日本最大級のトラックメイク、作曲、ビートメイクの大会、ビートグランプリが今年も開催!11月4日エントリースタート

今年もオタイレコード主催の日本最大級のトラックメイク、作曲、ビートメイクの大会「ビートグランプリ」が開催されます。エントリー受付スタートは11月4日で、締切は12月27日まで。ビートメーカーの登竜門的な存在でもあるビートグランプリ。今年も昨年と同様オンラインでの開催となっており、映像付きの音楽作品を応募する形となっています。審査の対象となるのは、楽曲と映像の両方です。

「ビートグランプリって何?」という人も少なくないと思いますし、コロナ禍以前のビートグランプリをご存じの方なら「ビートグランプリなのになぜ映像も審査対象なの?」「参加したいけどハードルが高そう」といった思いを持つ方もいるでしょう。そこで、オタイレコードでビートグランプリを仕切るカキノネさん、そしてオタレコようすけ管理人にいろいろお話を伺ってきました。「音楽と映像の融合」というテーマで開かれ、本気でトラックメイカー、ビートメイカー、作曲のシーンをも盛り上げたいという思いでスタートしているビートグランプリを紹介していきましょう。

日本最大級のトラックメイク、作曲、ビートメイクの大会、ビートグランプリが開催

日本最大級のコンテスト、ビートグランプリとは

--まず、最初にビートグランプリというのはどういったイベントなのか教えてください。
カキノネ:ビートグランプリは、2015年から開催しており、今年で8年目になるオタイレコード主催の日本最大級のトラックメイク、作曲、ビートメイクの大会です。ビートメイクしたトラックをオーディエンス、審査員に聴かせて、ビートのオリジナリティ、完成度などを審査します。オンライン開催以前は、ファイナリスト約16名が名古屋にあるclub JB’Sに集結し、リアルパフォーマンスを行っていました。今年は、昨年に引き続きオンラインの開催で、音楽と映像での審査になります。

2019年に開催されたビートグランプリ決勝戦の様子

--なぜ、オンライン開催では、音楽だけでなく映像も必要となるのでしょうか?
ようすけ:現代ではYouTubeで音楽を聴く人が多く、SNSに曲をアップした際も、映像があるかどうかで、多くの人に届けられるか決まってきます。今、音楽と映像は従来以上に強く結びついているんですよね。トラックメーカーだからトラックだけ作っていればいいというわけではなく、映像も合わせて作品という感覚を持ってほしいと思っています。それにスマホの性能も上がっているので、実際に映像を作ってみたら、面白いものが偶発的にできてしまったりするので、その面白さにも気付いてほしいです。ビートグランプリに参加したのをきっかけに「映像の才能あるかも!?」と思う人が出てきたりするので、オンライン開催は映像ありきでよかったと思っています。またリアルイベントで開催していたときは、ファイナリストは実際にパフォーマンスがあったので、パフォーマンスが苦手な人にとっては、ある意味参加するハードルが下がったともいえますね。

オタイレコードのようすけ管理人(左)とカキノネさん(右)にお話しを伺った。秋葉原の電子ピアノ専門店、ottoにて

--なるほど。映像もとなると、どういった採点方式で、ファイナリストを決めていくのでしょうか?
カキノネ:基本的には、音での勝負になります。具体的には、映像3割:音7割で判断します。審査員は、音を審査する人と映像を審査する人と、それぞれ分けています。昨年は、実写映像部門、ヴァーチャル映像部門を分けていたのですが、今年はすべて一緒の部門で審査します。実写映像、アニメーション映像、CG映像……、楽曲同様どんなジャンルでも大丈夫です。

2021 実写映像部門 1位 マザーズホットココア/ What You Want

クラシックでもジャズでも何でもオールジャンルOK

--では実際に応募するとなったら、どうしたらいいのでしょうか?
カキノネ:ご自身のYouTubeチャンネルに1~5分のミュージックビデオをアップして、応募フォームよりエントリーしてください。一般公開でも限定公開でも、事務局が確認できればOKです。またファイナリストについては、OTAIRECORD YouTubeチャンネルにて無料配信予定です。詳しい参加方法や注意事項についてホームページでご確認よろしくお願いいたします。ルールとしては、映像制作者については1名まで。楽曲制作者についても、ミックス・マスタリング作業含むトラックメーカー1名とボーカル1名までといったルールがあります。また、楽曲にボーカルが入っていても、ボーカルのうまさや歌詞の内容は審査対象外です。あくまでボーカルも楽器の1つとして、楽曲全体での審査となります。

2021 ヴァーチャル映像部門 1位 Ness(Eschakra)/Null

--ビートグランプリというと、ヒップホップだったり、EDMといったジャンルをイメージする人も多いと思いますが…
ようすけ:確かに「ビートシーン」といったものをイメージする人も多いかもしれませんが、その「ビート」ではないんですよ。「ビートがないものもビートというか(笑)」。だから、チルアンビエントをテーマにしたこともあったし、2020年にはクラシックやジャズの人にも参加してもらったりもしました。実際、これまで参加した人たちの音楽ジャンルは、本当に自由でした。ローファイヒップホップ、トラップをはじめ、ロックでも、クラッシックやジャズでも、とにかくカッコよければファイナリストに選ばれます。ハッキリ言って音楽ジャンルはなんでもOKです。ただし、サンプリングやカバーはNGで、あくまでもオリジナルが前提となるので、その点は注意してくださいね。

--毎年どのぐらい人数、どんな人たちがビートグランプリに参加しているのですか?

