Cubase 8シリーズに、エントリー版のCubase Elements 8が誕生
これまでのCubaseシリーズをご存じの方であれば、「Cubase Elemenets 8が登場するのは時間の問題」と思っていたと思いますが、今回は半年もタイムラグなく登場したわけですね。パッケージ版は4月中旬からの発売開始で、それよりも前にSteinberg Online Shopでのダウンロード販売もスタートするとのことです。
Cubase Pro 8 |
Cubase Artist 8 | Cubase Elements 8 | Cubase Elements 7 | |
オーディオ関連機能 | ||||
最大ビット/ サンプルレート | 32bit/192kHz | 32bit/192kHz | 32bit/192kHz | 32bit/192kHz |
最大オーディオトラック数 | 無制限 | 64 | 48 | 48 |
VariAudio | ○ | - | - | - |
AudioWarp | ○ | ○ | - | - |
VCAフェーダートラック | ○ | - | - | - |
MIDI 関連、作曲&シーケンス機能 | ||||
最大MIDIトラック数 | 無制限 | 128 | 64 | 64 |
譜面作成・印刷機能 | ○ | ○(簡易) | ○(簡易) | ○(簡易) |
コードトラック | ○ | ○ | ○ | ○ |
コードアシスタント | ○(フル機能) | ○(限定機能) | ○(限定機能) | - |
五度圏表示 | ○ | ○ | ○ | - |
近接コード表示 | ○ | - | - | - |
コードパッド | ○ | ○ | ○ | - |
VST プラグインエフェクト | ||||
付属オーディオエフェクトプラグイン数 | 71 | 51 | 41 | 39 |
VST インストゥルメント | ||||
インストゥルメントトラック | 無制限 | 32 | 24 | 24 |
付属VST インストゥルメント数 | 8 | 8 | 3 | 3 |
HALion Sonic SE 2 音色数 | 1410音色 | 1044音色 | 688音色 | - |
Groove Agent SE 4 音色数 | 179プリセット | 179プリセット | 96プリセット | - |
この表を見ると、だいたいのことが分かると思いますが、Cubase Elements 8にはCubase 8シリーズで搭載されたさまざまな機能が使えるようになっています。
コードを簡単に入力でき、パターンを割り当てることで、アルペジオ的に鳴らすこともできるコードパッド
たとえば、コードパッド機能は便利な機能の一つ。MIDI鍵盤の低い音程を押すと、そこにコードが割り当てられています。また単にコード=和音として鳴らすだけでなくそこにパターンを割り当てることで、アルペジオ的に鳴らすことができるので、キーボードがまったく弾けない人でも、簡単にコードプレイができるようになっているのです。各キーに割り当てるコードやパターンは、プリセットから読み込むことができ、曲のジャンルやパターンによってずいぶん違い雰囲気のものとなります。リズムに合わせて適当に弾くだけでも、それっぽい曲作りができてしまうのが初心者にとってはなかなか楽しいですよ。
またVSTインストゥルメントの一つとして、Groove Agent SE 4が追加されたのも大きなポイントです。Groove Agent SE 4はAKAIのMPCライクなドラムサンプラーであり、従来のCubase Elements 7に搭載されていたGroove Agent ONEの後継。サンプルをトリガーする Instrumentパッドに加えて、リズムパターンをトリガーできる Patternパッドが追加されたのがポイントとなっています。
Cubaseのトラック上で、これにVSTエフェクトを掛けることも可能ですが、Groove Agent SE 4自体に多彩な内蔵エフェクトも搭載されており、ミキサー画面でかなり細かく音作りをしていくことも可能です。また、サンプラーとしてのエディット画面も、かなりしっかりできており、このGroove Agent SE 4だけのためにCubase Elements 8を買っても損しないほどのものだと思います。
フィルター部もローパス、ハイパス、バンドパスなどを選択できる超強力なもので、VCF、VCAそれぞれにADSRのエンベロープ処理ができるなど、TRIPをいじっているだけでも、かなり遊べてしまいますよ。
一方で、ユーザーインターフェイスが大きく変わったのも、Cubase 8シリーズのポイントとなっています。とくにWindowsユーザーの場合、これまでのCubaseと少し扱いが変わったので、最初戸惑う部分もあると思いますが、マルチディスプレイで使っている人にとっては非常に使いやすい構造になっています。というのも、各ウィンドウが別々のアプリケーションのように独立して動くため、ディスプレイ1はCubase本体の画面を置いて、各種エディット作業をしながら、ディスプレイ2はMixConsoleを全画面表示させる、といった使い方ができるからです。
またInstrument (T)rack 2.0というものが搭載されたのも、使い勝手においては大きく変わった点です。従来のCubaseと同様に、インストゥルメントトラックを作成していく使い方はできるのですが、インストゥルメントを追加すると、ラックにもその音源が追加される形になっており、逆にこのラックに音源を追加するとインストゥルメントトラックを作ることができる、シームレスな関係になっているのです。
国内で一番人気のDAW、Cubase 8シリーズが1万円で入手できるのですから、まずはここからはじめてみてはいかがですか?
【関連情報】
Cubase Elements 8製品情報
Steinberg Online Shop
【価格チェック】
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