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DTMユーザーが無料で使える本格レコーディングスタジオ、Audiostock Studioがオープン

最近、DTMユーザーの間で、よく話題になっているサービス、Audiostock。DTMステーションでも以前「自分のオリジナル曲を収入につなげられるサービス、Audiostockが秀逸」という記事で紹介したことがありましたが、これは自作曲を登録しておくと、それがさまざまななところで使われて、その結果、自分の手元にお金が入ってくるという、なかなかうまくできたサービスなんです。

 

そのAudiostockの登録作品数がついに10万点に達したとのこと。ここまでくると、DTMユーザーにとってのインフラといっても過言ではないサービスといえそうですよね。この登録作品数10万点達成のちょっと前の先月4月26日、Audiostockを運営するクレオフーガがオープンさせたのがAudiostock Studioというレコーディングスタジオです。各種レコーディング機材を配備してスタートした、このレコーディングスタジオは、なんとAudiostockのユーザーに無料開放するという驚くべきサービス。先日、そのレコーディング現場を見学してきたので、どんなスタジオで、どんなコンセプトで運営しているのか紹介してみましょう。


無料で使えるAudiostock studioがオープン


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スタジオの紹介の前に、「Audiostockって何?」という人もいると思うので、改めて簡単に紹介すると、ここは音楽クリエイターと、音楽を使いたい人を、うまくマッチングさせるネット上のサービスであり、音楽の使用ライセンスを売買できるというものです。具体的には音楽クリエイターは自分で制作した音楽をここに登録して、使用権を販売することができ、売り上げに応じた印税を受け取ることができます。一方、音楽を使いたい人は、購入手続きをおこなうだけで、音楽の利用許諾を得ることができ、YouTubeをはじめとする映像作品のBGMに使ったり、ゲームやアプリの音楽として利用するなど、商用コンテンツに音楽を組み込むことができるようになる、というものなんです。

 

もちろん、登録した曲が売れるか売れないかは、その曲のクオリティーやセンスにもよると思います。また旬なジャンルの楽曲を登録したり、ニーズがあるけれど登録曲数が少ないジャンルの楽曲を制作したりすることで、より売れたり……ということもあるようですが、人によっては、毎月何万円もの金額が振り込まれているそうですから、バカにならないですよね。

 

そんなサービス展開をしているクレオフーガが新たに作ったのがAudiostock studio。かなり本格的なレコーディングスタジオとなっており、下の機材リストのとおり、Pro Toolsを使ったシステムになっています。


Audiostock studio機材リスト

いまAudiostockに登録されている楽曲の多くはDAWを用いて打ち込みで作った曲となっています。もちろん、打ち込みであっても、非常にクオリティーの高いものがいっぱいあるのですが、お客さんからは『打ち込みだけだと、やっぱりチープなんだよね』なんて声があるのも事実です。EDMなどであれば、打ち込みでいいのですが、やはり生で録ったサウンドが入ってくることで、仕上がりが変わってくる面はあると思うのです。打ち込みだから、と下に見られてしまうのも悔しいですしね。そこでAudiostockの登録作品のクオリティーを上げて行こう、という目的でAudiostock studioを作ったのです」と話すのは、クレオフーガ 代表取締役社長西尾周一郎さん。


Audiostockを運営するクレオフーガの社長、西尾周一郎さん

先日、そのAudiostock studioがオープンする日に行われた「Audiostock レコーディング Vol.1」というイベント参加し、そのAudiostock studioを見学してきました。これは3月に移転したばかりのクレオフーガ東京事務所の中に設置されたレコーディングスタジオで、4.3畳の広さのブースとコントロールルームという構成。バンドを丸ごとレコーディングというわけにはいきませんが、さまざまな楽器をレコーディングしたり、ボーカルを録ったりするのには十分なスタジオです。


防音されているレコーディングスタジオのブース側

今日のオープニングイベントでは、Audiostockに参加いただいているクリエイターの方々に、普段なかなか生で録音できない箏と尺八をレコーディングしてもらおうという企画で、こちらから声掛けさせていただいた方の中から参加を希望された6名のクリエイターさんに入っていただき、箏レコーディングと尺八レコーディングそれぞれ3時間ずつで行っているところです」と西尾さん。


箏のレコーディング。奏者は岡戸朋子さん

事前の連絡で、箏と尺八のレコーディングである旨は聞いていたので、なんとなく年配の奏者なのかな……と想像してたのですが、ともに若手実力派の女性奏者で岡戸朋子さんと、田辺しおりさん。お二人とも、作曲家さんたちから事前にメールなどで送られていた楽譜を元に超絶なプレイをしていたのも驚きでした。見せてもらうと、普通の五線譜の楽譜。箏も尺八も日本古来の専用の譜面があるというのを知識の上で知っていましたが、普通の譜面で演奏してくれるんですね……。


