異彩を放つシンセメーカー、Rob Papen。設立25周年記念の25%OFFセールとプラグイン無料配布を実施中!

QUAD、B.I.T.、Vecto、Go2、SubBoomBass 2、PUNCH、BLUE II、RAW……など、多数のソフトウェア音源をリリースしているRob Papenが、今年設立25周年を迎えました。Rob Papenは、オランダに拠点を構える独創的なソフトシンセ / FXプラグインの開発を得意とするメーカーで、国内ではディリゲントが代理店として製品を扱っています。

そんなRob Papen設立25周年を記念して、すべてのRob Papen製品の25%割引セールを行っているのと同時に、新しいプラグインエフェクト「RP-PAN」の無料配布が行われています。存在感があり、抜群の表現力を有するRob Papenの音源をゲットするチャンスなわけですが、以前DTMステーションPlus!にも代表で開発者のRob Papen氏にご出演していただいたご縁もあり、この機会にメールでインタビューもしてみたので、今回のセールとともに紹介していきましょう。

Rob Papenが祝25周年!全品25%OFFセール、プラグインの無料配布を実施中


Rob Papenがリリースしているシンセサイザについては、DTMステーションでも何度か取り上げてきました。そのどれもが強力な音源となっており、プロの中でもRob Papenのソフトシンセをこよなく愛し、仕事でもバリバリ使っているというのが、株式会社マリモレコーズの代表取締役であると同時に、作曲家、プロデューサー、レコーディングエンジニア、マスタリングエンジニア、さらにはトラックメーカー、DJとしても幅広く活躍する江夏正晃さん。

以前「異彩を放つシンセサイザの数々。シンセアニキ・江夏正晃さんが語る、Rob Papenの魅力」という記事では、江夏正晃さんに熱くRob Papen製品について語っていただきました。実際「僕の楽曲、どのプロジェクトを立ち上げてみても結構Rob Pappenが入っているんですよ」とおっしゃるほど。

日頃の仕事からRob Papenシンセサイザを多用している江夏正晃さん

また、以前Rob PapenさんにDTMステーションPlus!に登場していただいた際には、PREDATOR 2やBLUE Ⅱ、PUNCH、RAWといった製品について、ご本人に詳しい解説をしていただいたりしました。本当に気さくな方で、シンセそのものにめちゃくちゃ詳しいんですよね。実際ご自身の著書に5年の月日を掛けて制作したシンセHowTo本「The 4 Element Synth」というハードカバー全200ページ、DVD4枚付属で重さ1kgを超える豪華本があるほど。

以前DTMステーションPlus!に登場していただいたときのRob Papenさん

さて、今年設立25周年を記念して6月30日まで全品25%OFFのセールが実施されています。以下がラインナップです。

価格 割引後価格
ソフトウェア音源
PREDATOR 3 ¥14,960 ¥11,220
RG ¥9,900 ¥7,425
Go2 ¥5,500 ¥4,125
PUNCH 2 ¥14,960 ¥11,220
BLADE 2 ¥9,900 ¥7,425
B.I.T. ¥9,900 ¥7,227
QUAD ¥9,900 ¥7,425
Vecto ¥9,900 ¥7,425
SubBoomBass 2 ¥9,900 ¥7,425
BLUE II ¥14,960 ¥11,220
RAW ¥11,990 ¥8,993
エフェクトプラグイン
XY-Transfer ¥4,950 ¥3,713
RoCoder ¥4,950 ¥3,713
DELSANE ¥3,520 ¥2,640
RP-EQ ¥7,920 ¥5,940
RP-REVERSE ¥3,960 ¥2,970
オールインワン・バンドル
eXplorer 7 ¥49,940 ¥37,455

今回はかなりのチャンスなわけですが、個人的にこの機会に狙い目だなと思うのは、Rob Papenソフトウェアの全ラインナップが入ったパッケージeXplorer 7。割引額的には、約1万円とセールを活用できますし、Rob Papenソフトウェアはどれも強力なので、シンセ好きならぜひ試していただきたいところ。またプラグインもユニークなものが多いので、新しいアイディアなど、どんどん発見できると思います。

