前々から気になりつつも、買うほどの余力はないし、何かのついでに代理店のハイ・リゾリューションに頼んで借りてみようと思いながら、忘れていたんです。そんな中、ふと思い出して代理店に尋ねてみたら、DPのインストールプログラム自体はWebで公開されており、簡単にダウンロードして使えるようになっているみたいなのです! というわけで、今さらながらではありますが、Windows 8.1にDigital Performer 8.06をインストールして試してみました。
古くからMacでDTMをやっている人って、DPユーザーが結構多いですよね。やはりMIDIシーケンサであったPerfomerの発展形ということで、打ち込みならDPという人が多いのだと思います。ただ、このDPは、これまで頑なにMacプラットフォームだけの対応となっており、Windowsに対応してこなかったんですよね。
中には以前、MacOS9とかMacOS8の時代はPerfomerを使ってたけど、その後メインマシンをWindowsに変えたからはご無沙汰してる……なんて人もいるのではないでしょうか?そうした人にとっては、このWindows版のDPというのは、試してみたくなる魅力を持っているのではないでしょうか?
ただ、これまでDPって、かなりプロテクトがきつく、扱いにくいという印象を個人的に持っていました。別に不法コピーしようというわけではなく、普通にDVD-ROMからインストールするだけなのですが、Apple純正でないドライブからだとうまくインストールできないなど、結構面倒なことがあって、やや敬遠していたところがあったのです。ところが、DP8になってからは、ダウンロードで簡単にインストーラを入手し、光学ドライブなどを使用せずにインストールできるようになってたんですね。
ここからダウロードするWindows版のDPは、ユーザーでなくても30日間は無料で全機能が使える試用版となっています。とりあえずこれで試したのちに、製品を購入しても、シリアル番号を入れるだけで製品版として使えるのも便利なところですね。
さて、実際にWindows8.1にインストールしてみたところ、32bit版と64bit版が同時にインストールされるんですね。ここでは64bit版のほうを起動して使ってみたところ、Mac版とそっくりな画面が起動し、MIDI機能もオーディオ機能もMacと同じように使うことができます。
まずはオーディオインターフェイスの設定が必要となりますが、ASIOに対応していますから、既存のDTM環境がそのまま利用することができます。ここではRolandのQUAD-CAPTUREを接続して使ってみましたが、なかなか快適ですよ。
プラグイン環境はMASとVSTの2本立て。これまでMASはMac専用のプラグイン環境だったわけですが、それがそのままWindowsにもやってきたわけですね。もっとも、今のところMASはDP以外はサポートしていないので、ほかとの互換性があるわけではありませんが……。
また、MacのDPで作った昔のプロジェクトファイルを読み込んで再生したい……なんて人もいると思います。残念ながら、手元にそんなに古いバージョンのDPデータがあったわけではないのですが、とりあえずDP7のMacのデータを読み込んだところ、問題なく開くことができました。もちろんMIDIファイルのインポートといったこともできるので、いろいろと活用できそうです。
そのほかにも、いくつか問題に感じる点も……。まあ、それほど大きな支障はないのですが、MacのソフトをそのままWindowsに移植しているからなのか、日本語のWindows環境をあまり意識せずに移植したからなのか、いま一つWindowsのアプリケーションとしてこなれていないんですよね。
なんというか、ProTools 6とかProTools 7のWindows版を使っていたころを思い出す感じですね。たとえば、最初にウィンドウを開いたときに、妙なサイズの大きさがデフォルトとなっており、一発で画面の最大化をすることができなかったりします。また文字サイズが日本語として小さすぎるのも気になるところ。さすがにこのサイズでは、読むの厳しいですよ…。またフォントの関係で、文字が逆さになってしまうケースがあるあたりも使っていて気になります。
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【製品情報】
Digital Performer 8製品情報(ハイ・リゾリューション)
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