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スマホでいつでもどこでもボカロ制作!ヤマハ「Mobile VOCALOID Editor」がAI対応でパワーアップ

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ヤマハは10月20日、iPhone/iPadでボーカロイド楽曲が制作できる『Mobile VOCALOID Editor』の新バージョンの提供を開始しました。月額660円というお手頃な価格設定に加え、14日間の無料体験期間も用意されており、これまで以上に手軽にVOCALOIDを体験できるようになりました。今回のアップデートでは、PC/Mac版のVOCALOID6と同じAI技術を活用した新合成エンジン「VOCALOID:AI」を搭載。一つのボイスバンクで日本語・英語・中国語のマルチリンガル対応を実現し、より自然で表現力豊かな歌声を生み出せるようになっています。

Mobile VOCALOID Editorは、ボカロPのような上級ユーザーだけでなく、「ちょっとボーカロイドを触ってみたい」という初心者や、ボーカロイドファンが気軽に楽曲制作を楽しめるように設計されたアプリです。スマートフォンやタブレットで、通勤通学の電車の中でも、カフェでも、思いついたメロディをすぐに形にできる手軽さが最大の魅力。今回は新作ボイスバンク「asa(あさ)」が標準搭載されるほか、「初音ミク」や「AI Megpoid」など40種類以上のボイスバンクも追加購入可能となっています。なお、従来の6,000円買い切り版を購入済みのユーザーは、追加費用なしで新バージョンのすべての機能を利用できます。サブスクリプション版への移行に伴い、買い切り版の新規販売は終了となります。

iPhone/iPadで動作し、VOCALOID:AIも搭載した新Mobile VOCALOID Editorがリリースされた

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Mobile VOCALOID Editorとは

もともとMobile VOCALOID Editorは、2015年に発売されたiPhone/iPad用のVOCALOID制作アプリです。VOCALOIDといえば、PCで専用ソフトとDAWを駆使して本格的な楽曲を作るイメージが強いかもしれません。しかし、このMobile VOCALOID Editorは、もっと気軽に、もっと手軽に、いつでもどこでもボーカロイド制作を楽しめることをコンセプトに開発されました。

iPhone/iPadで気軽にVOCALOIDでの歌声制作ができる

操作方法はシンプルです。画面上のピアノロールに指でタップして音符を入力し、ひらがなやカタカナで歌詞を加えるだけ。特別な音楽知識がなくても、スマートフォンの画面を触るだけですぐにボーカルパートを制作できます。楽器を買う前に、DAWソフトを揃える前に、まずはiPhoneさえあればボーカロイドの世界に飛び込めるのです。

もちろん、iOS対応の外部MIDI機器との接続にも対応しており、より本格的な制作環境を構築することも可能。アプリ単体でも、外部機器やアプリとの連携でも、自分のスタイルに合わせて自由度の高い楽曲制作が楽しめます。

VOCALOIDでの歌後制作の基本は音符と歌詞を入力すること

ターゲット層は、ボカロファンの中高生や、これからボーカロイドを始めてみたいと思っている初心者。「初めて楽器がMobile VOCALOID Editor」――そんな使いわれ方が想定されているようです。

新バージョンの主な変更点

AIエンジン搭載で日本語・英語・中国語の歌唱に対応

今回の最大の進化点は、PC/Mac版のVOCALOID6と同じAI技術を活用した新合成エンジン「VOCALOID:AI」の搭載です。

従来のMobile VOCALOID Editorでは、言語ごとに異なるボイスバンクが必要で、日本語と英語の両方に対応していたのは「Megpoid」と「Fukase」の2つだけでした。

Mobile VOCALOID Editorの新バージョンでは、従来のVOCALOIDエンジンに加えVOCALOID:AIのエンジンも使えるようになった

しかし、VOCALOID:AIの搭載により、一つのボイスバンクで日本語・英語・中国語のマルチリンガル対応が実現。ボイスバンクを切り替えることなく、複数言語の歌詞を自在に扱えるようになりました。これは、より自然で表現力豊かな歌声を生み出すAI技術の恩恵です。

制作においてマルチリンガルになると同時に、アプリの表示も三か国語に対応している

従来の素片合成エンジンで作成したシーケンスデータもそのまま読み込めるため、以前「初音ミク」を購入したユーザーは、その初音ミクを引き続き使いながら、新しいAIボイスバンクも試せるという互換性も確保されています。

サブスクリプションモデルへ移行

これまでMobile VOCALOID Editorは6,000円の買い切り型でしたが、今回からサブスクリプション型に移行しました。月額料金は660円。年間で考えても7,920円なので、買い切り版とほぼ同等の価格で1年間利用できる計算です。

