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  • グイっと持ち上げるマキシマイザー、あのDeeMaxの双子の兄弟!? マスタリング専用の音圧爆上げプラグイン、DeeMMaxが誕生

一世を風靡したDotec-Audio(ドーテック・オーディオ)のマキシマイザー、DeeMax。ただレバーを持ち上げるだけで、音圧を爆上げできるということで、大きな話題になりましたが、そのDeeMaxの双子の兄弟ともいえるプラグイン、DeeMMax(ディー・エム・マックス)がリリースされました。DeeMaxが各トラックにも挿せるマキシマイザーだったのに対し、DeeMMaxはマスタートラックに挿す、まさにマスタリング専用のプラグインです。

操作はDeeMaxと同様、レバーをグイっと持ち上げるだけ。ただ、DeeMMaxはマスタリング専用であるだけに、音質に徹底的にこだわりつつも、他社プラグインと比較しても、かなり大きな音圧を稼げるのが特徴。ここにはDeeシリーズすべての開発を行っているミュージシャンであり、プロデューサーでもあるフランク重虎さんの強いこだわりがあって実現しているものなのです。実際、DeeMMaxとはどんなものなのか、DeeMaxと何が違うのか、そのフランク重虎さんにお話しを伺ってみました。


マスタリング専用のマキシマイザーとして新たに登場したDeeMMax

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「音圧を上げるための最強にして超簡単なツール、DeeMax」が登場してから3年。その間にもユニークな製品を次々と生み出す日本のプラグインメーカー、Dotec-Audio。これまでDeeMaxはじめ、太い音を作るDeeFat、強力なコンプDeeComp、オートメーションを書かなくて済む魔法のプラグインDeeTrim、知識不要で機能してくれるDeeEQ、音像を思いきり広げてくれるDeeWider……などなど、シンプルかつ簡単に操作できる、高性能なプラグインを次々とリリースしてきました。

そのDotec-Audioから今回リリースされたのが、マスタリング専用のプラグイン、DeeMMaxです。これはDeeMaxの上位バージョンであるとか、後継バージョンというわけではなく、DeeMaxと共存する、よく似た、まさに双子のようなプラグインなのです。レバーをグイッと持ち上げるだけで、音圧が爆発的に上がるのが特徴ですが、DeeMaxのように各トラックに挿すのではなく、あくまでもマスタートラック専用のマスタリングプラグインなのです。中の処理システムもDeeMaxとはまったく異なるもので、非常に高音質に音圧を上げることができるようになっているのです。

DeeMMaxを開発したDotec-Audioのフランク重虎さん

--今回登場したDeeMMax、DeeMaxに名前も見た目も似ていますが、この新プラグインDeeMMaxはどういったものなんですか?
重虎:DeeMMaxは、マスターバスにインサートして使うマスタリング専用のマキシマイザーです。DeeMaxはレイテンシーが無く、リアルタイムに使えるものでしたが、DeeMMaxは音質最重視という考えから、レイテンシーは出てしまいますが、マスタリング用途に最適化しています。確かにDeeMaxとDeeMMaxは、似た者同士ではありますが、使い分けはしっかりしています。DeeMaxは制作中にガンガン使うことができ、またエフェクターとしても使えるので、制作しながらある程度の音圧を予測立てて使っていくことができます。それに対しDeeMMaxは、打ち込みもミックスも終わった後、一番最後のマスターに挿すという使い方。これまでマスターバスにDeeMaxを使っていた方は、これをDeeMMaxに差し替えていただく、ということを想定しています。これによって、より高水準なマスタリングの音を作ることができるのです。このDeeMaxとDeeMMaxのユーザーインターフェースが似ているのは、使い勝手を考えて、1パラメータにしているのはもちろんのこと、差し替えがしやすいようにレバーを上げた時の数値も一致するようにしています。制作途中で気に入った雰囲気をそのまま、より高品質なものに仕上げることができるようになっています。先ほどお話した、DeeMMaxのレイテンシーですが、約30msほどあります。本当はもっと短くすることはできるのですが、一応10Hzという超重低音のところまでカバーしているので、この値になっています。


