iPhone XSがDTMで問題なく使えるか、いろいろ検証してみた
それにしても、この新しいiPhone高いですよね…。このiPhone XS 256GBという中間のモデルで146,740円。かなり高級なPCが買えちゃう値段じゃないですか……。こんな仕事をしているので、やっぱり最新機種は持っておかないと、と購入してますが、よくみなさん、こんな高いものを買いますよね……。
iPhone XS 256GB、一括払いで146,760円はやっぱり高すぎる……
iPhone X(左)とiPhone XS(右)。まったく見分けがつかないほど見た目は同じ
そんなわけで、手元にはiPhone XSとiPhone Xの2つがあるわけですが、並べてみても大きさは一緒で、同じケースも使えます。重さは177gとiPhone Xより3g重くなったそうですが、持ってみても違いはわからない程度なので、変わった感じはまるっきりなし。
ひっくり返すとこんな感じ。iPhone X(左)とiPhone XS(右)。カメラ部分がやや長くなったらしい…
輝度を揃えてみると、若干赤身が増している!?iPhone X(左)とiPhone XS(右)
ちなみに、あえてiPhone XのほうはiOSのアップデートはせずにiOS 11.4.1のままにしています。新たに購入したiPhone XSは12.0ですね。iPhone XのバックアップをiCloundからiPhone XSにリストアしたこともあって、UIを含めてほとんど違いが判らないほどです。ただ唯一(?)気に入ったのは、バックグラウンドで起動しているアプリを、片っぱしから落としていく操作がiOS 12になって、昔のように上にフリックしていく形に戻った点。
1年使ってある程度慣れたとはいえ、ホームボタンがない操作体系はあまり好きになれないし(iPadも使っているので、2つの操作体系になるのが気に入らない)、何よりDTM系アプリの場合、画面が横位置のものが多く、その場合アプリによって、左向きのものと右向きのものがあるから、縦に持っていると落とし方が違うのが納得いかないところですね。
※2018.9.23追記
iPad ProをようやくiOS 12にアップデートしたところ、アプリの終了の仕方はiPhoneと同じ方法がとれるようになっていました。
縦に持った場合、アプリによって向きが違うのも納得いかないところ
と、文句ばかり言っていても仕方ないので、実際の検証に入っていきましょう。まずアプリのほうからです。Garagebandが動くのは当たり前として、FL Studio Mobile、MultiTrack DAW、AUM、KORG GadgetなどDAW系はどれも問題なく使うことができました。
またソフトシンセ/ソフトウェア音源系もbs-16i、DXi、SampleTank、Cassini、CrystalSynthXT、Argon、Redshrike、KQ MiniSynth、KQ Dixie、SOUND Canvas、Vogel CMI、Animoog、Super Manetron、TANSU Synth、Handy Harp、miniSynth 2、Magellan……と手元にあるものをかたっぱしから起動してみましたが、とくに不具合を感じるものはありませんでした。大丈夫そうですね。
いつも、すべてにいち早く確実に対応するbs-16iは安心して使える
あえて上記音源とはフォルダを分けて管理しているKORGのアプリであるiDS-10、iELECTRIBE、iWAVESTATION、iMono/Poly、iKaosilatorもすべて問題なく動作してくれました。
そして、YAMAHAのMobile VOCALOID Editorも普通に動きますし、フリーなのにかなり強力に使えるFM Essentialなんかも大丈夫ですね。
Mobile VOCALOID Editorもバッチリ動作
では、ここでハードウェアのほうに行ってみましょう。まずはオーディオインターフェイス系から、手元にあるものをいろいろと接続してみました。
まずMFi認証をとっているTASCAMのiXRはもちろん確実に動いてファンタム電源を使うマイクでも利用することができましたし、IK MultimediaのiRig Pro DUO、LINE6のSonicPort VXなども問題なく使うことができました。
ヘッドホン端子がないという仕様上モニターはできないけれど、MV88も使うことができた
Lightning端子に直接接続できないオーディオインターフェイスイスはLightning-USBカメラアダプタを使って接続する形になるわけですが、こちらも試してみました。
Lihgtning-USBカメラアダプタ経由でRolandのRubix 24も動作した
USBクラスコンプライアント対応のデバイスに限られますが、YAMAHAのUR22mkII、RolandのRubix 22およびRubix 24、またネット放送用オーディオインターフェイスのTASCAM MiNiSTUDIOなどもしっかり動作してくれました。
TASCAM MiNiSTUDIOもLightning-USBカメラアダプタ経由で動作
続いてMIDIインターフェイスのほうも見てみましょう。こちらも、まずはMFi認証の取れている機材から見ていきます。定番であるIK MultimediaのiRig KeysやMIDIインターフェイスであるiRig MIDI2などはしっかり動作してくれます。
またLihgtning-USBカメラアダプタ経由であればKORGのnanoKEY2やMiDiPLUSのX4 mini、また先日のワイヤレスタイプのショルダーキーボード、AlesisのVORTEX WIRELESS 2も使うことができました。
MiDiPLUS X4 miniもLightning-USBカメラアダプタ経由でバス電源供給だけで動作した
microKEY Air 37もBluetoothでバッチリ接続することができた
マイクはiPhone Xと同様3つ内蔵されているけれど、モノラルでしか録音はできない
MultiTrack DAWでは、3つのマイクを独立して選択することが可能
ほかの各種レコーディングアプリでも試してみましたが、やはりiPhone XS単体でのステレオ録音はできませんでした。
※9月30日追記
その後、AV Watchの記事用に、iPhoneの標準のカメラ機能で録画テストをしてみました。その結果、モノラルのように聴こえたけれど、わずかながら左右でマイクの拾う音が異なるステレオであることが判明しました。ただし、現時点でステレオで録れるのは、標準のカメラのビデオ機能のみとなっており、CoreAudioのシステム的にはステレオ対応はしてないようです。
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