• 楽曲制作から配信までこなせる、エフェクト/ミキサー/ループバックを統合した新世代のUSBマイクPreSonus Revelator

先日PreSonusから、楽曲制作から配信まで行えるUSBマイク、Revelator(レベレーター)という強力な機材が発売されました。これは単一指向性、双指向性、全指向性の切り替えができるのはもちろんのこと、簡単にループバックできる機能を搭載しているほか、DSPを内蔵しているのが大きな特徴です。そのため一般的なUSBマイクのように、単に音を取り込むというだけでなく、このDSPによって音声クオリティを向上させるコンプ、EQ、ゲート、放送事故を防ぐリミッターなどもリアルタイム処理ができるようになっています。さらに歌うときに便利なディレイ・リバーブをはじめ、ダブラーやボコーダーといったエフェクトも搭載しているのです。PC側から細かく設定をコントロールできるだけでなく、マイク本体のボタンでプリセットを瞬時に切り替えることも可能。高機能ながら使いやすい、まさしく新世代のUSBマイクです。

これまでUBSマイクというと、配信やオンライン会議用途がメインとなっていたためか、Windows用のASIOドライバがなく、DAW用途で使いづらいものが大半でしたが、RevelatorはPreSonus製品ですから、もちろんそこはバッチリでレイテンシーも小さく抑えられます。また、Studio One Artistが付属しているため、これからDTMを…というエントリーユーザーにもピッタリな製品でもあります。さらに総額10万円以上もの音源やエフェクトが付いてくるStudio Magicソフトウェア・スイートが収録されているので、一気に作業環境を整えることが可能。価格は27,500円(税込)と、機能や付属しているものを考えると安価なのも魅力的。そんなRevelatorについて、実際どんな機材なのか紹介してみましょう。

楽曲制作から配信までこなせる、エフェクト/ミキサー/ループバックを統合した新世代のUSBマイクPreSonus Revelator


Revelatorの開発元であるPreSonusは、世界の多くのユーザーに愛用されているDAW StudionOneを開発しているメーカー。ソフトウェアのみならず、オーディオインターフェイスのQuantumシリーズ、Studio USB-Cシリーズ、AudioBoxシリーズ……などのハードウェアも開発しており、大ヒットしたFaderPortという1チャンネルフェーダー搭載のフィジカルコントローラもリリースしています。また、PAミキサーのStudioLiveシリーズや真空管プリアンプTubePre V2、真空管チャンネル・ストリップStudio Channel、モニタースピーカーSceptreシリーズ……など、幅広く音楽制作をサポートしています。

そんなPreSonusの製品群に新しく仲間入りを果たしたRevelatorは、WindowsやMacで使えるUSBマイク。PCとの接続は、ボトムに搭載されているUSB Type-Cの端子で行います。WindowsやMacの場合は付属のUSB Type-C-USB TypeAのケーブルで接続でき、外部電源不必要でバスパワーで駆動します。また、iPhoneやiPadの場合はLightning-USB3カメラアダプタで接続します(給電が必要なためLightning-USBカメラアダプタでは利用できません)。一方、Androidの場合はOTGケーブルを介して接続可能。ただ、後述するUniversal Controlは、PCでしか起動できないため、細かいカスタマイズを行うのであれば、WindowsまたはMacがあるといいでしょう。

ボトムにはUSB Type-Cの端子とヘッドホン出力端子が装備されている

USB Type-C端子の隣には、ステレオミニのヘッドホン端子が装備されているので、ここからモニタリングすることができます。出力が備えられていることからも分かる通り、Revelatorはオーディオインターフェイスの機能も持っており、このヘッドホン端子からPCの音を聴くことが可能。ここに単純にヘッドホンを繋いで、マイクの音を聴いてみましたが、素直な出音で高音質に音を捉えていました。

マイク本体のフロントには、「Preset」「Monitor」と書かれたボタンと「Volume」ノブが搭載されています。「Preset」にはデフォルトで、

・Broadcast Male
・Broadcast Female
・Android
・Slap Echo

という4つの音色プリセットが登録されています。「Preset」を押すと、この4つのプリセットが順番に切り替わり、Universal Controlからプリセットを変更することもできます。

「Monitor」ボタンは、長押しするとゲインを調整できるモードになり、「Volume」ノブを回すとマイクゲインが調整可能。また、1回押して点灯した状態ではヘッドホン出力を「Volume」ノブで調整できるようになり、消灯した状態ではダイレクトアウトの音とエフェクトを通した音のドライ/ウェットのバランスを調整できます。

フロントのボタンやノブでRevelatorを操作可能

Revelator本体だけ見ると、非常にシンプルな機材ですが、PCと接続してUniversal Controlを立ち上げると、かなり強力にカスタマイズしていくことができるので、そちらも説明していきましょう。そもそもUniversal Controlは、Presonusのハードウェアを管理するツールで、繋いだハードウェアによって姿かたちが変わります。RevelatorをPCに接続すると、まず以下のような画面が表示され、サンプリングレート(44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz)やブロックサイズ(バッファサイズ)などを選択できます。このことからRevelatorに専用のドライバが用意されていることが分かります。一般的なUSBマイクは、ドライバが用意されておらず、バッファサイズを小さくできないため、レイテンシー問題が起きる場合があります。一方Revelatorでは、バッファサイズを16まで攻めることができるので、音楽制作でも不自由なく使用することができるのです。