カキノネ:年によって前後しますが、参加人数は、300人前後で、年齢層は、10代後半から30代後半ぐらいがメインです。働きながら、趣味で参加している人が中心ですね。とはいえ、参加してみたらいきなりファイナリストに選ばれて、そのままプロになっていった人もいます。現在では、第一線で活躍しているアーティストで、、ビートグランプリに参加していた人は数多くいるので、ぜひプロを目指したいという人たちに参加していただければと思っています。

メインオーガナイザー BGPようすけ管理人(OTAIRECORD CEO/DMC JAPAN SUPERVISOR)

--たしかに登竜門的存在になっていますよね。これまでどんなアーティストが参加していましたか?
ようすけ:音楽シーンで活躍しているビートグランプリのファイナリストはたくさんいます。またグラミー賞にノミネートされた作品を作った人も審査員で参加していたりもしてますね。偶然なにかあったら急にブレイクする時代の中で、ここからどんどんグラミー賞に関わるアーティストを輩出したいと思っています。日本のトラックメーカーで、海外のラッパーとかにトラックを送ってビルボードに乗ったりしているので、ぜひ積極的にチャレンジしていってほしいです。趣味でトラックを作っていても、ビートグランプリに参加してみたら、ファイナリスト残る可能性は十分あります。ビートグランプリファイナリストは、トラックメーカーの中では勲章になっていて、プロフィールに書けますし、優勝できなくても、ファイナリストだけでも名誉があります。

1Co.INR、Ava1anche、DJ Whitesmith、FKD、HAAS a.k.a. Hiroshi Takano、illmore、ji2kia(aTTn)、Junes K、m-al、MASAHIRO KITAGAWA、mizuha、Mori Zentaro 、マザーズホットココア、munero、NARISK、Ness(Eschakra)、ニューリー、nono.musiq、OWLBEATS、STUTS、SUNNOVA(downy)、Sweet William、yorokobeats など
(アルファベット順)

ビートグランプリのファイナリストは、さまざまな音楽シーンで活躍している

ビートグランプリでの審査ポイントは!?

--実際に参加しようと思ったら、どんなことを意識して作品を作ったらいいか、ヒントをいただけませんでしょうか!
カキノネ:楽曲については、オリジナリティ、全体の完成度、ミキシング、マスタリングの技術、映像と楽曲との融合性を見ます。また映像については、独自の世界観、映像の完成度、アニメーションやモーショングラフィックの技術力、画力の完成度、映像と楽曲との融合性が審査範囲です。オリジナリティは、最も重視している項目でして、世界基準で判断しています。また、大きな展開、細かい展開含め、展開のある楽曲が好ましいです。新しさ、斬新なアイディアを詰め込んでください。

オタイレコードのカキノネさん

--とはいえ、過去の入賞作品を見るとレベルが高く、敬遠してしまう人がいそうですね……
ようすけ:たしかにそう感じてしまう人は、一定数いると思います。ですが、上達への近道は、大会に出てみたり、作品を発表することにあります。そのきっかけとして考えてほしいです。またエントリーフィーは2,200円なのですが、エントリーしたらTuneCore Japan「1曲1年間の無料配信クーポン」、TuneCore Japanのビデオ配信サービス「Video Kicks」ビデオ配信1作品無料クーポン、オタレコ2,000円分の商品券プレゼントがあり、総額約6,000円分の内容がもらえてしまうので、大きな声ではいえないのですが、これ目当てで参加している人もいます(笑)。何はともあれ、参加することで多くの人に知ってもらうきっかけになりますし、ほかの人の作品を聴くきっかけにもなって、勉強になります。ビートグランプリきっかけで友達になったという人もいるので、ぜひ気楽に参加していただければと思います。

--だとしたら安心して参加できそうですね。ちなみに参加者はどんな機材を使っているのでしょうか?参考に教えてください。
ようすけ:DAWでいうとやはりAbleton Liveが多いですね。最近は、BITWIGも見かけるようになりました。ほかにもFL StudioやCubase、Logicですかね。音源、プラグイン系だと、KOMPLETE、Massive、Serum、iZotope Ozoneといった感じですね。ハードウェアは、MASCHINE、SP-404SX、APC 40MKII、LaunchPad MK2、microKORG XL+、MPC2000 XL、KORG micro Key2、AKAI S900、KAOSS PAD KP3+、MPK25、MPC2500……で、結構各々好きな機材を使っていますよ。とくにツールにこだわる必要はないので、好きな機材やソフトを自由に利用してもらえたらと思います。

J-WAVEでのプロモーション、コンピレーションアルバムなど、さまざまな展開があるビートグランプリ

--ありがとうございました。

【関連情報】
ビートグランプリ公式サイト
オタイレコード・サイト

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