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世界が驚愕する究極のアコースティックギター音源、ProminyのHummingbirdを試してみた

DTMの世界で、ギターをどこまでリアルに再現するかというのは、もっとも難しいテーマの一つだろう……、そんな風に長年思っていました。でも技術の進化というのはすごいもので、もはやホンモノとソフトウェア音源での打ち込みの違いが分からないどころか、ソフトウェア音源を使うことで、誰でも簡単にプロギタリストが弾いているような演奏を実現できるようになっているんですね。

 

アコースティックギター音源だけを見ても、Real GuitarAmpleGuitarなど、複数のものが存在している中、現時点において究極のリアルさを実現していると言っていいのが、札幌のメーカー、Prominyが開発するHummingbird(ハミングバード)という音源です。その名前からも想像できる通り、これは1963年製のGibsonのビンテージギター、Hummingbirdをサンプリングした音源なのですが、その容量は約80GB89,000サンプルという、気が遠くなるほどのもの。先日、自分のPCにインストールして試してみたところ、あまりものリアルさに鳥肌が立つほどでした。どんな音源なのか、紹介してみましょう。


超絶リアルなアコースティックギター音源、ProminyのHummingbirdを使ってみた

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Prominyというソフトウェアメーカーが、かなり以前からギター音源をいくつか出しているというのは、なんとなく知ってはいたのですが、それが日本の会社であるというのを知ったのは、つい先日。昨年10月に札幌で行われたNo Mapsというイベントで、Prominyの社長、大川晃史さんと対談したことがキッカケでした。


Prominyの代表取締役であり、各音源の開発者でもある大川晃史さん 

 

その後、年末のSteinberg Day 2016でも大川さんとお会いするとともに、同社の音源のデモなどを見せていただいていたのですが、どれもすごい音源ばかりなんですよね。これまでに、エレクトリック・グランドのPCP-80という音源を10年ほど前にリリースした後、レスポールギターを音源化したLPCおよびLPC LE、ストラトキャスターを音源化したSC、エレキベースのStingRay5を音源化したSR5、さらにはESPのAlexi Blackyを音源化したV-METALとリリースし、第7作目となる昨年リリースした最新製品が、Hummingbirdとのことです。

 

その中でも、個人的に感激したのがHummingbirdでした。ここまでリアルなアコギが実現できるのかと驚いたのですが、これを作り上げるのに約3年半を要したのだとか……。その演奏デモビデオが以下のものなのですが、ちょっと見てみてください。

どうですか?メチャメチャ、リアルだと思いませんか?このHummingbirdのサンプリング容量が80GBというのにも驚かされましたが、その一方で、そんなすごいものをウチのマシンで動かせるのだろうか……なんて疑問も浮かんできます。大川さんによれば「NIのKontakt Playerが動作するマシンであれば、まったく問題なく使えますし、使い方もとっても簡単で、ギターの経験がまったくない人でも、すぐに使いこなすことができる仕組みになっています」とのことで、ますます気になってきます。

 

通常価格が税別で29,900円という製品なのですが、大川さんにお願いしてサンプル版をウチのマシンにインストールさせてもらい、ちょっと試してみたのです。


楽器店で販売されているHummingbirdのパッケージ

 

お借りしたのは、楽器店で販売されているパッケージ版。中にCD-ROMとシリアルコードなどが入っているのですが、実はCD-ROMに入っているのはインストール方法が記載されたPDFのマニュアルのみで、本体プログラムはダウンロードしてインストールする形になっているんですね。また、Hummingbirdのほかに、Native InstrumentsKONTAKTまたは無料でダウンロードできるKONTAKT Playerが必須となります。そう、エンジン自体はKONTAKTが使われているからなんですね。でも、80GBもの容量をダウンロードするとなると、ちょっとトンでもないほどの時間がかかりそうに思いますが、どうなんでしょうか?


