軽量化、音質向上、快適化…。ベストセラーモニターヘッドホンSRHシリーズのリニューアルモデルSRH440AとSRH840Aを試してみた!

1月21日にSHUREからSRH440ASRH840Aが発売されました。これは、SHUREのベストセラーモニターヘッドホン、SRH440、SRH840の進化版。12年ぶりのモデルチェンジとなっており、「快適さ」「耐久性」「質量」「デザイン」のそれぞれを改良。またバランスの取れた周波数特性はそのままに歪みを減少させているとのこと。

私自身も、従来モデルであるSRH440、SRH840を愛用していましたが、今回のモデルは旧モデル・ユーザーの不満点を、見事に改良しており、旧モデルから約15%の軽量化、ヘッドバンドは通気性のいい素材が採用されたりしています。実売価格はSRH440Aが12,760円(税込)、SRH840Aが21,780円(税込)となっており、世の中値上げラッシュの昨今ですが、SRH840Aに関しては旧モデルSRH840(24,200円税込)よりも安くなっているのも嬉しいところ。多くのエンジニアやミュージシャンに愛用されてきた、SRHシリーズがどう進化したのか、チェックしてみましょう。

SHUREの定番モニターヘッドホンがリニューアル。SRH440AとSRH840Aの進化点を徹底比較


SHUREといえば、世界中どこにいっても置いてあり、高音質ながらも頑丈で、多少乱暴に扱っても壊れない、業務用マイクのSM58やSM57が有名ですよね。しかも安いので、誰もが使うマイクとして長年プロの世界でも愛用され続けています。そんな音の入口であるマイクで長い実績を持つ一方で、音の出口であるヘッドホン、イヤホンでも、プロからの信頼度は高く、SRHシリーズのヘッドホンやSE215をはじめとするSEシリーズを利用するユーザーは多いです。

以前「音の入口と出口をしっかり押さえるShure。ヘッドホン、イヤホンもDTMのモニター用としてかなり使える!」という記事を書きましたが、そこではモニターヘッドホンのデファクトスタンダードともいえるSONYのMDR-CD900STとSRH840の比較などを行いました。個人的には、SRHシリーズの方が、着け心地が気に入っており、SRH840の下のグレードであるSRH440は、エレドラ(RolandのV-Drums)用に長年使用しています。ちょうどSRH440の発売直後から使ってるので、12年ほどになりますが、ヘッドバンドが多少傷んだものの、故障せず使い続けられているのは、さすがSHUREクオリティだなと感じるところ。また以前の記事にも書いたようにSRH840の方が、音質のレベルが高く、これらがSRH440AとSRH840Aにも引き継がれていることなので、多くのDTMユーザーにとっても気になる製品です。

さて、まずリニューアルされた点について、その概要を見ていきましょう。冒頭でも書いたように「快適さ」「耐久性」「質量」「デザイン」の4つを中心にリニューアルされています。

SRH440A
・旧モデルから約15%の軽量化
・歪みの軽減
・イヤカップの機構デザイン変更
・カールケーブルから3mストレートケーブルに変更
・ヘッドバンド、イヤパッドの改良
SRH840A
・旧モデルから約25%の軽量化
・歪みの軽減
・イヤカップの機構デザイン変更
・カールケーブルから3mストレートケーブルに変更
・ヘッドバンド、イヤパッドの改良(プレミアムパッド)
・低価格化

SRH440AとSRH440の違いから見ていくと、まず最初に気づくのは、デザインの違いです。SRH440Aになってかなりスタイリッシュなデザインとなりました。全体のフォルムは踏襲しつつも、イヤカップに書かれていた製品名がなくなったりしていますね。

SRH440(左)とSRH440A(右)、スタリッシュなデザインに進化している

ヘッドバンドを見てみても、かなりカッコよくなっており、SHUREのロゴは控えめになっています。

SRH440(左)とSRH440A(右)、ヘッドバンドもカッコよくなっている

また、SRH440の折り畳み機構は廃止され、SRH440Aではイヤカップが90度回転するスィーベル機構に変更されています。

SRH440(左)とSRH440A(右)、好みは別れるところだが、イヤカップの機構も変更されている

イヤパッドは、より触り心地がよくなり、低反発のクッションが耳の周りにフィットします。

イヤパッドは触り心地のよいものになっている

さらにヘッドバンドは、メッシュ生地のものに変更され、夏場でも蒸れにくく、経年劣化を防ぐようなものになっているようです。また、ヘッドバンドの形状が変更され旧モデルよりも頭の形にフィットするので、装着感がよく、イヤパッドのよさも相まって、長時間使用しても頭や耳は痛くなることはないです。

メッシュ素材のものになり、頭へのフィット感も向上

折り畳み機構からスィーベル機構になったことで、イヤカップとヘッドバンドを繋ぐヒンジの部分も変更されているのですが、しっかりした作りになっているので、安定感のある着け心地になっています。

