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Cubaseによるパラ出しで赤坂BLITZのライブを演出。アイドルグループd-girlsのリミックスコンテスト結果はCDで発表に!

6月に「TRANCE系アイドルグループd-girlsのリミックスコンテスト!優勝者は赤坂BLITZでのワンマンで作品披露&ご招待」という記事でもとりあげたTRANCE系アイドルグループのd-girlsd-girlsDTMステーションの共同企画として行ったリミックスコンテストも84件という多くの応募をいただき、無事に終えることができました。

 

そのリミックスコンテストの結果発表会も兼ねた赤坂BLITZでのワンマンライブ講演には700人もの観客が詰めかけ、大成功。メジャーからリリースされているわけではない、いわゆる地下アイドルですから、正直なところ、こんな大きな会場が埋まるのだろうか……と不安に思っていたのですが、この動員数には驚きました。そのd-girlsのライブについて、DTM的観点から少しレポートしてみたいと思います。


赤坂BLITZで行われたd-girlsのライブには700人の観客が詰めかけた


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d-girlsについてご存知ない方も多いと思うので、改めて紹介しておくと、d-girlsは杉本よしみ(@yoshimi_1106)さん、瀬戸千花(@seto_chika)さん、斉東由奈(@saito_yuna)さん、こだま霞(@kdm_kasumi)さん、百瀬めい(@_momose33)さんの5名で活動するダンスボーカルユニットです。


5人のメンバーで構成されるd-girls

大きな特徴は、その楽曲。d-girlsのプロデューサーであり、作・編曲家でもあるdenchu(@denchu__)さんがd-girlsの楽曲すべてを手掛けており、全部がTRANCE系の曲なんですよね。サウンド的にここまでTRANCEに寄っているアイドルグループって、あまりなさそうですから、これがグッと来るというファンの方も少なくないと思います。


プロデューサーであり作編曲者でもあるdenchuさん

 

先日、denchuさんとお話ししたときも「私自身は小室哲哉さん、浅倉大介さんが大好きで、音楽的には大きな影響を受けてきました。そのせいか、お客さんの年齢層を引き上げてしまっている面はあると思うのですが、若い人にももっと来てもらいたいですね」と笑って語っていました。


denchuさんの音楽制作環境。Cubase上で各種MIDI音源を鳴らしている

そのdenchuさんに、音楽制作環境を伺ったところ、基本的にはDTM環境ですべて制作しているそうで、現在使用しているDAWはちょっと古めのCubase 6.5。「ハードのシンセとしてはNord Lead 3やJP-8080を使ってます。一方ソフトシンセではSuperWaveのTrance-ProやNexus 2、またHALion 4などを使ってます。HALionはXV-5080の音を自分でサンプリングたプリセットを作って鳴らしてるんですよ。また最近はSylenth1なんかもよく使ってますね。まだ実際の制作には使ったことはないですが、Roland cloudにも興味を持っているところです」とdenchuさん。基本的にはMIDIの打ち込みで曲制作をしているみたいですね。

赤坂BLITZの後方に構えるPAブースにはCubaseが2つ起動していた…

 

では、こうして作った曲をどうやって赤坂BLITZという大きなハコで鳴らしているのか。実はこれ、denchuさんが、Cubaseデータを会場に持ち込んでいたんですよね。そういうと、ちょっと誤解も生じてしまいそうなので、もう少し具体的に紹介していきましょう。

 

オリジナルの楽曲はCubaseで作られているわけですが、これを一旦、ステムデータとして書き出しています。つまり、系列ごとにまとめた形で、ステレオ10トラック+クリックトラックのWAVファイルとして書き出しているのです。それをセットリストにしたがって、新たなCubaseプロジェクトデータとして並べていっているんですね。

Cubaseには1つのプロジェクト上にセットリスト順にすべての曲が並べられている

つまり、このプロジェクトを頭から最後まで再生すれば、このライブすべての演奏ができるというわけなんですね。

RME Fireface UCXからコンソールへと接続されている

もっとも、その操作はdenchuさん自身が行っているわけではなく、マニピュレータの須賀勇介(Command S.inc)さんが担当。須賀さんに話を伺ったところ「denchuさんが、キレイにまとめたCubaseのプロジェクトファイルを作ってくれるので、作業はとっても楽ですね。これをRMEのFireface UCX経由で8chにしてPA側に渡しているだけですから」とのこと。


マニピュレータのスガさん(左)とPAエンジニアの難波さん(右)

そのPAは難波浩史さんが担当しており、「会場の状況を見ながら、ある程度調整をしていきます。2ミックスのデータではなく、ステムになっているから、調整もしやすいですよ」と話していました。

ステム作る上で少し気を付けているのが、マスタリングエフェクトをかけすぎないようにすること。ここで音圧上げすぎると、歌の入る隙間がなくなってしまい、歌とオケのなじみ方が悪くなる感じがするんです。TRANCEという音楽って、オケも重要な要素なので、これがしっかり聴こえつつ、ボーカルもハッキリ出るようにする必要があるんですね。あとは難波さんが上手に処理し、爆音で出してくれるので、安心ですよ(笑)」とdenchuさん。

会場後方にあるコントロールブースの須賀さんと難波さん。左上は照明担当、右側はニコニコ生放送のシステム担当

 

その須賀さんの手元にあるMacBookで立ち上がっているCubaseを見せてもらうと、なるほど、ここに各曲が並んでいるわけですが、トラックを見せてもらって、ちょっとビックリ。普通ステムというと、ドラム系をまとめたトラック、ベーストラック、ギター系をまとめたトラック、パッド系トラック、コーラストラック……といったまとめ方になっているのですが、Kick1、Kick2、Snare 1、Snare 2、dr1、dr2、bass1、bass2、ok1、ok2、Clickの計11トラック。なるほどトランスだからリズムが重要、とくにキックとベースだぞ、ということなんですね!