「買い切り版を持っている人はどうなるの?」と心配される方もいるかもしれませんが、ご安心ください。従来の買い切り版(バージョン1)を購入済みのユーザーは、サブスク版(バージョン2)へ無償でアップデートでき、サブスクリプション料金なしで新バージョンのすべての機能――AI合成エンジンも含めて――を利用できます。

また、買い切り版で追加のボイスバンクを購入していたユーザーも、そのまま追加費用なしでサブスクリプション版でもそれらのボイスバンクを使い続けられます。

追加ボイスバンクのラインナップ

標準搭載の「asa」と「VY1 Lite」に加え、アプリ内のストアから追加のボイスバンクを購入できます。現時点で40種類以上のボイスバンクが用意されており、今後も順次追加される予定とのことです。

追加ボイスバンクの価格は、VY1が1,500円、その他のボイスバンクが3,000円となっています。「初音ミク」「AI Megpoid」「AI 音街ウナ」「IA」「v flower」「花響 琴」「HARUKA」「AKITO」「SARAH」「ALLEN」など、人気キャラクターから標準ボイスまで、幅広い選択肢が揃っています。

11月9日までイントロセールが展開されている

また、11月9日までのイントロセール期間中は、対象ボイスバンクが15%オフで購入可能。「初音ミク」や「AI Megpoid」などは通常3,000円のところ2,500円で購入できます。さらに、「HARUKA」「AKITO」「SARAH」「ALLEN」の4つは、イントロセール期間中は特別キャンペーンとして、なんと0円で提供されます。

好きなキャラクターの声で楽曲制作したい、複数のボイスバンクを使い分けたい、そんなニーズに応える充実のラインナップです。

新ボイスバンク「asa(あさ)」とは

今回のアップデートで標準搭載される新作ボイスバンク「asa(あさ)」。儚く透明感のある歌声が特長のVOCALOID:AI対応ボイスバンクです。先日ヤマハから公開された以下のティザー動画がVOCALOID界隈で話題になっていたので、ご覧になった方も多いと思います。

やや中性的で、不思議な印象も受けるキャラクターですが、これについてヤマハの担当者に聞いてみたところ、「asaはまだ未解明な部分が多く、真相究明中です」とのこと。クリエイターからの目撃情報が多く、人間の創造性に興味を持つ何らかの思念体なのではないかという憶測が広がっています。現在SNSでは #asa目撃情報 というハッシュタグを用いて、みなさんからの情報提供が呼びかけているようです。

新たに登場したボイスバンク、asa

「asa」という名称は、クリエイターが深夜から朝まで作品を作り込んで「ああ、しっかり創作したな」と朝を迎えた瞬間にふと見える存在。また、「これから日が昇っていく」というプラスな意味も込められており、創作活動がどんどん明るく発展していくことを象徴しているそうです。

そして、約25年前、ヤマハがVOCALOIDの研究・開発をしている中で、初めて発した言葉が「asa」だったというのも偶然ではないかもしれませんね。この辺の話は、以前、ボーカロイドの父といわれるヤマハの剣持秀紀さんと私とで執筆した「ボーカロイド技術論」でも詳しく書いているので、もし機会があれば御覧になってみてください。

asaの詳細情報はこちら

PC版と同じ音質で本格的なボーカル制作が可能

合成エンジンとボイスバンクはPC版と同じ

「スマホアプリだと音質が劣るんじゃないの?」――そんな心配は無用です。Mobile VOCALOID EditorとPC/Mac版のVOCALOID6は、合成エンジンとボイスバンクが同じものを使用しています。つまり、出音のクオリティは基本的に同等です。

PC版と同様のエンジンを搭載しているので、高品位な歌声で出力することができる

AI技術を活用した「VOCALOID:AI」エンジンにより、自然で表現力豊かな歌声を生み出せる点も、PC版と変わりません。マルチリンガル対応も同様で、日本語・英語・中国語の3言語に対応しています。

エディット機能も非常に充実している

スマートフォンやタブレットで制作した楽曲が、PC版に劣るということは一切ありません。通勤中にiPhoneで作ったフレーズを、帰宅後にPCでさらに作り込む、といったワークフローも十分に成立します。

14日間の無料体験期間

サブスクリプション版には、14日間の無料体験期間が設けられています。月額660円を支払う前に、じっくりとMobile VOCALOID Editorを試すことができます。

無料体験期間中は、新作ボイスバンク「asa(あさ)」と「VY1 Lite」の2つのボイスバンクが使用可能。まずはこの2つで基本的な操作や音質を確認し、気に入ったら本格的に使い始める、という流れです。

