11月にも「ギター経験のなくても本気のプレイができるメタル系・超ギター音源、Heavier7Stringsがスゴイ!」という記事で紹介した、Three-Body Technology社が開発したヘビメタ・ギター音源のHeavier7Strings(ヘビア・セブン・ストリングス)。国内でも着実にユーザーが増えてきているようですが、その後もバージョンアップを繰り返しながら進化しているようです。

年末には、増えてきている日本人ユーザー向けに日本語マニュアルも公開され、デモ版ユーザーでもこれで安心して使えそうです。また、世界中のユーザーがHeavier7Stringsを使った楽曲を作って発表しているのもなかなか面白いところ。改めて、このHeavier7Stringsの面白さを紹介してみたいと思います。


さらに進化しているメタル系ギター音源、Heavier7Strings

Heavier7StringsはVSTインストゥルメントおよびAAXに対応したWindows/Macで動作するサンプリング系のギター音源です。7Stringsという名称からも分かる通り7弦のギターとなっているのですが、サウンドは完全にメタル系のもので、思い切り偏ったサウンドともいえそうですが、まったくギターが弾けない人でも、ここまでのギターサウンドがDTMでできるのか!と感激できるほどのデキなのです。

まだ、実際の音や動きを見たことがないという方は以下のビデオをご覧になってみてください。



どうですか?見ての通り、これはCubaseを使ってHeavier7Stringsを立ち上げ、MIDIで鳴らしたもの。複数トラック使っていますが、ピアノロール画面を見ても、かなりシンプルなものであるのが分かりますよね。After Touchのパラメータだけはちょっと動かしてるみたいですが、ただベタ打ちするだけでも、めちゃめちゃリアルなヘビメタ・ギターサウンドが作り出せるのです。


アフタータッチのパラメータ使われている以外は比較的シンプルな打ち込み

キーボードの魔術師として知られるJordan RudessさんによるYouTubeビデオも上がっていますが、これを見ても、ただ片手で弾いているだけですからね。ホントに、その場にカメラを置いて撮っただけのビデオのようですが、目をつぶって聴いていたら、ホンモノのギターだと思いますよね。カタカタいう鍵盤を叩く音を除けば……。



このHeavier7Strings、最初自分で試してみたときは、アメリカかイギリスの製品なんだろうな……と勝手に思っていたのですが、調べてみると北京のベンチャー企業なんですね。以前に「日本ヲタ文化大好き中国人が生み出したまったく新しいシンセ、WIGGLEが画期的だ!」という記事でも中国ベンチャーのソフト音源を紹介したこともありましたが、中国の勢いはすごそうです。

まだリリースされて2年と、それほど歴史があるソフトではありませんが、やはりこのサウンドの完成度の高さ、扱いやすさからから、アメリカ、ロシア、イギリス、ドイツ……と世界中のユーザーが使っているようで、そうしたユーザーが作った楽曲が次々とYouTubeにアップされています。かなり膨大な作品がありますが、見てみると、いろいろDAWが使われているのも面白いところ。そこでDAW別にいくつかの作品をピックアップしてみました。

■Cubase


■Studio One


■Reaper


どれも、なかなかすごいですよね。ただ、これらを見ると、いずれもWindowsベースで動かしているようです。海外DTMユーザーはWindowsが多いんですかね…? AudioUnits版がないからLogicユーザーはいないようですが、調べてみたらちゃんとMacのCubaseで動かしているユーザーはいるようですね。

※訂正
AudioUnitsにも対応しています。ただしLogic Pro 9には非対応とのことです。


■Cubase Mac版



これらのデモを聴いても分かる通り、ここではさまざまな奏法が用いられているほか、Heavier7Stringsが持つさまざまな機能を駆使しています。こうした機能はコントロール・チェンジに割り当てられているので、これらを使うことで、演奏のバリエーションを広げていくこともできるわけですね。