低音重視で構成されているトラック

 

実際、リハーサル段階から見せていただいたのですが、難波さんによるサウンドの調整も流石という感じ。ただ、人のいないリハと、満員に詰まった状態だと低音の響き方にも違いが出てくるようなので、本番でもパラ出しの音を絶妙に調整しているようでした。


iMac上もCubaseが動いている

ところで、須賀さんのところには、MacBookとは別にiMacがあり、Cubase Pro 8が起動、その下にはAntelopeのオーディオインターフェイス、Orion 32が置かれていました。これは何に使ってるの?と思ったら、ステージ側のマイクの音、およびMacBookから出た音の2ミックスが音がマルチでレコーディングされていたんですね。


ステージにあるマイクの音がもう1つのCubaseにすべて記録されていく

そう、このライブをDVDとしてリリースするために、音をしっかりマルチで残していたわけです。見てみると、5人のメンバーのマイクの音だけでなく、離れた位置で周囲の音を拾うためのマイクも「Air」としてステレオで録音しているので、会場の臨場感もしっかり再現できるというわけです。


レコーディング用に使われていたAntelopeのOrion 32

Fireface UCXやORION 32など、少しハイレベルなオーディオインターフェイスは使ってはいるものの、PA以外はDTM機材でほとんど完結しているというのは、やっぱり面白いところです。これで赤坂BLITZという大きな会場、700人の観客に対応できるというのは、ちょっと嬉しく感じてしまいました。

前半はMCもほぼ無く、歌とダンスで構成。そして前半最後にリミックスコンテストのグランプリ曲が…

このd-girlsのステージは前半、後半と別れて、計2時間ちょっとだったのですが、前半の最後に突然のように流れてきたのが、例のリミックスコンテストにおいて、グランプリを受賞した曲「Change the World」のイントロ。もちろん、私も選考委員として何度も聴いていた曲なので「おっ!来た!」とちょっと緊張してしまいました。このリミックス版を生で歌うのを見たのは初めてだったので、メンバーが歌って、踊るのを見ると感激でした。


denchuさん(左)とグランプリ受賞のAura Qualicさん(右)

すでに以前の記事でも発表した通り、そのグランプリを受賞したのはAura Qualic@auraqualic)さん。どこかで見た名前のような……と思ったのですが、発表後に調べてみたら、なんと2011年のDTMステーションの記事「FL STUDIOのデモ版の気前がよすぎる!」でも紹介していた方でした。そう、最新のFL STUDIO 20も含め、ここには数多くのデモソングが収録されていますが、その中の1曲を手掛けたのがAura Qualicさんであり、当時、Twitterでやりとりした記憶が蘇りました。

 

そのAura Qualicさん、金沢市在住なんですが、わざわざこのライブに駆けつけてくれて、初めて直接会ってお話しすることもできました(確かに、このライブへの入場料2,000円分についてはご招待でしたが、金沢から東京への交通費や宿泊費は自前とのこと。かえってご迷惑をかけてしまい、すみませんでした…)。


楽屋前でd-girlsメンバーに囲まれて記念撮影するAura Qualicさん

FL StudioがFruityLoopsという名前だった時代からのユーザーだったというAura Qualicさん。今回にリミックスコンテストに応募した経緯を伺ってみたところ

「昔から、著名曲などをCDからリッピングしてFLでリミックスをするブートレック的な活動はしてきました。ただ、そうした楽曲は発表することはできないのでもどかしさを感じていました。そうした中、DTMステーションの記事でコンテストを知り、データをダウンロードしてみたところ、曲はカッコいいし、ステムデータになっていて、いじりやすくて楽しい。またこうしたスタイルの曲は自分では作れないジャンルだからこそ、リミックスしながら学ぶことができるいう面白さもあります。そもそもアイドル曲なんて手掛けたことがないので、自分にとってはチャレンジでしたけど、すごく楽しい制作でした」とAura Qualicさん。

Aura Qualicさんの作品のFL Studio画面

そのAura Qualicさんに普段、よく使うプラグインなどを聴いてみたところ、「7年前から自分の曲マスタリングやミキシングに利用している秘密のプラグインがあるんですよ」と紹介してくれたのがTerry West Productionsのイコライザ。私はまったく知らなかったですが、なかなかよさそうです。またAccess Virus TIをモデリングエミュレーションするAdam Szabo氏開発のViperという音源も使っているとのこと。ともにシェアウェアですが、何かのヒントにはなりそうですよね。

といった話を読んで「ぜひグランプリをとったAura Qualicさんのリミックスを聴いてみたい!」、「ほかの応募作品も聴いてみたい!」という方も少なくないと思います。もちろん、そのままSoundCloudなどにUPしてしまうというのも一つの手ではあるのですが、今回はこれをCDとして販売するという方法をとることにしました。

ライブ終盤の告知タイムで、DTMステーションとのコラボによるリミックスアルバムの発売が発表された

そうAura Qualicさんの作品を載せるのはもちろんのこと、ほかにもすごくいい曲がいっぱいあるので、6~7曲ピックアップした上で、リミックスをした方の了承が取った上で(わずかではありますが、もちろんお支払いする予定です)、収録するとともに、オリジナル曲、さらにはプロデューサーであり、作曲者でもあるdenchuさんのリミックス作品も収録したアルバムを作成し、次のM3 2018秋くらいまでにリリースできればいいな、と話をしているところです。正式に発売スケジュールや価格など決まったら、改めてご案内しますね。

d-girlsとのコラボ企画を今後も検討中!

今後もd-girlsとDTMステーションでコラボ企画を実施できれば……と考えております。

【関連情報】
d-girls公式サイト

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