楽器フェア、InterBEEが縮小する中、勢いづく今秋の展示会、Rock oN Companyが主催するCreative Gathering2020がスタート

コロナ禍において今年のInter BEEや楽器フェアなどはリアルイベントを中止し、オンラインで小さく開催される中、オンラインとオフラインをうまく融合させたユニークな音楽系展示会になりそうなのが、Rock oN Companyが主催するCreative Gathering2020。これは、10月2日から3週間に渡って開催されるイベントで、プロクリエイターによるオンラインセミナー、オンライン展示会、オフライン展示会の3つを組み合わせた、これまでにない新しい形態の展示会です。1週間ごとにテーマが決まっており、最初の1週目は曲作りや音作り、2週目はミキシングやレコーディングなどの音の編集、3週目はライブ配信や映像制作と、多角的に展開されるのも面白いところ。

そんなCreative Gathering2020がスタートしたわけですが、オンラインセミナーにはポルノグラフィティの元プロデューサーとしても有名な本間昭光さん、YUKI/伊藤由奈/FUNKY MONKEY BABYS/水樹奈々などの楽曲提供、プロデュースを担当した田中隼人さんが参加するなど、気になる内容がいっぱい。また80以上のブランドが参加するオンライン展示会では、日毎にメーカーを変えながら、そのメーカーの担当者が待機し、直接、リアルタイムでチャットを行えるので、気になることをすぐに聞くことができるのも大きなポイントです。オンラインだから、地方にお住まいの方でも気軽に参加できるし、誰でも無料で参加できるのも嬉しいところ。さらにオンライン展示会と連動する形でオフライン展示会は開催され、東京・渋谷そして大阪・梅田のRock oN店舗で機材に触れることができるリアルなイベントも並行して開催されるのも見逃せないポイントです。実際、この新たな音楽展示会Creative Gathering2020がどんなものなのか、紹介してみましょう。

10月2日~23日の3週間、音楽展示会Creative Gathering2020が開催される


10/2~10/23まで開催しているCreative Gathering2020は、WEB上の特設サイトにアクセスすることで、参加することができます。Creative Gathering2020で体験できることは、3つ。Webinar(ウェビナー)配信/オンラインセミナー、オンライン展示会、オフライン展示会です。さらに1週間づつテーマが設けられており、

10/ 2~10/ 8 Create Sound and Music
10/ 9~10/15 Sound Editing
10/16~10/23 Audio & Visual Streaming

となっています。第1週の「Create Sound and Music」はサウンドデザインやコンポージングにフォーカスした週、第2週の「Sound Editing」ミキシングやマスタリングなどサウンド編集テクニックを極める週、そして第3週の「Audio & Visual Streaming」は音楽&映像の配信を学ぶ1週間、となっています。

Creative Gathering2020は「3つの体験」「3つのテーマ」「3週間」で行われる

今回Creative Gathering2020が開催された経緯としては、「コロナの影響で世界中の展示会がなくなったり縮小している中、音楽業界も影響を受けており、今このタイミングでRock oN Companyとしてなにか新しい形での展示会ができないかと思ったのが、きっかけです。今までの展示会というと、リアルタイムでその場所に行って、数日間という短い期間の中、広い会場を歩き回らなくてはいけませんでした。いざ行ったら行ったで、並んでいて話が聞けなかったり、時間と場所に制約された展示会が一般的。なので、期間を3週間開催することで、時間の制約をなくし、オンラインで開催することにより、場所の制約をなくしました」とRock oN Companyの担当者が教えてくれました。

Creative Gathering2020のトップページ

Webinar配信から見ていきましょう。前述したように3つのテーマCreate Sound and Music、Sound Editing、Audio & Visual Streamingに沿って、毎週金、土、月、水曜日(例外あり)の16:00~から配信はスタート。YouTube Live上でWebinar配信は行われるので、誰でも無料で参加でき、リアルタムの配信時間に遅れてもアーカイブを視聴可能です。この際、リアルタイムで参加すれば、チャットも利用できるため、その場で気になることを質問できるのも重要なポイントです。

Webinar配信をするスペシャルゲストは以下の通り、

illmore Chilly Source
江口亮 有限会社ファブリーク代表取締役 プロデュース、アレンジ、演奏
江夏正晃 株式会社マリモレコーズ
青木繁男 株式会社ライブデート 代表取締役 PRODUCER/Manipulator
青木征洋 Godspeed 株式会社ViViX代表取締役/東京大学工学部卒/プロデューサー/作編曲家/ギタリスト
XLII アーティスト/プロディーサー
鈴木 Daichi 秀行 株式会社Cubic Records 代表取締役 Sound Produce、作曲、編曲、Guitar、Bass、レコーディング&ミックスエンジニア
田中隼人 音楽プロデューサー・作編曲家
本間昭光 作編曲家、キーボーディスト、プロデューサー
真鍋大度 Rhizomatiks Research
モリシー Awesome City Club
Yasushi.K Synthesizer/Composer