人気のマキシマイザーDeeMax(左)とマスタリング専用として新たに登場したDeeMMax(右)

--確かにレバーの部分はDeeMaxとほぼ同じですが、何かダイヤルやボタンが付いていますね。
重虎:そうなんです。1つのレバーをメインにしつつ、2つのダイヤルと1個のボタンを用意しました。右のダイヤルは、アウトプットの値を決めるものになっています。アウトのピークをどこに設定するか決めるもので、0dB~-20dBまで調節できるようになっています。左はソフトネスという値を調整するダイヤルです。これは音圧よりもダイナミックレンジを優先してくれるというものなんです。マキシマイザーは音圧を詰めれば詰めるほど、ダイナミックレンジが縮み、歪みやすくなりますよね。そのダイナミックレンジや歪み具合を簡単に調整できるよう搭載した機能で、パーセンテージを上げると、音圧を詰め込むよりも、ダイナミックレンジを優先します。そんなに音圧感や歪み感を出したくない場合は、この値を上げるといい感じに仕上がります。


左がソフトネスの設定、右がアウトプットの設定

--ボタンはどんな役割ですか?
重虎:これはモニタースイッチです。音圧を上げると当然音は大きくなり、聴こえる音が大きくなると、元の音質からどう変わったのか判断しにくいものです。そこで、このモニタースイッチをオンにすることで、音の大きさは変えず、純粋に効果だけを比べることができるようになります。出音の音量を保ってくれるので、歪みなどのチェック時にかなり便利に活用できるんです。後はおまけ程度ですが、要望の多かったデシベル表示を搭載しました。メーターの部分をクリックしてもらうと、表示が切り替わるようになっています。


%表示だけでなく、要望の多かったdB表示にも対応

--マスタリングに便利な機能も搭載されているので、DeeMMaxを使って簡単にマスタリングできそうですが、内部的には結構複雑なことをしているんですか?
重虎:そうですね。基本的にはゼロクロスポイントを感知しながら、各波形ごとに大きくしていっています。処理的には、コンプレッサーやリミッターとはまったくの別物ですね。そして、DeeMMaxの特徴として、かなりの音量詰め込んでも、クリアにミックスバランスを保てることが挙げられるのですが、そこには秘密があるんです。基本的に波形は、基準となる音の波形に倍音の波形が乗っかった形になっています。それをDeeMMaxでは分離させて処理を掛けています。分離していない状態で波形をマキシマイズしていくと、もちろん倍音の部分もつぶれていってしまい、割れた音になってしまうんですね。ですが、一度基音と倍音を分離させて、基準となっている大きな波を存分にマキシマイズした状態に、同じ割合で増幅させた倍音を再合成してあげると、倍音がつぶれることなくマキシマイズできるんです。


基音と倍音に分離させてから処理すると解説する重虎さん

--他のマキシマイザーもそういった処理がされているんですか?
重虎:プロの現場でよく使われるタイプの製品は、マルチバンドで帯域ごとに分けてマキシマイズしていますね。使ったことのある方なら経験したことがあると思いますが、マルチバンドタイプは音圧を上げすぎるとミックスバランスが変わっちゃうんですよね。その理由は簡単で、低域は低域で上げられるところまで上げて、中域も中域で上げられるところまで上げる。さらに高域も高域で上げられるところまで上げる……という方法だからなんですよ。つまり、上げていくうちに低域と中域や高域に対しての低音の割合が減って、その結果、音は大きくなっているが、低音が薄く感じてしまうという音になるんです。その点DeeMMaxでは、考え方そのものが違いますから、そういったことがなく、ミックスバランスを保ったまま音圧を稼ぐことができるんです。ですが、そうなると定番製品よりも音が大きくならないと思われるかもしれないのですが、そこは上手く処理をしていて、厳密にいうとバランスを保っていないが、聴感上保てる工夫をして処理をしているんですよ。


