の2つの音源がセットになって入っています。MK-1 Stage Premier Gは2012年リリースのMark1 Stage Premier 96kの後継にあたるもので、伝統的なモノラルのライン・レコーディングを行ったもの。Suitcase Premier GはSUITCASE Premierの後継で、スーツケース・スピーカーをマイク録りしたもの。それぞれ異なったサウンド・キャラクターとなっています。
MK-1 Stage Premierは伝統的なモノラルのライン・レコーディングを行ったオン音源
この前モデルは、ドイツのRhodes Service BerlinがYoutubeで公開した、最高峰ローズ・ピアノ音源ソフトウェア比較対決で世界競合20社中、Bestの称号を獲得する実績を誇るもの。
まずはGUIを装備し、見た目にもかっこよく、操作もしやすくなったこと。KONTAKT 5 Playerでは動作せず、有償版のKONATAKT 5が必要とはなりますが、KONTAKT 5上でMK-1 Stage Premier GとSuitcase Premier Gの2つの音源を立ち上げて使うことが可能となっています。
MK-1 Stage Premier Gに搭載されているPhaserとWah Pedal
また数々のエフェクトが装備されたのもRhodesらしさを出す上で大きく効いています。まずはMK-1 Stage Premier Gのほうに搭載されたフェイザー。これをオンにするとロータリースピーカーっぽい、かなり強力なフェーズシフトでステレオに音が広がります。このサウンドだけ聴き続けたい……なんて思ってしまうほど気持ちいい音です。
同じくMK-1 Stage Premier Gにのみ搭載されたWah Pedalは、その名の通りWah効果を出すためのワウペダル。CRY BABYのワウペダルをシミュレーションしているとのことですが、これをオンにした上で、モジュレーションホイールを動かすことで、ワウワウしてくれます。
Suitcase Premier Gに搭載されているトレモロ機能
一方Suitcase Premier Gにのみ搭載されているのがトレモロ機能で、DepthとFrequencyの2つのパラメータがあります。Depthはトレモロの深さをコントロールし、Frequencyはトレモロのスピードをコントロールするもの。フェイザーやワウペダルとはまた大きくことなる演出ができますね。
前述の通り、このMK-1 Collectionは、それぞれ24bit/96kHzで1,000以上ものサンプリングデータで、最大19ベロシティ・レイヤー+2ベロシティ・リリースレイヤーという構成となっているためMK-1 Stage Premier Gで2.3GB、Suitcase Premier Gで、2.1GBとかなり大きな容量となっています。そのため、読み込みには少し時間がかかりますが、さすがKONTAKT 5、一度読み込んでしまえば、あとはスムーズに動いてくれますね。
KONTAKT 5が動く環境でれば、そのまま使えるので、MacでもWindowsでも利用でき、スタンドアロンで動作するのはもちろん、VST、AudioUnits、AAXの環境で動作するので、どのDAWとも組み合わせて利用できますよ。
Wurly Premier Gは無料で公開される
ところで、冒頭でちょっと触れた、もう一つの大きなトピックスが、Wurlitzerをサンプリングした音源、Wurly Premier Gが無料配布される、という話です。エンジニアのichiroさんに伺ったところ「これまであったWurlitzerの音源、Wurlitzer Premier 48kのリニューアルバージョンをWurly Premier Gとしてリリースします。今回、これを完全無償公開しようかと思っております。というのも、サンプリング自体は2001年の録音であり、すでにかなりの時間が経過していることと、この製品だけ48kHz/24bitということなので……。以前から人気の高い製品ではありましたが、今後はこの作品が少しだけ社会のお役に立てたらという想いもあります」とのこと。
8月中の公開予定とのことなのでぜひ、登場を楽しみ待ちたいところですね。
【追記】2018.8.27
昨日、Wurlitzerの音源のWurly Premier Gが無料でリリースされています。また記事では触れていませんでしたが、同じくビンテージエレクトリック・ピアノ音源であるClavi Premier Gもリリース(24bit/96kHz対応)され、こちらは2,100円となっています。