Heavier7Stringsのデフォルトでのコントロール・チェンジの割り当て

上記はデフォルトでのコントロール・チェンジの割り当てですが、必要に応じて自分で別の番号に割り当てることも可能ですよ。

そんなHeavier7Stringsですが、年末にアップデートされた1.1.4というバージョンでは、VSTエフェクトのプラグインとしても機能するようになりました。「ギター音源がVSTエフェクトってどういうこと?」と思う方もいるかもしれません。


いわゆるエフェクトは一通り揃っていて、自由に組み合わせたり設定できる

このHeavier7Strings、ギターの音自体も、そのサンプリングの充実さですごいのですが、ヘビメタならではのサウンドに仕立て上げているのが、強力なエフェクト群です。EQ、トレモロ、フランジャー、ワウワウ、コンプレッサ、ディレイ、リバーブ……といったエフェクトはもちろんですが、やはりヘビメタのギターサウンドにするためのものもしっかり揃っています。


アンプ、キャビネット、スクリーマーなどがあるからこそ、ヘビメタギターのサウンドが作れる

そうスクリーマー、ブースター、オーバードライブといったものがあるからこそですが、もちろんギターアンプにキャビネットといったものも揃っているから、このサウンドになるんですよね。

そのアンプシミュレータも含めたエフェクト群一式をVSTエフェクトとして使えるようになったというわけなのです。試しに、Studio OneのアナログシンセであるMai Taiに掛けてみましたが、ギターとはちょっと違った雰囲気だけど、思い切りヘビメタなサウンドになってくれます。なお、このエフェクトとして機能させた場合、「stereo in」というボタンが登場するのもポイント。本来ギターならモノラル入力となりますが、ステレオでもうまく使えるようになっているわけですね。


Studio Oneのシンセ、Mai TaiにエフェクトとしてのHeavier7StringsFXを適用してみた

さて、冒頭でも触れたとおり、日本人ユーザーのためにということで、先日、日本語版のマニュアルがリリースされました。PDFファイルで52ページというものですが、これで日本人ユーザーも、そしてギターについてあまり詳しくないユーザーでも思い切り使うことができそうですね。


PDFの日本語マニュアルがリリースされた

読んでみたところ、自動翻訳などではなく、しっかりした日本語になっています。クレジットを見てみると、日本語翻訳:Soutarou Kawaguchiと記載がありましたので、日本人がしっかりと関わっているんですね。


Heavier7Stringsのサイトからもダウロード可能

この日本語マニュアル自体は、Heavier7Stringsのサイトから誰でもダウンロードできますし、この記事の下のリンクからもダウンロード可能になっていますよ。


アーティキュレーション(奏法)などについてもしっかり日本語で解説されている

このように日本語マニュアルが登場する一方で、日本語でのチュートリアルビデオも登場していました。これは長野県にあるケーファイブスタジオ(@k5_studi0)というところが自主的に作っているもののようで、まだ基本的な使い方を示すPart1のみが公開されている段階ですが、画面とキーボードを使った演奏を組み合わせたわかりやすいビデオなので、続きの登場も楽しみですね。



なお、このHeavier7Stringsを購入すると、ダウンロード先のURLがメールで届くのですがここにはプログラム本体と、サンプリングデータのダウンロード先が記載されています。プログラム本体は小さいのでいいのですが、サンプリングデータのほう6GB程度と大きく、Heavier7Stringsのサイトからだと、中国と日本のネット接続が遠いせいなのか、数十時間もかかってしまうケースがあるのです。

発売元のThree-Body Technologyに連絡すると、DropboxのURLが送られてくるので、それを使えば10分程度でダウンロードできるのですが、いちいち連絡するのは面倒と思う方もいますよね。実は、このサンプリングデータはデモ版と同じものなので、デモ版を入手してしまうのが簡単です。ただし、デモ版をダウンロードするにはアカウントを作成するとともに、Heavier7Stringsの掲示板に何でもいいので1つ書き込みをする必要があるので、それを試してみるといいですよ。

【関連情報】
Heavier7Strings製品情報(英語)
Heavier7Stringsデモ版ダウンロード
Heavier7Stirngs日本語マニュアル
【価格チェック&購入】
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