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Antelopeの超高機能USB/TBオーディオIF、Zen Tourを触ってみた

Antelope Audio(アンテロープ・オーディオ)というメーカーをご存じですか?東欧ブルガリアの首都・ソフィアにあるメーカーなのですが、同社のマスタークロックは日本はもちろん、世界中のマスタリングスタジオで使われている一方、AntelopeのD/Aコンバータは高級オーディオとして幅広いオーディオ愛好家に受け入れられているので、オーディオ雑誌などでも頻繁に取り上げられているメーカーですね。

 

そのAntelopeではこれまでもいくつかのオーディオインターフェイスを出していましたが、先日その最新モデルとしてUSBおよびThunderboltで接続できるZen Tour(ゼン・ツアー)という製品を発売しました。実売価格20万円弱と、そこそこのお値段の製品ではあるのですが、24in/24outを装備した、まさにプロ仕様の強力な製品。その形状からも価格帯からみてUniversal Audioapollo twinAPOGEEQuartetあたりが競合になると思いますが、試してみたところ、なかなか強力な製品だったので、その概要について紹介してみたいと思います。


Antelope Audioの24in/24outのオーディオインターフェイス、Zen Tour

 


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私がこのZen Tourを試してみたキッカケは、知人からの紹介ということで、ブルガリアからメールが届いたこと。Antelopeの営業の方から日本語のメールで、「ぜひZEN TOURを使ってみて!」という連絡が来たのです。実は正直なところ、Antelopeって、トンでもなく高いプロ用製品ばかりという印象だったので、あまり情報をキャッチしておらず、Zen Tourの存在も、そのメールで初めて知ったというところ。

 

でも写真で見てみると、デスクトップ型の比較的コンパクトなオーディオインターフェイスであり、国内の価格も20万円弱。Antelope製品がその価格で入手できるのであれば、興味も沸くところです。「ぜひ!」とお願いしたところ、日本国内にあったサンプル製品が届いたので、さっそく試してみました。

 

255mm(横幅)×166mm(奥行き)×59mm(高さ)とコンパクトなこのZen Tourは、USBでWindowsおよびMacと接続できるオーディオインターフェイスでありつつ、接続モードを切り替えることでThunderboltでの接続も可能な仕様となっています。


フロントには左からヘッドホン出力×2、リアンプ用出力×2 、ギター/ライン入力×4と並んでいる 

 

PC側から見ると24in/24outという仕様になっているのですが、確かにZen Tourを見ると、コンパクトな割に、いろいろな入出力端子が装備されています。まずアナログの入力としてはフロントにラインとHi-Zの切り替えが可能なTRSフォン端子が4つ、またリアにマイクとラインの切り替えが可能なコンボジャックが4つが装備されています。


リアにはコンボジャック入力が4つ並ぶ 

 

またアナログの出力のほうは、リアにTRSフォンのメイン出力がL/R×2組あるほか、フロントにヘッドホンが独立して2つ、またリアンプ用のTRS出力が2つ、そしてD-SUB 25ピンのライン出力が搭載されています(D-SUB 25用変換ケーブルはオプション扱いで付属していません)。


TRSフォンでのメイン出力が2系統あるほか、D-SUB 25ピンでのライン出力、S/PDIF入出力もある

一方、デジタルのほうはサイドパネルにオプティカル端子が4つ並んでいるのが目立つところ。このうち2つがADAT入力で残り2つがADAT出力。つまり、ここだけで16in/16outに対応しているというわけですね。さらにリアにコアキシャルのS/PDIFが搭載されているので、かなり充実した入出力となっていることが分かると思います。


USB接続のほか、モード選択によってThunderbolt接続のオーディオインターフェイスにもなる

仕様を確認すると最高で24bit/192kHz対応のオーディオインターフェイスとのことなので、まずはPCと接続の上、モニタースピーカーと接続して、普通に24bit/192kHzのWAVを再生してみると……なるほど、これオーディオ愛好家の人たちが喜ぶ理由が分かってきます。2つあるヘッドホン端子から音を出してみても、かなり気持ちいい音ですよ。


大きいノブを使って音量をコントロール 

 

トップパネルにある大きなノブを動かすと音量調整ができるのですが、これ、メイン出力の音量調整だけでなく、さまざまな調整に使えるノブとなっています。その切り替えは左にあるゲインボタンを押すとメイン出力用、ヘッドホン切替ボタンを押すと2つのヘッドホンの調整ができるようになります。


液晶パネルはタッチパネル式で操作可能となっている

 

さらに、その左の液晶画面がタッチパネル式になっているというのも大きなポイント。ここで、入力側のチャンネルを選んで、ノブでゲイン調整を行うこともできるし、サンプリングレートの変更といったこともできちゃいます。またヘッドホンボタンの下にあるAntelope機能ボタンに何の機能を割り当てるかもここで設定できるようになっています。

サンプリングレートの設定などもこのディスプレイででいる

この液晶画面から指を離し、DAW側でマルチトラック再生すると、各チャンネルの出力がグラフィカルに表示されるのもちょっと楽しいところ。もちろん、入力信号もここで確認することができますよ。


通常はこのディスプレイ上でレベル表示がされる

では、実際にどうやってレコーディングするのか、ちょっと試してみました。まずバッファサイズを調整してみようと思ってチェックしてみたのですが、コントロールパネル画面が出てきません。あれ?と思って確認したらドライバのほかに、Zen Tour Launcherというソフトを入れる必要があったんですね。


Zen Tour Launcherというソフトを使ってバッファサイズなどを調整する

これをインストールしてバッファサイズを最小の64に設定。USB STREAMING MODEという設定を最小にしてみたところ、44.1kHzのサンプリングレートにおいても2.449msecとCubase上で表示され、音切れもなく、すごく快適に使うことができます。


Cubaseからは24in/24outのオーディオインターフェイスとして見え、レイテンシーは2.449msとの表示

またこのZen Tour Launcherは単にバッファサイズなどを調整する設定画面というレベルではなく、Zen Tourの全機能にアクセスするためのリモートコントローラという位置づけで、先ほどのタッチパネルの液晶画面ではできない、さまざまな機能をいじり倒すことが可能になっているんですよ!


