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怪物オールインワン・シンセSYNTHMASTER 3が10年の時を経て、メジャーバージョンアップ!

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10年以上前にも記事にしたことのある、トルコの実力派デベロッパーKV331 Audio。彼らが開発するSYNTHMASTERシリーズは、圧倒的なコストパフォーマンスと、アナログからウェーブテーブルまで網羅する懐の深さで、世界中のユーザーに愛され続けているモンスターシンセです。長らくバージョン2の時代が続き、v2.9として熟成を重ねてきましたが、約10年の時を経てついに待望のメジャーアップデートを果たし、「SYNTHMASTER 3」として昨年リリースされたことはご存知でしょうか?

価格は、通常価格は約15,000円。NKS対応、VAnalogオシレータの新搭載、柔軟なモジュラーアーキテクチャへの進化、そして最大16レイヤーという怪物的なスペックなど、中身は別物といえるほどパワーアップしたSYNTHMASTER 3。その実力と、見逃せないセール情報を詳しく紹介していきましょう。

トルコ発のオールインワン・シンセ、SYNTHMASTER 3が12月17日から過去最大のセールを開始

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トルコの技術者集団が開発した、質実剛健なシンセSYNTHMASTER 3

まずは開発元であるKV331 Audioについて少し触れておきましょう。KV331 Audioは、トルコに拠点を置くソフトウェアデベロッパーであり、設立以来ひたすらにシンセサイザ製品の開発に注力してきたメーカー。派手なマーケティングや煌びやかなGUIで目を引くというよりは、製品の中身である音質や機能性で勝負する姿勢を貫いている、硬派な開発企業なのです。

これまでのSYNTHMASTER 2、その最終バージョンであるv2.9は、非常に長い期間にわたって無償アップデートが繰り返されてきました。「一度購入すれば長く使える」という安心感も、このメーカーの大きな魅力の一つ。今回のSYNTHMASTER 3は久しぶりのメジャーバージョンアップとなり、満を持してのリリースとなりました。もちろん今回は設計の根本からの刷新となるため、基本的には新規購入、あるいは有償のアップグレードという形になっています。

SYNTHMASTER 3は、SerumやAvengerといった特定のジャンルやサウンドキャラクタに強みを持つシンセサイザとは違い、全部入りを目指しており、アナログ、デジタル、ウェーブテーブル、グラニュラーといった現代のシンセサイズに必要な要素をすべて網羅し、それらを高次元で融合させています。オールインワンシンセでありつつも、動作の軽快さと安定性が高いのも特徴。華やかさは控えめかもしれませんが、トレンドのサウンドを網羅できる実力を備えています。

自由度が飛躍的に向上したモジュラーアーキテクチャ

そんなSYNTHMASTER 3最大の特徴といえるのが、新たに採用されたモジュラーアーキテクチャです。これまでのバージョンでは、オシレータからフィルター、アンプへと流れる信号経路であるシグナルパスがある程度固定されていました。しかし今回のバージョン3ではその制限が取り払われ、セミモジュラーシンセに近い自由度を手に入れました。

自由自在にモジュールを配置できる

オシレータ、フィルター、モジュレータといったモジュールを、最大16個まで自由に配置することができるようになり、従来の減算合成シンセサイザの枠を超えた、ルーティングや実験的なサウンドメイクが可能になりました。たとえば複数のフィルターを直列や並列に自在に組み合わせたり、オシレータの間にエフェクト的な処理を挟み込んだりといったことが、パッチケーブルを繋ぐような感覚で、UI上で行えるのです。それぞれのモジュールが独立しているため、オシレータ1にはこのフィルターをかけたいけれど、オシレータ2はバイパスしたいといった処理も思いのままです。

