スマホを動かして、好きなところに音源を移動させる魔法のプラグインSpace Controller!

以前「ハリウッド映画御用達のツールメーカーが開発するプラグイン、Energy Pannerを使うと音が背後に!?」という記事で、紹介したことのあるポルトガルの会社Sound ParticlesEnergy Pannerは画期的な製品だったので、驚いた方も多かったと思います。そんなSound Particlesが、またもかなりユニークなプラグインSpace Controllerをリリースしました。

これはスマホに専用のアプリをインストールし、スマホを持った手で音源の位置を自在にコントロールすることのできる今まで見たことのないツール。このスマホで定位をコントロールする以外にも、ハリウッドの大手スタジオやビデオゲーム会社でも使用されているツールを開発するメーカーだけあって、かなり画期的で使い勝手のいい機能を装備しています。出力フォーマットなどによりSpace Controller Standard(税込通常価格11,550円)とSpace Controller Studio(46,200円)と2つのグレードがあります。実際試してみたので紹介していきましょう。

スマホを動かして定位をコントロールする魔法のプラグインSpace Controller


Sound Particlesは、「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」「アナと雪の女王2」「レディ・プレイヤー1」「ゴースト・イン・ザ・シェル」「ウォーキング・デッド」「アサシン クリード オリジンズ」……など、超有名タイトルの制作で使われているソフトウェアを開発している、ポルトガルの会社。日本では、マイナーなプラグインメーカーであるものの、スカイウォーカー・サウンド、ワーナー、ユニバーサル、ソニー、パラマウント、フォックス、ディズニー、ピクサー……など、数多くのところで使用されるツールを開発しています。

Sound Particlesが開発したSpace Controller

もともとは、コンピューターサイエンスとミュージックテクノロジー分野の大学教授を務めた、Nuno Fonseca氏が立ち上げたベンチャーで、会社名と同名のソフト、Sound Particlesの開発を2012年にスタート。その後、ハリウッドにプレゼンテーションしたところ、その技術が評価され、こちら(https://soundparticles.com/community/customers)から確認できる数多くの作品に利用されています。

このメーカーの強みは、3Dオーディオ。フラグシップの製品であるSound Particlesをはじめ、以前紹介したEnergy Pannerも画期的なアイディアでかなり驚いたのですが、今回紹介するSpace Controllerも非常に面白いプラグインとなっています。

いかがでしょうか?動画にもあったようにSpace Controllerは、スマホを使って音の定位を感覚的に決めることのできるのです。これまで見たことのないプラグインで、いろいろな使い方が想定できますよね。基本的にはサラウンドや3D音響で使われている、従来のコントローラに変わる新しいものの提案とのこと。ですが、たとえば映像に音を付ける際に、映像に合わせてスマホを動かすことで、映像と音を簡単に同期させる。とか、音源を作る際に飛び道具的な使い方で、音を自由に配置するなど、これまでなかったアイディアを実現できると思います。

アプリのSpace Controller

そんなSpace Controllerは、AAX Native、AU、AUv3、VST、VST3に対応しているため、MacまたはWindowsで起動した、ほぼすべてのDAWで使うことができます。また、M1 CPU環境ではRosetta 2経由にて動作します。ネイティブ対応は今後予定しているとのこと。

Studio Oneで起動してみた

前述のとおりグレードは、2種類ありSpace Controller StandardとSpace Controller Studioが用意されています。Space Controller Standardは、スマホとの接続がBluetoothのみで、出力フォーマットがステレオ、バイノーラル、FOA、5.1ch。一方、Space Controller Studioは、Wi-fiとBluetoothで接続可能で、出力フォーマットがステレオ、バイノーラル、FOA、多数の2D/3Dサラウンドch(5.0、5.1、7.0、7.1、7.0.2、7.1.2、7.1.4、9.0、9.1、9.1.4、9.1.6、11.1、12.0、13.1、22.2、最大6次のAmbisonics)となっています。

Space Controller StandardとSpace Controller Studioの2つが用意されている

ではSpace Controllerの機能について具体的に見ていきましょう。先ほどの動画にあったようにスマホで定位をコントロールするには、ちょっとした準備が必要。まずは、DAW上でトラックにSpace Controllerをインサートします。

簡単にスマホと連携できる

次にスマホにSpace Controllerをインストールして起動します。ちなみにアプリはiOS、Androidに対応しています。
iOS、Androidに対応したSpace Controllerアプリを起動

ここから、BluetoothかWi-Fi経由で接続していきます。プラグインのSpace Controllerの左したにある「WiFi SETUP」をクリックすると、QRコードが表示されるので、これをアプリから読み込むとセットアップ完了です。

QRコード読み込むとすぐに使うことができるようになる

スマホSpace Controllerに表示されているTOUCH TO PANを押しながらスマホを動かすと、自在に音源を定位させることができます。これを初めて使ったときにビックリしたのですが、かなり感度がよくて、本当に思った通りのところに音源を置いたり、移動させることができるのです。

TOUCH TO PANを押しながらスマホを動かすと、向けた先に定位が移動する

スマホを向けた先に音源が移動していくので、ゲームをしているような感覚でもあるし、魔法のよう。また、音源は平面の2Dだけでなく、3Dの立体で移動できるのです。ステレオ環境でも移動した感覚は分かるのですが、ぜひ多チャンネル環境で使ってみて、その音を聴いてみたいと思いました。

ちなみに中央の画面は、デフォルトでは中央に人が配置されている上から見る表示になっていますが、Back Perspectiveモードにすると部屋のうしろから正面から見る表示に切り替わります。こちらの表示では高さの変化がより分かりやすいものになっています。

Back Perspectiveモード

すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、Space Controllerは必ずしもスマホでコントロールしなくても使用可能です。これ普通のプラグインとして見てもクオリティが高く、マウス操作でも自由自在に音源を定位させられるので、使い勝手がいいのです。スマホでコントロールするほど、感覚的とはいきませんが、微調整などは直接プラグインを操作したほうがいいかもしれないですね。

Space Controllerは、立体的に音を定位させるCUBEと平面の球体上を動かすSPHEREが用意されています。

立体的に音を定位させるCUBEと平面の球体上を動かすSPHEREを搭載

またパンニングモードはMono(モノ)、Channel(チャンネル)、Rotation(回転)、Symmetric(左右対称)を搭載。以下の動画はそれぞれのパンニングモードが順番に切り替わっているのですが、観ていただくと分かるように、用途によっていろいろな使い分けが可能。

ちなみに、メーカーであるSound Particlesでは30日間フル機能が無料で使える体験版を用意しています。もちろんWindows版、Mac版それぞれ用意されているので、試してみてからでないと……という方はダウンロード&インストールしてみてください。まずはSpace Controller Standardからでも、この機会に入手してみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
Space Controller製品ページ
Space Controller30日間フル機能体験版
【価格チェック&購入】
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