約2時間ほどかけて40GBのインストーラをダウンロード

ここではWindows版をダウンロード&インストールしてみた結果、ウチの光回線で約2時間ほどで終了。思ったほどはかからなかった感じですね。寝る前にスタートしておけば、大丈夫そうですよ。ちなみにインストーラの容量自体は40GBほど。Native Instrumentsのロスレス圧縮、NCWによって半分のサイズに収まっているからですね。


KONTAKTのバッファサイズを最小に設定するのがお約束

 

さっそくKONTAKT5を起動してHummingbirdを読み込むのですが、マニュアルをみると事前に1つだけ設定をしておく必要があるようです。KONTAKTのバッファサイズを最初の6KBに指定するとのことで、これさえ行っておけば快適に動いてくれますね。

さてライブラリを見てみると、いくつかの種類がありますが、ここでは基本ライブラリであるHummingbird_stereoを読み込み、MIDI鍵盤からC4のキーを押してみると「じゃら~ん」とすごくキレイなCメジャーのストロークが鳴ってくれます。

 

ここでinstrumentのメニューを押すと、single note(単音)、2-strings dyad chord(2本の弦を使ったコード)、chord(基本的に全弦を使うコード)を選択できるようになっています。ここでminar、7th、sus4、6th……とさまざまなコードを選んでC4を弾くと、コードが変化していきます。


ユーザーコードとして、オリジナルのコードを細かく設定することもできる

一般的なギター音源だと、予め各弦をサンプリングしたものをMIDIで組み合わせてコードを鳴らすのですが、Humminbirdのスゴイのは、これらコードとしてサンプリングされているから、とってもリアルなんですよね。もちろん特殊なコードを自分で指定してエミュレーションすることも可能ですよ。


低音のキーにコードが割り振られている

こうしたコードの変更は低音の鍵盤に割り振られているので、これを利用すれば画面操作なしにリアルタイムに演奏していくことが可能です。さらに面白いのは低音部で「ドミソ」と押せばmajor、「ドレ#ソ」ならminor、「ドファソ」ならsus4のように鍵盤からコード認識してくれるから、鍵盤の割り振りを覚えなくても演奏できちゃう設計になっているんですね。


ストローク方法や、ストロークのスピードなども自由に調整できる

またストロークの演奏もダウンストローク、アップストロークを変更したり、そのストロークのスピードを大きく変えることも可能で、ここをいじるだけでもだいぶ雰囲気は変わってきます。


各弦の状況を細かく調整できるストラム設定

さらに細かなところにいくと、ストラム設定なんていうものもあります。これは各弦のオン/オフの設定だけでなく、各弦ごとの音量設定をしたり、演奏の仕方をサステイン、ミュート、ピッキングノイズと設定することができるため、ギター演奏の自由度を思い切り高めることが可能となっているのです。


ホールドキー、ストップキーの設定画面 

 

またF1、F#1、G1、G#1、A1、A#1の6つのキーを使って、どんな音をホールドするのか、ストップするのか…など細かく設定することもできるようになっているんですね。たとえば、演奏中にホールド・キーを押さえたままその音をノート・オフすると、その音はリリースされホールド・キーで設定された音が鳴ります。上の画面の場合、F#1を押さえながらノート・オフすると、元の音はリリースされてグリス・ダウンの音が鳴ります。F1を押さえながらノート・オフすると、元の音はリリースされてピック・ストップ・ノイズとフィンガー・リリース・ノイズが鳴るといった具合で、ものすごく細かく設定できるようになっているんですね。

 

また、音を出してみて驚いたのがフレット上で指を動かしてスライドさせるレガートスライドがものすごくリアルであること。実はこれ、実際に演奏されたレガートスライドをサンプリングしたものなんですね。一般的なギター音源ではピッチ変換を用いて擬似レガートスライドを行うのですが、Hummingbirdの場合はサンプリングしているので、フレット上を指が移動し、弦をこすりながら音程が変化するギター独特のサウンドを忠実に再現しているんですね。

 

