オープン価格とはなっていますが、店頭での実売価格が16,800円前後とのこと。これならとっても手軽にはじめられそうです。どんな製品なのか、初心者の方にもわかりやすいように解説してみたいと思います。
年末に発売されるVOCALOIDスターターキットのパッケージ
の2つです。オーディオインターフェイスとは、PCでレコーディングや再生をするための機材。「PC標準のマイク端子やヘッドホン端子ではだめなの?」と思う方もいると思いますが、基本的にダメ。音質面や楽器との接続性、また発音のタイミングのズレ……などなどの問題があり、DTM用途としては使えないからです。そのため、USB接続をするオーディオインターフェイスという機材が必須となるのです。
VOCALOIDスターターキットに同梱されるオーディオインターフェイス、CI1
一方のDAWというのはDigital Audio Workstationの略であり、まさにDTMの要ともいうもの。このソフトを使って、ボーカルをはじめ、ギターやピアノなどのレコーディングを行い、どんどん重ね録りを行って、音楽を作り上げていくのです。また、実際の生音をレコーディングする以外にも、いわゆる「打ち込み」という機能が用意されており、PCの画面上で曲データを作り上げていくことも可能になっているのです。
PC上で音楽制作をするためのソフトがDAW。画面はCubase AI 7
一方、DAWもさまざまなものがあり、どれがいいかは人によって違うのも事実です。では、何が人気製品なのかという点については、2013年3~4月にDTMステーションでアンケート調査を行っており、810件の回答が集まりました。
ただし、VOCALOIDというソフト自体はあくまでも歌声だけを作るものであり、バックに鳴るギターやベース、ドラム、キーボード……といったオケの部分を作ることはできません。そして、そのオケを作るソフトこそが、前述のDAWなのです。そしてDAWにVOCALOIDの歌声を取り込み、DAW上でミックスすることで、作品ができあがるわけですね。
VOCALOIDスターターキットはオーディオインターフェイス、DAW、ボカキューの3点セットとなっている
・Sequel LE 2(ループシーケンサ)

オーディオインターフェイスCI1にはマイクやギター、オーディオ機器などを接続して録音できる
ただし注意しなくてはならないのは、ここには前述の歌声ライブラリーが入っていないことです。これだけは、自分の好みに合わせて初音ミクV3やMegpoidなどを別途購入する必要があります。ただ、もしとりあえず、どんなものなのか動かしてみたいというのであれば、先日の記事「ボカキューに新機能搭載!年末には解説書も登場だ!」にも書いたとおり、MewというVOCALOIDの歌声ライブラリーの試用版(14日間使えるというもの)を無料でダウンロードして使えるので、これを試してみるのもいいと思いますよ。
ちなみに、まさにVOCALOIDスターターキットを使う上でピッタリな解説書「ボーカロイド for Cubase公式完全マスター」という本もあるので、これを利用しながら、DTM&VOCALOIDにドップリとハマってみてはいかがですか!
ループ素材を並べるだけで音楽制作ができるSequel LE 2
なお、Sequel LE 2というのはループ素材を並べていくだけで音楽が作れてしまうというユニークなツール。音楽理論などまったく知らなくても、気に行った音の素材を並べるだけで曲ができていくので、なかなか便利です。こうしてできた曲をCubase AI 7に流し込んでVOCALOIDと合わせるというのもありですね。
またWaveLab LE 7を使えば、最終的にできあがった楽曲のマスタリングもできてしまいます。初心者には、ややとっつきづらいソフトかもしれませんが、ある程度、理解してきたところで、大きな威力を発揮してくれるはずですよ。
【関連情報】
VOCALOIDスターターキット製品情報
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VOCALOID Editor for Cubase NEO製品情報
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