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  • 歌舞伎と能に使われる本物の和楽器65種を収録。24bit/96kHzのハイクオリティなサンプルライブラリKabuki & Noh percussion 96k Master Editionの実力

ホンモノの和楽器の役割を担ってくれるソフト音源を……と買ったけれど思ったクオリティーがないいというケースは少なくないと思います。中には、和太鼓だと思ったらアジアの妙な太鼓だった…なんてこともあるかもしれません。そうした中、まさに本物と呼んで間違いのない和楽器音源、Kabuki & Noh percussion 96k Master Edition(税抜実売価格35,200円)が発売されました。これはBFD3/2専用ライブラリーとして発売されているKabuki & Noh Percussionを、より汎用性の高いKONTAKT音源へ移植したもの。しかも単に移植しただけでなく、24bit/96kHzの音源にするとともに能管、掛け声、能舞台の足拍子などを追加しています。収録音源数は65種類、WAVファイルで約40GBにもなる和楽器の決定版とも呼べるライブラリなのです。

最大100のベロシティーレイヤーを持つと同時に、演奏家からも評価の高い響きを持つ能楽堂のリバーブを収録。日本のトップといえる和楽器奏者によって演奏された奏法が数多く収録されているのもKabuki & Noh percussion 96k Master Editionの大きな特徴で、ユーザーはそうした奏法を簡単に再現することができます。またUIもユーザーが使いやすいように設計されているので、より自分の楽曲に合った音の作りこみも可能としています。実際にKabuki & Noh percussion 96k Master Editionを開発した株式会社ソニカ代表取締役 原田智弘さんにお話しを伺うことができたので、紹介していきましょう。

和楽器の決定版KABUKI & NOH PERCUSSION 96k For KONTAKTが登場

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まずは、Kabuki & Noh percussion 96k Master Editionのライブラリの演奏を行った方々のビデオがあるので、ちょっとご覧ください。

この中で鼓・太鼓の叩く、望月太喜之丞さんは「私は、邦楽を普通の音楽にしたいんです。どこに行っても鼓や三味線の音が聴こえるように。またどんな作曲家も気軽に三味線やお箏、鼓を自分のスコアに書き入れられるようになり、『この音が欲しい』と呼んでくださるようになるのが夢なんです。だから、この音源に協力するのは大きな価値があることだと思っています」と語っています。

まさにホンモノの演奏を収録したビデオなわけですが、では、そのできあがった音源、Kabuki & Noh percussion 96k Master Editionを使うとどんなものができあがるのか。そのデモ音源があるので、以下の音を聴いてみてください。

本当にこれが打ち込みなのかと、疑ってしまうほどのクオリティの音源だということが分かると思います。後ほど紹介しますが、個別に太鼓や能管などのサウンドはエディットすることができるので、アタックや空気感など調整して、自分の楽曲に和楽器要素を盛り込むことができるのです。これまでにないレベルの和楽器音源であることが感じ取れると思います。

では改めて、このKabuki & Noh percussion 96k Master Editionがどんなものなのか、見ていきましょう。冒頭でもお伝えしたように、Kabuki & Noh percussion 96k Master EditionはKONTAKT専用の和楽器サンプルライブラリです。そのため、事前にNative InstrumentsのKONTAKT 6をインストールする必要があるのですが、無料版のKONTAKT 6 PLAYERでも動作する仕様なので、別途KONTAKTを購入する必要ないのも嬉しいところです。また同社の総合プラットフォームであるNKSに対応しているため、MIDIコントローラーであるKontrol SシリーズやMASCHINEと組み合わせて操作性も大きく向上しています。

使用の際はKONTAKTまたはKONTAKT PLAYERが必要

大きな特徴は、Direct1、Direct2、OH、Room、Stereo Mixという構成のマルチマイクでの収録されているという点。さらに収録音源は、大太鼓を長細バチで叩いた音、雪ばいで叩いた音、締太鼓を太バチで叩いた音、細バチで叩いた音、大鼓、小……などの太鼓類や当り鉦、チャッパなどの摺鉦(すりがね)と呼ばれる金属製の打楽器類、他にも木魚やドラ、掛け声…などなど、歌舞伎や能で使われるほぼすべての音を和楽器特有の演奏方法と共に24bit/96kHzでサンプリングしています。また、和楽器で演奏されるリズムパターンも160種類収録しているので、たとえば和太鼓の打ち込み方が分からなくても、MIDIパターンをそのまま使ったり、そこから少しパターンを変えたりして使うことが可能です。

楽器の種類は全65種

Kabuki & Noh percussion 96k Master EditionをKONTAKTに読み込むと、キットが20種類に分かれているのが確認できます。これは、それぞれ音楽のシチュエーションに合わせた歌舞伎の舞台に特化したもの、能舞台に特化したもの、歌舞伎の効果音に特化したものなどに分類されています。

