iOS/Androidで使える小型ミキサー、Roland GO:MIXER PROがとっても優秀!

RolandからiPhone/Androidなどのスマホで使える小型のミキサーGO:MIXER PROが7月21日より発売になります。これは昨年発売された人気製品、GO:MIXERの上位版となるもので、9chの入力に対応するとともに、電池ボックスの搭載によりスタンドアロンで動作や、ファンタム電源供給などが可能になったもの。スマホやタブレットのオーディオインターフェイスとしてすぐに使えるようにするLightningmicroUSBUSB Type-Cの3本のケーブルが付属しているのもポイントです。

一方、DAWなどのアプリでの多重録音やネット生配信などでも便利なループバックスイッチが搭載されたことで、より応用範囲が広がったのとともに、GO:MIXER PROをiPhoneに接続することでRolandオリジナルのiOSアプリ、「4XCAMERA」、「Virtual Stage Camera」をフル・バージョンとして使えるなど、ユニークな特徴も持っているのです。このGO:MIXER PROを発売前に入手して、試すことができたので、DTM観点でこれがどんなミキサーなのか紹介してみたいと思います。

Rolandから7月21日発売になるGO:MIXER PRO。iPhoneの画面は17日リリースのVirtual Stage Camera



従来からあった小型ミキサーであるGO:MIXERをご存知ない方もいると思うので、まずはこのGO:MIXERがどんなものであったかも交えつつ、GO:MIXER PROについて紹介していきましょう。

GO:MIXER(左)とGO:MIXER PRO(右)

GO:MIXERは実売10,000円前後(税抜)、GO:MIXER PROは実売18,000円前後という価格設定の製品で、いずれもiPhoneやiPad、またAndroidでも使えるというミキサーであり、オーディオインターフェイスとしても使える機材です。パッと見、GO:MIXER PROはGO:MIXERに電池ボックスがついたような感じですが、よく見てみると、正方形の部分のツマミの数も配置も違うし、各ツマミの質感も違い、GO:MIXER PROのほうが、よりしっかりした作りになっています。

よく比べてみるとGO:MIXER PROのほうがツマミもよりしっかりしたものになっている

どちらの機種にもmicroUSBの端子が用意されており、ここ付属のケーブルを使ってスマホやタブレットとつないで使います。GO:MIXERの場合はLightningのケーブルとmicroUSBのケーブルの2本が、GO:MIXER PROの場合はさらにUSB Type-Cのケーブルも付属しているので、ほとんどすべてのスマホ、タブレットと接続できると思います。Lighting-USBカメラアダプタなど利用しなくてもいいのは便利ですね。


GO:MIXER PROには3つのケーブルが付属している

Rolandサイトに比較表が見つからなかったので、勝手に作ってみたのが以下のものです。

GO:MIXER PRO GO:MIXER
オーディオ・
チャンネル数
入力 9ch 8ch
出力 2ch 2ch
ループバック ×
接続端子 INSTRUMENT(L/MONO、R)端子 標準タイプ 標準タイプ
LINE IN 1端子 ステレオ・ミニ・タイプ(センターキャンセル機能付) ステレオ・ミニ・タイプ(センターキャンセル機能付)
LINE IN 2端子 ステレオ・ミニ・タイプ ステレオ・ミニ・タイプ
MIC端子 コンボ・タイプ(ファンタム対応) 標準タイプ
MIC端子(プラグインパワー対応) ミニ・タイプ ×
GUITAR/BASS端子 標準タイプ(Hi-Z対応) 標準タイプ(Hi-Z対応)
MONITOR OUT端子 ステレオ・ミニ・タイプ ステレオ・ミニ・タイプ
USB端子 micro B micro B
電源 USBバスパワー
アルカリ/ニッケル水素電池 ×
寸法・質量 外形寸法 (W)x(D)x(H) 104x155x41mm 95x95x28mm
質量(バッテリー、ケーブルを除く) 220g 100g

ミキサーなので入力チャンネル数に目が行きがちですが、ここだけを比較するとGO:MIXERが8chなのに対し、GO:MIXER PROは9chと1chだけ多いのですが、この1chが大きな違いでもあるのです。そうGO:MIXERの場合、標準ジャックで接続可能なマイクのみが使えたのに対し、GO:MIXER PROのほうはコンボジャックなのでXLRのキャノンケーブルでの接続も可能で、+48Vのファンタム電源供給もできるためコンデンサマイクも利用可能なのです。

