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iOS上のシンセ、エフェクト、レコーダーを有機的に接続するAudiobusはスゴイ!

以前から登場が予告されていたiOS上の画期的アプリ、Audiobusが12月10日にリリースされました。これはiPadやiPhoneで動作するソフトシンセやエフェクト、またレコーダーといったものを有機的に接続してしまうというもの。

 

たとえばソフトシンセであるSunrizerを演奏させたものに、エフェクトであるJamUp Pro XTでディストーションやディレイをかけ、その結果をMultitrack DAWでレコーディングする……といったことができるのです。以前紹介したVirtual MIDIという仕組みでアプリ間でのMIDI接続は可能でしたが、このAudioBusによってオーディオ接続も可能になったわけです。


DTMアプリ間を有機的にオーディオ接続するAudioBox


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Audiobusについては、すでにリリース当初に「いっかい」や「音楽方丈記」などのブログで記事が上がっていたので、ご存知の方も多いとは思いますが、ここでは、Audiobusとは何なのかを、少し噛み砕いて紹介してみたいと思います。


AudioBuxのおかげで、ソフトシンセやエフェクトの音を1つのiOSデバイス上で録音することも可能になった
画面はReBirthの出力をJampUpでエフェクトを掛けた音をMultiTrackDAWで録音しているところ 

 

みなさんご存知のとおり、iPhone、iPadで利用可能な音楽アプリというのは、膨大な数になっています。プロ仕様といっても過言でないものも多く、ライブで使ったり、中にはレコーディングで使っているという例も出てきているようです。

 

こうしたアプリ、WindowsやMacなどのPC用DTMソフトと比較して単機能だけに、誰にとっても扱いやすいというのがメリットです。つまりシンセだけ、エフェクトだけ、というものだから、難しいことを考えずにすぐに理解して使えるのが大きな特徴で、DTMの敷居をすごく下げてくれました。もちろん、GarageBandのようにPCと同じように機能てんこ盛りのDAWアプリも存在はしていますが、大半は単機能アプリですよね。

 

でも、iOSは現在マルチタスクが可能になっており、複数のアプリを同時に起動し、同時に動かすことが可能になっています。もっともWindowsやMacのようにマルチウィンドウでそれぞれを同時に画面表示することはできませんが、マルチタスク対応アプリなら、しっかりバックグラウンドで動かすことができるのです。


Audiobusに対応した強力なフリーのエフェクト、JampUp XT

 

そのマルチタスク機能をより上手に使えるようにしたのが、Audiobus。前述のとおり、シンセやエフェクト、レコーダーを同時に起動し、内部的にオーディオ接続することができるわけですね。

 

ただし、膨大にあるDTMアプリのすべてがそのまま利用できるというわけではありません。Audiobusの仕様に則った形のアプリのみが利用可能であり、12月16日現在、対応しているのはまだ16種類となっています。

 

またAudiobus上でのアプリの割り当て方としてはINPUT(入力)、EFFECTS(エフェクト)、OUTPUT(出力)の3種類があり、どこに対応しているかはアプリによって異なります。通常ソフトシンセは音を発生させるものですからINPUTに割り当てるもの、エフェクトは当然EFFECTS、そしてレコーダーは作り上げた音を録音するのですからOUTPUTに設定する形になります。


シンセとしてはもちろん、エフェクトとしても、入力デバイスとしても使えるNLog Synth Pro 

 

ただ中にはソフトシンセのNLog Synth Proのように3つのいずれにも割り当て可能なものも存在しています。つまり、このアプリの場合、ソフトシンセとして動くのはもちろん、内蔵エフェクトを外部用に利用したり、入ってくる音をオシレータとして活用できるような柔軟性の高いものもある、ということです。

 

ここまでの仕組みを理解してしまえば、実際の利用は特に難しいことはありません。Audiobusを起動し、この画面のINPUT、EFFECTS、OUTPUTにアプリを割り当てればいいだけです。このうちINPUTについてのみは複数のアプリを割り当てることが可能です。


内蔵マイク、CoreAudioデバイスを入力に組み込むこともできる

さらにINPUTにはアプリだけでなく、内蔵マイクを設定することも可能。同様にOUTPUTには内蔵スピーカー(ヘッドホン)を設定できます。もちろん、これは表示上のマイクでありスピーカーに過ぎません。CoreAudio対応のオーディオインターフェイスを接続すれば、それらを利用することも可能です。したがって、ボーカルにエフェクトを掛けてレコーディングするとか、ギターにエフェクトを掛けた音とシンセをミックスしてレコーディングといったことも可能になっています。

 

なお基本的に直接操作できるのは、画面に表示されているアプリだけということになるのですが、Audiobusの仕組みによって、バックグラウンドで動作しているアプリの操作もある程度可能になっています。


Jupiter-8風シンセ、Sunrizer。画面右のスイッチャーで
バックグランドで動いているエフェクトやレコーダーの操作が可能

 

具体的には、画面右側にAudiobusのスイッチャーが表示されており、ここからレコーダーの録音やストップ、エフェクトのオン、オフといった操作ができるのです。完全に画面を切り替える場合にも、このスイッチャーで行えるようになっています。


ReBirthもAudioBoxに対応。従来どおりの方法でのアプリ切り替えもできる

 

もちろん従来からのiOSのマルチタスク切り替え方法であるホームボタンをダブルタップして、画面下に表示されるアプリ一覧から選ぶことでも切り替えることが可能です。

 

このように、これまでバラバラでしかなかったアプリ同士を有機的につないで使うことを実現でいるのがAudiobusです。PC上でもこうしたソフトはほとんど存在していませんが、強いて似た仕組みといえばReWireになるでしょうね。ただし、Audiobusの場合、接続できるのはオーディオだけで、MIDI接続やMIDIでの同期はできません。とはいえ、アプリ間のMIDI接続はiOSが標準で持っているVirtual MIDIがあるので、これですでに実現できており、FunkBoxLoopy HDの同期をVirtual MIDIで行いながらAudiobusを使ってオーディオ的にも接続していくことが可能なのです。

 

まだアプリ数は16しかありませんが、前出の「いっかい」の記事によれば、すでに750以上ものアプリがAudioBus対応を表明しているのだとか……。

※追記
12月19日、KORGのiMS-20iPolysixiELECTRIBEiKaosilatorがAudiobus対応するなど12月20日現在で26本のアプリが対応するようになっています。

今後がとっても楽しみです。Audiobusの公式ビデオもあるので、これを見ると、よりイメージがつきやすいかもしれません。

 

なお、AudiobusはiPhone4S以降、iPad2以降でないと動作しないようですが推奨とのこと。また、アプリが増えたり、重たいアプリを使うと、それなりのパワーを食うので、動作が不安定になったり、音切れが生じたりします。こうした状況を考えると、CPUパワーの高いiPad 4thなどの需要が高まってくるのかもしれません。

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