DTM革命となるか、KORG iELECTRIBE for iPad

とにかく、いろいろな方面で話題のAppleのiPad。国内では発売が4月末から5月末に延期されてしまったことで、ガッカリという声も聞こえてくる一方で、モノがないだけに話題先行でさらに盛り上がってきているようです。

そのiPad専用アプリをいち早くリリースしたのがKORG。あの音源内蔵ハードウェアシーケンサ、ELECTRIBE-RをベースにiPadアプリにした
KORG iELECTRIBE for iPad(以下iELECTRIBE)
というものを4月1日からiTunes Storeでのダウンロード販売を開始したのです。そう国内では肝心のハードがまだ発売されていないというのに……。

KORG iELECTRIBE for iPad

先ほど、KORG本社にお邪魔し、実際のiELECTRIBEを見せてもらうとともに、開発担当者にいろいろとお話を伺うことができたので、2回に分けて紹介してみましょう。

このiELECTRIBE、すでに報道発表はされているので、ご存知の方もいらっしゃると思います。またYouTubeでデモ映像も公開しているので(こちらはPC上のエミュレータによるデモのようですが)、こちらをご覧になった方もいると思いますが、これを見ると本当に驚きます。

そう、iPadは電子書籍デバイスというよりも楽器デバイスとして広まるほうが早いのではと予感してしまうものなのです。

実際、今日その実物のiPadで動作しているiELECTRIBEを触らせてもらいましたが、これはかなり面白い。まさに、この大きさ、このデバイスだから実現できるアプリケーション。シーケンサのボタンを押していく操作感は、PCのマウス操作では絶対に得られないものであり、まさにハードウェアのシーケンサという感覚で使うことができます。

16ステップのシーケンサとして並ぶボタン。たとえば、これを両手の指で同時に押せば、各ボタンのオン/オフが感知され、即反応しますし、各ノブを指でスムーズに回すことができます。iPad自体が同時に11点の感知が可能なマルチタッチデバイスだから可能とのことで、気持ちよく操作できるよう、開発においてはかなりいろいろ試したそうです。

各ノブも2本の指でつまんで回したほうが、使いやすいのでは……とも思ったのですが、これは1本の指で回す仕様。実際にいろいろ試した結果こうしたそうです。確かに実物を触ってみると、iPadの画面上で、この大きさのノブをつまむのは難しそうに感じました。立体的に飛び出しているわけではないので、つまみにくいのです。

気になる音質ですが、ヘッドフォン端子をスピーカーに接続して鳴らしてもらったところ、かなりしっかりした重低音も出てこちらもビックリ。もっとチャチな音なのではと思っていたのですが、楽器としてもかなり満足度の得られる音質というイメージです。もっとも、小さなモニタースピーカーなので、完全な音質評価ができているわけではないのですが……。

iPadにスピーカーを接続して操作

一方、ヘッドフォン端子での接続をはずし、内蔵のスピーカーでも音を出してみました。こちらはモノラルだし、音質的には明らかに劣り、音量を上げるとちょっと音割れした感じにもなります。低音もあまり出ないのですが、iPadを持つと、その低音の振動がかなり感じられるのは面白いところ。スピーカー部を手で押さえるとフィルターっぽい効果が得られるのも楽しいところで、それはそれでアリなデバイスだ、という印象です。

こんなにすごいソフトが、たった2,300円で発売されるのですから、DTM革命とも思えるほど。しかも6月30日までは発売記念プライスで1,200円とのことなので、iPadは発売されていないものの、早めに購入しておいても損はないかもしれません。

なお、開発担当者にインタビューもしていますが、こちらはご本人の確認をとってから公開したいと思いますので、また後日改めて記事にする予定です。

【関連情報】
iELECTRIBE for iPad製品情報

Commentsこの記事についたコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です