▲単純にノーマライズをした波形


▲DeeMMaxでの結果。極限まで最大化しても倍音と音楽性が残る。倍音の比率もキープしている


▲A社マキシマイザーでの結果。極限まで最大化しても音楽性は残り、倍音比率もキープしているが、ピークがぶつ切りになって破綻

--普通のマキシマイザーなら音が破綻してしまうくらいまでいっても、DeeMMaxではクリアに持ち上がってますよね。ちなみに、その聴感上保てる工夫とは?
重虎:低音に関しては、矩形波に近い形に歪ませた方が聴感上大きく聴こえるんです。なので、マキシマイズする際に、山型を保ったままでなく、基音を四角になるぐらいウェーブシェイピングしています。ですが、そのままの波形を歪ませても、ただの普通に割れた音にしか聴こえないので、基音と倍音を分解して再合成する方法をとり、元の音を保ったまま自然に音量を稼げるようにしています。また、サイン波に近い音はそのままの波形で、倍音がある音などは、基音を四角になるぐらいマキシマイズして後から倍音が乗るように処理をして、本来狙った音に近い状態にする工夫もしているのです。他社製のものは、コードを見ていないので何とも言えないのですが、そのまま山型を大きくしているものもあれば、同じように波形をウェーブシェイピングして太らせているものもあると思います。ですが、分解して再合成という方法はとっていないと思うので、音が破綻してしまうんですよね。実際に音を聴いて判断してもらうのが一番ですが、視覚的にも分かりやすいようにテストしてみました。ちなみにテスト自体は+18dBという極端な限界性能テストのため、波形としては派手目に設定しています。


▲B社マキシマイザーでの結果。あまり音圧を上げられておらず、倍音の倍率のほうが大きいためミックスバランスも変わってしまう


▲C社マキシマイザーでの結果。DeeMMaxに近いいい線ではあるが、倍音が多すぎで、ピーク付近の小波が埋まってる

--波形を見てもいい感じなのが分かりますね。一方で、そもそもDeeMaxをマスターに使っていた人も多かったと思いますが、そういう人たちにとってDeeMaxはもう必要ないものになってしまうんですか?
重虎:決してそんなことはないです。DeeMax ProとかDeeMax2にしなかった理由がそこにあります。つまり、DeeMaxとDeeMMaxは上下の関係でなく、同列の製品なんですね。DeeMaxの一番の特徴は、リアルタイムにマキシマイズできることです。今までレイテンシーをかけないと使えなかったマキシマイザーを、リアルタイムに鳴らしながら使うことができるので、トラックメイキング中に音圧を上げて、確かめながら使うことができるのが面白いところです。もちろんDeeMaxはマスタリングに耐える作りをしていたのですが、よりマスタリングに向いたものとしてお使いいただけます。逆に各トラックに挿して使う方法は、DeeMMaxではできないんです。それにそもそも、DeeMaxとDeeMMaxは音の作り方が全然違うんですよ。DeeMaxの方がよりエフェクティブなクリエイティブエフェクトとして使えます。なので、音色づくりに関して、DeeMaxで作れた音はDeeMMaxでは作れないです。ターボボタンもないですしね。ですので、DeeMMaxが出たからと言って、Maxが全く使いものにならなくなると言ったら、そうではなく、DeeMaxとDeeMMaxどちらにも特徴があるので、上手く使い分けてもらえればと思います。


