6,500人が熱狂した中田ヤスタカ・プロデュースの音楽フェス、OTONOKO
Cubaseユーザーとしても知られている中田さん。ちょうどサウンド&レコーディング・マガジンの2016年10月号で表紙を飾るとともに、インタビューがあったので、読んだ方も少なくないと思いますが、最近になってWindowsマシンからMac Book Proへ環境を移すとともに、オーディオインターフェイスをUniversal Audioのapollo twinにしたのだとか。
会場後方に設置されたブースには、Mac Book Pro & Cubase Pro 8.5を中枢に据えたシステムが展示されていた
と思ったら、会場にありましたよ。その中田さんの環境を再現したシステムが。分かりやすいように大きいThunderboltディスプレイが置かれてはいましたが、動いているのはMac Book Proであり、ここにapollo twinが接続され、ここから音が出ています。
OTONOKOのメイン会場後方にフックアップのブースが設置されていた
実はこの展示は、apollo twinなどを扱っている輸入代理店、フックアップのブース内に設置されたもの。実際にライブで使う機材なども提供している関係で、OTONOKOに出展していたのです。
中田さんが最近導入したオーディオインターフェイス、apollo twinが使われている
もっともOTONOKOのライブでは、Cubaseから直接音を出すのではなく、オーディオとして書き出したものを出力していました。そしてPAの中央には、そのapollo 8が設置されており、これが使われていたんです。ここでのapollo 8の位置づけはオーディオインターフェイスではなく、アウトボードのエフェクト。
apollo 8はオーディオインターフェイスとしてではなくUAD-2部分でボーカル用エフェクトとして使われていた
聞いてみたところ、apollo 8内にあるUAD-2機能を用いてLexicon 224というリバーブが立ち上がっており、これがOTONOKOのメインステージでパフォーマンスしたほとんどのボーカルに掛かっているとのこと。さらにSSLのチャンネルストリップも立ち上げられており、こちらはメインステージで使用されるDJミキサーに掛けられています。SSLのコンプとEQを掛けることで、さらに音に厚みを出すという使い方をしているんですね。最近は、このようにPAでapolloを使うケースが増えているそうですが、レコーディングに使う機材をそのまま、ライブで使えてしまうというのは、なかなか贅沢な環境ですよね。
中田さん、会場ではCubaseは使わずPioneerのDJ機材で操作
個人的には、中田さんが完全にMac Book Proに移行したのか、Windows環境もまだ使っているのか気になっていたのですが、OTONOKO終了後、中田さんに直接お話する機会があったので、聞いてみたところ、やっぱりWindows環境も残してあって、状況によって使い分けているとのこと。ただ外に持ち出しやすいということもあって、Mac Book Proを使うようにしているそうです。ちなみに、CubaseはCubase SXのちょっと前から使っているとのことだったので、Cuabse VST 5からのヘビーユーザーなわけですね。
オブジェとしてGENELECのモニターが並んでいるというマニアックさにはビックリ!
その中田さんは、GENELECのユーザーであり、自身のスタジオにはGENELEC 8250Aや8010Aなどが置かれているそうです。先ほどのサンレコのインタビュー記事でも、「僕はGENELECの世界観に慣れちゃったので……」といった話が出ていましたが、OTONOKOのステージ上でも、いろんなところに中田さんが慣れ親しんだGENELECのモニタースピーカーが使われているんですよね。
きゃりーぱみゅぱみゅ以外のボーカルはオーディオテクニカのマイクを採用
サブステージでは、なんとnishi-kenさんがCubase講座を展開!
もちろん、見に来ている人は、Cubaseなんて見るのも初めて、おそらくDTMという言葉すら聞いたことがない人もいっぱいだったと思うのですが、ここではスクリーンにCubase画面を表示し、トラック上にキックの波形を置いていくと簡単にドン・ドン・ドン・ドンと鳴る「4つ打ち」が完成、そこにハイハットの波形を並べていけば、もうカッコいいクラブミュージック風なものになってしまうことに、みんなが興味津々。
テクニカルスポンサーとして各社のロゴが並んでいたのも興味をそそるところだった
もちろん音楽フェスですから、お目当てのアーティストは人それぞれ。会場を見ていると子供から結構年配の方まで、幅広いファン層がいるんだな、と改めて感じた次第。中田さんパワーで、こうした人たちに、DTMや音楽制作の面白さが伝わるといいな、と感じたのでした。
【関連情報】
OTONOKOサイト
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