DTM環境を快適にするデスクとチェア。Outputとwaveboneの製品をチェックしてみた

みなさんは、DTM用のデスクやチェアはどんなものをお使いでしょうか?IKEAやニトリといった家具量販店のものを使っている人も多いのではないでしょうか? もちろんオフィス用のデスクをDTM用に使うのも悪くはないのですが、音楽制作向けに作られたDTMデスクは、機材を綺麗に収納できたり、MIDIキーボードを置くスペースが確保されていたりとかなり便利。

最近よく話題になっているのがプラグインメーカーOutput社のDTMデスク、Platform Studio Desk(以下Platform)。価格は132,000円(税込)と少々お高めですが(3色あるうちナチュラルカラーだけは、121,000円と割安)、機能性が高く、見た目もカッコイイことから、人気があり、コロナ禍での生産縮小の影響もあり1年近く品不足状態が続いていました。このOutput製品を扱う通販サイトbeatcloudからはwavebone社のHeadquarterというDTMデスクも出ています。こちらは価格が60,500円(税込)と比較的安価であるにも関わらず、十分な機能を備えており、OutputのPlatformに負けない人気製品。さらに、DTMユーザー向けに作られた同社Voyager IIというチェアは、なんとひじ掛け部分を倒すことができる仕様になっているのでギターやベースを弾くのにも便利と話題になっています。このように音楽制作を快適にしてくれる家具がいろいろあるので、今回はBeatcloudで扱っている2メーカーのDTMデスクやチェアを紹介してみたいと思います。

※2024.3.2追記
Outputの製品はDe-Fiというブランドに変更されました。

音楽制作家具の決定版。DTMデスクとチェアがbeatcloudで発売中


まずは以前にもDTMステーションで取り上げたことのある、DTMデスク、Platform。なんでプラグインメーカーがデスクを作っているんだろう?と不思議にも思うところですが、見た目にもカッコいい木製のデスクとなっており、正面に3Uのラックマウントができるスペースが3つあるという仕様になっています。また、広々とした天板の下にスライド式のキーボードトレイを装備。「ケーブルマネージメントシステム」なる名称がつけられていますが、天板にはケーブルを通すための穴が空いていたり、ケーブルの余剰部分をうまく置くための台が整備されていたりと、細かな部分までこだわって作られているのが特徴です。

細分までこだわってつくられたDTMデスクPlatform

ラインナップは、コディアック・ブラウン、ドリフトウッド・グレー、ナチュラルの3色展開。このPlatform、国内では株式会社フックアップが運営するプラグインやソフトのダウンロードストア、beatcloudでの通販としてのみ扱っているのですが、著名作曲家さんなどが導入していることがSNSなど話題になったことんだどから、大人気となっており、モノが入ると右から左へとすぐに無くなってしまい、昨年の販売スタート以来「在庫なし」の表示が続いていました。が、最近はようやく生産状況がよくなっているらしく、予約待ち解消され、入手しやすくなるとのこと。

脚部分も含めすべて頑丈な木製。キーボードを乗せる台はスライド式になっている

プラグインメーカーで音楽制作に精通しているだけあって、気が利いている作りになっており、ケーブルまでも綺麗にまとめることができるデスクは、ほかになかなかないと思います。ちなみに生産はアメリカで行っているとのこと。構造はシンプルだけど、かなり丈夫に作られているので、長い間使えることを考えると決して高い買い物でもないかな、とも感じますね。

ケーブルも綺麗にまとめることができるケーブルマネジメントシステム

そのOutputからは、SideCarという製品も発売されています。名前の通りメインデスクの隣にサブで設置するタイプの家具との位置づけですが、この両方を置けるのは相当大きな家。一般の日本の住宅事情を考えると、Platformを置くこと自体、厳しいと思いますが、このSideCarをメインに据えるというのもありかな、と思います。

小型なDTMデスクとしても十分使える便利な機能いっぱいのSideCar

このSideCarもさまざまな工夫が施されているユニークなデスクです。天板にケーブルを通すための穴が空いてあり、スライド式のキーボードトレイも装備。トレイの横幅は481mmなので、あまり大きなMIDIキーボードは置けないですが、ここにミニ鍵盤とPC用キーボードを置いて使うというのもよさそうです。

収納性も抜群で、ケーブルの取り回しもしやすい設計になっている

また、扉のついた収納部分には、ケーブルやヘッドホンを引っ掛けられるよう設計されたスライドアームが搭載されており、部屋をスッキリさせることができます。ラインナップは、ナチュラル、コディアック・ブラウン、ドリフトウッド・グレーで、価格は77,000円(税込)とこちらも少々お高めではありますね。

スライドアームのフックがあるので、収納が楽に行える

机やイスではないけれど、Outputからは木製のスピーカースタンド、Standsも出ています。脚部分はスチール製となっているのですが、職人の手で溶接された、堅牢でヘビーなスチール製の脚により90kgまでのモニタースピーカーに対応しているのだとか。確かにモニタースピーカーから重低音を出してもビビることなく、定位も安定するのは、やはりOutputがこだわりをもって作ったからの製品なのでしょう。Platformとセットで使うと見栄えもいいですが、もちろんこのスピーカースタンドだけを導入するのもありだと思います。

