クラムボン・ミトさんが見るCASIO CT-S1000Vの可能性。実はトラップ・ミュージックに最適な楽器かも!?

毎週、CT-S1000Vをテーマに、マリモレコーズの江夏正晃さんとともにお送りしているYouTube番組「江夏と藤本のオトトーク Powered by CASIO」も今回で第27回目となりました。これまでも明和電機の土佐信道社長、声優の小岩井ことりさんなどをゲストとして参加いただいていましたが、今回から4回にわたって、クラムボンミト@micromicrophone)さんをゲストにお迎えしてトークを進めていきます。

この番組収録前に、とくに機材の説明など何もなしに、ミトさんにCT-S1000Vのデモ機をお送りしていたのですが、結構いろいろと試していただいた模様。超多機能な機材だけに、どう興味を持つかは人によって違いそうですが、ミトさんが最初に注目していたのは、CT-S1000Vが持つリズムマシン機能。これで完璧なトラック・ミュージックが作れそう、と話していたのですが、それはどういうことなのか、その触りを紹介してみましょう。

「江夏と藤本のオトトーク」今回からのゲストは、クラムボンのミトさん

今回、ゲスト出演いただいたのは、みなさんよくご存じのクラムボンのミトさん。私も、SNSなどを通じて、やり取りさせていただいていましたが、超が付くシンセサイザ・マニアであり、機材フリークで、とにかく経験も知識も豊富。そのミトさんと、何の打ち合わせも台本もないなか、いきなりの収録となったのですが、想像していた以上に、面白い話がどんどんと展開されていきました。その第1回目として、本日公開したのがこちらです。

冒頭、ウサギとケーブルの話で盛り上がり、撮影スタッフが「このままで大丈夫なのか…」と心配そうに見ていましたが、そこからレトロシンセの話へと移っていきました。そのキッカケは、ミトさんが初対面の人たちと名刺交換していた名刺入れ。そう、何年か前にVillage Vanguardで売っていたという、「Acid CardCase Bass line CB-303」。いわずと知れたRolandのTB-303デザインのものですね。もう販売終了で入手できないそうですが、これを出されたら、おっ!と思っちゃいますよ。

CT-S1000Vの手前にあるのは、TB-303…??

ビデオにもある通り、ミトさんが2004年に小淵沢にスタジオを立ち上げたころに購入したTB-303と、クラムボンのボーカルである原田郁子さんの購入したRoland JUPITER-8 USモデルでセッションした話や、YAMAHA DX7EOS B500の話、ミトさんが最初に使ったコンピュータであるMSX2+の話など、昔の機材話が弾丸トークのように続いて、CT-S1000Vはおろか、カシオのカの字も触れずに終わっていますが、第2回目からCT-S1000Vの深層部に話は展開されていきます。

ちなみに、ミトさん、小学校1年生くらいからカシオトーンに触れていたようですが、ご自身で最初に買ったカシオのシンセはCZ-101のフル鍵盤モデルであるCZ-1000とのこと。CZ-1000の発売は1985年なのですが、小学校のときに買ったというわけではなく、プロになってから購入しているようで、クラムボンの作品でも結構使っているのだとか。ちなみに以下の「シカゴ」のミュージックビデオでは、ショルダーキーボード的にストラップで肩から下げて演奏しているのが分かりますね。

ちなみに、CT-S1000Vも本体の裏側左右にストラップピンがあるので、ストラップを取り付けて弾くことができますよ。ちなみにフルキーで61鍵盤あるCT-S1000Vの重量は4.7kgと軽量だし、単3電池x6本で駆動させることができ、しかもアンプ&スピーカー内蔵で、本体だけで演奏できるので、外での演奏にも最適ですよ!

CT-S1000Vにもストラップを付けて演奏できる

さて、ここからがミトさんとの話の中での面白かった点。自身で、かなり使ったというCT-S1000Vで絶賛していたのがリズム機能です。「このリズムへのこだわりが謎ですよね」というミトさん。たとえば…として取り上げたのは、リズムの177番としてプリセットになっているの「YuJu」というもの。

リズムの177に収録されているプリセットのリズム、「YuJu」

これにキックと、ハイハットのフラムをいれたら、もう完全にトラップ・ミュージックですよね。これをバックにトラビス・スコットが、そのままラップしても大丈夫なくらい。BPM=132というテンポ的にも完璧で、まさに今のトラップのほとんどが、ドンピシャでこのテンポ。これに音をかぶせていくだけで、ずっと遊んじゃいました」とミトさん。

詳細は、次回のビデオをご覧いただきたのですが、これに合うブラスを入れたりと、その場でカッコよくアレンジしてくれており、全部CT-S1000Vだけで曲を作ってみたい!とも話していました。

ボーカルシンセシスもいろいろ活用できそうと話す、ミトさん

一方で、ボーカルシンセシスについても、ミトさん、かなり期待を持っているようです。ご存じの方も多いと思いますが10年ほど前、故・佐久間正英さんとミトさんとで「ボーカロイド作曲・アレンジ講座」というものを配信してましたが、そういう意味でもミトさんは歌声合成に、かなり以前から取り組んできていた人。

ただ当時のWindows上で単独でしか動かないVOCALOIDだと、効率よく曲制作をしていく上では、厳しかったようです。それに対し、弾けばその場で歌わせることができるCT-S1000Vは今のミトさんにとっても、かなり強力な武器として使えそうなのだとか。

クラムボンは原田さんのボーカルと、リズム隊の二人なので、いかに音を厚くするかが常に重要なテーマです。コーラスなどは僕が担当するケースがほとんどですが、ハーモナイザーとともに使うなど、いつも工夫をしています。そうした中で、これが使えるんじゃないか、と。また先日YouTubeを見ていて、Daft PankのDigital LoveのメロをCT-S1000Vで弾いているのを見て、自分が一番やりたかったことに近いな、と思ったんです」とミトさんは話します。

今後、ミトさんからどんなサウンドが生まれてくるのか、CT-S1000Vとのコラボがあるのかなども、とっても楽しみなところです。

【関連情報】
CASIO CT-S1000V製品情報
DTMステーションPlus! YouTubeチャンネル
クラムボン 公式サイト

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【番組情報】
江夏と藤本のオトトーク・YouTube再生リスト

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