さらに驚くべきはそのレイヤー構造です。SYNTHMASTER 3では、1つのプリセットの中に最大16のレイヤーを作成可能。それぞれのレイヤーが独立したシンセサイザーとして機能しており、通常のシンセサイザでは2レイヤーや4レイヤーが一般的ですが、16レイヤーというのは桁違いのレイヤー数を作ることができます。極端なことをいえば、レイヤー1で重厚なベースを鳴らし、レイヤー2から4で厚みのあるパッドを重ね、レイヤー5でアルペジオを走らせ、さらにレイヤー6以降でキック、スネア、ハイハットといったドラムキットを展開するといったことが、これ1台で完結してしまうのです。

16個までレイヤーを作成することができる

また各レイヤーには独立したアルペジエータやシーケンサを組み込むことができるため、DAWのトラックを使わずとも、SYNTHMASTER 3内部だけで1曲作れてしまうレベルとなっています。CPU負荷を抑えつつ多層的な音作りをすることができ、ライブパフォーマンスやスケッチ作成においても強力な武器となるはずです。

波形を自由に変形できるVAnalogオシレータ

通常のアナログモデリングシンセといえば、ノコギリ波や矩形波といった基本波形や、既存の名機をシミュレートした波形を選択するのが一般的です。しかしSYNTHMASTER 3のVAnalogオシレータでは、単に波形を選ぶだけでなく、カーブセグメントを使用して波形の形状を自由にデザインすることができます。

アナログ回路が波形を生成する方法を模倣しつつ、ユーザーがリアルタイムで波形を生成・調整できるのです。これまでプリセットされた波形を選ぶか、パルスウィズ変調などで微調整するしかなかったプロセスを、視覚的かつ直感的に行えるようになったことで、既存のアナログシンセでは出し得なかった独自の倍音構成を持つ波形や温かみを持ったサウンドを一から生み出すことが可能になりました。

新搭載のVAnalogオシレータ

音色のキャラクタとしては、90年代から2000年代のハードウェアシンセを彷彿とさせる、ストレートで芯のあるサウンドが特徴的。昨今のソフトシンセに多い「最初から完成されたエッジの効いた音」とは一味違う、素材としてのよさを感じさせる実直な出音となっており、古くからのシンセファンにとっても納得できる製品となっています。

もちろん昨今のEDMやベースミュージックに欠かせないウェーブテーブルシンセシスや、複雑なテクスチャを生み出すグラニュラシンセシス、ベクトルシンセシスまでも網羅されています。そして、これらをモジュラー構造の中で自由に組み合わせられるのがSYNTHMASTER 3のポイント。

ウェーブテーブルやグラニュラなども搭載している

たとえば、一般的なシンセではグラニュラを使うために専用モードに切り替える必要があったりしますが、SYNTHMASTER 3なら「オシレータ1はVAnalog、オシレータ2はグラニュラ」といった具合に、モジュールとして自由に配置できます。マルチサンプルエディタも搭載されており、手持ちのWAVファイルを取り込んでオリジナルの音源として活用することも簡単。ドラッグ&ドロップでサンプルを読み込み、即座に鍵盤にマッピングして演奏できる手軽さは、サンプラとしても優秀です。

3つのビューで音作り

機能が増えると懸念されるのが操作性の低下ですが、SYNTHMASTER 3ではUIが刷新され、その点も見事に解消されています。タブビュー、トラックビュー、ミックスビューという3つの視点が用意され、目的に応じて最適な画面に切り替えられるようになっています。

TAB、TRACK、MIXの3つのビューを切り替えられる

まず初期状態で表示されるのがタブビュー。ここでは選択したレイヤーのオシレータやモジュレータが水平方向のタブとして整理され、左側にモジュレーションソース、右側にレイヤーのパラメータやルーティング、シーケンサなどが配置されます。一つの音色をじっくり作り込むのに適した、基本となる画面となっています。

