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DTM環境が即完成!ガラス製の3Uラック「AIR RACK」で普段の机がスタジオデスクに早変わり

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10mm厚のフロートガラスを曲げ加工した美しいフォルムと、配線が見える機能的なデザインが特徴的な3Uマウントラック「AIR RACK」(エアラック)。ナイスカンパニーNiCSoブランドの新製品として7月に発売するこの製品は、既存のデスクの上に設置するだけで、スタイリッシュなDTM・レコーディング環境を実現する画期的なアイテムです。

「普通のパソコンデスクやテーブルに置くだけで、簡単にDTM制作環境に変身させられる」というコンセプトで開発されたAIR RACKは、従来のスタジオデスクとは全く異なるアプローチを採用。3年の歳月をかけて実現したガラスの曲げ加工技術や、ユーロラックとの完璧な互換性、さらに39,800円(税別)という戦略的な価格設定で、DTMユーザーにとって非常に気になる存在です。先日、東京・世田谷区の祖師谷大蔵の新オフィスに移転したナイスカンパニーを訪問し、桐のパネルが印象的な新しい環境で、AIR RACKの実物を確認してきたので、どんな製品なのか紹介してみましょう。

ナイスカンパニーのNiCSoブランドからガラス製の3Uマウントラック、AIR RACKが7月から発売される

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宙に浮かぶような美しいデザインのAIR RACK

「AIR RACK」という名前の通り、このラックは宙に浮いているような独特のフォルムが印象的です。515(L) × 350(D) × 180(H) mmというサイズで、10mm厚のフロートガラスを精密に曲げ加工し、ステンレス製のラックレールを組み合わせた本体は、見る角度によってさまざまな表情を見せてくれます。

10mmの厚さのフロートガラスの内側に3Uのラックがマウントできる構成になっている

「この厚さのガラスを曲げるのが、すごく大変だったんですよ。でもなんとか完成させることができました」と話すのはナイスカンパニーの代表取締役である佐山元章さん。

10mm厚のガラスをキレイに曲げる加工を実現するのは難しかったという

このガラスの曲げ加工技術は、製品化までに3年という歳月をかけて実現したそうです。またガラス素材を使っていることから配線が見えるデザインも大きな特徴の一つです。

ナイスカンパニーの代表取締役、佐山元章さん

「配線が見えるっていうのが僕らスタジオマンとしては便利なんですよ。パッチベイだったらなおさらだし、I/Oとかプリアンプに配線するのも、見えてた方が便利じゃないですか」と説明してくれました。

ガラスなので、配線がどうなっているか外側からでも確認することができる

既存のデスクがそのままスタジオに

AIR RACKの最大の魅力は、これまで使ってきたデスクの上に置くだけで、本格的なレコーディング環境が構築できることです。従来のスタジオデスクとは異なり、普段使っている机がそのままスタジオデスクに変身する、というコンセプトで開発されています。

普段使っている机に置くだけで、スタジオデスクに変身させることができる

3Uサイズのラック部分には、アウトボードやオーディオインターフェイスはもちろん、ランチボックス、シンセサイザー、CDプレーヤーなどさまざまな機材を収納可能です。特にユーロラックのモジュラーシンセサイザーとは相性が良く、3Uという規格がピッタリと合致します。

ユーロラックの設置にもピッタリなAIR RACK

ラックの上部はフラットな形状になっており、ディスプレイやニアフィールドモニタースピーカーを設置できる、というのが大きなポイント。「ステレオで、しかもニアフィールド2個置くスペースがあります。たとえばFocal Professionalなどの5インチを2つ置くことも可能ですし、5インチと3.5インチなど、2種類を組み合わせることも可能です」と佐山さん。

5インチのモニタスピーカーを2つ設置するスペースがある

つまりデスクの正面に1つおくのならディスプレイの台としても使えるし左右に一つずつ置くなら、モニタースピーカー用の台となるわけです。かなりガッチリしているので、そのままモニタースピーカーを置いてもいいですし、以前「振動が許されない半導体製造装置に使う防振素材を使ったインシュレーター、BUREENがスゴかった!」という記事で紹介したインシュレーターなどを組み合わせるのもよさそうです。

モニタースピーカーを直接置いてもいいが、BUREENのようなインシュレーターを使うのもいい

重量は約10kgと、持ち運びも可能な設計になっています。出張レコーディングやイベントでの使用も想定されています。

新オフィスでのデモンストレーション

今後、ナイスカンパニーの新オフィスは、製品を展示して試聴などもできるデモルームとして運用していく予定とのことでしたが、その新オフィスで印象的だったのが、随所に使われている桐素材の拡散パネルや、桐素材のコーナー散乱吸音体。もともと、かなり音の反射の多い部屋だったそうですが、これらによって、非常にデッドな音響特性になっています。

ナイスカンパニーの新オフィス

桐箪笥の職人にお願いして作ってもらっているそうですが、桐を使った音響材となると、ものすごく高価なもののように思えます。

「桐材というと高価なイメージがありますが、当社では伝統的な桐を職人の技で丁寧に加工しています。これにより音響特性に優れ、なおかつ非常に軽量で丈夫なパネルや吸音体を作ることができました」と佐山さん。この桐を使ったパネルやJUST PUTというコーナーに設置する散乱吸音体は音響的な配慮もされており、設置するだけで、簡単にデッドなサウンド空間に仕上げることができるとのこと。ちなみにJUST PUTの場合、従来のFRP製のものは23kgだったのが、桐だと8kg程度とかなり軽量化が図られているそうです。

桐製の拡散パネルやコーナー散乱吸音体が設置されている

「桐の場合はこれ自身が吸音するの同時に、単一素材なんで、共振するポイントは桐の共振ポイントしかないのです。しかも桐はスポンジの構造に近いから、共振周波数は非常に高くなるので、実際の使用においては、ほぼ気にする必要がないんですよ」と佐山さんは説明してくれました。

これら桐を使った音響材は、近いうちに正式に製品化されるとのことなので、また機会があれば紹介してみたいと思います。

以上、ナイスカンパニーの新製品、AIR RACKについてみてみましたが、いかがだったでしょうか?

AIR RACKは、従来のスタジオデスクの概念を覆す非常にユニークで革新的な製品だともいます。美しいガラスのフォルム、機能的なデザイン、そして手頃な価格設定により、DTMユーザーにとって魅力的な選択肢となりそうです。

特に、既存のデスクをそのまま活用できる点は、狭い日本の住環境を考慮した配慮といえるでしょう。ユーロラックユーザーやランチボックス愛用者にとっては、まさに理想的なソリューションとなるのではないでしょうか?

【関連情報】
AIR RACK製品情報

【価格チェック&購入】
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この記事を書いた人

DTM、デジタルレコーディング、デジタルオーディオを中心に執筆するライター。インプレスのAV WatchでもDigital Audio Laboratoryを2001年より連載。「Cubase徹底操作ガイド」(リットーミュージック)、「ボーカロイド技術論」(ヤマハミュージックメディア)などの著書も多数ある。趣味は太陽光発電、2004年より自宅の電気を太陽光発電で賄うほか、現在3つの発電所を運用する発電所長でもある。

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モニター環境

コメント

  1. Mechanosuke より:

    ガラスの一体型の棚とはクールで使ってみたいですね。
    音質的には同じ厚さのアクリル板より可成り重いので共振が少なく
    良さそうですね。
    10mm厚のフロートガラスということですので強度的には十分でしょうが
    材質は窓ガラスに使われている板ガラスと同じですので、強化ガラスと
    異なり、割れた場合は鋭い破片になるので注意が必要かと思います。