具体的にはSE530とSCL5の後継がSE535、SE420とSCL4の後継がSE425という関係。従来はプロ用、コンシューマ用で音作りに多少違いがあったものの、今後はいっしょになるわけです。
SE535とSCL5の後継となるSE535
実際に音を聴いてみたところ、とくにSE535は非常に好印象でした。高域まで非常にクリアに聴こえる一方、キックやベースもしっかりと出るスピード感のあるサウンド。解像度がとても高く、楽器の細かなニュアンスまで聴き取ることができます。とはいえ、いわゆるモニターヘッドフォンのようにキンキンして耳が疲れるということもなさそうなのは、さすがです。
SE420とSCL4の後継となるSE425もちろんSE425もとてもいいサウンドなのですが、SE535と比較してしまうと、明らかにランクが違うのがわかってしまうのも面白いところ。高価なので、なかなか手が出しにくいのは確かですが、実際に音を聴くと欲しくなってしまいます。
そしてユニークなのはイヤフォン部とケーブル部が着脱式になるとともに、360度回転可能になったこと。ここには高周波用アンテナなどでも使われている金メッキのMMCXコネクターが採用されているのですが、やはり360度回転するため絡まりにくいのもメリットです。
MMCXコネクターの採用でSE535、SE425ともに着脱可能に
またケーブル内部にはワイヤーが入っていて、曲がり具合いを保持できるのも大きなポイント。ステージスタート前にしっかり、形を作っておけばより耳にフィットしやすくなりそうです。さらに、ケーブルはオプションとして販売されるようなので、ケーブルが壊れたらヘッドフォンごと買い換えるという必要がなくなったのも嬉しいところです。
なお従来からあった、SHUREとしてのローエンドモデルであったダイナミックドライバタイプのSE115は今後も続くのですが、4色あったSE115に加え、クリアータイプのSE115-CLも誕生。SE115は、イヤフォン部とケーブル部は繋がっていますが、延長ケーブルを使う仕様だったため、動きの多いステージ用としては扱いづらいという欠点がありました。
それに対し、プロ用のSCL2という製品があったのですが、今回登場したSE115-CLのみは延長ケーブルを使わず、予め長いケーブルになっています。これによってローエンドモデルでもプロ用、コンシューマ用が統合されているのです。