さらに裏技的購入方法を紹介すると……、eXplorer 7には、Rob Papenソフトウェアを所有している数によって、全部入りeXplorer 7を「優待価格」でアップグレードできるプランが用意されており、たとえば、Rob Papenソフトを1つ所有しているだけでも、今なら 22,688円で入手できます。つまり…、まだRob Papen製品をまったく持っていない人でも、今、DELSANEをセールで2,640円で購入して、登録。その後に優待価格でアップグレードすれば2,640円+22,688円=25,328円でeXplore 7が手に入るというわけなのです。ただし、優待価格版は数に限りがあるようなので、早いもの勝ちですね。

全部入りパッケージのeXplorer 7

一方、そのeXplorer 7のアップグレード対象にはならないものの、冒頭でも紹介したとおり、Rob Papenの新しいFXプラグイン、RP-PANが現在、無料で配布されています(以下のバナーをクリックするとダウンロードページが開きます)。


これは以前「正気と狂気、ふたつの顔を持つステレオ・テープ・ディレイ。Rob Papenの普通じゃないエフェクト、DELSANEがリリース」という記事でも紹介したDELSANEで採用された球体スライダーが搭載されており、パンニング・ポジションを過激にコントロールすることが可能。ドップラーエフェクト・オプションが追加されており、一般のパンニングエフェクトでは考えつかない、より独創的な表現が可能とのこと。プリセットも多数装備されているので、持っていて損のないFXプラグインです。

そして、この設立25周年という機会にRob Papenさんにメールでインタビューしてみました。

 

Rob Papenさん・インタビュー

--元々音楽家であったRob Papenさんが、音楽ソフトの会社を立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか?
Rob:私が創作している音楽は、メインストリームではないので、それほど人気があるわけではありません。だから、それで生計を立てるのは難しかったんです。 そこで、シンセサイザーを使った仕事でキャリアを広げようと、90年代にE-Mu、Ensoniq、Access、Waldorfなどのブランドでサウンドデザインのスキルを使って音作りをすることにしました。コンピューターが強力になり、バーチャルインストゥルメントを含む完全なスタジオとして使えるようになった瞬間、私はプリセットやサウンドを作るだけでなく、バーチャルシンセサイザーの中に何があるべきかを自分なりに開発する機会を得たのです。

--シンセサイザーとの出会いはいつ頃で、どのように使っていたのでしょうか。また、最初の段階でシンセサイザーに対してどのような考えをお持ちでしたか?
Rob:私は15歳のときには、オルガンしか弾きませんでした。しかしジャン・ミシェル・ジャールの音楽を聴いて、シンセサイザーも弾きたくなりました。幸運なことに、70年代の終わりにコルグが手頃な価格のシンセサイザーを発売し、私はコルグのMS-20とシーケンサーSQ-10を購入することができました。当時は、ほとんどのシンセサイザーにプリセットがなかったので、どうやって使うか考えなければならなかったんです。もちろん、マニュアルにはサンプルのパッチが印刷されていて、それが役に立ちました。私がシンセサイザーを理解するために学んだ方法は、今では私が書いた「The 4 Element Synth」という本やビデオでシンセサイザーを教える方法にもなっています。減算方式のシンセサイザーは一見複雑に見えますが、基本的なコンセプトさえ理解すれば、使い方は簡単です。

--ソフトウェアシンセサイザーについて初めて知ったのはいつですか?またそれについて最初にどう思いましたか?
Rob:ATARIからPentium IIIにコンピュータをアップグレードしたときに、初めて出会いました。いい音もあれば、そうでないものもありました。Native InstrumentsのFM7は、とてもいい音でした。初代はちょっと平坦で、ダイナミックさに欠ける音でしたけどね。でもこれは、CPUのパワーと、CPUの種類によってどうなるか、ということに関係しています。今となっては、CPUが原因で音質が制限されることはないので、嬉しい限りですね。

--Rob Papenの製品はどれもオリジナリティ溢れるシンセサイザーだと思いますが、他社のように既存のシンセサイザーをエミュレートするようなソフトは手がけていないのでしょうか?
Rob:それは私のチャレンジではありません。私の主眼は、常に新しいコンセプトを生み出すことにあります。もちろん、私たちは「バーチャル・アナログ」をコンセプトにB.I.T.という製品を開発したことがあります。しかし、機能面では、どのアナログ・シンセサイザーもベースにしていません。サウンドはそうなんだけどね…

バーチャル・アナログシンセサイザのB.I.T.

