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ボカロユーザー集団、VOCALOMAKETSが生み出した、VOCALOID&VOICEROID、紲星あかり。中の人もいよいよ発表に!

すでにご存じの方も多いと思いますが、先日、『紲星あかり』(きずなあかり)というVOCALOIDが発売されました。これはあの『結月ゆかり』を生み出したボカロP集団、VOCALOMAKETS(ボカロマケッツ)が、7年ぶりに手掛けた完全な新作VOCALOIDです。アダルトな雰囲気の結月ゆかりとちょっと異なり、カワイイ歌声の紲星あかりは、Twitter上では、すでに大人気キャラクタになっています。

 

実は歌う『VOCALOID4 紲星あかり』より、喋る『VOICEROID2 紲星あかり』のほうが4か月早く製品化されており、DTMステーションでも「結月ゆかりに続く、VOCALOMAKETSプロデュースの第2弾キャラクタ、紲星あかり誕生!」という記事で取り上げていました。VOICEROIDとVOCALOIDの両方が揃ったことにより、歌うし喋れる、万能なキャラクタに仕上がったわけです。でも、気になるのはVOCALOMAKETSは、なぜこのタイミングで再びVOCALOID製品を開発することにしたのか、またどのようなコンセプト、どんな経緯で作るにいたったのかという点です。そこで、DTMステーションとしてまさに7年ぶりにVOCALOMAKETSのみなさんにインタビューしてみました。


『紲星あかり』を生み出したVOCALOMAKETSのみなさんにインタビュー


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VOCALOMAKETSメンバーはBumpyうるしさん、PYS/ぱやPさん、アカサコフさん、ちょむPさん、喜兵衛さん、かごめPさん、azumaさんの従来からの7名に加え新メンバーのいぶし銀次さんの8名から構成されています。今回インタビューしたのはPYS/ぱやPさんを除く7人のほか、紲星あかりの発売元であるAHSの開発担当者であるエムさんです。


VOCALOMAKETSのWebサイト

--VOCALOMAKETSについてご存知ない方もいると思うので、リーダーのBumpyうるしさん、簡単に紹介をお願いしてもいいですか?
Bumpyうるし:詳細は7年前の記事「ボカロP、7名のチーム『ボカロマケッツ』が作るVOCALOIDが年内登場」を読んでいただくのがいいと思いますが、一言でいえば、VOCALOIDを作りたいと思っていたボカロPおじさんたちの集団で、2011年にVOCALOMAKETSとして活動をスタートさせました。そして2011年12月22日に、「結月ゆかり」をリリースしています。ユーザー発のVOCALOIDということもあり、ユーザーに焦点を当てたいと考えてこれまで活動してきました。さまざまなイベントを行ったり、ユーザーであるボカロPにバンドを組んでもらってライブを行ったり、毎年12月22日の誕生日を記念して生放送をおこなったり……。一方で、結月ゆかりが2017年6月にオホーツクの観光大使に就任したこともあり、そのサポート活動などもしてきました。


Bumpyうるしさん

--とはいえ、その間にも、VOICEROIDを出したり、バージョンアップがあったり……といろいろ追加、開発もありましたよね。
いぶし銀次:最初に出したのがVOCALOID 3版で、その後VOCALOID 4バージョンとして従来のものを踏襲する純、パワーボイスの凛、ウィスパーボイスの穏をリリース、一方、VOICEROIDとしては最初に出したのがVOICEROID+、その後、VOICEROID+ EX、さらにVOICEROID2と出してきました。

ちょむP:われわれの特徴として、中の人の声のサンプリング音をexVOICEとして出していることが挙げられます。もともとの発想としては、VOCALOIDでは発音できないブレスや無声子音、また音楽作品に使いやすいカウントや笑い声などを収録して、VOCALOIDユーザーに無償配布していました。しかし、ユーザーからの反響が非常によかったこともあり、ユーザーからのアイディアを募って追加ライブラリを出して配布する形にもしました。さらにはVOCALOIDユーザーではない人からも使いたいという声があがり、単独発売という形にもなっています。ゲーム実況などで使いたいという方がかなり多くいらっしゃったんですよね。

