2年ぶりの新バージョンNative Instruments KOMPLETE 14発表!新音源CHOIR:OMNIAの登場、KONTAKTのバージョンアップも

9月7日、Native InstrumentsからKOMPLETE 14が発表され、9月27日より発売が開始されます(本日より予約販売スタート)。KOMPLETEは、2003年に初代が発売され、今年19年目となった、音楽制作に欠かせないバンドル製品。最新バージョンとなるKOMPLETE 14には、KOMPLETE 13が発売されて以降、この2年間にリリースされてきた製品が追加されています。またこのタイミングで、新音源となるCHOIR:OMNIAが登場。さらにKONTAKTがバージョンアップを果たしKONTAKT 7になるなど、盛りだくさんの内容となっています。

そして、以前DTMステーションでも取り上げたように、今年に入りNative InstrumentsiZotopePlugin AllianceBrainworxは4社はグループとなり、その親会社としてSoundwide(サウンドワイド)社が誕生しました。そのため、KOMPLETE 14にはiZotope Ozoneの最新バージョンOzone 10が追加され、Plugin AllianceとBrainworxからもミックスに活用できるプラグインが多数バンドルされています。実際どういった内容になっているのか、紹介していきましょう。

2年ぶりの新バージョンNative Instruments KOMPLETE 14が発売開始!

まずは、そのKOMPLETE 14の新アイテムなどを紹介するビデオが公開されたので、こちらをご覧ください。

KOMPLETE 14のラインナップは、前バージョンからと同様で、エントリー版のKOMPLETE SELECT、通常版のKOMPLETE STANDARD、最上位のKOMPLETE ULTIMATE、そしてほぼ全部入りのKOMPLETE ULTIMATE Collector’s Editionとなっています。なおKOMPLETE STANDARDはこれまで、KOMPLETEとして無印版などと呼ばれていましたが、今回からSTANDARDが付くようになったみたいですね。価格と収録されている製品数、サウンド数は以下の通りです。

製品名 製品数 Expansion サウンド数 NIウェブストア直販価格
KOMPLETE 14 SELECT 18 8 15,000以上 ¥26,800
KOMPLETE 14
STANDARD
86 38 43,000以上 ¥80,600
KOMPLETE 14
ULTIMATE
138 62 84,000以上 ¥161,300
KOMPLETE 14
ULTIMATE Collector’s
Edition
250 103 141,000以上 ¥242,000

さらに詳しい内容は、以下のようになっています。




KOMPLETE 14で新たに収録される製品には「*マーク」が付いています。全体でかなりのボリューム感になっているのが分かると思います。少しピックアップすると、KOMPLETE 14 STANDARDには、ギターやベース音源がさらに追加され、Electric Mint、Prime Bassが利用可能になっていますね。KOMPLETE 14 ULTIMATEには、発売されてから大人気の日本、中国、韓国の38種類の旋律楽器と打楽器が収録されたEast Asiaが入ってきています。そして、冒頭でも紹介した新音源のCHOIR:OMNIAはKOMPLETE ULTIMATE Collector’s Editionに収録されています。

KOMPLETE 14には、この2年間で発売された製品も収録されている

ちなみに以前KOMPLETE 12からKOMPLETE 13にバージョンアップした際の主な違いも含め、主なスペック面で比べてみました。KOMPLETE 12からKOMPLETE 14を見ると、かなりの量の製品が追加されたことが分かりますね。どのバージョンからでも最新のKOMPLETE 14にアップデートすることは可能なので、最新にする絶好のタイミングともいえます。

