※追記
2013年1月11日発表の最新情報によると、VOCALOID Editor for Cubaseの動作環境はCubase7および、Cubase Artist 7で、Cubase 6.5は推奨されない環境となりました。
発売時期はまだハッキリしませんが今冬とのこと。またオープンプライスで実売価格がVOCALOID3 Editor(以下V3 Editor)と同じ9,800円前後。またすでにV3 Editorを持っている人には6,980円での優待販売を行うとのことです。発表会でのデモを見る限り、かなりの完成度となっていましたが、具体的にどんなことができるのかを紹介していきましょう。
今冬に発売されるVOCALOID Editor for Cubase
このソフトをCubase 6.5が入っているWindowsマシンにインストールすると、まずVSTiとして「VOCALOID VST」というプラグインが追加されます。これこそがV3のエンジンであり、歌声を合成する心臓部です。
VOCALOID VSTというVSTiがエンジンとしてCubaseにインストールされる
ただ、これだけでは当然歌わせることができません。やはり、V3 Editorに相当するものが必要になるわけですが、CubaseのMIDIメニューを見ると、キーエディターやスコアエディターと並んで「VOCALOIDエディターを起動」という項目が追加されているのです。
これを開くと、まさにV3 Editorソックリのウィンドウが開き、ここで新たにデータを入力していくことができます。またすでにMIDIトラックに存在しているMIDIのパートを選択して、「VOCALOIDエディターを起動」とすると「選択したMIDIパートをVOCALOIDパートに変換します。一度変換すると元に戻せません」といったメッセージが登場します。ここで「はい」を選べば、MIDIデータがそのままVOCALOIDエディタに読み込まれる形となるのです。
ここから先の操作はほぼV3 Editorと同じ。メニューの位置などが異なるということはありますが、ほとんど戸惑うことはないと思います。V3 Editorと比較した際、増えた機能も減った機能もないとのことです。
Cubaseのキーエディターには歌詞が表示されることが分かる
今日の発表会で解説を行ったボーカロイドの父、剣持秀紀さんによれば、「これはCubaseとVOCALOIDの連携ではなく統合」とのこと。VOCALOIDのトラックにエフェクトをかけたり、ミキサーコンソールでレベルやパン、EQなどがいじれるといったところに留まりません。
左が剣持さん、右はデモを行ったCubaseプロダクトスペシャリストの青木繁男さん
VOCALOIDエディターとキーエディターやスコアエディターなどは完全にシームレスに繋がっているため、キーエディターでベロシティを入力したり、ダイナミクスをエディットしたり……といったことが自由に行えるのです。
VOCALOIDエディターとキーエディターを横に並べると、どちらを操作しても
即座にもうひとつのエディタも書き換わる完全に統合された状態になっている
このVOCALOID Editor for Cubase、まずは国内のみの販売になるそうです。画面上のメニューは日本語および英語の対応になりますが、歌声ライブラリに関しては中国語や韓国語、スペイン語などにも対応しているので、その点も問題ないそうです。