アカサコフさん

--その意味では、7年前の製品を出すときだけでなく、その後もレコーディングは何度もあったわけですね。
かごめP:後から、後から追加されていったので、その都度収録をするということをしてきました。さらにVOCALOID4の凛と穏は完全に新しい歌声としてリリースしたものなので、完全に新たにレコーディングを行ってますね。そのため、結月ゆかりの中の人である声優の石黒千尋さんには、ずいぶんと付き合っていただきました。


かごめPさん

--さて、今回のメインテーマは、先日リリースされた『紲星あかり』ですが、7年ぶりの新作品となるわけですよね。これはいつごろから計画されていたのですか?
Bumpyうるし:飲み会などのレベルでは「次をやりたいね」という話をずっとしていましたが、まずはちゃんとゆかりちゃんを育てたら、というのがみんなの共通の認識でありました。ただ5周年のころ、ちょうど結月ゆかりのライブラリも出揃ったし、ある意味一区切りも付いたので「そろそろ本気で考えようか」ということになってきたのです。

 

--その時点で、すでにもう目星はついていたのですか?
喜兵衛:その時点では、まったく何も決まってませんでしたし、中の人を誰にするかもゼロベースでした。まずはAHSさんに相談しなくちゃ、ということでAHSのエムさんに提案したら、即答で『ぜひ!』と(笑)
エム:それまでに、完全にVOCALOMAKETSのみなさんに洗脳されて、その気になってましたから……(笑)


喜兵衛さん

--当然のことながらVOCALOID、VOICEROIDにおいては、中の人が誰なのかによって、歌声や喋り声が大きく変わります。その意味でも、誰を選ぶかは最重要事項だと思いますが、これは募集を行ったのですか?
azuma:この新プロジェクト自体、秘密裡に行っていたので公募はしていません。VOCALOMAKETSのメンバーそれぞれが水面下で動いて、声優さんや歌手の方などを連れてきたのです。結局、10人以上の方が集まり、4日間かけてオーディションを行って、選考していきました。石黒さんと同様、今後も長いお付き合いをお願いしたいと思っているので、収録のときだけ、というのではなく、一緒に育てていってくれる方というのも、選考条件の一つとなっていました。


azumaさん

--VOCALOID、VOICEROIDのオーディションって、なかなかイメージが付かないのですが、どんなことを行ったのでしょうか?
かごめP:結月ゆかりのオーディションのときは、そこで歌ってもらったものをレコーディングし、その声を聴き比べつつ、AHSさん側から「VOCALOID化すると、こういう特徴の声になる」といったアドバイスを受けながら決めていきました。でも、今回はそこが大きく進化していました。
エム:やはり、その場での声からこうなるだろう、という予想がついても、実際にやってみないと分からない面もあるのは事実です。そこで、今回のオーディションでは会場に来ていただいた方全員の声をサンプリングした上で、全員分のVOCALOIDを作ってから判断していったんですよ。そのためオーディションも1日3人くらいずつ、計4日を要したのです。


AHSのエムさん

--えええ!ということは紲星あかりのほかに、世の中に出てないVOCALOIDがほかにも多数ある、と?
エム:いや、あくまでも選考するための簡易版の仮ボカロなので、そのまま製品にできるわけではありませんから。とはいえ、7年の間に、AHSも多くのVOCALOID、VOICEROIDを作ってきたので、ノウハウもたまったし、効率もあがったので、今回のオーディションでは、こんなことができたわけです。
azuma:もちろん、VOCALOID用のサンプリングだけでなく、VOICEROIDのために朗読もしてもらいましたし、普通に歌ってもらって、判断の補助にもしていますし、exVOICEのセリフのために演技もしてもらいました。

 

--その選考において、新製品をどんな歌声、喋り声のものにするか、という点でVOCALOMAKETSメンバーの共通認識というものはあったのですか?
ちょむP:最初からのイメージがあったわけではありません。ただ、結月ゆかりと同じようなものを作っても仕方ないので、新しいものを作ろうという点では共通でした。エムさんから、VOCALOID化する声質として「向いている」、「あまり向いてない」といった意見ももらいつつ、「これはゆかりとかぶるね」、「これはカワイイ声になりすぎちゃう」……などなど議論していきました。
アカサコフ:この仮ボカロができたときに、われわれもデモ曲を作って、試していきました。その意味でも、ずいぶんと進化したオーディションですよね。
Bumpyうるし:そうしたみんなの意見を集約して、1つに決めたわけです。ゆかりのときもそうでしたが、まずは声ありき。とにかくいい声を探し、その後にキャラクタを作っていくという順番です。