メインとなるタブビュー

次に便利なのがトラックビュー。ここでは全レイヤーが水平リストとして一覧表示され、各レイヤーのソロやミュート、シーケンサのオンオフなどを一目で把握し制御できるのが特徴となっています。Shiftキーを使った一括操作にも対応しており、たとえばVoiceボタンをShiftキーを押しながらクリックすると、すべてのレイヤーの表示がVoiceパラメータ画面に切り替わります。複数のレイヤーの設定を比較したり、まとめて調整したりする際にいちいちレイヤーを行き来する必要がない、スピーディーなワークフローが実現されています。またリストのスクロールもマウスホイールやドラッグ操作でスムーズに行えます。

トラックを一覧することができる、トラックビュー

そして3つ目がミックスビューです。レイヤーが垂直リストで表示され、各レイヤーのエフェクトセンド量やインサートエフェクトの管理がミキシングコンソールのように行えます。各レイヤーには最大5つのインサートエフェクトを適用できるほか、グローバルなエフェクトバスにあるEQ、ディレイ、リバーブへのセンド量を調整することで、プリセット全体の空間処理を統合的にコントロールできます。この画面には便利なUndoとRedoボタンも用意されており、エフェクトの試行錯誤も安心して行えます。また各エフェクトスロットにある虫眼鏡アイコンをクリックすると、詳細な編集画面がポップアップし、より細かなパラメータ調整が可能です。

ミキシングコンソールのように編集できる、ミックスビュー

過去の資産も活かせる強力なブラウザ

膨大なプリセットを管理するブラウザ機能も大幅に強化されています。まず収録されているファクトリープリセットは900以上。EDMやPop、Cinematicなど幅広いジャンルを網羅しており、世界中のトップサウンドデザイナーたちが手掛けた即戦力のサウンドがずらりと並びます。

ファクトリープリセットは900以上

また過去のSYNTHMASTER 1およびSYNTHMASTER 2のプリセットも読み込むことができるため、ブラウザ上には製品ごとのフィルターが用意されています。SYNTHMASTER Oneをクリックすればそれ専用のバンクやプリセットが表示され、SYNTHMASTER 2を選べばそのライブラリにアクセスできるため、過去の資産が無駄になることはありません。

過去のプリセットも使用可能

もっと特定のジャンルに特化したプリセットが欲しいという場合も、KV331 Audioは非常に多くの拡張プリセットバンクをリリースしており、これらを追加で購入してライブラリを拡張していくことが可能です。自分の制作スタイルに合わせて必要な音色を追加することもできるようになっています。

ジャンルに特化した拡張パックも用意されている

そしてNKS対応でもありつつ、プリセット名の横にある再生ボタンにマウスオーバーするだけで音色をプレビューできる機能を搭載しています。従来のようにプリセット名をクリックしてロードを待ってから鍵盤を弾くという手間が必要なく、マウスカーソルを合わせるだけで、その音がどのようなフレーズや質感を持っているかが瞬時に再生されます。そしてプレビュー機能を使わなくとも、矢印キーで次々と音色を切り替えても爆速で音色が切り替わるので、ストレスを感じない作りとなっています。

マウスカーソルを合わせると、プリセットが再生される

さて、最後に改めて価格についてです。通常これだけの機能を詰め込んだ全部入りのシンセサイザであれば、市場価格で4万円前後はするのが相場。一方SYNTHMASTER 3の場合、定価では99ドル、日本円にして約15,000円となっており、手頃な価格設定となっています。

以上、KV331 AudioのSYNTHMASTER 3について詳細に紹介しました。質実剛健な作りと、モジュラーアーキテクチャによる無限の自由度、最大16レイヤーによる分厚いサウンド、そして即戦力となるプレビュー機能など、現代の音楽制作に必要な要素が高い次元で融合しています。制作環境の核となるシンセサイザを導入し、新たなサウンドメイクに挑戦してみてはいかがでしょうか。

【関連情報】
SYNTHMASTER 3 製品ページ

【価格チェック&購入】
◎SONICWIRE ⇒ SYNTHMASTER 3

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