ステレオで最大8トラックまでのレコーディングが可能で、誰かほかの人が作った楽曲に対して自分自身で別トラックに音を重ねることができるというもの。コンプ、EQ、リバーブといったエフェクトが使えたり、ミックス機能を装備していたり、また最大10分までの録るという点もDTM的に見てなかなかよさそうと感じたところです。実際Jam Studioでどんなことができるのか、紹介してみましょう。
最初にJam Studioを知ったときは「ソニーなのにiOS専用のサービスなの!?」と不思議にも思ったのですが、ソニーもiPhone用のイヤホンを発売したり、Lightning接続のヘッドホンアンプを出す時代なので、ごく普通のことなのかもしれませんね。それより、本気の音楽制作用アプリということでiOSにターゲットを絞ってきたところのほうが正しい考えともいえそうですよね。
ログインするとトップ画面にはさまざまな楽曲がジャケット表示される
- ジャムスタジオ(まずはここから、公式ジャムセッション名曲集)
- Beginner’s Lounge(録音ビギナーのためのコミュニティ)
- Expert Arena(技が光る! エキスパートミュージシャンコミュニティ)
- Beautiful vocals(歌声きらめくボーカリストコミュニティ)
- Guitar Hero(ギタリストコミュニティ)
- Bass Booster(ベーシストコミュニティ)
- Dance Floor(MC/DJ/トラックメイカーコミュニティ)
プレイボタンをタップすればすぐに再生できる
- The Original songs(新しい音楽との出会い、オリジナル曲コミュニティ)
もちろん、Jam Studioの利用目的は単に、ユーザーの人たちの曲を聴くだけではなく、やはり自分で参加すること。ジャケットの下の曲名のあたりをタップすると現在UPされているトラックが表示されます。
曲によっては1トラックだけのものもあれば、4トラック、5トラック、さらには8トラックとフルで入っているものまでいろいろです。ここに自ら新しいトラックを追加する形で参加するというわけなのです。
方法は「コラボレーション」というボタンをタップすればいいのです。すると、まずはネットにアップされているマルチトラックのデータが手元へとダウンロードされます。
ダウンロードするのに、トラック数や曲によって1分以上かかる場合も…
長い曲だったり、トラック数が多いとダウンロードに多少時間がかかりますが、これが完了するとレコーディングの画面が表示されます。コンデンサマイクっぽい画面が表示される辺りはnanaなどとも近い感じですね。
マイク画面が出てくるので、ここで歌ったり演奏してレコーディングする
また、前述のとおりJam Studioはステレオレコーディングが可能となっており、Lightningコネクタ経由でオーディオインターフェイスと接続すれば、高音質にステレオで録ることも可能なわけです。
複数テイクをレコーディングし、その中からベストなものを選ぶこともできる
ミキサーを使って、レコーディングした結果のバランスを調整できる
その上で、ミキサーを起動して、オリジナルの各トラックとのバランスを設定することも可能になっているのです。パラメータを見てみると、トラックごとのボリュームとPanの設定ができるようになっています。また鳴らしたくないトラックはミュートしてしまうこともできますね。
「やってみたいけれど、下手な自分が参加するのは申し訳ない」、「アップしている人に迷惑になるのでは」、「アップした人と方向性が違ったりしないだろうか」……と不安に思う方もいるとは思いますが、全然大丈夫です!というのも、とりあえず、ここにトラックを追加することは誰にも知られずに自分だけで試すことが可能だからです。
プライバシー設定を非公開にすることで、ほかの人に聞かれない形でアップすることもできる
こんな形でほかの人の作品にコラボしていくことができるのですから、なかなか楽しいですよね。人によって1トラックだけを公開していたり、マルチトラックで公開している人がいますが、DTM的にはマルチトラックだと、人がどうやって作っているのか、各トラックごとにどんな音が鳴っているのかなどもチェックできて楽しいところです。
iPhone Xでの表示だとこんな雰囲気になる
フリープラン | スタンダードプラン※ ※6か月の無料トライアルあり |
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月額利用料 | 無料 | 580円(税込み) |
コラボレーション回数 | 無制限 | 無制限 |
最大保有曲数 | 300 | 300 |
利用可能なエフェクト | リバーブ | リバーブ コンプレッサ イコライザ |
グループ機能 | なし | あり |
基本的にすべて無料で使えるJam Studioですが、有料のスタンダードプラン(月額580円)というメニューも用意されています。それぞれの違いは上記のとおり。
フリープランとスタンダードプランの大きな違いの一つがエフェクト有無。双方ともにリバーブは使えるのですが、スタンダードプランの場合、コンプやEQを使うことが可能になっているのです。
ソニーとしては、かなり本気でこのサービスをスタートさせた模様で、キャンペーン期間として月額580スタンダードプランの料金は6か月間無料とのこと。まずは一度アプリを入手した上で、フリープランで試してみてはいかがですか?
【ダウンロード】
App Store ⇒ Jam Studio
【関連情報】
Jam Studioサイト