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SSW10とVOCALOID3 Editorの間にある親密な関係とは!?

先日も数回に分けて紹介したとおり、11月9日、インターネット社から国産DAWであるSinger Song Writer 10(以下SSW 10)が予定通りに発売されました。各種DAWが続々と新バージョンを発表する中で、MIDIループにコードを振ることで効率よくトラック作成できたり、MIDIループ自体を自分で簡単に打ち込める機能など、海外DAWにはない独自性を打ち出したことで注目を集めています。

 

そうした中、SSW 10にはもうひとつ日本のユーザーにとって重要な注目すべき点があります。それはVOCALOID3 Editorとソフトウェア的に接続し、同期させるというもの。以前紹介したフリーソフトのV3Syncとも近いものですが、こちらはDAWであるSSW 10もVOCALOID3も手がけるインターネット社自らが開発したメーカー純正の機能であり、安定して使えるだけでなく、SSW 10専用に作られているために、より使いやすくなっているというのも大きなポイント。具体的にどんなことができるのかを、解説してみましょう。


SSW 10にバンドルされるVOCALOID3-SSW ReWireプラグイン


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まず、具体的な機能の紹介の前に、通常のDAWVOCALOID3との関係について整理してみましょう。ご存知のとおり、現在発表されている多くのVOCALOID作品はDAWを用いて作られています。VOCALOID3になって、カラオケデータ(WAVファイル)をVOCALOID3 Editorに読み込ませて、ミックスすることができるようになったとはいえ、大半の人はDAW側で処理していると思います。


VOCALOID3 EditorからボーカルデータをWAVファイルとして書き出す

 

手順としては、VOCALOID3 Editorで作成したボーカルをWAVで書き出し、それをDAWのトラックに読み込ませ、ほかのトラックとともにミックスしていく、というものです。こうすることで、DAWのエフェクト機能やEQなどをボーカルトラックにフルに活用していくことができるし、フェーダーを動かし、曲の進行に合わせて抑揚などをつけていくことができるから、VOCALOID3 Editor上でミックスするより、はるかに幅広い表現が可能になるのです。

 

ただし、実作業においては、いろいろと面倒なことが多いのも事実です。あらかじめDAWとVOCALOID3 Editorのテンポを揃えておくことは当然として、ちょっとテンポを変更しようといった場合、もう一度VOCALOID3 EditorからWAVの書き出しを行い、SSW 10のトラックに読み込んで……といった作業をしなくてはなりません。もし、オートメーション機能を使ってフェーダーの動きを書き込んでいたような場合、再度ゼロから書き直さなくてはならないのです。

 

同様に、ボーカルのフレーズをちょっと変更したい、VOCALOID3 Editor側で一部を調教し直したい……といった場合でも、すべての作業をやり直しになります。ボーカルトラックが多ければ、トラック数分同じ作業を繰り返すので、大変。この行ったり来たりの操作というのは、かなり煩わしいものであり、時間も手間もかかるので、イライラと感じる方も少なくないと思います。


VOCALOID3 Editor側で、SSW 10側に送りたいトラックにReWireのプラグインを設定する

 

そこで登場してくるのがReWire(リワイヤー)というものです。これはスウェーデンのPropellerhead Softwareという会社が規格化したもので、ソフトウェア同士を仮想的なMIDIケーブル、オーディオケーブルで接続して、同期して動かそうというものです。つまり、DAWとVOCALOIDを同時に再生し、VOCALOIDの歌う音をPCの内部的にDAWへと受け渡してしまうというわけです。これなら行ったり来たりする必要なく、DAWの1つのトラックのようにVOCALOIDが鳴ってくれるため、効率的な作業が可能になるのです。もちろんSSWにも以前からReWireに対応していました。


SSW 10側で、ReWireをオンにし、接続相手であるVOCALOID3-SSWを選択する

 

ところが、このReWireという仕組み、VOCALOID2では搭載されていたのですが、VOCALOID3では削除されてしまいました。そのため、多くの人たちが困っていたわけですが、インターネット社が独自に開発した仕組みを使うことによって、ReWire接続を可能にしたのです。それがSSW 10にバンドルされているVOCALOID3-SSW ReWireというもの。インストール作業自体は、SSW 10インストール後のアップデータが自動的に行ってくれるので、とっても簡単。具体的にはVSTのプラグインとしてVOCALOID3 Editorに組み込むことにより、そこからSSW 10へとオーディオ信号を送ることが可能になるのです。