ちょむPさん

--紲星あかりのキャラクタ、すでに二次創作のものが数多く溢れていて、大人気のようです。このキャラクタはどのように作っていったのですか?
Bumpyうるし:イラストレーターは、結月ゆかりと同じ文倉十先生にお願いすることは決めていました。仮ボカロでのデモ曲を聴いてもらって、そこからキャラクタを起こしてもらいました。さらに、そのキャラクタを見てからみんなで名前も考えていったのです。


いぶし銀次さん

--紲星あかり、なかなか読めないし、書けない名前ですが、これはどうやって決めたのですか?
ちょむP:中の人も入ってもらいつつ、みんなで議論しながら決めていきました。結月ゆかりは、月だったので、太陽がいいとか、星がいいとか……。一方で、ユーザーのみなさんがいたから、これだけ盛り上がってきたわけだし、そうしたユーザーとの繋がりで生まれた新製品。やっぱり名前には、そんな理由付け、ストーリーが欲しいな…と議論をしていったのです。
Bumpyうるし:当然、本来の「絆」「紲」という名前も浮かんだのですが字には、調べてみると「人を縛り付ける」といった意味があって、あまりいい言葉ではなかったんですよね。だったら、「星」を無理やりつけちゃえって(笑)。詳細は公式ブログを見てください(笑)。


紲星あかりのキャラクタ

--ホントだ。”縁で結ばれた人達(星)との紲を灯で照らす”って、名前の由来が出てますね。これを中の人も交えて、議論していったんですか?
アカサコフ:みんな忙しい人達なので、リアルに会ってのミーティングではなく、LINEでのやりとりをしました。
azuma:7年前はSkypeのメッセージだったので、ツールが少し変わりました(笑)

 

--そうやって、中の人が決まり、キャラクタができ、名前も決まっていったわけですが、その一方で、当然、VOCALOID、VOICEROIDとしての製品開発も進んでいったわけですよね。
エム:収録日数的にいうと、結構多かったですね。まずオーディションのときより、さらに一歩進めた仮ボカロの収録に1日、その仮ボカロでの声に似せる形で、VOICEROIDの収録を2日間かけて、収録しました。その後、VOCALOIDの収録だけに6日をかけています。結果的にはVOICEROIDのほうが先に発売となったわけですが、そのVOICEROIDに向けたexVOICEの収録も行い、さらに、VOCALOID用のexVOICEの収録も1日かけて行っていますから、トータル日数的には、かなりになりますね。
Bumpyうるし:本当なら、VOICEROIDもVOCALOIDも同時発売にしたかったのですが、とくにVOCALOIDについては、さらなる作り込みをしていったので、時間がかかってしまいました。そのため、VOICEROIDを予定通りの12月22日に、そしてVOCALOIDは4か月遅れの4月26日となりました。


VOICEROID2 紲星あかりのパッケージ

--ちなみに、VOICEROIDと同時発売になったexVOICEと、VOCALOIDにバンドルされるexVOICEは何がどう違うのですか?
ちょむP:内容が違うんですよ。先ほどの結月ゆかりのexVOICEも同様ですが、VOCALOID用の音楽作品に使うものなので、ブレスやカウント、またボイスパーカッションなんかも収録しています。またライブのときに歌手がいいそうなものとして、メンバー紹介なんかもありますね。一方で、VOICEROIDはやりたい放題(笑)。実況動画などを想定しているので、いろいろなものを入れています。


VOCALOID4 紲星あかりのパッケージ

--DTMステーション的には、VOCALOID用のexVOICEが気になるところですが、もう少し詳細を教えてもらえますか?
かごめP:どうしてもVOCALOIDでは表現ができないけれど、歌手はこういうノイズを出すよね、というものをexVOICE化しているんです。たとえば口を開けるときに出るノイズだったり、発音の補強として、日本語の「か」とか「き」とかの子音をすべて録音しています。
アカサコフ:VOCALOIDだと、子音がどうしても弱く感じることがあります。また、ちょっと違う子音が欲しいなというときもあるので、そこでDAW上のオーディオトラックに貼り付けられるようにWAVで収録しているんですよ。ほかにも唾を飲み込む音など、ユーザーさんの声を取り入れながら900種類ほど用意しています。別売のexVOICEとVOCALOID付属のexVOICEそれぞれのサンプル動画もYouTubeにあるので、ご覧いただくと想像できると思います。