Platformとセットで導入すると見栄えもするStands

そんなOutput製品に対し、比較的手ごろな価格設定のDTMデスクが台湾のwavebone社のHeadquarterです。OutputのPlatformが、木を基調にし、ほぼ全面が木製となっているのに対し、Headquaterもテーブルトップは木製ですが、デスクのサイドや脚などがスチール製という作りになっています。スチールの採用によってコストを抑えているわけですが、機能性は抜群です。

手ごろな価格の本格的DTMデスクHeadquarter

Platformと同様に正面に3Uのラックマウントができるスペースを3つ装備。つまり9U分あるわけでが、マウントする際は、下のテーブルを取り外して、斜めにマウントする形になっているのが特徴。つまりパネル面が垂直ではなく、斜めになるから操作しやすいというメリットもあるのです。

下のテーブルを取り外すことができるようになっている

3Uのラックマウントスペースに、2Uのアウトボードを組み込んでみた

真横から見ると斜めに収まっていることがわかる

またケーブルを通す穴やくぼみがあり、普通のデスクよりも確実にDTMユーザーが使いやすい作りになっています。ケーブルを乗せるトレイも付いているので、床にケーブルを這わすことなく配線も可能なところも便利ですね。

ケーブルを綺麗にまとめるための工夫が施されている(下のテーブルが入っている状態)

ちなみにキーボードを置くスペースは、独立した作りになっています。脚にはキャスターが付いていて、使用する際は引き出して、使わないときはデスクの下に入る仕様。なお、このキーボードスタンドは、もともとメーカーではオプション扱いですが、日本ではセットになっているとのこと。ちなみにラインナップは、ブラック、ナチュラル、ホワイトの3色展開となっています。

キーボードを置くスペースは、独立式になっている

これらPlatformやHeadquarterの机の組み立てオプションは有料となっており、Platform Studio Deskは10,318円、Headquarterは6,200円です。Platformに関しては、1人での組み立ては困難とのことなので、実際に使用する際は組み立てを依頼するか、2人以上で組み立てるようにしてくださいね。一方、Headquarterは1人でも組み立ては可能とのこと。また、Platformおよび、Headquaterそれぞれの組み立ての動画も用意されているので参考にしてみてください。

なお、どちらも家具扱いの送料となっていて、家具専門業者が二人かかりで運ぶので、送料はそれなりにかかります。beatcloudのそれぞれの製品ページで都道府県別で値段が分かるようになっているので、そちらを参照ください。実際に注文した方の中には、直接取りにくる人もいるらしく、大井ふ頭に倉庫があるので、それなりの大きさのクルマを持っている方は、相談してみてください。もちろん、その際は送料はかかりません。

そして、waveboneはVoyager IIというチェアも販売しています。音楽制作用といえば、約25万円のアーロンチェア(リマスタード)や約8万円のErgohumanのチェアが著名です。実は私自身もErgohumanのを使っているのですが、このVoyager IIはもう少し手ごろで41,800円(税込)となっています。

音楽制作用のチェアVoyager II

実際座って、普段のErgohumanと比較すると、腰部分の出っ張りがないためか、ガッチリさという面ではやや劣るけれど、座り心地はかなりいい感じで、背もたれを倒せば昼寝もできそう。ヘッドレストが自由に動かせるという面ではErgohumanよりよさそうです。そしてErgohumanと比較して圧倒的にいいのは、ひじ掛けのところが倒れる、という点です。そうErgohumanだと、座ってギターを弾くのが非常に厳しく、前のめりになって弾く感じですが、Voyager IIならギター、ベースなどを弾くのにもバッチリ。まさに音楽制作用に作られたチェアというわけなんですね。

背もたれを倒してみると首の支えもしっかりしていて快適

こういったひじ掛けが倒れるチェアは、世の中になかなか存在しないので、探していた方も多いのではないでしょうか?DTMユーザーでギターを弾く人も少なくないと思うので、かなり便利でいい製品だなと思います。

ひじ掛けが倒れるチェアなので、ギターやベースを弾きやすい

なお、Voyager IIは組み立てオプションは無く、パーツが送られてくるので、自分で組み立てる形になります。こちらも送料は、製品ページで参照できます。

以上、Output社のDTMデスクPlatform、wavebone社のHeadquarterとVoyager IIを紹介してみました。音楽制作向けに作られたデスクやチェアなどは少ないので、手ごろ価格なwaveboneは、コストパフォーマンスが高くていいですよね。Platformもかなり本格的な家具として質が高いので、好みが分かれるところ。DTM環境を見直したいと思っている方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
beatcloudサイト
Platform製品情報
Headquarter製品情報
Voyager II製品情報
Stands製品情報

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【価格チェック&購入】
◎beatcloud ⇒ Platform(ブラウン , グレー , ナチュラル)
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