豪華メンバーが揃ったWebinar配信(名前は五十音順)

Webinar配信の内容としては、新製品であるKOMPLETE 13を「KOMPLETE 13 SPECIAL REVIEW~現代のクリエイターに求められる音源とは~」と題し、本間 昭光さん、田中 隼人さんが語るものがあったり、「二人のクリエイターが本気で語る、音楽業界サバイバルマニュアル!~方法は1つじゃない、自分発信で色々できる!~」というタイトルの鈴木 Daichi 秀行さん、江口 亮さんが行う配信があったりと、なかなか面白そうです。

Creative Gathering2020の初日、Rock oN渋谷店の店頭でYasushi.KさんによるWebinarの配信が行われていた

また各Webinar配信は、Rock oNの会場から行われることもあれば、ゲストのプライベートスタジオから行われたりと、場所に制約されない形で行われるのも、これまでのイベントにはなかった試み。なかには海外からゲスト参加するセミナーもあるなど、かなり面白そうです。ぜひどんなWebinar配信があるかは、WEB上の特設会場にてチェックしてみてください。

気になるWebinar配信をチェック

一方、オンライン展示会は、前述の3つのテーマに沿って行われ、1週間ごとにブースが開放されていきます。ユーザーは気になるブースにアクセスし、メーカーによる解説ムービーやクラウド上でサウンド試聴ができるのはもちろんですが、それに加えてオンラインチャットも用意されているのも、Creative Gathering2020ならではのポイント。やはり、本来の展示会の面白さは、メーカーの担当者と直接、話ができ、気になる質問ができるという点だと思います。それを特定の出展企業に対してチャットという形態で実現できるようになっており、気になっている点をその場で投げかけることが可能で、リアルタイムに返事がもらえるのです。

第1週に参加している各メーカー。ロゴをクリックすると各社のブースである特設ページに入っていくことができる

参加しているメーカーは音楽系以外にも映像/配信系や株式会社ミクシィ、羽島ボーカルアカデミーなど80以上。主要なメーカーはもちろんのこと、海外メーカーやベンチャー企業など、さまざまなメーカーが参加しています。ちなみに1週目に開いたブースは、最終日まで開放しているので、この3週間の内であればいつでもアクセス可能となっています。

製品内容などについて、チャットでやりとりできるのもこのイベントならでは

オンラインで、映像を見たり、音を聴くことができるとはいえ、やはり実物が見たい、実物に触れたいという人も少なくないはず。その場合、東京・渋谷と大阪・梅田の2か所あるRock oN店舗で実際に機材に触れることができるのも、このイベントのユニークな点です。もちろん、映像などで十分理解できたのであれば、気に入った製品を、そのままオンラインで購入することも可能ですが、店舗にいけば、リアルに触れることができるというのも、このイベントならではのこと。店舗での展示は、オンライン展示会と連動する形になっており、1週目、2週目、3週目と展示内容も大きく変わっていくとのこと。さらに詳しいアドバイスを受けたり、実物を試してみることもできるので、東京や大阪の店舗まで行ける方は、足を運んでみる価値はありそうです。

東京・渋谷と大阪・梅田の店舗では実際の機材やソフトを体験できるオフライン展示会を実施。渋谷店にはNIのMASCHINE+の姿も

前述の通り、Creative Gathering2020への参加はオンラインセミナーもオンライン展示会も、そしてオフライン展示会も、すべて無料。しかも、この機会でしかもらえないプレゼントが用意されていたり、特別価格で提供される製品なども各メーカーが用意しているようです。そうしたプレゼント目当てに参加してみるのも面白いかもしれません。

渋谷と梅田の店舗では、各週に合わせた展示内容に変わるようになっている

なおRock oN Companyによると、Creative Gatheringは今年だけのイベントではなく、今後も毎年開催するイベントにする予定とのこと。来年以降、またコロナ終息後も、オンラインでのイベントを展開をしていくそうなので、従来のイベントとは異なり、地方にお住まいの方でも気軽に参加できるという点で、定着していきそうにも思えます。3週間も期間があるし、24時間いつでも参加可能というのも、従来のイベントにはない新しいポイント。ぜひちょっと空いた時間を使ってCreative Gathering2020に参加してみてはいかがでしょうか?

※2020.10.20追記
2020.10.13に放送した「DTMステーションPlus!」から、第161回「Roland Cloudで手に入れよう!ZenbeatsとZENOLOGY Pro」のプレトーク部分です。「楽器フェア、InterBEEが縮小する中、勢いづく今秋の展示会、Rock oN Companyが主催するCreative Gathering2020がスタート」から再生されます。ぜひご覧ください!

【関連情報】
Creative Gathering2020サイト

Commentsこの記事についたコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です