無料のasaやVY1 Liteに加え、必要に応じてボイスバンクを追加することができる

今回はサブスクリプションという料金体系により、より低いハードルでVOCALOIDの世界に踏み出せるようになったといえるでしょう。

データの互換性も完備

Mobile VOCALOID EditorとVOCALOID6の間では、データの互換性も確保されています。

VOCALOID6で作成したVPR(VOCALOID6のシーケンスファイル)や、VOCALOID4のVSQXファイルは、Mobile VOCALOID Editorでも読み込めます。逆に、Mobile VOCALOID Editorで制作したデータをエクスポートして、VOCALOID6で開くことも可能です。

PC版のVOCALOIDともデータの互換性がある

例えば、電車の中でMobile VOCALOID Editorを使ってメロディと歌詞を入力し、帰宅後にPCのVOCALOID6で細かいピッチ調整やエフェクトを追加する、といった柔軟な制作スタイルが実現できます。

ただし、同じ名前のボイスバンクでもMobile VOCALOID Editor用とVOCALOID6用は別物扱いです。もっとも、シーケンスファイルの互換性が保たれているため、どこでも同じ声で制作できる、というのはいいことですね。

一部の機能差はあり

とはいえ、PC版とMobile版では、いくつかの機能差があります。

まず、PC版にある「Take」機能がMobile版にはありません。Take機能とは、ダブルやトリプルでボーカルを重ねた際に、タイミングを微妙にずらすことで厚みを出す機能です。Mobile版では、このタイミング調整ができないため、複数トラックを重ねる際の表現には若干の制約があります。

また、ピッチを自由曲線で描く編集もMobile版では対応していません。PC版では、マウスで自由にピッチカーブを描いて細かいビブラートやしゃくりを表現できますが、Mobile版ではそこまで細かい編集はできません。

PC版にあるノートごとにピッチを細かく描くことはできないけれど、トラック全体の調整は可能

もっとも音符を入れて歌詞を入力する、という基本的な操作に関しては機能差はありませんし、ピッチベンドやエクスプレッションなどを描いていくといったことも可能です。初心者がボーカロイド制作を楽しむ上では、これらの機能差はほとんど気にならないレベルでしょう。むしろ、シンプルな操作性がMobile版の魅力ともいえます。まったく初めてDTMに触れるのがMobile VOCALOID Editorだとしたら、機能が複雑でない分、わかりやすいのも事実。ここからステップアップしていくのにもよさそうですね。これらの違いをまとめたのが以下の表です。

  Mobile VOCALOID Editor VOCALOID Editor
料金 660円/月 27,500円(買い切り)
無償ボイスバンク 2種 2種
有償ボイスバンク 40種以上(順次追加予定)/ 3,000円 100種類以上
対応機種 iPhone / iPad (iOS 17以上) Windows, Mac
VOCALOIDトラックの種類 VOCALOID AI トラック / VOCALOIDトラック VOCALOID AI トラック / VOCALOIDトラック
オーディオトラック数 モノラルトラック / ステレオトラック モノラルトラック / ステレオトラック
トラック数 合計32トラック 合計32トラック
音量自動制御パラメータ 6つ以上 6つ以上
読み込みできるVOCALOIDのケースファイル VSQX, VPR (VOCALOID6) VSQX, VPR
書き出しできるVOCALOIDのケースファイル VSQX, VPR (VOCALOID6) VPR
読み込みできるオーディオファイル WAV形式のステレオ/モノラル WAV形式のステレオ/モノラル
エフェクター Reverb / Compresser Reverb / Compresser / EQ / Delay など計4種類
ソフトキーボード あり なし
外部MIDI機器による入力 対応(リアルタイム入力、ステップ入力) 対応(リアルタイム入力、ステップ入力)
内部録音マイク録音(オーディオトラック) 対応 非対応
音程範囲 C-2~G8 C-2~G8
最大小節数 999小節 999小節
最小分解能 1/480 1/480
作成可能パート数 1曲につき100まで 無制限
作成可能データ数 無制限 無制限

対応OSはiOS 17以上で、最新のiOS 26でも動作確認済み。iPhone、iPadの両方で使用できますが、画面サイズが異なるだけで機能は同じです。トラック数は最大32トラックまで対応しています。

替え歌から始めよう――初心者サポート企画

Mobile VOCALOID Editorの大きな特徴は、初心者でも気軽に始められる仕組みが用意されている点です。その象徴的な企画が、「替え歌から始めよう」キャンペーンです。