またハンマリング、プリングの音も実際に演奏された本物の音がレコーディングされているから、生々しいハンマリング、プリングの表現ができるようになっているのです。さらに、パーカッションとしてギターのボディーを叩く音なんかも収録されています。このパーカッションにおいて弾く音程を変えると、叩き方や叩く位置が変化するようになっていて、ギターのどこが叩かれているのか、白く光るようになっているんですね。実際にそれを利用したビデオがあるので、これを見ると、その雰囲気がよく分かりますよ。

 

 

ものすごくリアルでしょ。こうしたものが1つ1つ収録されているからこそ80GBなんて膨大なデータ量になっているのでしょうね。


大川さんが約100万円で購入したいというGibsonのHummingbird。これを演奏した音がサンプリングされている 

 

大川さんに話を伺ったところ「アコースティックギターの音源を作るなら、やっぱりビンテージギターがいいと思い、いろいろ探した中、非常に状態のいい1963年製のHummingbirdを2012年の正月明けに約100万円で入手し、1つ1つ自らサンプリングしていったので3年半もかかってしまいました。期間的にいえばサンプリングに1年強、編集に1年強、スクリプトなどに1年強といった感じでしょうか。このサンプリングにおいてはラージダアフラムのマイク1本とスモール2つの計3つのマイクを立ててレコーディングしています。ラージは、ギターのホールからちょっとズレた辺りの前40cmのところに設置、スモールの1つはネックの12フレットあたりから15cm離れたところに、そしてもう1つは自分の耳のちょっと離れたあたりにセッティングしてレコーディングしているんですよ」とのこと。まさに長い年月をかけた手作り音源というわけですね。


ダブル・トラッキングのサンプリングデータを読み込めば、もうダブル・トラッキングが実現できてしまう 

 

このように3つのマイクを使っていることによって、モノラル音源だけでなく、非常にリアルなステレオ音源を実現できるようになっています。さらに、ダブル・トラッキングをリアルに実現できるというのもHummingbirdの大きな特徴です。ダブル・トラッキングとは、同じフレーズを2回弾いてそれぞれ左右に振ってレコーディングすることで音に厚みや幅を持たせるという手法です。一般的な音源だとディレイやピッチシフトなどを使用して、擬似的にダブル・トラックを実現するのですが、Hummingbirdの場合、本物のダブル・トラッキングを容易に実現できるようになっているわけなのです。

 

このステレオなのか、モノラルなのか、マルチトラッキングなのかは、KONTAKTでライブラリを読み込む際に選択する形になっています。


EQ、コンプ、コーラス、リバーブなどのエフェクトが用意されている 

 

なお、このダブル・トラッキングに加え、ショート・ディレイを設定することで、さらに左右の分離をクリアにし、よりワイドなステレオ効果をプラスすることも可能です。またHummingbirdにはEQ、コンプ、コーラス、リバーブも標準搭載されています。


NKS(Native Kontrol Standard)に対応している

ところで、このHummingbird、Prominyとしては初のNative Kontrol Standard (NKS)対応製品になっているとのことで、KOMPLETE KONTROL SシリーズキーボードやMASCHINEハードウェアおよびソフトウェアから主要パラメータをコントロールできるようになっています。


KOMPLETE KONTROLS Sの鍵盤がカラフルに光り、それぞれの役割を示してくれる

私も年末に購入したKOMPLETE KONTROLS S25を使ってみたところ、ちゃんと鍵盤のLEDの色が変化してくれました。これによって、どのキーでコードを指定するのか、奏法を指定するのか、アルペジオはどこで演奏し、どこでキーを指定するのかなどが一目瞭然で分かるようになっているので、とっても便利でした。まあ、S25だと鍵盤数が少ないのでオクターブキーで切り替えていく必要はあるのですが、やはり視覚的に鍵盤の役割が分かるとのはとっても使いやすいですね。

 

以上、本当にザックリではありますが、日本のソフトウェア音源メーカー、Prominyのアコースティックギター音源、Hummingbirdについて紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?膨大なサンプリングデータを持つ音源ではありましたが、7200回転のHDDにインストールしたところ、まったく音が途切れるようなこともなく、 スムーズに動いてくれたのもよかったです。