Zen Tourをミキサーコンソールとしてみることもできる 

 

単純なところではコンデンサマイクを使うためのファンタム電源のオン・オフといったところから始まり、24in/24outの入出力をミキサーに見立ててのレベル、センド、PANといったコントロールもここから一括で行うことができます。


入出力に対して自由自在にルーティングが可能

また、24in/24outあるオーディオインターフェイスのルーティングを大きな画面で自由自在に行えるというのもZen Tourの大きな特徴となっています。FROMのところからTOのところへマウスをドラッグ&ドロップすることでルーティングできるようになっているのです。マイクプリアンプを通した音を、USB経由でPCに持っていくのかADATから出力するのか、ギター入力の信号をミックス1ch~4chのどこから出力するのかなど、かなり高い自由度で設定できるのは、画面を見てるだけでも楽しくなってきますね。

 

さらにすごいのは、エフェクトの設定が可能になっているということです。このZen TourにはカスタムFPGAが搭載されており、これを使ったゼロレイテンシーでのエフェクト処理が可能になっているんです。そう、PC側のCPUパワーを使うことなく、Zen Tour上でエフェクトを動かすことができるんです。


BAE1073EQとコンプを組み込んでみた 

 

では、どんなエフェクトが入っているのかというと……。まずはVintage HARDWARE-BASED EFFECTSというビンテージモノのエフェクトがいろいろと入っています。「BAE 1073」というものを選んでみると、これはNEVEのビンテージEQである1073をエミュレーションしたもの。ボーカルでもギターでもいい感じに効いてくれますよ。ほかにもPultecのEQP-1Aをエミュレーションする、VEQ-1A、API 550AをエミュレーションするVEQ-55Aなど、いろいろなものが揃っています。


高性能なギターアンプシミュレータとしても使うことができ、これも内蔵のFPGAのパワーで動作する

またギターアンプシミュレータも用意されており、アンプ側、キャビネット側それぞれ好きなものを組み合わせて使うことが可能です。AC、Blackface、Twin Deluxeなど複数のモデルが用意されており、マイキングの設定なども含め、かなり自由度高く、細かな設定ができるようになっています。どこかで見た雰囲気だな……と思ったら、このギターアンプシミュレータはOVERLOUDとの共同開発となっているようで、これだけでも十分買う価値あるように思いました。


ギターアンプ、キャビネットを自在に組み合わせることが可能

そのほかにもPultec EQなどビンテージモノのコンプやEQなどが揃っているほか、AuraVerbリバーブなども装備されているのです。そして、こうしたエフェクトを掛けた音を、コンピュータ側を経由せずにモニタリングできるので、ほぼレイテンシーなく聴くことができ、この音を掛け録りすることも、スルーで録ることもできるなど、自由度はとっても高くなっていますね。

 

また、ユニークなところでは、Zen Tour上に小さなマイクが内蔵されているという点。別にこれでボーカルを録るとかいうわけではなく、トークバック用となっており、スタジオに持って行って使うような場合に、これでトークバック操作が可能になっているんですね。まあ、自宅でのDTMで使うことはないと思いますが、このサイズですから、持ち歩いて使うことも想定できるので、そんなときに活用できそうですよね。


内蔵マイクをトークバック用に使うことも可能 

 

その持ち歩いて使う場合について、もうひとつ面白い機能を発見しました。Antelopeの情報やカタログなどにも無いのですが、これ、iPadとLightning-USBカメラコネクタ経由で接続すると、ちゃんと24in/24outのオーディオインターフェイスとして認識して使うことができますよ。iPad用のコントローラアプリが用意されているわけではないので、前述のエフェクトなどを駆使することまではできないようですが、とりあえず、外に持っていってマルチでレコーディングといったことはできそうなので、モバイル用途としては結構使えるかもしれません。


iPadと接続して、24in/24outのオーディオインターフェイスとして使うこともできた 

 

なお、タッチパネル型の液晶の操作感などを含め、以下のビデオを見ると、Zen Tourの雰囲気を実感できると思いますよ。

 

 
【製品情報】
Antelope Audio Zen Tour製品情報(英語)


【価格チェック】

◎Amazon ⇒ Antelope Audio Zen Tour
◎サウンドハウス ⇒ Antelope Audio Zen Tour

 

Commentsこの記事についたコメント

2件のコメント
  • nyu2

    Antelopeの製品はPure2を使ってますが、ここはドライバのアップデートの打ち切りが早い気がします。
    だいたい1~2年で更新されなくなるので、RMEと比べたら半分以下の期間で更新が止まる感じですね。

    2016年9月13日 3:11 PM
  • unknown

    OSC対応してくれないかなあ… 対応でテンプレファイル配信してくれてたらRMEからの乗り換えもアリ…なんだけど…

    2016年9月13日 6:22 PM

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