シチュエーションごとに20種類のキットに分かれている

ここで試しに1つのキットを立ち上げてみましょう。すると最大16種類の楽器や声が表示されます。それぞれが、鍵盤ごとに奏法を持っていて、MIDIキーを弾くとその鍵盤に対応した楽器音と奏法が響きます。右手、左手が別々にサンプリングされているので、連打を打ち込んだときにも自然ですし、なんといっても最大100ベロシティーレイヤーを収録してあるので、そのダイナミクスによって広い表現力を得ることができます。

16スロットの中に楽器が一度に立ち上がる

またどのキットでも楽器ごとにエディットが可能となっていて、それらの操作は上部の楽器をクリックすると、下部に表示されます。そして、下にあるタブを切り替えることによって、ボリュームやパンなど基本的なパラメータからマイクの種類やアタックやリリースなどの細かいエディットが可能です。

kitタブでは基本的なパラメータの調整が可能

まず、一番基本的なエディットができるkitタブを見てみると、vol、pan、revのパラメータの調整と、このキット全体のReverbが調整できるようになってます。そのReverbは全30種あり、実際の能楽堂のIR=インパルス・レスポンスを収録しているため、実際に能楽堂にいるような響きが得られるのです。たとえば客席で聴いているかのようなNoh Theater Hall、舞台上の響きを再現するNoh Theater Stageが存在します。

演奏家からの評価が高い能楽堂のIRを収録

次にmixerタブを選択すると、マイクの種類やComp、EQを設定できるようになっています。マイクの種類はdirect1、direct2、OH、room、またはs.mix(Stereo Mix)で、名前の下にある四角をクリックすると、それぞれがオンになり音色を変化させることが可能です。この中でStereo Mixだけは少し特殊で、他のマイクとは一緒に選べないものとなっています。ある意味一番それっぽい音がミックスされて出てくるので、とりあえずs.mixを選んでおいて、より音を詰めていく段階で他のマイクも試してみる、というのがよさそうです。

mixタブではマイクの種類やComp・EQの設定が可能

Compはシンプルにinput、ratio、attack、release、makeup、mixというパラメータで構成されていて、EQはLow、Low-Mid、High Mid、Highの4バンドパラメトリックイコライザで、効きのいいエフェクタが搭載されています。

09:シンプルで効きのいいエフェクタが搭載

最後にinstrumentタブを選択すると、左側で鍵盤に応じた奏法を確認することができ、右側にはチューニングやインパクトなどのパラメータが準備され、さらに音を作りこむことが可能です。チューニングに関しては、アタックの打撃ノイズの音質を保ったまま、ピッチのチューニングができるような工夫がしてあるので、音が崩れることがないです。またアタック音の強弱をコントロールして楽器のキャラクターバリエーションをコントロールできるのも、嬉しいところです。

instタブでは、チューニングやインパクトを調節可能

さらにKabuki & Noh percussion 96k Master Editionの便利な機能がGrooveです。歌舞伎で使われる専門的な囃子の演奏やPOPsなどでも使いやすいMIDIパターンが多数収録されています。そのままDAWのMIDIトラックへドラッグ&ドロップもできるので、かなり扱いやすい機能となっています。また鍵盤上にアサインすることも可能なので、MIDIキーボードでリアルタイムにプレイすることもできますよ。

MIDIパターンは歌舞伎で使われる専門的な囃子からモダンなものまで160種類装備

実際にKabuki & Noh percussion 96k Master Editionを開発された株式会社ソニカ 代表取締役 原田智弘さんにインタビューしてみました。

--製品の話に入る前に、まずソニカの会社概要を簡単に教えていただけますか?
原田:ソニカは2001年に設立した会社です。それまで所属していた、ゲーム制作会社のイニスから新たにサウンド部門を新設させるような形で立ち上げました。そのためゲームの楽曲制作やCM曲などの制作、またアーティストのプロデュースや曲の提供、アレンジなどなどを行っている一方、ソラソレ堂という空間サウンドデザインの事業をしています。この事業は、公共施設や商業施設などのBGMではなく、雰囲気や居心地を作るためのサウンドメイキングです。そして、もう一つの中核の事業として、音源の制作・開発を行っています。2008年にBFD2.1(FXpansion)専用エクスパンジョン・キット JAPANESE TAIKO PERCUSSIONを発売したのがスタートで、それ以来、和楽器に特化する形でサンプルライブラリを作っています。

--なぜ和楽器の音源開発をしようと思ったのですか?
原田:その当時、とにかくサンプルライブラリを作りたかったんです。ただ、当時は世の中を見ると、クラシック楽器とかオーケストラ楽器が多く、同じ土俵で勝負するのは難しいなと感じていました。それと同時に日本人ならではのサンプルライブラリを作りたいと思ったからですね。