VOCALOID3 Editor側で送信用として設定したReWireチャンネルをオンにする

 

このプラグインをVOCALOID3 Editorのマスタートラックに組み込めば、VOCALOID3 Editorで鳴る音すべてをSSW 10へ送ることができます。また、各トラックごとに組み込めば、メインボーカル、サブボーカル、コーラス……というように別々に送ることが可能。したがってSSW 10のミキサーを見ると、それぞれ別のトラックとして見えるので、必要に応じて、トラックの音量バランスやPANの設定を変えたり、異なるエフェクトを設定することも可能になるのです。


SSW 10側のミキサーにReWireのチャンネルが立ち上がってくる

 

この場合でも、双方のソフトでテンポは同じになるように設定しておく必要がありますが、それさえしておけば、WAVの書き出し、読み込みといった作業は不要。両方を同時に動かして、SSW 10側で自在にミックスできるのですから、圧倒的に効率がよくなるというわけですね。もちろん、同時に動かす仕組みも確立されており、SSW 10のスタートボタンを押すと、それと連動してVOCALOID3 Editorも動き出し、ストップを押せば止まる。また曲の途中からでもSSW 10の録音ボタンを押したり、再生ボタンを押せば、VOCALOID3側も同じ位置で動き出し、すぐに同期できるようになっています。

 

実際の作業手順について、インターネット社がビデオを作っているので、これを見るとわかりやすいと思いますよ。

VOCALOID3-SSW ReWireのデモビデオ、最大化するとよりよくわかります

このビデオのほかにもYouTubeのインターネット社のOfficial ChannelにはSSW 10に関する各種使い方がビデオとしてまとまっているのでSSW 10に興味のある方は見てみると参考になると思いますよ。

ところで、本来のReWire規格においては32bitアプリケーション同士、または64bitアプリケーション同士でしか接続できません。しかし、VOCALOID3 Editorは32bit対応のものしか存在していないため、通常ならSSW 10の64bit版とは接続できない、ということになるのですが、うまい仕掛けが施されているため、64bit版でも問題なく利用できるというのも嬉しいところです。


64bit版のSSW 10でも問題なくVOCALOID3 EditorとのReWire接続ができる

 

慣れないと、ReWireは難しいモノのように見えてしまうかもしれませんが、実際の操作はとってもシンプルです。そして、これを利用することで、VOCALOIDを使った音楽制作は圧倒的に効率がよくなるので、そのためにSSW 10を導入しても損はないと思いますよ。

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Commentsこの記事についたコメント

3件のコメント
  • しゅう

    Liteにも次のバージョンで出来るようになるとうれしいです。

    2012年11月29日 8:22 PM
  • 藤本健

    しゅうさん
    こんにちは。先日、村上社長にその点聞いてみました。
    が、現時点でどうするか迷っているようで、まだ具体的な計画はなさそうでした。Liteは現状のでもライトユースには十分対応できるので、それなりの機能がほしい人はぜひSSW 10を!という考えのようでしたよ。
    実際のところ、クロスUPグレード版のStandardであればAmazonで2万円ですからね。Liteを期待するより、これを買っちゃったほうが早いように思いますがどうでしょう??

    2012年11月29日 10:26 PM
  • しゅう

     ありがとうございます。2万で買えるんですね。Standardはノーマークでした。というのもSSWに限らずCubaseやSONARでも、真ん中のグレードはどうもコストパフォーマンスが悪いような偏見を私は持っているからだと思います。
     目玉となる新機能やプラグインは最上位だけだし、一方、廉価モデルの
    lite7、Sequel 3、 MUSIC CREATOR 6はあの値段で、数千個のループ素材が付属していたりとコストパフォーマンス抜群です。
     それと比べると、真ん中のモデルはどうも影が薄いように感じてしまうのです。SSWでStandardを買うならlite7にしてもう一個Music Maker MXを購入すれば多くのソフトシンセ、ドラムマシン、ギターアンプシミュレーター、エラスティックピッチが付いていて、Standardよりお得かなとつい考えてしまうのです。(でもSaxLabがちょっと気になります)
     しかし、自分の制作環境で必ずしも必要でないかもしれない新機能にこだわるより必要になった時にUPグレードするという選択肢も頭に入れて、これからはDAW選びをしたいと思います。

    2012年11月30日 9:09 PM

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