わせる楽しさを味わっていただきたいと考えています。
gigmiiでも、この順番で参加しなければいけないとか、こういう曲でなければダメといった制約は何もありません。アニメソングでも構いませんし、思い思いに楽譜に沿って弾いていただくのでも全然構わない。とにかく自由に楽しんでもらえればOK、というスタンスです。
ーー音楽を重ねて楽しむアプリはこれまでにもありましたが、ヤマハとしての勝算はどこにあると考えていますか?
品川:ポイントは2つあると思っています。1つは、ヤマハではハードウェアも楽譜などの周辺サービスも持っているため、お客さまがアクティブに音楽を楽しみ続けられる環境をトータルで提案できることです。たとえば「オーディオインターフェイスは何を使えばいいですか」という問い合わせに楽器メーカーとして答えられるのも、ほかにはないサポートだと思います。
もう1つはAIとの関係です。誰もが手軽にそれらしい音楽を作れる時代になりましたが、自分で音を鳴らしたい、誰かと合わせたいという気持ちは、人が人であることと切り離せないものだと思うんです。AIの時代だからこそ人間同士のコミュニケーションの価値が高まっていくと信じて、このサービスを続けていきたいと思っています。
ーー本日はありがとうございました。
DTMステーションPlus! 第260回 gigmii特集
2026年9月29日、DTMステーションの姉妹番組であるDTMステーションPlus!にてgigmii特集を行います。番組では実際にアプリを操作しながら、誰かの投稿に音を重ねていく様子を実演していく予定なので、記事と合わせてご覧いただければと思います。
DTMステーションPlus! 第260回
【日時】2026年9月29日 20:00〜22:00
【YouTubeLive】
https://youtube.com/live/qq3r4DJ79Ik
【ニコニコ生放送】
https://live.nicovideo.jp/watch/lv351492781
※2026.9.29お詫びと訂正 ニコニコ生放送のURLが間違っていたため修正いたしました。
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【関連情報】
gigmii 公式サイト
gigmii Foundingメンバー お申し込みページ
ニュースリリース(2026年9月15日)
gigmii FAQ索引
gigmii 公式X
Yamaha Music Connect

























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