KOMPLETE SELECT
  12 13 14
収録される音源とエフェクトの数 14 16 18
収録されるExpan Selection Selectの数 3 5 8
サウンドの数 7000以上 11,000以上 15,000以上
サンプルライブラリー (圧縮時) 45GB以上 50 GB以上 50GB以上
ダウンロードのサイズ (圧縮時)   34 GB 32 GB
フルバージョン価格 ¥24,800 ¥25,800 ¥26,800
KOMPLETE
  12 13 14
収録される音源とエフェクトの数 50以上 68 86
収録されるExpan Selection Selectの数 10 24 38
サウンドの数 25,000以上 36,000以上 43,000以上
サンプルライブラリー (圧縮時) 170GB以上 320 GB以上 350GB以上
ダウンロードのサイズ (圧縮時)   200 GB 230 GB
フルバージョン価格 ¥69,800 ¥72,400 ¥80,600
KOMPLETE ULTIMATE
  12 13 14
収録される音源とエフェクトの数 100以上 118 138
収録されるExpan Selection Selectの数 20 39 62
サウンドの数 45,000以上 67,000以上 84,000以上
サンプルライブラリー (圧縮時) 600GB以上 840 GB以上 1060 GB以上
ダウンロードのサイズ (圧縮時)   545 GB 680 GB
フルバージョン価格 ¥139,800 ¥144,400 ¥161,300
KOMPLETE ULTIMATE CE
  12 13 14
収録される音源とエフェクトの数 100以上 122 147
収録されるExpan Selection Selectの数 45 73 103
サウンドの数 90,000以上 115,000以上 141,000以上
サンプルライブラリー (圧縮時) 900GB以上 1.1 TB以上 1.5 TB以上
ダウンロードのサイズ (圧縮時)   770 GB 1 TB
フルバージョン価格 ¥198,000 ¥204,800 ¥242,000

さて、KOMPLETE 14で目玉となる製品について少し掘り下げて紹介していきましょう。まずは、CHOIR:OMNIAから。これは、Native Instruments初となるクワイヤ音源。クワイヤ音源とは、一般的に人のコーラスやソロでの歌を収録したものとされています。実際の音を現時点では聴けていないのですが、なにやら歌声合成ソフトの音に近いものだとか。Native Instrumentsの技術力で作られた、新しい方向性の音源がどんなものなのか非常に気になるところです。

Native Instruments初となるクワイヤ音源CHOIR:OMNIA

続いて、バージョンアップしたKONTAKT 7。これまでも使いやすかったKONTAKTですが、さらにブラウズ機能が強化されているとのこと。具体的には、KOMPLETE KONTROLのブラウズ機能が実装され、音源をロードせずとも、その音色のサウンドを確認できるようになっています。KONTAKT 7をメインに音楽制作を行っている方も多いと思うので、これはかなり嬉しいアップデートなのではないでしょうか?さらに、ファクトリープリセットも強化され、より今っぽくなり、即戦力で使えるものになっています。また、ベンダー側から見て、開発環境が使いやすくなっているとのこと。今すぐにユーザーへの恩恵はないですが、これから作られるサードパーティー製の音源は、より早く開発することができ、クオリティが上がるとのことなので、どんな製品が出てくるか楽しみです。

KONTAKTもこのタイミングでKONTAKT 7へバージョンアップ

この2年間で発売されてきた製品がKOMPLETE 14にはバンドルされているわけですが、特に人気の高い製品があるので、これについても紹介しておきましょう。まず1つ目は、East Asia。これについては、以前「日本・中国・韓国の伝統楽器を収録した最高品質音源、Native Instruments EAST ASIAの実力」という記事で紹介した、アジア3か国の伝統楽器音源。私も実際に使ったことがあるのですが、その出音はまさに本物。海外メーカーが出す伝統楽器系の音源だと、和太鼓という名前なのに実はティンパニーだったり、中国の大きい太鼓だったり…ということがあるのですが、これは収録において日本、中国、韓国のプロの演奏者を起用し、最高の環境でサンプリングしているのです。詳しくは、以前の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。なおEast Asiaは、KOMPLETE 14 ULTIMATE以上に収録されています。

人気の高いアジア3か国の伝統楽器音源East Asia

また、Session Guitaristシリーズもかなり人気ですよね。Session Guitaristシリーズは、KONTAKT音源の1つで、レスポールタイプのギターを元にしたElectric Sunburst、1973年製のMartin 00-21をモデルにしたPicked Acoustic、1934年製Martin 0-17とGuild F-412をモデルにしたStrummed Acoustic 2などが存在しています。この2年間で発売されたのは、Electric Mint、Electric Vintage、Picked Nylon。ちなみにSession Bassistシリーズというベース音源もあり、今回Prime BassもKOMPLETEに収録されていますね。

