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DTMでギターやベースはどう接続してレコーディングすればいいのか?

PC(WindowsでもMacでも)やiPad/iPhoneでDTMをする上で、エレキギターやベースはどうやって接続して、どうレコーディングすればいいのでしょうか?これはDTMに限らず、すべてのレコーディングに共通する話であり、レコーディングの基本部分ではあるのですが、案外しっかり理解できていない人も多いようです。

 

ライン入力に接続するのかギター専用でなくてはいけないのかベースの場合はどうするかアンプシミュレータは必須なのかギターアンプシミュレータにベースを突っ込んでも大丈夫なのか……、いろいろ要素がいっぱいあって、DTM初心者の場合、混乱してしまいそうです。先日Twitterで読者の方から質問があって、やり取りをしていたのですが、次から次へと疑問が出てきてしまい、ちょっと収拾が付かない状況になってしまいました。そこで、今回はその基本部分について少しまとめてみたいと思います。


ギターやベースはどこに接続すればいいの?


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まず、ギターやベースをレコーディングする場合、原則はエフェクトさらにギターアンプやベースアンプを通し、そのスピーカーから出てきた音をマイクで拾って録音することです。そう、シンセサイザキーボードなどは完成された音が楽器本体から出てきますが、ギターやベースの場合、「エフェクト、アンプを含めた構成ではじめて1つの楽器になる」と考えたほうがいいでしょう。さらにいえば、そのアンプのスピーカーから出てくる音をどのマイクでどの位置から拾うかでもかなり音の雰囲気も違ってきますから、マイクまで含めて1つの楽器と考えてもいいかもしれません。

Fender USA G-DEC 3 Fifteen
原則はアンプから出した音をマイクで拾うということ
写真はFender USA G-DEC 3 Fifteen

とはいえ、それはあくまでも原則の話。そんないっぱいの機材を使ったり、アンプでの大音量を出さずに、いい音でレコーディングできるのがDTMの最大のメリットでもあるので、ここでは、その方法を考えていきましょう。この場合、まず話を2つに分けて考えたほうがいいでしょう。ひとつは接続の話、もうひとつはエフェクトやアンプシミュレータについてです。

まず最初に重要になるのが接続です。ギターやベースの出力をそのままPCやiPadなどのライン入力、マイク入力に接続すると、音が痩せてしまったり割れてしまったりレベルがあまりにも小さかったり……といろいろ問題がでてきます。これはインピーダンス(交流における電気的抵抗)と音量レベルが合っていないことで生じる問題です。

 

私、一応その昔、電気工学科の大学を卒業しているものの、インピーダンスはいまだによく理解できていないくらいですから(って頭が悪いだけなのかも…)、あまり難しく考えなくても大丈夫です。「ロー出し/ハイ受け」という原則があるので、それだけを覚えておいてください。そう、音を出す側(この場合はギターやベース)と音を受ける側(PCやiPadまたはオーディオインターフェイス)のインピーダンスが合う(インピーダンス・マッチングといいいます)のが基本ですが、ピッタリでなくてもローで出し、ハイで受ければいい、と。では何がローで、何がハイなのか。

 

ほとんどのものはみんなローですが、ギターとベースだけはハイ・インピーダンスなんです。インピーダンスのことを電気記号で「Z」と書くのでハイ・インピーダンスのことを「Hi-Z」と表記したりするんですよね。したがって、ギターやベースを普通のライン入力に接続するのはNGです。まあ、こう接続したから機材が壊れるという心配はありませんが、インピーダンスが合っていないので、いい音で録ることができないんです。

 

またライン入力の場合、通常ステレオですから、その意味でもNGですよね。またモノラル入力だからといってギターやベースをマイク入力に突っ込むのもNG。インピーダンスも違うし、マイク入力では内蔵されているマイクアンプが音量をドカンと上げるため、思い切り音が割れてしまう可能性があるんです。


マイク入力端子用にインピーダンス変換するiRig

そのため、直接突っ込むにはオーディオインターフェイスを使い、Hi-Z対応の端子に接続する必要があります。iPad/iPhone用には、そのマイク入力にギターやベースを直接接続できるようにインピーダンス変換を行う装置としてIK MultimediaのiRigTASCAMのiXZといった機材があるので、これらを利用するのも手ですね。ちなみに、Line 6のMobile InはHi-Z入力とライン入力の2つを備えたデジタル接続のオーディオインターフェイスとなっています。


TASCAMのiXZもインピーダンス変換装置

WindowsやMacの場合はやはりHi-Z入力端子を装備したオーディオインターフェイスを用意する必要があります。ただし、ダイレクトボックス[追記]DIともいいます。なぜダイレクトボックスなのにDBじゃなくてDIかというと、正しくはDirect Injection Box[直接Hi-Zの信号を注入する箱]の略だからです)というものを使うことでギターやベースの信号をライン信号に変換する、つまりローインピーダンスの出力にするとともに、音量レベルをラインに合わせる装置があるので、これがあれば、オーディオインターフェイスは通常のライン入力だけに対応したものでもOKということになります。また、わざわざダイレクトボックスなどを用意しなくても、エフェクトを介せば、ラインレベルの信号に変換されるので、それで大丈夫ですね。

 

このように接続が無事にできたら、あとはソフト側。そう本来アンプを通さなくてはいけないところ、それを行っていないのですから、アンプシミュレータを利用して、ギターアンプ、ベースアンプを通した音に変換する必要がありますね。


IK MultimediaのAmpliTube 3

最近のDAWには、アンプシミュレータ機能を搭載しているものも多いので、これらを使えばいいですし、AmpliTubeGuitarRigなどの専用ツールを活用するのもいいですよね。

 


Native InstrumentsのGuitar Rig 5 Pro

iPad/iPhone用の場合も、AmpliTube、Mobile PODなどさまざまなアプリが出ています。ただ、多くのアプリはアンプシミュレータの単機能であり、レコーディングすることはできません。その場合はGarageBandのようにさまざまな機能を持ったDAWを使う必要がでてきます。

 

なお、ここで問題となるのがギターアンプシミュレータなのか、ベースアンプシミュレータなのか、という点。やはりギターにはギターアンプシミュレータ、ベースにはベースアンプシミュレータを使わないとちゃんとした音になってくれません。実物のアンプのように、「ギターアンプで思い切りベースを鳴らしたら壊れた」なんていう心配はいらないものの、いい音は出てくれないので、この点は注意が必要ですね。場合によっては、Line 6のBass POD xtやBehringerのBASS V-AMPのような機材を通した上でレコーディングするのが手っ取り早いかもしれません。

 

【追記】
この記事で前提としたのは、通常のパッシブタイプのピックアップを搭載したギターやベースを使った場合です。電源を必要とするアクティブピックアップを搭載したギターやベースの場合、出力はラインレベルのものとなるので、Hi-Zに入れる必要はなく、ライン入力でOKとなります。