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SoundMakerから本格的なDTMデスクが登場。19インチラックマウント搭載で4サイズ展開

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日本のベンチャーメーカーであるSoundMakerから、DTM用のデスクが発売されました。19インチラックを複数設置できるラックマウント搭載で、モニタースピーカーやディスプレイを設置できるスペースも用意されています。

サイズは横幅140cm(税込み・送料込み直販価格:198,000円)、160cm(218,000円)、180cm(248,000円)、220cm(298,000円)の4種類。天板にはクルマのダッシュボードを思わせる合皮素材を採用し、従来の木製デスクとは一線を画すデザインを実現しています。そのDTMデスクの実物も見てきたので、どんな機材なのか紹介していきましょう。

SoundMakerから機能面でもデザイン面で優れたDTMデスクが発売された

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4サイズ展開で多様なニーズに対応

SoundMakerは以前、DTMステーションで同社が出したギター保管庫を紹介したこともありましたが、今回のDTMデスクはDTMユーザーに特化した製品となっています。ギター保管庫同様、日本の住宅事情を考慮しながらも、プロフェッショナルな環境を構築できる製品づくりが同社の特徴といえます。

SoundMakerが今年の夏に発売したギター保管庫

DTMデスクといえば、これまで海外製の大型製品が主流でしたが、日本の住宅では設置が難しいケースも少なくありません。また、木製の高級DTMデスクは価格が30万円を超えることも珍しくなく、手が届きにくいのが実情です。SoundMakerは、こうした課題を解決するため、日本のユーザーに最適化されたDTMデスクの開発に取り組んできました。その結果生まれたのが、今回紹介するDTMデスクです。

SoundMaker DTMデスクは、140cm、160cm、180cm、220cmという4つの横幅サイズを展開しています。価格は全て税込み・送料込みの直販価格となっており、追加費用の心配なく導入できる点も魅力です。最もコンパクトな140cmモデルは、6畳程度の部屋でも設置可能で、自宅DTMユーザーに最適です。一般的なマンションやアパートでも無理なく導入でき、機材が増えてきたDTM初心者から中級者まで幅広く対応できます。

日本の住宅事情にもマッチした横幅140cmのDTMデスク

一方、プロフェッショナルユーザーや多くの機材を所有しているユーザーには、160cm以上の大型サイズが用意されています。180cmや220cmモデルになると、業務用スタジオにも匹敵する広さを持ち、大量の機材を整然と配置することが可能です。複数のシンセサイザー、エフェクトラック、オーディオインターフェイスなど、多数の機材を効率的にレイアウトしたいユーザーにとって、理想的な作業環境を構築できます。

クルマのダッシュボードを思わせる天板デザイン

天板部分には合皮素材(塩ビシート)を採用。クルマのダッシュボードのような質感で、従来の木製DTMデスクとは異なるスタイリッシュな外観を実現しています。黒を基調とした機材が多いDTM環境において機材との一体感を生み出し、プロフェッショナルな雰囲気を演出します。

天板は合皮素材を用いたスタイリッシュなものになっている

合皮素材は、見た目の高級感だけでなく、実用面でもメリットがあります。木製と比べて汚れに強く、万が一飲み物をこぼしてしまった場合でも、サッと拭き取ることができます。また、メンテナンスも比較的容易で、長期間使用しても美しい状態を保ちやすいという特徴があります。

サイドパネルは標準では木目調ですが、カラーバリエーションも用意されており、アップグレードも可能です。自分の部屋のインテリアや好みに合わせて、デスク全体の雰囲気をカスタマイズできる点も魅力といえます。

本格的な19インチラックマウント搭載が最大の強み

DTMデスクとして最大の特徴は、充実した19インチラックマウント機能です。140cm、160cmサイズの場合、デスク上部の左右に斜めに配置されたラックスペースが各5U、デスク下部には左右に各7Uのラックスペースがあり、合計24Uのラックマウント機材を搭載できます。

デスクトップ上、左右に5Uのラックマウントスペースが用意されている

180cm、220cmサイズではさらに充実し、上部の斜めラックは各8U、下部も各8Uとなり、合計32Uもの大容量ラックスペースを実現しています。

斜めに配置された上部ラックは視認性が高く、パッチベイやオーディオインターフェイスなど頻繁に操作する機材の配置に最適です。ただし、斜めラックに奥行きの長い機材を装着すると、下部ラックの一部が使用できなくなる可能性があります。パッチベイのように奥行き5cm程度の機材なら問題ありません。