Fenderのテレキャスターの50年代モデルをベースにしていると思われるSession Guitarist Electric Vintage

Electric Vintageについては、「50年代モデルのギターサウンドを再現するNative Instruments、Session Guitarist Electric Vintageの実力」という記事でも紹介していますし、DTMステーション Plus!の特集も行っているので、ご興味のある方は一度見てみてください。簡単に扱うことができるのに、まるで本物のギターを弾いたかのようなサウンドなので、驚くと思いますよ。

そして、KOMPLETE 14になって初めて、他社メーカーの製品がバンドルされることになりました。iZotopeのOzone 10
は、KOMPLETE 14 STANDARD以上に収録されいます。ご存知の方も多いと思いますが、マスタリングツールとしてすでに定番化したOzoneの最新バージョンとなっています。グレードはOzone 10 Standardのみですが、十分使えるので、魅力の1つといえますね。

iZotopeからOzone 10 Standardが参戦

またPlugin AllianceとBrainworxからミックス用のプラグインとシンセが追加されています。シンセはbx_Oberhausen、Knifonium、ミックスプラグインとしてConsole Focusrite SC、Console N、LO-FI-AFが収録されています。どのグレードに何が追加されているかは、表を確認してみてください。もともとKOMPLETEには、ミックスのためのプラグインは収録されていますが、さらに強化された形ですね。

Plugin AllianceとBrainworxからシンセとミックスプラグインが追加された

KOMPLETE 14のタイミングで初めて購入しようという方も少なくないと思いますが、すでに何らかのKOMPLETE製品を持っているので、そこからのアップグレード、アップデートを考えいる人は多いと思います。Native Instrumentsではさまざまなアップグレードパスがありますが、それをまとめたのが以下の表です。パターンによって価格も異なってくるので、ぜひ調べてみてはいかがでしょうか?

KOMPLETE 14 SELECT KOMPLETE 14 KOMPLETE 14 ULTIMATE KOMPLETE 14 ULTIMATE CE
KOMPLETE AUDIO 6 Collection × ×
KOMPLETE KONTROL A-Series Collection × ×
KOMPLETE KONTROL S-Series w/KOMPLETE Select ×
KOMPLETE SELECT および KOMPLETE 11~14 SELECT ×
KOMPLETE 2~7 × ×
KOMPLETE 8~13
KOMPLETE 8~13 ULTIMATE
KOMPLETE 14
KOMPLETE 14 ULTIMATE
KONTAKT 1~7 ×
MASCHINE MIKRO MK3 Collection × ×
MASCHINE Controller w/MASCHINE 2 Software & KOMPLETE Select ×
Symphony Series Collection
Symphony Series Essentials

以上、KOMPLETE 14について速報をお伝えしました。音源が大量に追加され、新音源も登場し、さらにはミックスやマスタリングのプラグインが追加されたので、作曲からミックス・マスタリングまで高クオリティで行える、オールインワンパッケージに進化しましたね。なお拡張ライブラリであるEXPANSIONSなど、ここでは紹介しきれなかったものもあるので、ぜひ公式サイトで確認してみてください。

【製品情報】
KOMPLETE SELECT製品情報
KOMPLETE STANDARD製品情報
KOMPLETE ULTIMATE製品情報
KOMPLETE ULTIMATE Collector’s Edition製品情報

Commentsこの記事についたコメント

4件のコメント
  • DVL9

    今から、未使用のKomplete13無印のプロダクトコードをアクティベートすると、グレースピリオド?的なもので、
    KOMPLETE 14 STANDARD になったり、するのでしょうか?

    過去バージョンで検索しても、そういった記事をみつけられませんでした。

    2022年9月7日 10:51 PM
    • 藤本 健

      DVL9さん

      残念ながら、Native Instrumentsはグレースピリオド的なサービスは行っていないようです。

      2022年9月7日 11:04 PM
  • utaani

    9/12 11:40現在、
    記事の2つ目の表がKOMPLETE 13になっています。

    2022年9月12日 11:40 AM
    • 藤本 健

      utaaniさん

      ありがとうございます!いま修正しました!

      2022年9月12日 4:00 PM

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