「いきなり曲を作ろうとしても、メロディが思い浮かばない…」という人は少なくありません。楽器を始めてすぐに辞めてしまう理由の一つが、「何をしたらいいか分からない」という壁です。

そこでヤマハは、公式サイトで自由に使えるメロディフレーズを4曲分用意してくれています。各フレーズは4〜8小節程度の短いもので、VPR形式で配布されています。

公式サイトにはすぐにエディット可能な曲データが用意されている

このVPRファイルをiPhoneにダウンロードし、Mobile VOCALOID Editorで開けば、すぐに歌詞を変えて遊べます。「まずは替え歌から始めてみよう」という、ハードルの低いアクションから音楽制作の楽しさを体験できるわけです。今後も、いろいろなクリエイターの方に協力を仰ぎフレーズを増やしていく企画も予定されているとのことです。

歌詞を変えるだけなら、音楽理論の知識は不要です。「ぼくが」を「かれが」に変えるだけでも、楽しい体験ができます。そこから徐々にメロディをいじってみたり、新しい音符を加えてみたり、自分のペースで音楽制作に触れていける――それがMobile VOCALOID Editorの目指す世界です。

まずは14日間の無料体験からスタートできる

Mobile VOCALOID Editorは、サブスクリプション化とAIエンジンの搭載により、さらに使いやすく、さらに表現力豊かなアプリへと進化しました。月額660円という手頃な価格、14日間の無料体験期間、そして替え歌から始められる初心者サポート企画と、VOCALOIDの世界への入り口が大きく開かれた印象です。

Mobile VOCALOID Editorはミキサー機能などもしっかり用意されている

既存ユーザーへの無償アップデート対応も好印象。買い切り版を購入していた人が損をすることはありません。

PC版と同じ音質、データ互換性、そして40種類以上のボイスバンク。スマートフォン一つで、いつでもどこでも本格的なボーカル制作ができる環境が整いました。

コンプレッサやリバーブなどのエフェクトも搭載されている

ボカロPを目指す人も、ちょっと遊んでみたい人も、まずは14日間の無料体験から始めてみてはいかがでしょうか。

発売記念イベント「ボカロなんでも相談会」開催

Mobile VOCALOID Editor新バージョンの発売を記念して、10月25日(土)・26日(日)の2日間、Yamaha Sound Crossing Shibuya STAGEで「ボカロなんでも相談会」イベントが開催されます。

このイベントは、大がかりなステージイベントではなく、まったりとした雰囲気の中で気軽にVOCALOIDに触れられる相談会形式。Mobile VOCALOID Editor、VOCALOID6、VOCALO CHANGER PLUGIN、VX-Betaなど、すべてのVOCALOID製品を展示し、ヤマハの開発メンバーが直接、使い方から導入の仕方まで、あらゆる質問に答えてくれます。

「カフェを飲みながら、ちょっとMobile VOCALOID Editorをインストールして、ハッシュタグをつけて何かアップしてみるか」――そんな気軽なノリで参加できるイベントです。

参加費は無料。指定のハッシュタグをつけてSNSに投稿すると、抽選でAppleギフトカード3,000円分がもらえるほか、カフェラテ割引券のプレゼントも。さらに、コラボカフェとして、asaの顔がプリントされたカフェラテも提供される予定です。

渋谷でお買い物のついでに、ふらっと立ち寄ってVOCALOIDに触れてみるのはいかがでしょうか?

Mobile VOCALOID Editor発売記念キャンペーン

新バージョンの発売を記念して、複数のキャンペーンが実施されます。

ハッシュタグキャンペーン(11月9日まで)
期間中にハッシュタグ「#はじめてのボカロ」をつけて、X(旧Twitter)またはInstagramにMobile VOCALOID Editorで制作した動画やスクリーンショットを投稿すると、抽選で5名にお好きなMobile VOCALOID Editor用ボイスバンクを1つプレゼント。

イントロセール(11月9日まで)
対象ボイスバンクが15%オフで購入可能。「AI Megpoid」「AI 音街ウナ」「AI 花響琴」「初音ミク」が通常3,000円のところ2,500円に。さらに、「HARUKA」「AKITO」「SARAH」「ALLEN」は特別キャンペーンとして0円で提供されます。

これらのキャンペーンを活用して、お得にMobile VOCALOID Editorを始めてみてはいかがでしょうか。

【関連情報】
Mobile VOCALOID Editor情報
Mobile VOCALOID Editor発売記念キャンペーン情報
asa情報

【ダウンロード】
◎App Store ⇒ Mobile VOCALOID Editor

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