横幅180cmのDTMデスク

ラックスペースは換気口や冷却孔が多く設けられており、放熱しやすい設計となっています。また、背面カバーロックで高価な機材を保護できる点も安心です。ラックスペースに市販の1Uサイズ引き出しユニットを取り付けることで、小物の収納スペースとしても活用できます。

音響面にも配慮した設計

デスク天板のスピーカー設置部分には穴を設けており、共振を防ぐ工夫が施されています。天板の共振を抑制することで、よりクリアなモニタリング環境を実現しています。インシュレーターと組み合わせることで、さらに効果的です。

スピーカーを設置する部分の下に振動防止用の穴があけられている

また、ディスプレイを設置するモニタースタンドは高さ調節が可能となっています。長時間の作業で頸椎が痛くなる問題を解決するため、ユーザーの体格や作業スタイルに合わせて最適な高さに調整できます。複数のモニターが必要な場合は、高さを高くして左右の天板に接続することも可能です。

ディスプレイ台部分は上下に調整することが可能

ケーブル類を整理するための配線穴も用意されており、デスク内部にケーブルを通すことで見た目をすっきりとまとめられます。

キーボード台のサイズと機能

各サイズモデルには、引き出し式のキーボード台が標準装備されています。特別に硬度の高い金属製のスライドを採用しており、20kgまでのシンセサイザーを問題なく収納できます。140cmモデルでは61鍵クラスのキーボードまで対応。160cm以上のモデルであれば88鍵のフルサイズキーボードを利用することができます。

引き出し型で20kgのキーボードがおける機構となっている

キーボードスライダーの4辺には1.5cmの高さの柵が設けられており、頻繁に押したり引いたりしてもキーボードが落ちない設計となっています。また、25鍵や49鍵の小型キーボードを使用する場合は、空いたスペースをパーカッションパッドやサンプラーなどの小物収納として活用することも可能です。

横幅140cmのDTMデスクの寸法

 

組み立ては意外と簡単、出張組み立ても可能に

半組み立て済みの部品で構成されているため、複雑な作業はほとんどありません。140cmサイズなら1人で組み立てることもできますが、2人で行えば約30分程度で完成させることができます。また180cm〜220cmサイズでも2人で1時間程度で組み立てが完了します。大型サイズは天板が3枚に分割された状態で発送されるため、一般的なマンションのエレベーターにも問題なく収まります。

リアはこのような形になっているので配線もしやすい

複数人での作業が難しい場合や、組み立てに自信がない場合は、出張組み立てのオプションサービスも近々対応するとのことです。2025年12月現在、まだこのオプションサービスはメニューに用意されていませんが、近いうちに詳細なオプションサービス価格と開始時期がSoundMakerからアナウンスがあると思います(発表されたからこの記事でも追記する予定です)。

購入方法と保証

購入は主にSoundMakerのウェブサイトからの直販となっており、価格は全て税込み・送料込みです。千葉の拠点で検品してから発送されます。また、一部楽器店でも取り扱いが始まっています。

商品到着日から2年間の保証が付いており、安心して長期間使用できます。

サイドパネルのカラーバリエーションやアップグレードについては、別途オプションとして用意されており、詳細は販売ページで確認できます。

バランスのとれたDTMデスクとして普及していきそう

本格的な19インチラックマウントを搭載したDTMデスクは、これまで選択肢が限られていました。SoundMaker DTMデスクは、コンパクトな140cmから大型の220cmまで4サイズを展開し、ホームスタジオからプロフェッショナル環境まで幅広く対応できる製品です。充実した19インチラックマウント、音響面への配慮、スタイリッシュなデザインなど、DTMユーザーが求める要素をバランスよく盛り込んでいます。すでにプロの現場でも導入が始まっているとのことで、今後、国内で幅広く使われるDTMデスクとして普及しそうです。

機材の収納に困っている、ラックマウント機材を効率的に配置したい、かっこいいデスクで制作意欲を高めたい――そんなDTMユーザーにとって、SoundMaker DTMデスクは検討する価値のある製品といえるでしょう。

【関連情報】
SoundMaker DTMデスク製品情報

この記事を書いた人

DTM、デジタルレコーディング、デジタルオーディオを中心に執筆するライター。インプレスのAV WatchでもDigital Audio Laboratoryを2001年より連載。「Cubase徹底操作ガイド」(リットーミュージック)、「ボーカロイド技術論」(ヤマハミュージックメディア)などの著書も多数ある。趣味は太陽光発電、2004年より自宅の電気を太陽光発電で賄うほか、現在3つの発電所を運用する発電所長でもある。

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