DTM環境を構築するうえで、コンピュータを何にするのかというのは重要な問題です。WindowsにするかMacにするか、ノートPCにするかデスクトップPCにするか、CPUやメモリ、ストレージのスペックをどうするかなど、決めなくてはならないこと、考えるべきことはいろいろです。まあ、DTMの場合、ビデオ編集ほどCPU、GPUパワーは必要としないので、そこまで高スペックなものである必要はありませんが、それなりのパワーがあるに越したことはありません。
ただいずれにせよ、昨今のIT関連部品の価格高騰により、コンピュータを新調するとなるとかなりの金額を覚悟しなくてはならないというのも事実。どうバランスよく、コストパフォーマンスの高いマシンを入手するかは重要な課題です。そんな中、今回紹介したいのが、とってもコンパクトながらDTMをするうえで必要十分な性能を持ち、かつ税込み76,990円~(現在クーポン適用で67,752円~)という超お手頃価格のWindows PC、日本限定販売のミニPC、GEEKOM A5 2027エディションです。実際、Cubase 15 Proや、Digital Performer 12、Instrument X、Synthesizer V 2などを動かして快適に使えているマシンです。どんなマシンなのか具体的に見ていきましょう。
AMD Ryzen 7 7730U搭載、手のひらサイズのWindows 11 Pro機
GEEKOM A5 2027エディションは、台湾のPCメーカー、GEEKOMが日本限定で販売しているミニPCです。写真のとおり手のひらに載るほどのサイズですが、CPUには8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 7730Uを搭載しており、OSとしてWindows 11 Proがプリインストールされています。
今回試したのは、16GBのメモリと512GBのSSDを搭載したモデルです。メモリはDDR4-3200の8GBが2枚挿さったデュアルチャネル構成で、最大64GBまで増設することが可能です。
端子類を見てみると、前面には10GbpsのUSB-A端子が2つとヘッドホン端子、電源ボタン。電源ボタンが前面にあって押しやすいのは、ちょっとしたことですが便利なところです。また、USB-MIDIキーボードやソフトウェアのライセンス管理用のUSBドングルなど、DTMでは今でもUSB-Aの機器が多いので、前面から変換アダプタなしで挿せるのはうれしいポイントです。
背面には、USB-C端子が2つ、HDMI端子が2つ、2.5GbpsのLAN端子、USB-A端子が2つ、そしてDC電源入力が並んでいます。HDMIとUSB-Cを組み合わせることで最大4画面の出力に対応しているのも特徴です。
さらに、意外と便利なのが側面に搭載されたSDカードスロット。microSDではなくフルサイズのSDカードに対応しているので、フィールドレコーダーで録音した音をそのまま取り込んだり、カメラで撮影した写真を取り込んだりするのに重宝します。
Mac mini(M4)や筆者愛用のA6と並べてみると
DTMユーザーの多くが気になるであろう、M4のMac miniとも並べてみました。大きさ的にはかなり近いのですが、A5のほうがちょっとだけ小さいサイズです。
ただし、Mac miniはメガネケーブルでそのまま電源に接続できるのに対し、A5は外付けのACアダプタを使うので、それも含めるとちょっと大きいという感じですね。
付属のACアダプタは、いわゆるミッキーケーブルで電源に接続するタイプで、プラグにはアース線も付いています。
一方で、VESAマウント用のプレートが付属しているので、ディスプレイの背面に本体を取り付けてしまえば、机の上はかえってすっきりさせることができます。
ちなみに筆者は、約2年前にGEEKOMのA6の日本限定ピンクモデルを購入し、普段から持ち歩いて愛用しています。並べてみると、A6のほうがよりコンパクトで、CPU性能も上位のモデルです。一方、A5 2027エディションは、手頃な価格ながらDTMに十分な性能を備え、さらに次に紹介するとおり2.5インチのドライブを増設できる拡張性も持っています。
底面を開けて2.5インチSSDを増設してみた
512GBのSSDがあれば、Cドライブとしては十分ですが、データを入れたり、サンプリング音源などを入れたりするには、ちょっと心もとないところ。そこで、本体の底面を開けて、手元にあったWD BlueのSSDを搭載してみました。
