Native Instrumentsが新製品発表会を行い、一挙9製品をリリース
KOMPLETE 12シリーズを発表。NI製品を網羅したKOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Editionも誕生
その9製品の中で、まず最初にお披露目されたのがNative Instrumentsの音源を詰め込んだパック製品、KOMPLETEの新バージョン、KOMPLETE 12です。KOMPLETEは2003年に9つの音源をセットにして発売したのが最初であり、2018年は15周年になる、とのこと。
これまではエントリー版のKOMPLETE SELECT、通常版のKOMPLETE、最上位のKOMPLETE ULTIMATEと3ラインナップとなっていましたが、今回はULTIMATEのさらに上、まさに全部入りパックのKOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Editionが誕生。結果として
製品名 | 製品数 | サウンド数 | メーカー希望小売価格(税込み) |
KOMPLETE 12 SELECT | 14 | 7,000以上 | 24,800円 |
KOMPLETE 12 | 50以上 | 25,000以上 | 69,800円 |
KOMPLETE 12 ULTIMATE | 100以上 | 45,000以上 | 139,800円 |
KOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Edition | 150以上 | 90,000以上 | 198,000円 |
の4ラインナップになったのです。発売は10月1日とのこと。それぞれの内容は以下のようになっています。
ちょっと膨大すぎるほどの内容ですが、これまでKOMPLETE 11 ULTIMATEを買っても入っていなかったSYMPHONY SERIESもKOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Editionには入っているわけなのです。
NI製品を網羅したKOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Edition
一方、今回のKOMPLETE 12シリーズの目玉ともなるのとして、新音源のMASSIVE X、そしてKONTAKT 6も発表されました。
いまさら説明するまでもありませんが、MASSIVEはソフトシンセの王道ともいえる世界大ヒット音源。基本はアナログシンセ的な構造ながら、MASSIVEだからこそできるパワフルなサウンドが世界を魅了してきたわけです。今回その後継といえる新シンセサイザー音源、MASSIVE X(マッシブエックス)がリリースされ、これがKOMPLETE 12シリーズに入る形になったのです。
このMASSIVE Xは、次世代のサウンド、最先端のDSPコンポーネント、新しいエフェクト、パワフルなモジュレーションなどを備えています。
従来からのMASSIVEも、そのまま継続して残る
このMASSIVE Xは2019年2月リリース予定となっているため、KOMPLETE 12、KOMPLETE 12 ULTIMATE、KOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Editionのユーザーは、リリース後、ダウンロードできる形になるとのことです。
一方、KONTAKT 6はKONTAKT 5以来7年ぶりとなるバージョンアップ。まさに業界標準のサンプルプラットフォームであり、Native Instrumentsのシステム的にいえばREAKTORと並ぶNKSの中核をなすもの。
ご存じの通り、KONTAKTは製品版であるKONTAKTとフリーで配布されるKONTAKT Playerがあり、そのシステム上に読み込むライブラリインストゥルメントから構成されるわけですが、その構成はKONTAKT 6でも同様。このKONTAKT 6では新しいウェーブテーブルエンジンが採用されているのです。KOMPLETE 12 SELECTにはKONTAKT 6 Playerが、KOMPLETE 12以上にはKONTAKT 6が搭載されます。
- SESSION STRINGS PRO 2
- SESSION GUITARIST ELECTRIC SUNBURST
- SYMPHONY SERIES PERCUSSION
続いて紹介するのはKOMPLETE KONTROL S(以下KKS)シリーズキーボードの新製品、88鍵のKKS88MK2です(メーカー希望税込小売価格124,800円)。KKSシリーズは25鍵、49鍵、61鍵、88鍵の4種類がありますが、すでに49鍵のKKS49および61鍵のKKS61はMK2という新世代になっていましたが、今回待望のKKS88がMK2としてリリースされたのです。
フルウェイテッドハンマーアクションキーの88鍵、KOMPLETE KONTROL S88 MK2が誕生
MK2の詳細については、以前の記事「NIからオーディオIF機能統合のMASCHINEとKOMPLETE KONTROL S49/S61の新モデルが登場!」などをご覧いただきたいのですが、これで88鍵も揃ったわけですね。
- KOMPLETE KONTROL A25(18,800円)
- KOMPLETE KONTROL A49(24,800円)
- KOMPLETE KONTROL A61(31,800円)
※価格表記はすべてメーカー希望小売価格の税込み表記、以下同
KKSシリーズから見て、かなり低価格であることがわかると思いますが、KKSシリーズとの大きな違いは大型のディスプレイが存在していないことと、各鍵盤に割り当てられているLight Guideがないこと。とはいえ、このキーボードを購入するとさまざまな音源がバンドルされているのも大きなポイント。
具体的にはMONARK、REAKTOR PRISM、THE GENTLEMENを始めとしたKOMPLETEインストゥルメント&エフェクトの幅広いコレクション、MASCHINE ESSENTIALSのフルバージョン+1.6GBファクトリーライブラリーのセット。これが入っての値段ですから、かなりのコストパフォーマンスといえるのではないでしょうか?
別の見方をすれば、DAWを持っていなかったとしても、このKKAを買ってバンドルソフトであるMASCHINE ESSENTIALSや各種音源ソフトをインストールするだけで、超強力な楽器となり、音楽制作環境が構築できるわけです。まさにこれだけでDTMをスタートすることができるというのは大きな魅力だと思います。
発売は10月23日の予定となっています。なお、このKKS88MK2とKKA61を使ったデモをやはり多田さんが行っているので、ご覧ください。
続いて紹介するのはMASCHINE MIKRO MK3です。ご存知の通り、MASCHINEは2009年に発売が開始されたハードとソフトが完全に連携するグルーヴプロダクションシステムで、まさに新しい音楽制作スタイルを確立してきましたMASCHINE。さまざまな大きさ、機能を持ったMASCHINEシリーズを展開する中、2011年にコンパクトなグルーヴプロダクションシステムとしてMASCHINE MIKRO MK1、2012年にマルチカラー対応のパッドや改良されたデザインでMASCHINE MIKRO MK2が発売されましたが、それから6年たっての新モデルということでMK3が登場したのです。
- 16の大型のベロシティ対応RGBパッド
- リアルタイム演奏に有効なSMART STRIP
- 使用頻度の高い機能に対応した専用ボタン
- パラメーターのコントロールが可能なプッシュ式エンコーダー
- 有機ELディスプレイ
- MASCHINE ESSENTIALS、MONARK、REAKTOR PRISM、MASSIVEが付属
MASCHINE MIKRO MK3はUSBバスパワーで動作
そして、PC DJのスタンダード、TRAKTORの新バージョン、TRAKTOR PRO 3も登場します。初期バージョンのTRAKTOR DJ STUDIOが誕生したのが2001年だから18年の歴史を持つわけですが、今回はパフォーマンスを重視した最高の音質と安定性を実現したバージョンとのこと。新しいGUI、新しいミキサーFX、数々のワークフローの向上を実現させてきています。
- ハプティクス制御のジョグホイール
- 鮮やかな視覚効果付きRGB LEDリング
- 2つの高解像度ディスプレイ
- 大型でスムーズな新しいジョグホイール
- 新しいビートグリッドモード
- USBバスパワー駆動
37,800円と手ごろな価格のTRAKTOR KONTROL S2 MK3
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