 

 

--中の人が誰か、まだ公表されてませんが、このexVOICEを聴くと、あれ?これは??となんとなく想像してしまいます。結月ゆかりのときは発売後1周年で公開となりましたが、今回も公開されるんですよね?
Bumpyうるし:はい、前回の結月ゆかりでの1年間は、やはりちょっと長過ぎたかなとの反省の元、今回はVOCALOID版が出てから1か月半の6月3日に公開する予定です。やはり待たせ過ぎるのはユーザーのみなさんに対しても申し訳ないですし、また中の人にとってもいいことではないですからね。6月3日の公開後、9月にはライブも企画しています。


紲星あかりスペシャル・公式生放送【結月ゆかり・紲星あかり】

アカサコフ:このライブは9月22日に紲星あかり、翌日9月23日に結月ゆかりの中の人の出演を予定しています。内容はドキ生的な感じで、ボカロPがバンドを組んで自分たちの曲を演奏をしたり、中の人にもバンドでそれぞれのボカロ曲を歌ってもらうというものを企画しています。
かごめP:めちゃめちゃ歌が上手い方なので、ぜひライブは楽しみにしていてくださいね。


紲星あかりの設定資料

--最後にお一人ずつ、読者へのメッセージをお願いします
アカサコフ:あかりは低域から高域音域まで自然に出るVOCALOIDなので、初心者にもうってつけの製品です。こらからボカロにチャレンジしてみたい、という方にもぜひ使っていただけたらと思います。
かごめP:僕は紲星あかりが好きで好きで仕方ないんですよ。髪がシルバーでヘッドホンとの組み合わせのデザイン、すごくグッきているんです、個人的には、髪型をロングにしたかったんですが、会議でその意見が通らなかったのが今でも悔しいところです。ぜひ、見た目から入ってもらってもいいので、紲星あかりを使ってみてください!この中で誰よりも好きなのは間違いないです。
ちょむP:なんだとー!俺のほうが好きだ(笑)!exVOICEを収録の段階から、携わってきたのですが、ぜひユーザーのみなさんには、このexVOICEを、より活用していただきたいですね。exVOICEは非常に表現の幅が広く、exVOICEだけで歌わせたり、これで動画も作れるので、ぜひ!
喜兵衛:個人的に思っているのは、紲星あかりは、過去最高に育てたくなるボカロであるということです。すごく等身大のキャラクタでありながら、頑張って歌ってくれます。それぞれのユーザーのみなさんによってどう育っていくかを楽しみにしています。
azuma:VOCALOIDももちろんですが、VOICEROIDを歌わせるというのも、なかなか面白いので、ぜひそんな使い方も試してみてください。しゃべらせたものをDAWに貼り付けてピッチをいじって……という方法もありますが、非常に便利なフリーウェアのユーザー支援ツールもあるので、そうしたものと組み合わせてみると面白いと思います。
いぶし銀次:紲星あかりの最新作って、一番最近にユーザーが作った曲のことを指すんだと思います。ユーザーのみなさんが使い、作っていくことで、結月ゆかりも、紲星あかりも育まれていくわけで、それによってみんながつながっていく、きずななんです。つたなくてもいい、いっぱいいっぱいでもいい、ぜひあかりとの作品作りを一緒に歩んでいければ、と。これによって、いい縁がつながっていくのではないかという期待を持っています。
Bumpyうるし:オーディションから、最初の仮ボカロ作成、そしてVOICEROIDの作成と立ち会ってきたこともあり、すごく愛着があるし、最高にいい声の仕上がりだと思っています。こんな紲星あかりの開発に携われて、いま感動ひとしきりです。ぜひ多くのみなさんに使っていただければ嬉しいです。

 

--ありがとうございました。ぜひ、VOCALOID、VOICEROIDともに使ってみるとともに6月3日の中の人の発表、楽しみにしています。

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【関連情報】
VOCALOID4 紲星あかり製品情報
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