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ピコピコサウンドが帰ってきた!6年ぶりにバージョンアップしたフリーウェア、Magical 8bit Plug 2

いわゆるチップチューンサウンド、8bitサウンドを実現する音源はいくつか存在しています。その中でも2大フリーウェアといえるのが、YMCKのYokemura@Yokemuraさんが開発するMagical 8bit Plugと、mu-stationことKiyoshi Muraiさんが開発するファミシンセ。1年前にファミシンセがァミシンセIIへとバージョンアップしたことは記事でも紹介しましたが、このたびMagical 8bit Plugが6年ぶりのメジャーバージョンアップを果たし、Magical 8bit Plug 2となりました。

今回のバージョンアップでMagical 8bit Plug 2はWindowsおよびMacのVST2/3、Audio Unitsで動作し、32bit/64bit双方の環境で利用可能なプラグインへと進化。また見た目も大きく変わるとともに、これまでにないマニアックな機能も搭載しています。8bitゲーム機時代のサウンドが好きな人、またMMLで音楽制作をしてきた経験のある人とってはたまらない内容のソフトシンセとなっています。もちろん新バージョンになってもフリーウェアーのままであり、誰でも無料でダウンロードして使うことが可能。開発したYokemuraさんにもお話を伺うことができたので、Magical 8 bit Plug 2とはどんなプラグインなのか紹介してみましょう。

Magical 8bit Plugが6年ぶりにバージョンアップ。機能も見た目も大きく進化した

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まずは、このMagical 8bit Plug 2で作ったというYMCK Yokemuraさんによるデモ曲をお聴きください。

思いっきりゲームサウンドな感じですが、もっとポップなサウンドがこちら。

これは前バージョンのMagical 8bit Plugで制作したというYMCKの最新アルバムですが、こんなサウンドを作れるプラグインがフリーウェアで入手できるのですから嬉しいですよね。実は、2014年4月に前バージョンのMagical 8bit Plugがリリースされた際「ファミコン8bitサウンドのフリー音源が64bitに対応だ!」という記事を書いていたので、ご覧になった方もいるかもしれません。このとき5年ぶりのバージョンアップだったので、初期バージョンのVer0.1がリリースされたときから数えるとちょうど15年。すごい歴史あるソフトなわけですね。

Magical 8bit Plug 2を起動した際のデフォルトの画面

ただ古いソフトであっただけに、最新のmacOSで動かなかったり、64bit Windowsにしっかり対応できていないなど、いろいろ問題があったようです。そこで、Yokomuraさんが新たに作り直す形で各プラットフォームに対応させたのが今回のバージョンなのです。

Colorメニューには6つの色が用意されている

起動するとシンプルな画面が現れます。従来はしっかりUIが用意されていなかったため、ただ羅列されたパラメータを動かすだけのとっつきにくいイメージがありました。しかし、今回のバージョンではちょっとポップになった印象です。またColorを変更することで6種類の色に切り替えて使えるのも楽しいところです。

好みに応じてダークな色設定も可能

オシレーターの種類としては

・Pulse/Square(矩形波)
・Triangle(疑似三角波)
・Noise(ノイズ)

の3種類から選ぶ形になっています。

が、パルス=矩形波のデューティー比を変更したり、ノイズも3種類から選択できるようになっているため、実質的には7種類の波形が利用可能となっています。

オシレータータイプは3種類から選択

また初期設定では最大同時発音数が8つとなっていますが、1~64まで設定することができるので、昔っぽくするのであれば3とか6辺りに設定するのも面白そうです。

3種類のノイズタイプが用意されている

ほかにADSRのエンベロープやビブラートの設定、オートピッチベンドなどのパラメータがあり、これらを動かすことで、いかにも!というサウンドを作っていくことができます。

が、今回のバージョンアップで非常に面白いのはShow Advanced Optionsにチェックを入れることで画面下にCustom Envelopesなる画面が現れることです。

Show Advanced Optionsにチェックを入れて画面下にCustom Envelopesを表示させられる

たとえばVolumeにチェックを入れた上で、数字で5と入力すると0~15で設定できる音量が5となるのです。その際、ADSRは無効になるのですが、「これは何のためにあるんだろう?」と最初疑問に思いました。

ところが、これ数字を1つだけ入れるのではなく

  0,3,6,9,12,15

のようにカンマ区切りで入力することができ、この順番に音量が変化していくのです。つまりだんだん大きくなっていくわけですね。Yokemuraさんに聞いたところ、この変化のタイミングは1/60秒に固定されているとのこと。これを理解した上で、数字を並べていけば自由にエンベロープを描けるというわけなのです。

しかも

  [0,3,6,9,12,15]

のように、カッコでくくると、これをループして繰り返すようになっているんですよ。そう、これによって面白いトレモロ効果を出すことができるのです。かなりワクワクしませんか?(って恐らく、そう感じる人はわずかで、多くの人は「は??」という感じだとは思いますが…)。