 

ちなみに、Hummingbirdほか、Prominy製品は、同社のWebサイトからも購入できるようになっていますが、Rock oN Companyや宮地楽器、ミュージックランドKEY、イケベ楽器店Power Recなどの楽器屋さん、もしくはそれらの楽器屋さんを経由してAmazonで販売されているパッケージ製品がオススメです。というのも、楽器屋さん経由のパッケージだと1月31日までなら25%引きのキャンペーンが実施されていたり、オリジナル多機能キーホルダーがつく特典があったりするからです。ほかの製品と組み合わせると、さらに安くなるケースもあるので、気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

【関連情報】
Hummingbird製品情報
Prominyサイト

【価格チェック】

◎Rock oN ⇒ Prominy Hummingbird
◎Amazon ⇒ Prominy Hummingbird
◎サウンドハウス ⇒ Prominy Hummingbird

 

Commentsこの記事についたコメント

7件のコメント
  •  

    すごい

    2017年1月11日 1:56 PM
  • う〜ん

    たKOMPLETE KONTROLS、良いですね
    楽しそう
    ええと、HummingbirdではありませんがProminy製品ではSR5を使っています
    ベタ打ちに近い、でもKey SWとかはぼちぼち使っていますが、まあ低いB?まで出せたりして、ちょうど今、いじっている曲で助かっています
    あと国産のプラグイン、ライブラリメーカとか案外あって驚きです
    ただにちゃんねる?で知ったのですが、プラグイン作る簡単なソフトもある様なので(その品質が良いか悪いかは別ですが) 本当にその価格が適切なのか、疑問も感じる様になりました
    (そうでなくともブラックフライデーになると激安になったりしますし)

    2017年1月14日 8:14 AM
  • 名無し

    てっきり海外のソフトだと思い込んでいました。すいませんでした。
    ちなみに私は、AMPLE,ILYAと2つアコギの音源使用していますが、
    これもなかなかいいですね。
    (いつのまにクリプトンがAMPLEの代理店に・・・情弱なものですいません)
    藤本様へ、KOMPLETE KONTROLS ものすごく興味あります。ソフトのKONTROLS
    もVSTiに挿してソフトの機能を発揮できるのですが、ハードキーボードでの連携と操作感
    はどうなんでしょうか。どこかで実機を触ってみることが必要ですかね。
    現在SONARとPCR500の組み合わせなので不自由にはしていませんが、(むしろ超便利)
    買い換える必要あるかなーと迷っている次第です。

    2017年1月28日 4:17 PM
  • 藤本健

    名無しさん
    そうですね、私もPCR-A300を使っているので、普通はこれで十分ですが、
    アーティキュレーションを駆使したい場合、KOMPLETE KONTROL-Sはすごく使えます。
    ただ25鍵盤だと小さすぎるので、KKSをスイッチに利用し、PCR-A300を弾くキーボードとして併用すると、すごく便利でしたよ。

    2017年1月28日 4:50 PM
  • 名無し

    プロミニーの商品のマニュアル本を書く予定はありませんか?マニュアルはネット上に公開されている訳ですが、もう少し要点を整理した物が有ると良いなそう感じました。昨日scエレクトリックギターとSR5のバンドルセットを購入しました。
    あれば良いなと思います。ギターへの熱い思いは解りますけど、簡易的に操作方法を説明した物がないのは残念です。

    2018年7月17日 7:00 AM
  • 藤本健

    名無しさん
    それほど難しいものではないと思っていますが、確かに簡易マニュアル的なものがあると分かりやすそうですね。私自身が書くという予定はありませんが、Prominyさんには伝えておきますね。

    2018年7月23日 8:28 AM
  • 藤本健

    名無しさん
    それほど難しいものではないと思っていますが、確かに簡易マニュアル的なものがあると分かりやすそうですね。私自身が書くという予定はありませんが、Prominyさんには伝えておきますね。

    2018年7月23日 8:28 AM

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