イヤカップがの機構が変更されたことにより、ヒンジ部分も変更されている

重量は、SRH440が311gだったのに対し、SRH440Aでは270gと軽量化され、それぞれのパーツのクオリティが上がったこともあり、ワンランク上のヘッドホンに進化したように感じます。付属のケーブルは、カールケーブルから3mストレートケーブルに変更。個人的にはストレートケーブルのほうが扱いやすく好きなので、ここも好感が持てるところ。キャリーケースの付属なくなってしまいましたが、全体的にかなりいいモニターヘッドホンにアップグレードしたと思います。ちなみにケーブルの着脱式を採用している点は同じですが、その位置は変更されています。

ケーブルの着脱部分の位置が変更

音質については、SRH440の傾向を踏襲しているので、全体のバランスがよく、中高域のモニタリングのしやすさが向上しています。トランジェント感もよく、SRH440の出音の特徴のまま、よりよくなった印象。また、SRH440では感じていた高音域のピーク感がなくなり、定位感も優れていますね。モニターヘッドホンとしての役目をしっかりこなしています。

音質面においてもかなりよくなっていた

一方SRH840AとSRH840の違いですが、まず見た目が大きく変わっています。パッとみても分かる通り、黒をベースに金の装飾がされており、旧モデルと比べてみても、高級感がグッと上がっています。SRH440AとSRH840Aの違いも明らかで、見た目でSRH840Aを選ぶ人も多そうですね。

SRH840A(右)は、ロゴや縁取りがゴールドになったこともあり、高級感がある

ヘッドバンドのSRH840Aの金の縫い目も、かなりカッコいいです。

SRH840A(右)のヘッドバンドもカッコいい

SRH440Aと同様にSRH840Aは、折り畳み機構は廃止され、イヤカップが90度回転する機構が採用されています。

イヤカップが90度回転する機構を採用。SRH840(左)とSRH840A(右)

イヤパッドは、SRH840よりも触り心地がいいのはもちろんのこと、SRH440Aよりもしっとり感のあるものになっています。

見た目では分かりにくいが、SRH840A(右)はSRH440A(左)よりもしっとり感のあるイヤパッドになっている

ヘッドバンドは、SRH440Aと同じ見た目ですが、内部のクッション材が異なり、プレミアムパッド入りヘッドバンドになっているとのこと。ヘッドバンドの形状は、SRH440Aと同様で、やはり頭へのフィット感が全然違います。

メッシュ生地のプレミアムパッド入りヘッドバンドになった

ヒンジの違いも、SRH440Aと同じですね。

ヒンジの違いもSRH440Aと同様で、安定感のある作りになった

重量は、SRH840が318gだったのに対し、SRH840Aでは275gに軽量化。SRH440Aと同様に「少し重たい」というユーザーの意見を取り入れ、改良された形ですね。軽量化、素材のアップグレード、形状の見直し…がされたことで、長時間装着していても不快感はまったくありませんよ。また付属のケーブルは、3mストレートケーブルに変更され、DTM用途では取り回しがよくなりました。スペアイヤパッド付属はなくなってしまったものの、旧モデルよりも安くなっていて、このクオリティなので、SRH840Aを選んで損はないと思います。ちなみにケーブルの着脱式の位置の変更は、SRH440Aのときと同様です。

着脱式の位置は、SRH440Aと同様

音質については、SRH840Aを最初に聴いたときは、驚きました。低音域をしっかり再生しており、高音域のきれいさも抜群。ボーカルの再生もしっかり再現してくれます。SRH440Aと傾向は同じですが、低音域の再生をはじめ、空間の再現度や解像度、質感のよさ…などは、こちらのほうが好みでした。最初に数秒楽曲を再生しただけで、いいヘッドホンだなと感じるほどです。SRH840と比べると圧倒的にSRH840Aの方がいいと思いました。価格が安くなって、約20,000円なのは、コストパフォーマンスが高すぎますね。

かなりいいモニターヘッドホンに生まれ変わったSRH840A

以上、SRH440AとSRH840Aを紹介しました。やはり上位機種なので、SRH840Aのほうが音質的に優れていますが、要は使い所だと思います。自宅での作業をメインで使うのであれば、SRH840Aがおすすめですが、出先やレコーディングモニターとして使うのであれば、価格が安く、準備しやすいSRH440Aの方がいいと思います。さすがSHUREのモニターヘッドホンというだけあって、選んで間違いない製品でした。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
SRH840A製品情報
SRH440A製品情報

【価格チェック&購入】
◎Rock oN ⇒ SRH440A , SRH840A
◎宮地楽器 ⇒ SRH440A , SRH840A
◎OTAIRECORD ⇒ SRH440A , SRH840A
◎Amazon ⇒ SRH440A , SRH840A
◎サウンドハウス ⇒ SRH440A , SRH840A
◎イケベ楽器 ⇒ SRH440A , SRH840A
◎島村楽器 ⇒ SRH440A , SRH840A

Commentsこの記事についたコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。