コンボ端子があり、TRSフォンおよびXLRのケーブルでマイク接続が可能。ファンタム電源にも対応
またミニジャックのマイク端子には、プラグインパワーのマイクも接続できるため、より多くのソースを活用できるようになっているんですね。

一般のプラグインパワータイプのマイクにも接続可能

ちなみに、そのファンタム電源を実現するために用意されたのが、ポッコリと盛り上がった部分。ここに単4電池を4本入れることで、これらのマイクを利用可能としているのです。別の言い方をすると、ファンタム電源が不要であれば、スマホからのバスパワーだけで駆動させることも可能なのです。

単4電池4本が入る構造で、アルカリ電池の場合4時間半の駆動が可能

ただし、この電池は、これらのマイクを利用するためだけというわけではありません。「BATTERY ON」とした場合、スマホ側からの電力供給が不要になるので、スマホの電力消費を抑えることができるし、スマホなどと切り離した状態で、ミキサーとしてスタンドアロンで使うことが可能になるのです。Rolandの資料を見ると、アルカリ電池で約4時間半の駆動が可能ということなので、ちょっと屋外で使うといった場合でも余裕のあるスペックですよね。

BATTERYスイッチの切り替えで電池からの電源供給かバスパワー供給かを切り替えられる
GO:MIXERと比較すると、この電池部分の盛り上がりが、やや不格好にも思えたのですが、実はこれがあることで、GO:MIXER PROはスマホのホルダーとしても使える構造になっているんですね。あとで紹介するVirtual Stage Cameraでの活用にも便利になっています。

スマホのホルダー機能も備えている

ところで、外部のオーディオ機器や楽器などと接続できて便利なのが2つあるLINE IN。これらはラインレベルでの入力に固定であるためボリュームツマミはなく、音量はオーディオ機器側で設定する形になります。またLINE IN 1のほうはCENTER CANCELというボタンを有効にすることで、センター定位の音を消すことが可能です。昔からある単純な手法ではありますが、これによって簡単にメインボーカルを消してカラオケを作るなんてことができるわけですね。

ステレオミニでのLINE INが2系統用意されているのもなかなか強力

さらにGO:MIXER PROの大きなポイントとなるのが、ループバックスイッチの搭載です。ループバックとはiPhone/iPadやAndroid機器からオーディオ出力された信号を、マイクやギター、ラインなどと一緒にミックスした上で、再度スマホなどへと戻すという機能。たとえばDAWを使ってトラック再生したものに、楽器やボーカルを加えて別トラックにバウンスするといったことができるほか、以前にも紹介したRolandの4XCAMERAというアプリを使って、ビデオのマルチトラックレコーディングなどを可能にしてくれるのです。

左サイドにはステレオでもモノラルでも入力可能なINSTRUMET INを装備

この4XCAMERAに関していうと、GO:MIXER PROにはもう一つ嬉しい機能が搭載されています。それはLightningケーブルでiPhoneやiPadと接続すると、フル機能版のアプリとして動作してくれるという点。従来は480円のアプリ内課金でフル機能版にアップグレードされる形でしたが、この接続でも同様にフル機能版になるので、480円が不要になったわけです。つまり、これで4画面分割も可能になるというわけなのです。


以前にも紹介した4XCAMERAもフル機能で使える

そして、今回GO:MIXER PROの登場と合わせて、Rolandからはもう一つユニークなアプリが登場しました。Virtual Stage Cameraというのがそれ。これはクロマキー合成で動画を録ることができるというアプリで、たとえば自宅で歌ったり、演奏しているのに、ステージでの映像と合成することができる、というもの。

普通クロマキー合成をする場合、ブルーバックやグリーンバックの状態で動画撮影する必要があるのですが、Virtual Stage Cameraの場合、バックは自分の部屋のそのままの状態でOK。本棚の前だろうと、パソコンデスクの前だろうと、バックが固定であれば、それをアプリが覚えた上で、背景を消して合成してくれるのです。