▲DeeMaxでの結果。倍音比率はキープしているがDeeMaxほど音圧を上げ切れていない

▲DeeMMaxのSoftnessを上げた結果。原音に近い状態でありつつ某定番製品相当の最大化がでいている

--DeeMaxをDeeMMaxに置き換えたら、何が変わるのか、もう少し具体的に教えていただけますか?
重虎:DeeMaxよりも明瞭に音圧をあげることができます。DeeMaxとDeeMMaxとは音のニュアンスは近いですが、高音域の質感とクリア感に違いがあり、聴感上のミックスバランスを保った状態で音圧を上げることができます。また、DeeMMaxマスタリング用のマキシマイザーとして、ソフトネスのパラメーターやアウトプットのダイヤル、モニタースイッチが付いてるので、より追い込んだマスタリングの音作りができますよ。


▲左右で位相がズレたサイン波を各社マキシマイザーで処理するとどうなるのか……


▲DeeMMaxなら元波形の形をキープしながら最大化できる

--DeeMMaxは基音と倍音を分離して考えるマキシマイザーとのことですが、他にもなにかポイントがあるんですか?
重虎:実はゼロクロスポイントにおいて、ちょっと複雑な処理をしています。他社のマキシマイザーは、左右どちらかのゼロクロスポイントを見ていて、どちらかのゼロクロスポイントがきたら、そっちに合わせて逆のチャンネルも処理する方法をとっています。ですが、これには少々問題点があり、急にゼロから音が入ってきたすると、おかしなズレ方をしてしまうんですね。色々な楽器が入った音だとうまくごまかせるのですが、特にピュアな波形はこうしたズレに弱く、音には影響してくるんですよ。それに対し、DeeMaxもDeeMMaxも左右別々にゼロクロスポイント見ているので、ズレがなくゼロクロスポイントでうまく帳尻を合わせるようになっています。本当に左右バラバラに処理をすると、左右がバラバラな音量になってしまうので、そこは上手くリンクをとりつつ処理をしています。といっても、一番は音の出音が聴感上が良ければ、それがベストなだけの話ではあるのですが、ここまで細かい処理をしているので、それが音にも影響しているということです。これに関しても少し実験をしてみました。自分でやっておきながらですが、音楽にかけてなんぼの物です。実験器具みたいにサイン波の結果がどうのというのは好きでは無いのですが、原音に忠実ということに関して、視覚的にも分かりやすいように実験してみました。


▲A社マキシマイザーでの結果。最大化されるが波形が大きく破綻してしまっている


▲B社マキシマイザーでの結果。波形検知開始時に大きく乱れる。左の影響を受けて右の無音部分がつられている


▲C社マキシマイザーでの結果。波形の検知直後は対応できず、バッファのデータ処理にミスが発生している

--ここまでの音質を実現したマスタリング用途の製品なのですから、もう少し高めの価格設定でもいいように思いますが……。
重虎:本当は、今回かなり作り込んだので、もう少し高い価格設定にしたかったのですが、あくまでDeeMaxとの同列という位置づけなので、あえてDeeMaxと同じ5,000円としました。もちろんDotec-Audio製品を持っている方であれば、1,500円のシリアルキー割引も適応されるので、3,500円で購入できます。そして、今回も、Dotec-Audioとして音系・メディアミックス同人即売会 [M3]に出店します。ここでは、シリアルキー割引よりもさらに安いM3特価での販売を予定していています。DeeMMax以外にも各種製品をM3特価で販売しますので、ぜひいらしてください。


開発にはかなり苦労したと語る重虎さん

--最後に一言お願いします!
重虎:今回は特にDeeMMaxはワケが分からないほど難しい処理をしています(笑)。1回作って実験している間に、違う方法を思い浮かんでの繰り返しで、納得のいくまで基本から作り直したりもしました。試行錯誤してできた自信作ですので、ぜひ一度お試しください!
--ありがとうございました。
【ダウンロード】
◎Dotec-Audio ⇒ DeeMMax

◎SONICWIRE ⇒ DeeMMax

◎Dotec-Audio ⇒ DeeMax
◎SONICWIRE ⇒ DeeMax

【関連情報】
DeeMMax製品情報

DeeMax製品情報
Dotec-Audioサイト

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