Revelator専用のドライバが用意されている

そして、下部にある「Revelator」と書かれた部分をクリックすると、Revelator専用のミキサー画面が立ち上がり、ここでPresetを変更したり、EQ・コンプ・リバーブを掛けたり、ルーティングを変えたりすることが可能です。

Universal Controlでさまざまな設定を行うことができる

左上には、「Preset」ボタンで切り替えられる4つのプリセットが表示されています。ここの4つのプリセットは、その右側にあるプリセットセレクターを切り替えることによって、変更することが可能です。元から用意されているプリセットは8種類存在し、ユーザープリセットも8個すぐに呼び出せるようにすることができます。

プリセットも多数用意されている

ここのプリセットの内容は、Fat Channelの内容が反映されています。下の画像見てもらうと分かるようにHPF、Gate、Comp、EQ、Limiter、Voiceが簡易的に調整できるようになっています。この場所では、スピーディーに音作りでき、初心者でも分かりやすい設計になっています。

Fat Channelが搭載されているので、音質を整えることができる

一方さらに細かく調整することも可能で、Studio Oneに搭載されているFat Channelと同様の画面で、EQやコンプなどを操作することができます。ライブ/スタジオ用デジタル・コンソールPreSonus StudioLiveシリーズのFat Channelプロセッサの一部の技術が使われているこの機能では、ビンテージ機材を再現しているエフェクトも利用可能。

ビンテージ機材を再現しているエフェクトを装備している

また、特殊なエフェクトとして、

Doubler
De-Tuner
Vocoder
Ring Modulator
Filters
Delay

を搭載しており、この中から1つを選んで利用することができます。Fat Channelの信号処理は、PCで行われているわけではなく、Revelatorの内部DSPで処理しているので、レイテンシーはまったくありません。一度Universal Controlで設定をしておけば、その内容をRevelator本体が覚えているので、次からはUniversal Controlを起動せずとも同じ設定で利用することが可能です。

特殊なエフェクトが複数搭載されている

また右上の歯車マークをクリックして設定を表示させると、指向性を単一指向性、双指向性、全指向性から切り替えることができます。

指向性を単一指向性、双指向性、全指向性から切り替えできる

そして、Reverbというチャンネルが用意されているので、このチャンネルのフェーダーを上げて、リバーブをセンドすることができます。リバーブは、大中小のリバーブプリセットを選択するか、HPF/Size/Pre Delで細かくリバーブ作ることが可能です。

Reverbも搭載されている

さて、Universal Controlの画面を見て気づいた方もいると思いますが、Playback、Loopback1、Loopback2というチャンネルがあるので、ここでルーティングを決めることができるのもユニークなところ。中央のチャンネルでは、各チャンネル出力信号を操作でき、右側のMonitorと書かれているところはヘッドホン出力のミックスを作ることができます。

Universal Controlのミキサーでルーティングを設定可能

これはStudio Oneを立ち上げて、I/O設定を見てみると分かりやすいく、入力はMic1、Mic2、Loopback input 1 (L)、Loopback input 1 (R)、Loopback input 2 (L)、Loopback input 2 (R)があるのが分かります。

Studio Oneの入力設定画面

一方出力は、HP Out L、HP Out R、Loopback Output 1 (L)、Loopback Output 1 (R)、Loopback Output 2 (L)、Loopback Output 2 (R)となっています。

Studio Oneの出力設定画面

そう、Revelatorは6in/6outのデバイスとして使うことができるのです。マイクはステレオでも扱うことができ、Loopbackはステレオ2系統用意されているわけです。Universal Control画面のヘッドホン出力のミックスを見てみると、ヘッドホンマークがあるのが分かります。マークが点灯しているとき、このページでフェーダーが上がっているチャンネルをモニターすることができます。たとえば、右側のヘッドホン出力のミックスでMainのヘッドホンマークを点灯させておき、このページのLoopback 1のフェーダーが上がっていれば、Studio OneでアウトをLoopback 1に指定している音をモニターできます。初見では、少し分かりづらいかもしれませんが、実際使ってみるとかなり使いやすいですよ。

自由にルーティングを組めるので、覚えるとかなり便利

また冒頭でも書いた通り、RevelatorにはStudio One Artistが付属しています。これは、無料版のStudio One Primeと最上位版のStudio One Professionalの間に位置しているエントリー版。エントリー版であるものの十分音楽制作を行える機能を備えており、Studio One 5にアップデートを果たした段階でAU、VST2、VST3プラグインが使えるようになったので、サードパーティー製の音源やエフェクトを扱えます。

また、以前「PreSonus製品を買うともらえる総額10万円以上のプラグイン集、Studio Magicソフトウェア・スイートがさらに豪華に」という記事でも紹介した通り、10万円以上の音源やエフェクト、サンプルパックがゲットできます。初めての方にとってはいいスタートダッシュを切ることができ、すでにDTMを始めている方にとっても楽曲制作環境を強化する手段になるはず。

Studio Magicソフトウェア・スイートも収録されている

以上、Revelatorでしたが、ほかのUSBマイクと比べてみてもかなり高機能なことが分かったと思います。ここまで、ソフトウェアが充実していて、バンドル製品が盛りだくさんなものは、なかなかありません。DTMでも配信でもZoomミーティングでも使える、まさしく新世代のUSBマイクですね。

【関連情報】
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