Virtual Stage Cameraの設定画面

だから、すごいステージ上で歌ったり、演奏しているかのような「歌ってみた」動画、「演奏してみた」動画を簡単に作れちゃうのです。

背景にはプリセットの動画が利用できるほか、手持ちの写真を利用することも可能
実際にちょっと試してみましたが、操作はいたって簡単。ポイントとなるのは、撮影に使うiPhone(またはiPad)を固定して動かないようにすること。背景を覚えた上で、それをデジタル的に抜く処理をするため、iPhoneが固定されていないと、うまく機能しないので。


こんなバックであっても、背景学習することで消し去ることができる

ただ、一人で撮影する場合、演奏の準備をしながら、撮影するiPhoneをタッチして操作するのは面倒だし、下手にiPhoneを動かしてしまうと、うまく使えません。そこでBluetooth&Wi-Fi機能を利用して、別のiOSデバイスからリモコン操作するという便利な機能が用意されているんですね。これを使うことで、かなり快適に操作できますよ。


「リモコンとして使う」を選択すると、2台のiOSデバイスを接続してリモコンにできる

なお、このVirtual Stage Cameraも無料アプリなのですが、無料の場合は30秒までの撮影しかできず、まさにお試し版という感じです。ここに1,080円のアプリ内課金で30秒制限が解除されるのですが、GO:MIXER PROもしくはGO:MIXERをLightning接続することでも解除されるようになっています。

ところで、Rolandサイトを見ても、説明書を見ても、GO:MIXER PROをスマホまたはタブレットで接続して使うことにしか触れられていないのですが、これがWindowsやMacで使えるのかをちょっぴり試してみました。

本来スマホ用のデバイスであるGO:MIXER PROをPCに接続してみた

結論からいえば、ごく一般的なmicroUSB-USB Aのケーブルを用いることで、あっさりとつないで動かすことができました。まさにミキサー機能を持ったオーディオインターフェイスとして使うことができます。この場合はPC側から十分な電力供給ができるので、電池は抜いた状態でもバスパワーでコンデンサマイクを使うこともできました。


MacではCoreAudioの16bit/48kHzデバイスとして認識される

もちろん、PC側から見れば2IN/2OUTというシンプルなオーディオインターフェイスであり、仕様としては16bit/48kHzに固定となっているようです。


Studio Oneでもそのまま使うことができた

Macの場合はCoreAudioデバイスとして認識されるので、すぐに各DAWで利用できる一方、Windowsの場合は、MME/WASAPIとなるので、Studio OneやCubaseなどであれば、そのまま使えるものの、それ以外のDAWの場合はASIO4ALLを入れるのが良さそうです。実際、ASIO4ALLを入れてみたところ、とっても安定して動作してくれましたよ。

WindowsでもASIO4ALLを入れることで安定して使うことができた
このPCでの利用でもループバック機能は使えるし、9chある入力すべてが利用可能なのですが、このDAWと連携して使う場合、一点残念だったのは、これがミキサーである故に、すべてダイレクトモニタリングになってしまう、という点。普通はこれで問題ないのですが、たとえばギターを接続して、DAW側でアンプシミュレータを動かす場合、アンプシミュレータを通した音に加え、原音も同時にモニターされてしまうんですよね。まあ、録音側は問題ないので、それほど気にしなくてもいいのですが……。

以上、Rolandの新製品、GO:MIXER PROについて見てきました。コンパクトながら、なかなか便利に使えるミキサーだと思います。とくにスマホで動画を録る際、音もしっかりした音で録りたい、という場合に威力を発揮しそうです。4XCAMERAやVirtual Stage Cameraとともに使ってみるのも面白いと思いますよ。

そして、このGO:MIXER PROについて、7月24日放送予定のDTMステーションPlus!で特集する予定です。その使い勝手や音質も実際に放送しながら見ていただくとともに、Virtual Stage Cameraと組み合わせての動画撮影も試してみる予定です。ぜひ、こちらもご覧いただければと思います。

【DTMステーションPlus!】
7月24日 20:30~22:30
ニコニコ生放送 : http://live.nicovideo.jp/gate/lv314345623
FRESHLIVE  : https://freshlive.tv/dtmstationplus/221648

【価格チェック】
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【関連情報】
GO:MIXER PRO製品情報
GO:MIXER製品情報

【ダウンロード】
◎App Store ⇒ 4XCAMERA
◎App Store ⇒ Virtual Stage Camera

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