さらにPitchでは、同じように数字を並べていくことでピッチの変化を細かく書いていくことができ、Dutyでは矩形波のデューティー比の変化を細かく書いていくことができるのです。メチャメチャ、マニアックなソフトウェア音源ですよね。

WinodwsでもMacでも自分のDAW環境にあったプラグインを無料で入手することができるので、ぜひ試してみてください。なお開発者であるYokemuraさんにTwitterのDMを介してインタビューしてみました。ちょっと技術的な話まで聞くことができたので、ぜひ参考にしてみてください。

 

--2014年以来、6年ぶりにバージョンアップした理由、キッカケはどういうことだったのですか?
Yokemura:大きな理由が2つあって、ひとつは最新のmacOSで古いプラグインが動かなくなるというニュースを聞いたこと。もうひとつはJUCEフレームワークを知ったことでした。実はそれ以前からリニューアルしたいという気持ちはあったのですが、いかんせんドキュメントなどが少なく、トライしては挫折している状況でした。そんな折にmacOS Catalinaでいよいよ動かなくなると聞いて本格的に調査を再開したところ、JUCEに出会うことができ、そこから本格的に実装を開始しました。

ーー少しUIも変わり、パラメーター類なども増えていますが、今回のバージョンアップポイントを教えてください
Yokemura:これも大きくは2つあって、ひとつはノイズの種類が増えたことです。前バージョンのノイズは、ファミコン風のノイズってこんな風かな?と推測して自分でアルゴリズムを考えたものですが、今回は実機のノイズ生成アルゴリズムをちゃんと参考にして、よりそれに近い音が出るようにしました。ちなみに前バージョンのノイズもそれなりに味のある音なので残してあります。もうひとつはカスタムエンベロープで、テキストで自由に音量・音色やピッチを変化させられるものです。これでかなりトリッキーな音作りもできるようになったと思います。

ーーAdvanced Options、とっても面白い機能になっていますが、これは何かヒントになるものはあったのですか?
Yokemura:実機チップチューンなどで使われているMMLを参考にしました。当初はGUIでわかりやすく指定する方法も考えたのですが、実装がものすごく大変になりそうだったのと、結局凝ったことをしようと思うと文字で打った方が早い、という判断でMML風のテキスト入力にしました。

ーーAdvanced Optionsのパラメータ、カンマで区切ることで、時間に伴って変化していきますが、この切り替わるタイミングはどうなっているのですか?またタイミングを変えることは可能なのでしょうか?
Yokemura:切り替わりのサイクルは 1/60秒になっています。これは、ファミコンの制御フレームのサイクルにちなんだ値です。実は、このサイクルを任意に指定するオプションも考えてはいたのですが、仕様を絞り込めなかったので一旦1/60秒固定にしてみました。ループ以外のコマンドとして、「20フレームかけて値を15から0に変化させる」というのを 15 to 0 in 20f のように書けたり、「10フレームの間、値5を維持する」というのを 5 x 10f のように書けたりします。また、| の後にシーケンスを書くと、キーオフ後のエンベロープを指定できます。

起動時に画面右下にJUCEのロゴも表示される

ーー今回、JUCEを使って開発し、さらにそのソースコードをGithubで公開されていますが、そのように公開された理由を教えてください。
Yokemura:プラグイン開発では本当に書きたい部分(=波形生成のアルゴリズム)以外の実装作業がけっこう多くて、そうした部分が上手く実装できず開発が滞っていましたが、JUCEではそうした本質的でない部分をすべて受け持ってくれるというのが大きな魅力でした。さらにMac/Win、AU/VSTのクロスプラットフォーム開発もできるということで、ほぼ使わない理由がないといった感じでした。オープンソースにした理由は、JUCEで様々なプラットフォームに対応できるようになった反面、サポートが難しくなるだろうという予想からです。ソースを公開しておけば、単なる不具合報告だけでなく、ここを変えたら良さそうだといった踏み込んだ指摘もいただけるのではないかと期待しています。今の時代は、秘密を守ることよりもそうしたコミュニティの力を借りるメリットの方が大きいのかなと思います。

ーーありがとうございました。

【関連情報】
Magical 8 bit Plug 2ページ
YMCKサイト
YMCK YouTubeチャンネル
Magical 8 bit Plug 2 GitHub

Commentsこの記事についたコメント

2件のコメント
  • 校正・校閲

    >>ところが、これ数字を1つ入れるのではな

    校正・校閲されてますか。お一人で書いてそのままアップロードされていませんか。
    出版社の発行物の頃と比べて品質が下がっている記事をたくさん見かけます。悲しいことです。

    個人ブログなら別にかまわないのですが。

    2020年5月26日 1:48 午前
    • 藤本 健

      校正・校閲さん

      チェックありがとうございます。そうですね、DTMステーションは私の個人ブログですから…、
      一人で書いて、一人でチェックしてUPしているので、限界があるのも事実です。
      ぜひ、読者のみなさんにご指摘いただけると助かります。

      2020年5月26日 8:06 午前

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