--もともとゲームの音楽を作っていたのに、なぜサンプリングに移行したのですか?
原田:実は前の会社であるイニス時代、AKAI S3000やYAMAHA AシリーズまたACID用のサンプリングライブラリを作っていたんです。「FUEL Series」などは結構ヒットしたライブラリでした。その後、ソニカで音楽制作しながら、それもエンジニアリングを経験する中で、より録りの段階からアプローチしたいという思いが強くなり、改めてサンプルライブラリにチャレンジすることになったのです。特にそのころ登場してきたBFDはマルチマイクに対応していたので、それは面白いなと思っていました。

--BFDは、完全なドラム音源だと思いますが、ここに和楽器のライブラリを?
原田:当然、どこの音源メーカーも、BFD用にいかにカッコいいドラムキットを作るか、という風潮でした。だからこそ、和太鼓にフォーカスしていいものを作ればチャンスがある、と考えたのです。BFDの開発元であるFXpantionと話をしていったところ、FXpantionから「サードパーティーになってくれないか?」という話になり、その流れでJAPANESE TAIKO PERCUSSIONはBFDの純正ライブラリーとして世界中で販売されたため、結構な数が売れました。続いて出したKABUKI & NOH PERCUSSIONも好成績でしたね。

--その後のライブラリとしてはどんなものを手掛けたのですか?
原田:JAPANESE TAIKO PERCUSSIONとKABUKI & NOH PERCUSSIONは打楽器でしたが、次から音程楽器を作ることになり、KOTO 13を作りました。これは十三弦箏のサンプリングライブラリなのですが、音程楽器なのでBFDというわけにはいきません。そこでKONTAKT音源で作ろうとしたのですが、数多くの奏法があり、GUIもしっかり作っていく必要がありました。それを実現するためのスクリプトも作っていかなくてはならないので、このタイミングで開発体制の規模が大きくしました。実はKABUKI & NOH PERCUSSIONのころから、音程楽器のサンプルライブラリを作る構想はあって、そのときに雅楽を一緒に録音していたんです。その後プロジェクトを組んでかなりの数の邦楽器を一気に録音して、そのうちの箏、津軽三味線、尺八、笙をKONTAKT化しKOTO 13、TSUGARU SHAMISEN、SHAKUHACHI、SHOという音源となってリリースされています。

--普通の楽曲のレコーディングとサンプリングのレコーディングは、やはり違いがあるものなんですか?
原田:基本的には同じだと思いますね。違いがあるとすれば、楽器のどれだけ目の前で聴いているか、という音像を再現できるかにあります。実際に並べるマイクの数としては、10~16本ぐらいで、マイクの立て方は、打楽器も弦楽器も基本は同じです。オフマイクとダイレクトマイクをどう立てるかですね。そして、マイクの種類だったり、マイクプリだったりを選んでくという感じです。

--マイクやマイクプリのこだわりなどあるのですか?
原田:そのときに一番状態のいいもを使っていますね。1つあるとすると、SONY C38Bを使ったことです。昔から日本で使われてきたマイクなので、耳なじみがよくて、ちょうどいいなまり感があるので和楽器の雰囲気がすごくよく録れるんです。

--ちなみにサンプリングの場合って1音づつ録っていくのですか?
原田:そうです。ベロシティーによる違いなども録音していくのですが、プロの技ってすごくて、一定の強さを再現していただいたり、強さのコントロールが微細なところまで再現できるんですよ。プロの技あってこそのサンプルライブラリですね。

--1音1音録るとすごいデータ量になりそうですよね。
原田:実際1万~2万のファイルをベロシティーの順番だったり、奏法ごとにファイル名を付けたり、かなり大変な作業です。またプログラミング的なところで、音程楽器はチューニングだったり、レガートだったり、ビブラートだったりの機構やそのためのサンプルの持たせ方を組み直して、実験もしつつ作っています。

--今後の製品計画などがあるようでしたら、少し教えてください。
原田:すでに数多くの和楽器の録音を終えているので、これらの楽器のタイトルを早くコンプリートしたいですね。生産ラインをもう1つ増やして、和太鼓のものすごいやつと沖縄の三線、十七絃箏、二十弦箏、篳篥、龍笛、琵琶、楽箏、三味線の細棹、中棹、太棹…など、製品化していきたいと思っています。もちろん、すべてNKS対応で無料のKONTAKT Playerで使える音源を出していく予定です。その後もさらに和楽器を録音し、ライブラリを増やせていければと考えています。

--ありがとうございました。

【関連情報】
Kabuki & Noh percussion 96k Master Edition製品ページ
Sonica Instruments 10th Anniversary スペシャルサイト

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