尺八のレコーディング。奏者は田辺しおりさん

ちなみにそのお二人は、クレオフーガのスタッフが、ネットやSNSなどを活用しながら探してきたのだとか……。

 

一方、参加したクリエイターのみなさんは、箏のほうはharryfaokiさん、poco poco musicさん、Hideaki Kurodaさんの3人、また尺八のほうはこおろぎさん、MoppySoundさん、ナカガワ ケンさんの3人。みなさん、この日のために曲を書き下ろして参加していたんですね。

箏のレコーディングメンバー。左からHideaki Kurodaさん、岡戸朋子さん、poco poco musicさん

このレコーディングでは、各クリエイターが用意してきた2ミックスのオケを流しながら、箏や尺八を録っていきます。そのレコーディングのオペレーションは、レコーディングエンジニアである柳 俊彰さんが行い、その横で各クリエイターがモニターして、細かくチェックを行いながら奏者に指示を出していきます。箏も尺八も奏者のプレイの上手さ、それに柳さんのテキパキとした操作もあって、1人あたり40~50分程度でレコーディングを終えていきます。そう、普段は自らDAWを操作して曲作りをしているみなさんですが、この日は柳さんにお任せというわけですね。


レコーディングを担当したエンジニアの柳 俊彰さん

実は、このAudiostock studio自体、柳さんがアドバイザーとして入って機材選定などをして作った、まさに手作りスタジオ。
このスタジオを作るという段階でお声がけいただき、セットアップのときから参加させていただきました。なるべくクセのない音で録音できるよう、ヘッドアンプなども選定しています。ブース用には、カワイの防音ルームを設置しただけなので、特殊なことをしたわけでもないんですよ」と柳さん。


コントロール側で真剣にモニターしながらチェック。Talkbackボタンを押して指示していく

このスタジオの外側はラウンジスペースとなっており、くつろいだり、パソコンを持ち込んで作業したりすることも可能になっています。かなり贅沢な感じの空間ですね。

 

普通、こうしたプロのレコーディングエンジニアが付く形でレコーディングスタジオを借りるとなると、結構な金額がかかります。まして、この日のように、箏や尺八を演奏するプロのプレイヤーを呼ぶとなれば、相当の予算を用意する必要があるわけですが、この日、レコーディングに参加した6人のクリエイターが負担したお金はゼロ。


尺八のレコーディングメンバー。左側からこおろぎさん、ナカガワケンさん、田辺しおりさん、MoppySoundさん、

このAudiostock studioは、クリエイターさんを応援したい、という目的で作ったものなので、クリエイターさんから費用をいただくつもりはありません。また、今回のようなレコーディングのイベントを月に2回程度開催することを計画していますが、ここでは基本的に柳さんにオペレーションをお願いするつもりで、プレイヤーさんに対するギャラも含め当社で負担していきますので、思う存分使っていただければと思っています」と西尾さん。

 

また気になるのは、月に2回のイベントのほかの時間のこのスタジオの利用方法です。

 

普段の日は、Audiostockに楽曲登録をしてくれているクリエイターさんに無料で開放していきます。もっとも普段はエンジニアさんが常駐しているわけではないので、DAWの操作などはご自身でやっていただく形になります。楽器を持ち込んでレコーディングしていただいてもいいですし、ボーカルレコーディングなどに使っていただいてもいいと思います。ただし、Audiostock用に作った設備なので、Audiostockのために使ってくださいね」(西尾さん)

 

スタジオの外にはくつろげる、ラウンジが用意されている

無料で使えるレコーディングスタジオとは、DTMユーザーにとっては、まさに天国のような場所。とはいえ、それなりのコストをかけているだけに、誰でも自由に……というわけにはいかないようです。現在のところAudiostockで人気の高いクリエイター、売り上げ上位のクリエイター、また今後Audiostockに楽曲提供してくれる予定の実績あるプロの作曲家が当面の対象とのこと。別の見方をすれば、Audiostockでの実績を作っていけば、ここを無料で使えるようになる、ということですね。

 

まずは、Audiostockに楽曲登録することからスタートする必要はありますが、このAudiostock studioをうまく活用してみてはいかがですか?

【関連情報】
Audiostockサイト
クレオフーガサイト

【各クリエイターのプロフィールページ】
harryfaokiさん
poco poco musicさん
Hideaki Kurodaさん
こおろぎさん
MoppySoundさん
ナカガワ ケンさん