ギター用マルチエフェクトとオーディオインターフェイスを1つにまとめたBOSS GT-001を使ってみた
GT-001はBOSSのフラグシップ製品GT-100と同等の機能を持ったマルチエフェクトで、ビンテージエフェクトから最新のMDPエフェクトまで数多くのエフェクトを装備した機材。プリセットを見てみると計200のパッチがあり、もちろん本体だけの操作で好みのプリセットを簡単に選ぶことができます。
iPhone5sと並べてみてもとってもコンパクトなGT-001
ためしにプリセットのP001を見てみると、HiGAIN STACKというプリアンプにノイズサプレッサ、リバーブが接続された構成で、本体だけで各パラメータをいじっていくこともできるのですが、音作りにおいては、やはりPCが威力を発揮します。
USBでPCと接続した状態でWindows/Mac対応のアプリケーションであるBOSS TONE STUDIOを起動すると、EDITOR画面でGT-001の状態がすべて見れるようになっています。この画面で、細かくエディットしていくことができるようになっていて、本体液晶で見るよりも圧倒的にわかりやすいですよね。
各モジュールのオン/オフ設定はもちろん、順番も自由自在に変えられるほか、2系統のエフェクトチェインを作っていくことができるのもユニークなところです。
さらにGT-001の大きな魅力は予め用意されている200のパッチだけでなく、さまざまなギタリスト、アーティストが作ったパッチが公開されていて、どれも無料で入手できるという点です。そう、このBOSS TONE STUDIOからBOSS TONE CENTRALというサイトにアクセスすることが可能で、ここにいろいろなパッチが用意されているのです。
たとえばSteve Lukather、Randall Waller、Fernando Miyata、Marty Friedman……。実際、Steve Lukatherが、そのパッチで演奏しているビデオもチェックでき、その音が手元ですぐに再現できるというのは、スゴイですよね。
では、このGT-001、DAWからはどのように見えるのでしょうか?GT-001は入力が2ch、出力が2chのデバイスではあるのですが、Cubaseから見ると、4IN/4OUTのオーディオインターフェイスとして見えています。ポート名もPRIMARY、SECONDARYとあるのですが、これはどういう意味なのでしょうか?
Cubaseからは4IN/4OUTのオーディオインターフェイスとして見える
一方、再生時においてはPRIMARYを選択すると、普通のオーディオインターフェイスとして音を出力できる一方、SECONDARYを選択すると、GT-001のエフェクトを通した音が出てくるのです。この際、GT-001側の設定を変更すれば、まったく別のアンプ、エフェクトを通した音で再生することができるわけです。
そして、「このエフェクト設定がベストだ」と決まった時点で、別のオーディオトラックをPRIMARYからレコーディングすれば、リアンプされた形でバウンスできてしまうのです。文章で書いていると、ややわかりにくいかもしれませんが、この手軽さは画期的ですよ!
使い方も至って簡単。USB接続しているDAWには3つのMIDI入出力ポートが見えるのですが、このうちのGT-001がGuitar to MIDIの信号。そう、何の設定をしなくても、ギターを弾けばすぐにMIDI信号が出力される仕様になっているんですね。
以上、BOSSのGT-001について見てきましたがいかがだったでしょうか?とにかく機能豊富で、マイク回りやボーカルエフェクト、ループバック機能など、触れることができなかった機能もいっぱいありますが、この辺、また改めて取り上げられたらと思っております。
なお、「最近GT-100を買ったばかりなのに、こんなに新機能がついて、失敗した……」なんて思う方もいるかもしれませんが、大丈夫。GT-001の発売と同じタイミングでGT-100 Ver.2というファームウェアが登場しており、これにアップデートすることで、各種機能が追加されGT-001と同等以上に変身させることができます。
【関連サイト】
GT-001製品情報
GT-100製品情報
BOSS TONE CENTRAL
【価格チェック】
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