底面のカバーを外すと、メインのM.2 SSDやメモリにアクセスすることができます。2.5インチドライブはカバー側に取り付ける構造になっていて、本体側のマザーボードとはフラットケーブルで接続されています。
見ると、マザーボード上には小さいタイプのM.2ドライブを入れられるスロットも空いているので、さらにストレージを増やすことも可能なようです。GEEKOMによれば、最大で合計7TBのストレージを搭載できるとのこと。もちろん、最近はSSDも高くなっているので、2.5インチのHDDを使うというのもありだと思います。
なお、増設したドライブは、Windowsの「ディスクの管理」で初期化とフォーマットをしないとエクスプローラーに表示されないので、その点は注意してください。
Cinebench 2026での性能と、フルパワーでも30W弱という低消費電力
では、実際の性能はどうなのか、定番のベンチマークソフト、Cinebench 2026で測定してみました。その結果、マルチスレッドが1993pts、シングルコアが437pts、シングルスレッドが170ptsとなりました。
Cinebench 2026では、1つのコアで2スレッドを動かすSMT込みの性能を見る「Single Core」と、純粋に1スレッドの性能を見る「Single Thread」が分かれています。マルチスレッド性能はシングルスレッドの11.72倍となっており、8コア16スレッドがきちんと効いていることがわかります。DAWで複数のトラックやプラグインを並列で処理する場合には、このマルチコア性能が活きてきます。
もう一つ注目したいのが消費電力の低さです。ワットチェッカーを使って測定してみたところ、フルパワーで動かしても30W弱。写真では26Wとなっています。電気代が高い今、こうした低消費電力というのも大きな魅力です。
たとえば26Wで1日8時間、30日間使ったとしても消費電力量は6.24kWh。電気代の目安単価31円/kWhで計算すると、1カ月あたり約190円という計算になります。
Cubase 15 ProやDigital Performer 12などで実際にDTMをしてみた
ここからは実際にDTM用途で使ってみた様子を紹介しましょう。まずはオーディオインターフェイスとして、MOTUのM4とZOOMのAMS-22を接続してみました。
Cubase 15 Proのほか、Digital Performer 12、Instrument X、Synthesizer V 2などを動かしてみましたが、いずれも快適に動作しています。
スーツケースに入れてDTM環境を丸ごと持ち出す
AMS-22と組み合わせると、コンパクトで持ち歩けるデスクトップPC環境が構築しやすいのも魅力です。実は筆者は、いつも出張に行く際、スーツケースにミニPCとモバイルディスプレイ、マウス、キーボード、オーディオインターフェイスのAMS-22、MIDIキーボードを入れて持ち歩いています。
使っているのは4年くらい前に買った15.6インチのモバイルディスプレイですが、A5 2027エディションとはUSB-Cケーブル1本で接続でき、映像と同時に電源も送れるので、とっても便利です。
DTMステーションでも先日「MOTUのDAW「Digital Performer」が3年ぶりのメジャーアップデート。DP12でDolby Atmosミックス、AIステム分離、MusicXMLエクスポートに対応」という記事で紹介しましたが、実はこの記事、A5 2027エディションを持って出かけた出張先で書いたものなんです。
普段、自宅の仕事場では4Kディスプレイで作業しているので、持ち歩いている15.6インチのFULL HDディスプレイだと、さすがにちょっと画面が狭いのが難点です。それでも、自宅の仕事場とほぼ同じ環境を外に持ち出せるという意味では、抜群に快適な環境です。
12%オフで購入できる割引コードを用意
以上、GEEKOM A5 2027エディションについて紹介してみましたが、いかがだったでしょうか? 手のひらサイズで低消費電力ながら、DTMに必要十分な性能を持ち、ストレージの増設も可能。自宅のメインマシンとしてはもちろん、持ち歩けるDTM環境としてもおすすめのマシンです。
今回、DTMステーションの読者向けに、GEEKOMから12%オフになる割引コードを用意していただきました。購入時に以下のコードを入力すると、12%オフで購入することができます。
割引率:12%オフ
有効期間:2026年10月1日~11月20日
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