--実際のソフトウェア製品の開発はどのようなプロセスで行われるのでしょうか?
Rob:メンバーに恵まれていて、Jon Ayresがすべてのコーディングをしてくれています。たいていの場合、私の頭の中にアイデアが浮かんできて、それが可能かどうかJon Ayresと話し合います。 たとえば、Bladeでは、XYパッドを使って波形のハーモニックコンテンツを変化させるというアイデアを思いつきました。 このアイデアに対して、彼もアイデアを出し、一緒に解決していきました。もちろん、エンドユーザーの声にも耳を傾けていますよ。

--開発したソフトシンセをハードウェア化する可能性はありますか?
Rob:それはありません。私が望むすべてのダイヤル、高品質のADコンバーター、デジタル出力などを備えたら高価なマシンになると思います。それに時間的な問題もありますし、今後リリースしたいソフトウェアの計画がたくさんあるので……

--過去25年間の御社の製品を見ていると、物理的なモデリングが含まれていないように感じます。何か特別な理由があるのでしょうか?
Rob:SubBoomBass-2の内部には「Karplus strong String model」があり、このコンセプトにいくつかのアイデアや機能を追加することで拡張しています。BLUE 3.0では、このSubBoomBass-2の「ストリングスモデル」も追加する予定です。本格的なフィジカル・モデリング・シンセサイザーはまだありませんが、まずほかのアイデアを実現したら、きっとこれに飛び込むことができると思います、

SubBoomBass-2ではストリングスの物理モデリングが一部で使われている

--ソフトシンセだけでなく、DELSANEやほかの非常にクレイジーなエフェクトもラインナップされていますよね。あの非常にユニークなエフェクトはどのようにして開発されたのでしょうか?また、シンセサイザーとは異なるエフェクトへの思いはありますか?
Rob:DelSaneとその「Disrupt Sphere」は、静的なFXだけでなく、時間と共に変化するFXを好む現代のプロデューサーにとって非常に有用なものです。サイトランスのプロデューサーやダブステップの音楽を作るプロデューサーのことを考えてみてください。 DelSaneはクレイジーですが、このようなタイプのFXを求める人にとっては非常に機能的です。一方で、ほかのブランドにはない、ステレオディレイのためのユニークなイコールフィードバック機能を備えているので、スタンダードなディレイとしても完璧です。RP-VERB 2には “リバース “というユニークな機能がありますが、これも音楽的に非常に便利です。FXは基本的にシンセサイザーと同じで、新しいコンセプトを生み出すことにフォーカスしています。

非常に不思議なエフェクトであるDELSANE

--Rob Papenの製品は世界中に多くのユーザーを抱えていると思います。地域によってユーザー層や売れ筋商品などに違いはあるのでしょうか?また、その観点から見た日本の特徴は何でしょうか。
Rob:BLUE-IIは日本で人気が出ましたが、私たちが作るほかの製品を発見する日本人のプロデューサーが増えています。

--今後の製品計画について、現段階で発表できる範囲でお聞かせください。
Rob:6月にみんなに無料で提供するプラグインがあるけれど、、それが何なのかもう知ってるよね。現在、私たちは今年の年末に予定されているBLUE 3.0に向けて一生懸命取り組んでいます。でも、まだまだやることはたくさんあります!もっと多くのことを計画していますが、それはまた後日。

--最後に、日本のシンセサイザー愛好家や音楽プロデューサーに一言お願いします。
Rob:私たちの音楽制作のやり方は、技術的な側面が多く、難しいかもしれませんが、それを楽しむことを忘れないでください。 音楽制作を楽しんでください!

 

【関連情報】
Rob Papen 設立25周年記念セールページ
RP-PAN無料ダウンロード

【価格チェック&購入】
◎ディリゲントオンラインショップ ⇒ DELSANE , eXplorer 7
◎Rock oN ⇒ DELSANE , eXplorer 7
◎宮地楽器 ⇒ DELSANE , eXplorer 7
◎OTAIRECORD ⇒ DELSANE , eXplorer 7
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◎サウンドハウス ⇒ DELSANE , eXplorer 7

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